巻数もそこまで多くない(13巻)なので一気読みにふさわしい作品でした。 まるで一本の映画をみているような充実感がありました。 人を食べていると噂されている村。 そこに赴任した駐在が主人公。 村には後藤家という権力者が君臨していて・・・ というだけで、なんとも物語に期待値が高まりますよね。 こういう限界集落の村意識、外部から断絶していることで、社会の非常識が常識になってしまう感じゾクゾクします。 物語としては、主人公は人食いの謎・村の秘密をおいつつ、その過程で村といざござが起きたり、家族が狙われたり、最終的には娘が人食いの生贄にされ・・・という流れ。 この村の背景、なぜこんな因習が起きたのか?後藤家とは? そういったことも、少しづつ明らかになっていて、続きが気になり先へ先へとすすめてくれます。 個人的にグッときたのは、こうした古い慣習を終わらせるのが若い力、新しい命という点。 暴力による破壊も、根底には次代に残さないという強い意志と愛によるものだと感じ、こうして悲しみの連鎖は断ち切られていくんだなと思いました。 キレイに終わって、村も人間関係も少しづつ立ち直っていくかと思ったら、まさかのラストです。 (これはぜひ読んで欲しい。ヒエーってなりました。) まだ続きそうな雰囲気?だったし、個人的にはぜひ続いてほしいなと思いました。 数年後、主人公の娘や後藤家の子孫が主人公になったら胸アツです。
終戦直後の日本の様子、戦争孤児の生活、戦後生まれの私には、想像もできない人々の精神的な苦痛。 それでも、生きていかなければならない状況。 その中で、人の弱みに付け込み商売をするやから、弱いものを相手に横行する暴力、長いものに巻かれないと生活できない生活弱者。 その人たちが、がんばって居てくれたから、私の今があると思うと、生き抜いてくれてありがとうという言葉しか出てこない。 そして、闇市での運命的な出会い。 人と人の縁とは、不思議なものである。 1巻読了。
語ろう
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 連載中に読んでいて、むちゃくちゃ笑った覚えがある。 物語の内容はほとんど忘れていたが、霧島嵐児が人を殺しまくるのと玄蕃と「でか◯◯」だけは覚えていた。 ・特に好きなところは? 中盤ぐらいの梶原一騎を思い出させるよくわからない恋愛表現。唐突な終わり方と最後の風の大地っぽいポエム ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 「なにこれ?」というマンガを読んでみたい方におすすめです。あと見開きがむちゃくちゃいいなので是非大きい端末なり紙で読んで欲しい 作者のかざま鋭二さんは今病気療養中ですがまた元気になったら霧島嵐児以上の勢いがすごいマンガを描いて欲しい
同じく漫画ゴラク掲載の「樫村一家の夜明け」に続く、待望の再タッグ。今作では前回とは逆で作画を岡村先生、脚色を沙村先生がされています。 主人公の志田顕は人気上々のファッションデザイナー。才能はあるがプレッシャーに弱いタイプで次のコレクションの目玉に悩んでいたが、学生時代に作ったワンピースの特別なフリルを使うことを思い付く。優秀なアシスタントのおかげでとっくの昔にフリマで売ってしまっていたワンピースはあっさりネットで見つけることができた。しかし、現在のワンピースの持ち主の女はSNSで不穏な投稿ばかりしていて…という話。 3号連続集中連載なので残り2話しかありませんが、天才二人が作る漫画なのでこれからどんな展開にでもなり得る。続きがめちゃくちゃ楽しみです。
沙村広明が好きだ。 絵はNARUTOの作者が何度も模写するレベルに上手いし、セリフ回しや間、画面のテンポ感や構図、そして演出の巧みさがずば抜けている。 今回の読み切りは作画担当だが、その能力はいかんなく発揮されている。 仕事を1年で辞め、23歳から約7年引きこもり、30歳になる前日に思い切って部屋を出るが、リビングでは引きこもりが対処するには度が越えたことが巻き起こっていた。 ある一家が崩壊するが、ある種の救いを得てこの話は終わる。 なんてことない日常の会話劇でさえサスペンス的に描けてしまう沙村さん、今回は水を得た魚のごとく最高にかっこいい動きを見せてくれてもうありがとうございますとしか言い様がない。 一家に降りかかるたった一晩の出来事を、最大限の切れ味をもってスパッと描き切っている。 くだけた感想としては、 回想の入れ方うまっ! コマ割り読みやすい~! ポージングかっこいい~!! アクション見やすい~!!! 静と動の緩急~!! いぇ~い!最高~!! そんなお話でした。
何だろう、このクセになる感じは。一話目、ニ話目は「へぇ~成る程な~」と割りと冷静に読み進めていたのだが…徐々にこのクセ強の世界観にハマってしまったわ(笑)
主人公が麻雀を通して、様々な人と出会い、強くなっていく物語。新しいキャラクターや昔の人も関わっていくなかで人情味のあふれる話もあり、面白いです。
極度の潔癖症で汚いものに触れると鼻血が出てしまう女・氷刈真子が真実の愛を求めて奔走する物語。 運命の出会いや愛を信じてセックスに挑んでは血まみれになる姿は、滑稽だけど切なくて面白い。 ボタボタどころかスプラッシュレベルの鼻血に染まりながら裸で微笑む女の絵面がセンセーショナルで魅力的。 映像でも見てみたいけど、血の量が多いから年齢制限かかりそうだな。鼻血だから大丈夫かな。 愛を見つけてめでたしめでたしなラストになってほしいけどそれじゃ物足りない気もするな…なんて思っていたら、ちゃんと満たされる大団円が用意されてました。このカタルシス具合最高です。
絵に力が漲っててバイオレンスなのがいい。 夏の激しい日差しと対照的に中身はダークで、そこに子供の頃の思い出やら心に秘めた願望とかが合わさっててエモい。エモ&バイオレンス。 読切じゃなくて3〜5巻くらいで読んでみたさある。
巻数もそこまで多くない(13巻)なので一気読みにふさわしい作品でした。 まるで一本の映画をみているような充実感がありました。 人を食べていると噂されている村。 そこに赴任した駐在が主人公。 村には後藤家という権力者が君臨していて・・・ というだけで、なんとも物語に期待値が高まりますよね。 こういう限界集落の村意識、外部から断絶していることで、社会の非常識が常識になってしまう感じゾクゾクします。 物語としては、主人公は人食いの謎・村の秘密をおいつつ、その過程で村といざござが起きたり、家族が狙われたり、最終的には娘が人食いの生贄にされ・・・という流れ。 この村の背景、なぜこんな因習が起きたのか?後藤家とは? そういったことも、少しづつ明らかになっていて、続きが気になり先へ先へとすすめてくれます。 個人的にグッときたのは、こうした古い慣習を終わらせるのが若い力、新しい命という点。 暴力による破壊も、根底には次代に残さないという強い意志と愛によるものだと感じ、こうして悲しみの連鎖は断ち切られていくんだなと思いました。 キレイに終わって、村も人間関係も少しづつ立ち直っていくかと思ったら、まさかのラストです。 (これはぜひ読んで欲しい。ヒエーってなりました。) まだ続きそうな雰囲気?だったし、個人的にはぜひ続いてほしいなと思いました。 数年後、主人公の娘や後藤家の子孫が主人公になったら胸アツです。