その他の感想・レビュー3417件<<116117118119120>>どこまでも救いがないミスミソウ 完全版 押切蓮介starstarstarstarstarウマタロ救いようがないほど登場人物がクズばかりで、陰湿ないじめを受ける春花に同情してしまうが、そこから淡々と恨みを晴らしていくところが逆に怖い。そして唯一の味方だと思っていた晄君までもが、歪んだ愛情を持ったサディストだったという・・・どこまでも救いようがない話なのに、一度狂気に当てられたらもう読むのをやめられない。スーパーバッドエンドまで一直線で向かうべし。誰彼構わず死んでほしい、と願ったことがある人であれば何かしら思うことがあるはず。とても心地の良い探検散歩もの 谷口ジロー 久住昌之マウナケア散歩、というか探検なのかな? 今はもう無理ですが、昔は2年ごとに引っ越しをしていて、そのたびに新居の周りを歩き回っていました。人が多く住む場所には必ず商店街があって、眺めて歩くだけでも楽しいし、ちょっと大通りを外れると、雰囲気のある喫茶店やカウンターだけのおいしいラーメン屋を見つけたりして、得した気分になったり。ワクワクしながら半年くらいかけて歩き倒したものです。そんな経験があるせいでしょうか、この作品の世界観はとても心地良いものでした。勤務中の空いた時間や休日に、主人公が歩いた都内各地。吉祥寺や井の頭公園など、人気スポットではあるけれど観光目的ではなく、あてもなく歩いておもしろそうな路地があったら横道にそれる。そこには時代にとらわれない一角があったり、懐かしきものがあったり。ただ淡々と描かれた八話の小編ですが、なかなかの掘り出しものです。欲を言えばあとがきにある中野ブロードウェイの屋上庭園も描いてほしかったですが、これを読んだ後ではあてもなくという趣旨に反してしまいますね。少し残念。訳がわからないけど読みごたえはかなりある足摺り水族館 panpanyaアリクイおつかいで渡されたメモの中に解読不可能な一文を見つけ、その一文であろうものをさすらいながら探す「完全商店街」、自由研究で自動販売機の観察をしていたら自動販売機の予想外の秘密を知ってしまう「マシン時代の動物たち」など、panpanyaさんの何を狙っているのかわからないけどこだわり、さすらい、色々なものへの執着心は(理解しようと思えば)わかる。赤瀬川原平的な感じがするマンガ。手応えはよくわからないのですが読みごたえはかなりあります。巻末のインタビュー&解説はファン必見銭ゲバの娘 プーコ ジョージ秋山starstarstarstarstarウマタロジョージ秋山の代表作「銭ゲバ」の続編ということで、かなり期待して読んだ作品だったけど、非常に残念な漫画になってしまっていた。 プーコのキャラ自体は魅力があり悪くなかったのだが、 話の展開がイマイチなのと、とにかく銭ゲバが生き続けている設定が萎えまくりだった。(個人的な感想だけど) 「どうしてこうなった・・・」と思わずにはいられないが、その辺の心境というか、事情については、巻末のインタビューで語られていて、ぶっちゃけこの本の価値の8割くらいは巻末付録にある気がしている。 インタビュアーの大西祥平という方が、とにかく物凄いジョージ秋山マニアで(単行本未収録を含め、ほぼ全作品をコンプリートしているような人)、とても濃い内容のインタビューと、ジョージ秋山引退失踪事件の解説などを大量ページに渡ってまとめてくれている。ここでしか語られていない話もあるので、そういう意味では貴重な本。 俺の好きな本宮ひろ志の要素が詰まってるゼロの白鷹 本宮ひろ志starstarstarstar_borderstar_borderマンガトリツカレ男5機の特攻機が飛び立つシーンで始まり、若いパイロットの生い立ちなどを回想していくオムニバス形式で進む。 史実や思想的なものは別としてこういう感じの「本宮ひろ志」マンガはたまに読むとやはりいいな全2巻なんでサクッとよめる犯罪捜査物ハイリコ 坂本光陽 箸井地図マンガトリツカレ男主人公はコンビニ店員で店先にいる女の子を興味をしめすがその女の子は探偵事務所の調査員。特殊能力のハイパーリコグナイザ(超絶記憶認識能力)を使って犯人を見つけ出す。 