1本目のお話は、主人公が見知らぬ男性に充電器を借りる話。 2本めは設定がガラリと変わり、犬の獣人っぽい学者が白亜紀の地球を訪れる話。 「充電切れで待つ」と「白亜紀で待つ」は、どちらも主人公が誰かが迎えに来るのを待っているというシチュエーションは共通しているけれど、日本の日常とSFもの、全く違うジャンルを描けるのがすごい。 ただ正直なところ、別にお話自体はそれほど面白くなかった(特に2本め)。 1本目の「充電切れで待つ」は、広い世界にいた女性が狭い世間を体験する日常を切り取った小話としてありかなと思う。 だけど2本めの「白亜紀で待つ」は、最後のコマのナレーションで無理やりオチをつけてる感じでほんとに面白くない。 作画に関して、やけにケモノっぽいヒトの絵がうまいと思ったら「となりの妖怪さん」の作者だと知り納得。 あんなに面白い日常ファンタジー漫画を描けるnoho先生の読切にしては、納得の行かないお話だった。
画風と内容がマッチしまくってて引き込まれた読切。 推していたアイドルが卒業して無気力だった主人公と、主人公が見つけた次の推し、地球の通訳アイドル(配信者)の「LPE(※ラブ・ピース・アース)」ちゃんの物語。 https://comic-days.com/episode/10834108156659883843 今まさに現実でも起っていそうなやけに生々しいストーリーで、架空の話なのにこういう人たちのことを知っている気がした。 1ページ目のアオリに「ちばてつや先生が『僕には描けない線!』と絶賛」とありましたが、たしかに読み終わる頃には「白黒ハッキリした色使い、揺れる線で描き込まれた背景、デフォルメの効いた顔」という画風のとりこでした。 散田先生の絵、最高にお洒落で好きです。
ドラマ見てたけどやっぱりおもろいわこりゃ
かつて文庫で刊行され、数年前に復刊ドットコムで再刊された『わたしたちができるまで』という本がある。 岩館真理子、大島弓子、小椋冬美という3人の女性漫画家へのインタビューをメインに構成された好著だ。ちなみに、それぞれのインタビュアーが実に豪華なのですが、それは実際に買ったかたのお楽しみとしておきましょう。 要するに、小椋冬美は、かつてそういう存在だった。 大島や岩館と並ぶ、極めて大きな漫画家だったのだ。 今、この人の作品が語られることが少ないのは、あまりに惜しいと思うのです。 優れた女性漫画家は、詩的な言葉の操り手であることが多い。だが小椋冬美は、無言や間を描くことに長けていた。世界観が神経質ではなく、ゆったりと大きい。 これも少女マンガには珍しい独特のふくよかな描線と合わせ、今に至るまでなかなか比べる者のない、とても稀有な才能であると思う。 本書『天のテラス』は、女性誌メインで活躍してきた著者が男性誌のモーニングで発表した連作集である。そのため、男性が主人公の作品が多く、小椋冬美の「間」の豊かさを少女マンガの読者以外も味わいやすい逸品だと、自信を持ってお薦めいたします。 こういう優れた作家の漫画を読むと、本当に、80年代というのは「漫画の黄金時代」だったのだなあ…と嘆息してしまいます。 (『天テラ』自体は90年代初頭の作品です。念為)
「ルールに縛られる」、「ボディにガタがくる」など、アンドロイド好きの萌えを抑えたいい読み切りだった。 姉のような母のように見守るドロシーと、そんなドロシーを大切に想うマリアン。 家族として築いてきた愛があってこそ、最後の結末は切ないけれど温かく救いがある。 欧州のような街並みと可愛らしい服がとても魅力的だし、この世界のロボットについてもっと知りたいのでぜひ連載で読んでみたい…! イヴの時間、AIの遺電子のような、ロボットと人間が家族として暮らす物語が好きな人におすすめです。あと個人的に百合としてもすごく素晴らしい作品だと想うのでぜひ…! http://www.moae.jp/comic/thegate_yumemirugarakuta (画像は本編より。時には誰より素敵な王子様となるドロシー)
なかなかの年長でデビューしたと書いてあったので40代そこらでデビューされてるのかなと思います。(wikiより) カレチとはなんぞや?カバチ?と思ったのですが、違いました。 『長距離列車に乗務する客扱専務車掌をさす国鉄内部の呼称』だそうで。 雪国での電車、乗車する客、降車する客。鉄道運営する側、上司部下。 色々ドラマあるんだなという感想 運行していた時代に寝台列車など乗っていた方は懐かしい気持ちになるのでは。 1話1話ほろっと泣ける話が多い! 個人的に旅のお供に最適な漫画なんじゃないかと思います。 私は旅行とか長距離移動中買う漫画と本が結構好きなのですが、何読むかはいつもちょい迷う… どこかへ向かう途中、電車の中で読んでみてください〜
モーニングで連載しているあらゐけいいちの最新作 単行本の最初に収録されている話が、その2〜3話あとで繋がってきたりするから、単行本で読むとちょうどいい面白さがある。1巻も2巻もそんなバランスで話が作られているから、たぶん意識していると思う。 ドタバタコメディって感じで内容も面白いのでおすすめ 審判を挑発しまくるのがメインのひどすぎるサッカー回が特に好きだった
「バカ」を描くには知性がいる、と書いて納得して頂ける方は、是非この作品を読んで下さい。腹を抱えて笑える魅力的なバカが沢山出てきます。 作者の山田先生は、「へうげもの」でファンの裾野が一気に広がりましたが、直前に描いていたこの作品も素晴らしい作品です。 基本、山田先生の作品は「快楽主義者」と「禁欲主義者」のせめぎあいになるのですが、この作品はその構図が実に分かりやすく、更に面白く描かれています。 豪速球に思いっきりバットを振り回す。そのプリミティブなコミュニケーションは山田先生のマンガでしか味わえないものですし、時折垣間見えるシリアスな部分もまたスパイスとしてこの作品を引き立ててくれます。隔週連載でしたが、モーニングで読むのが楽しみな作品でした。
17歳の高校生が描いたという情報があると、画力とか、作画の基礎技法とか、重箱の隅をつつこうとすればいくらでも出てくるけれど(この作品に限ったことではないが)、そんなことを吹っ飛ばすくらいのものを読んで感じました。 モノクロの世界で鮮やかな色彩を感じられる作品もある一方で、この作品はその逆だと思ったのですが、色味を感じないことが良い方にこの漫画の世界観に影響している気がします。 無料公開しているので内容は是非読んでとしか言えませんが、窃盗症という一種の病におかされた女子高生が主人公だという時点で、もう面白い。
丸尾末広のモーニング初掲載作品(モーニング2019年24号) 《あらすじ》 1936年の長崎に住む少年・マサルは、人々から「オランダさん」と呼ばれるカトリックの宣教師たちに好意を抱いている。 マサルに「聖女の弾丸」と呼ばれるメダイを渡した宣教師・コルベはポーランドへ帰国し、1941年にアウシュビッツで飢餓室(ハンガールーム)へと送られる。
1本目のお話は、主人公が見知らぬ男性に充電器を借りる話。 2本めは設定がガラリと変わり、犬の獣人っぽい学者が白亜紀の地球を訪れる話。 「充電切れで待つ」と「白亜紀で待つ」は、どちらも主人公が誰かが迎えに来るのを待っているというシチュエーションは共通しているけれど、日本の日常とSFもの、全く違うジャンルを描けるのがすごい。 ただ正直なところ、別にお話自体はそれほど面白くなかった(特に2本め)。 1本目の「充電切れで待つ」は、広い世界にいた女性が狭い世間を体験する日常を切り取った小話としてありかなと思う。 だけど2本めの「白亜紀で待つ」は、最後のコマのナレーションで無理やりオチをつけてる感じでほんとに面白くない。 作画に関して、やけにケモノっぽいヒトの絵がうまいと思ったら「となりの妖怪さん」の作者だと知り納得。 あんなに面白い日常ファンタジー漫画を描けるnoho先生の読切にしては、納得の行かないお話だった。