実際主人公はなんでいるんだろうと途中まで思っていたが話が進むにつれ展開に必要な人物というのはわかる。 1巻の方が雰囲気はすきかな。 競馬学校を卒業した主人公が、プロとして歩んでいく過程を描く成長物語ダービージョッキー 一色登希彦 武豊 工藤晋マウナケアこれは競馬学校を卒業した主人公が、プロとして歩んでいく過程を描く成長物語。原案はダービー4勝の武豊で、走らせる側の心理描写は説得力あり。でもこの作品の特筆すべき所はそこではありません。異様に高い競馬濃度、そして深い競馬愛があるということが競馬好きの心をくすぐってくれるのです。全編ほぼ競馬のことのみに終始し、余計な日常はそぎ落とされています。主人公親子の団らんやデート場面でも話題は競馬オンリー。描写も渾身の一筆という体で、競走馬はあくまで大きく力強く、コースのラスト100mは本当に長く険しく見える。そんな舞台で研ぎ澄まされるジョッキーのたくましい精神。読めば間違いなく気合いが入ります。競馬を知らない人でも、きっと熱狂するファン心理がわかるのではないでしょうか。 釘師 VS パチプロ、ゴト師釘師サブやん 牛次郎 ビッグ錠マウナケア連発式ではなく玉を一発ずつ打ちだすパチンコ台や、ホールに椅子がなく立って遊戯するなど、今とはパチンコ店を取り巻く状況がまるで違う時代のお話。なので釘師である主人公と対決するパチプロやゴト師の技も、今では考えられない必殺技のオンパレード。フックがついた針金や磁石を使うなんて、前近代的なアングラ臭を漂わせてくれるじゃないですか。もちろん、こんな邪道な技だけでなく、まっとうな技を駆使するパチプロもいて、これがまずは主人公・サブやんのライバルになるわけです。それとの対決を経てサブやんが日本一の釘師になるかと思えばそうではなく、悪のゴト集団に狙われ落ちぶれ、右手を負傷。その使えない右手をなんとかしてパチプロと対決するも、禁断の技を使ったため釘師の大物に破門を言い渡され、寺で修行。そして裏社会にスカウトされ…、とまあ暗くはならないもののいかがわしさ満載で、お腹いっぱいになること間違いなし。私たちが今、気軽にパチンコを楽しめるようになるまでには、こんなウラの歴史もあったのか?と、民明書房(by男塾)ばりに思わせてくれますよ。すごい真面目な内容マンガ 「獄中面会物語」 塚原洋一 片岡健マンガトリツカレ男有名殺人事件の殺人犯との面会の記録を漫画化した内容。ちょっと実話ナックルっぽいかなと思ってたら全く違った。マスコミの報道で見る殺人犯という扱いでなく実際に面会した人間しかわからない実像や事件の内容が書いてありおもしろかった。 全く使う機会はないと思うが巻末特集の「殺人犯たちと面会する方法」はこれでしか知ることができないなジブリやスチームパンクファンにも読んでもらいたい19世紀SF少年活劇!星々の城 1869年:宇宙の征服 原正人 アレックス・アリス書肆喫茶mori店主エーテルと呼ばれる物体が宇宙に満ちていると信じられていた時代、19世紀。バイエルンを舞台にしたSF少年活劇! ジブリやスチームパンクファンにも読んでもらいたい作品! エーテルを研究して空に飛び立ったまま帰らない母の手帳に導かれバイエルンに向かった少年セラファン。そこには秘密裏に空飛ぶ機械を開発している謎めいた王ルードヴィヒがいた。セラファンはバイエルンで出会ったゾフィー、ハンスとエーテル騎士団を結成し…… 少年たちに胸踊る冒険が待ち受ける! とにかく色彩が美しい! バイエルンの街並み、ノイシュヴァンシュタイン城、空飛ぶ機械に、星々がきらめく宇宙… 淡い水彩で描き出されるシーンのどこをとっても美しい! 個人的には精密に作り込まれた飛行船のパースにときめいてしまいます…! ゲーム業界の情熱大東京トイボックス【デジタルリマスター版】 うめマウナケアかつては憧れましたよ、ゲーム業界。実は私、憧れただけじゃなくて初めて就職したのは大手ゲーム会社だったのです。ただ、オリエン時に「新しいゲームセンター」というお題で、「海上を移動する島状施設」というのを考え、移動は島を大巨人が頭に乗っけて行う、というのを絵付きでプレゼンしてしまうような輩がごろごろしていた世代で…。で私はドロップアウトしてしまったわけですが、今でもゲーム業界ものを読むといろいろと思うことがあります。この作品でもそうですけど、モノを作っている人たちにはある種の”熱”がある。困難にぶつかっても安易に流れず、理想を求める気質がある。本作の主人公的存在の天川は、前作よりそんな青臭い部分は控えめだけど、魂のある仕事っぷりはあいかわらず。つい、昔のあいつらはまだこんな気持ちをもち続けてるかなあなんて思ったりしてしまいました。また、一般サラリーマンにも当てはまることも多く描かれているので、こういうことはどんな仕事してても忘れちゃいけねえなあ、と自分にも言い聞かせてみたり。少し元気が出る作品です。ジャンプ史上最も眉毛が太い主人公じゃないかなボギー THE GREAT 宮下あきらstarstarstarstarstarマンガトリツカレ男魁!!男塾の作者のハードアクションコメディ。 1話完結で主人公のボギーが決めるところは決めてちゃんといい感じで終わる。 一番好きな回は火事になった家に若い女性がいるからといって助けに行った時のセリフ 後輩「若い女性ではなくお年寄りだったら助けに行きましたか?」 ボギー「ばかやろう 年寄りだったら火葬場に行く手間がはぶけるじゃねーか」 宮下あきらは個人的にはジャンプ屈指のギャグ漫画家だと思ってる。興味ある人にはオススメ女王様とわたし、ときどき犬 安彦麻理絵 貴崎ダリア名無し※ネタバレを含むクチコミです。 いろんな事情があってゲームネタが描けなくなった巻ピコピコ少年EX 押切蓮介名無しいろんな事情があってゲームネタが描けなくなった…懐かしい…。当時ちょうど本屋でバイトしてたのでコミック担当のHさんが今のうちに売れ!!と単行本を山のように積んでいたのを思い出す。 そんないろいろあった実情を描いているのがこの巻である。かなり本心が描いてあると思う。自分も読んでいて作者と一緒に安堵した。自分はそこまでゲーム好きではないのでこういうのエッセイの方が好みだったりする。このシリーズに登場し続けている山田(表紙のメガネ)との歪んだ友情の話や、ゲーム脳のまま運転免許を取りにいく危険な話が印象的。あと本人は掲載するのを恥ずかしがってる短編「ー海へー」もよかった。少年漫画のお手本3月の風は3ノット 坂口尚マウナケア私の甥っ子はいま小学校の低学年。帰省した折に見ていると、イマドキの子らしくゲームをしてたりはするんですが、急に走りだしたり、興味を持つと周りが見えなくなったり、新しい遊びに貪欲だったりと、とはつらつと動き回っています。まさに子供、という感じ。そんな”少年”の本質の部分を漫画として描き出すことが、この著者は本当に上手。この短編集はそんな子供たちのちょっとした冒険をモチーフにしていて、読む者の心を少年の日に戻してくれます。私のお気に入りは、「独立祭の夜」。大道芸の綱渡りの手押し車に乗る役に選ばれた少年が、いざその舞台に立つ、という小編です。これが少年の心理を見事に捉えている。前日はドキドキして眠れない。最初はこわごわ、慣れた途端に大胆に。しかしアクシデントがあった途端に自分の運命は大人に委ねられていることがわかり、応援するしかない存在であることを知る。当然、私自信にも子供の時代があっただけに、主人公に同化しやすく、読んでいて思わずハラハラしてしまいました。うまいなあ。少年漫画のお手本ですね。マトリ漫画エンドレス・ドラッグ・ウォーズ リスク 笠原倫マンガトリツカレ男今連載中のマトリズムと同じ麻薬取締官の漫画。マトリズムに比べて薬物の描写がかなりきつくハッピーエンドの要素がほとんどない。ヤンマ組組長の鬼山丈はこの漫画の一服の清涼剤だな 主人公のフラッシュバック対策がサックスを吹くというがなんとも言えん面白さがあるな パワー・オブ・ドリーム企業戦士YAMAZAKI 富沢順マウナケア最終話のタイトルでもある「パワー・オブ・ドリーム」――。これを鳥がなぜ空を飛べるのかと重ねて、命は望んだ方向へと歩んでいくもの、と主人公の山崎は語ります。人もまた同じで、強くなりたいと思う格闘家は過酷な練習を自らに課し、どんな病気でも治したいと思う医者は知識の吸収にさまざまな症例を見る。じゃあ、われわれ会社員の望む道とは? そんなことを考えさせられるのがこの漫画です。山崎は過労死した後、サイボーグとなって復活し、業績の落ち込んでいる会社に派遣され斬新な企画を提供する特A級企業戦士。燃やせる缶や壁掛けテレビ、新型コミュニケーション空間の提供と、新製品をプレゼンしながら、業績が上向かない理由=人の心の問題を解決していきます。その問題とは考えることを止めたり、他人の足を引っ張ったり、簡単な仕事しかしなかったり、部下とコミュニケーションできなかったり、などなど。ライバル社の企業戦士との格闘を通し、ビジネスマンのあるべき姿を説く山崎の台詞は説得力十分。日々流されて二の次になってしまう”こうありたい”と思う心。それを忘れないようにしよう、と思わせてくれます。よく鍛えられた『キャプテン』ファンはキャプテン ちばあきおロウlowblowブロウ練習中のオノマトペ「ゴロゴロ」の描き文字を観るだけで涙が出る。囲碁漫画かと思ったらサラリーマン漫画だった未生 ミセン ユン・テホカカオ元々存在は知りながらも読む機会がなかった作品。古本屋でたまたま見かけたのでチャンスだと思い買ってみました。**デフォルメとリアルな絵リアルな絵が混在するアートスタイルがすごく好きです。**しいて日本の漫画家で例えるならじゃんぽ~る西先生っぽいかも。 ずっと韓国の囲碁漫画だと思っていたのですが、実際には「プロの囲碁棋士となる夢に破れた青年が、職歴・学歴ゼロから商社のインターンとして頑張る」モーレツ社員物語でした。 主人公・グレの勤める総合商社の社員(特に上司)の働きぶりが、かつて日本にもいたとされる24時間戦うサラリーマンのそれで、比較的自由な会社にしか勤めたことのない自分にとって、そのストイックな働きぶりは衝撃。 仕事は仕事と割り切り冷めているわけでもなく、仕事が生きがいで燃えるように働いているわけでもなく、会社のせいで消耗する社畜でもない「企業戦士」たち。 **「仕事=夢ではないけれど、会社のために真剣に働く」姿を描いたサラリーマン漫画**は初めて読みました。 総合商社の業務がしっかりと描かれていて、韓国の家庭の様子や、サラリーマン文化が端々から伝わってくるところがすごく好き。 面白かったのが、作中で失業や社会に対する不安を語るときに、1997年のアジア通貨危機が登場したところ。 主人公がスマホを使っていることからわかるように、1巻の内容が連載されたのは2012年だそうですが、15年ちかい時が経っても忘れられない衝撃を与えた出来事だったのだなと実感しました。 そして読んでみてあらためて思ったのが、ローカライズされていないウェブトゥーンは面白いということ。外見至上主義もチーズ・イン・ザ・トラップも日本語版はローカライズされ、舞台も登場人物の名前も全部日本人に変更して出版されているのが本当に残念…。未生 ミセンのようにオリジナルを尊重して出版されるウェブトゥーンが増えてほしいなと思います。 https://kodansha-cc.co.jp/misen/ 鳥飼さんの作品を最初に読むならコレ、かもしれないマンダリン・ジプシーキャットの籠城 鳥飼茜sogor25鳥飼さんが作家性をそのままにSF要素を加えるとこうなるのか、という作品。最近出たエッセイ「漫画みたいな恋ください」でマンガで伝えたいメッセージ的なことを書いてらっしゃったけど、今までの作品は生々しいほどのリアリティで表現していたのを、今作では暗喩的というか、背景に忍ばせるような形で表現されてるように感じた。といってもリアリティがないわけではなくて、むしろ鳥飼さんの絵柄も相まって現実味のあるフィクション感を感じる作品に仕上がっている。フィクション部分のストーリーがあるので、これまでの作品と比べると入りやすいかもという気がしている。なので、鳥飼さんの作品を勧める際の最初の1冊には一番向いてるような気がする。 上下巻読了済。国宝塩田先生と雨井ちゃん なかとかくみこnyae3巻まで読んで、とても多幸感に包まれました…国宝級の純愛漫画です。 単行本派なので連載は追ってないですが、4巻はいつ出るのだろうか。それまでは生きていたい。 雨井ちゃんが作った朝顔のキルトを見た先生のシーンは思わずホロリ。うん、うん…!楽しかったよね…ッ!! 話が進むほどギャグがどんどん冴えていっているような気もします。恋愛以外の部分もしっかり面白いのがこの漫画の魅力です。とくに雨井ちゃんの親友、織田さんのボケっぷりが最高でした。 画像は、雨井ちゃんがお菓子作りの本を読んでたら「子作り」のところだけ読んでしまった織田さん。どうかそのままでいてくれ…メダロットが「生きてる」…メダロット ほるまりんANAGUMA原作ゲームにハマった時期にボンボンを買って読んでたんですが、結構読むのが怖かった思い出があります。 このマンガのメダロットは攻撃されると腕がちぎれて関節の被覆が裂けるし、ボディを撃たれればオイルが血しぶきのように飛ぶし(効果音は「ゴプッ」!)、殴り合えば顔のシェードが破損しカメラアイが露出します。フェティッシュと言えるほどに破壊の表現が緻密で、機械であるメダロットが、まるで生きた肉体を持っているかのように痛々しく傷ついていくのです。 ビーストマスターがメタビーの半身を吹き飛ばす表現は今でも脳裏にこびりついていて、トラウマものです…。 ゲームボーイの画面では、ロボトルで戦うメダロットはパーツが壊れて戦闘不能になるあくまでロボットっていうイメージがやっぱり強くて、それがマンガになるととたんに生々しくなって「実際はこんな壮絶なことが起きているんだ…」とビビリまくりましたね。(メダロット2、3になると色がついたり、表現力が増してもっと生き生きした感じになりますが…) この破壊の表現やリアリズムがあってこそ、人間の相棒であるメダロットへの愛着、キャラクターとしての個性がより際立ち、児童マンガの域を超えたストーリーの緊張感が保障されていました。メダロットの神秘性や出自の設定など、SFとしての見せ方もめちゃくちゃレベルが高い。 『ポケスペ』なんかもそうなのですが、子ども向けのゲームをネタに「そこまでやるのか???」という気合がビシバシ伝わってくるわけです。 特に3巻のセレクトビルでの攻防は『デビチル』のマーブルランド戦争編と並び立つ珠玉の名勝負だと思います。 限られた表現でつくられたゲームの魅力を、想像力を爆発させてマンガでブーストしていたんだなぁと思います。おかげでいい子ども時代を送れました。 この時代のボンボンマンガを代表する気迫溢れる一作なので、ゲームをやったことがない人にもぜひ読んでほしいですし、出来たらゲームもプレイしてそのギャップも味わってほしいですね。 鶴と亀が、出会った…出会ってしまったツルとカメ むんこnyaeやけに達観した貧乏学生の鶴田くんと、無表情だけど一途でまっすぐに彼を愛す亀山さんが、出会った… 亀山さんの誰も真似できない猛々アプローチの末、無事交際。世間一般から少しずれてる2人、お似合いだと思います。 お互い家庭事情が複雑みたいですが、亀山さんがヤクザの娘だというのは読み始めでは明かされず後半になって初めてわかります。なのに帯やあらすじで盛大にネタバレしてるのが少々残念でした。 2巻待ってます!世界中のクリエイターに影響を与えた傑作中の傑作!アンカル アレハンドロ・ホドロフスキー メビウス書肆喫茶mori店主世界中のクリエイターに影響を与えた、SF海外コミックを語るうえで避けては通れない傑作中の傑作! 息をつかさぬストーリー展開、常人の想像力を凌駕する世界観、魅了されるメガストラクチャーの数々と生命体…いまさら語ることもないほどの傑作です! SFがお好きで未読のかたはぜひぜひ読んでいただきたい! SFが好きでなくもこの溢れ出すイマジネーションを感じ取ってもらいたい! そんな作品です!!<<116117118119120>>
救いようがないほど登場人物がクズばかりで、陰湿ないじめを受ける春花に同情してしまうが、そこから淡々と恨みを晴らしていくところが逆に怖い。そして唯一の味方だと思っていた晄君までもが、歪んだ愛情を持ったサディストだったという・・・どこまでも救いようがない話なのに、一度狂気に当てられたらもう読むのをやめられない。スーパーバッドエンドまで一直線で向かうべし。誰彼構わず死んでほしい、と願ったことがある人であれば何かしら思うことがあるはず。