コミック百合姫の感想・レビュー107件<<12345>>アイドル百合…強さしか無い!マカロン アイドル百合アンソロジー 平尾アウリ 一迅社アンソロジー 山田あこ 黄井ぴかち くもすずめ きぃやん 嶋水えけ はづき 柚原もけ 辻柚那 上林眞 ウミノモクズ KOUGI 坂城あうしぃ@カワイイマンガここ数年、百合姫から何冊も百合アンソロジーが出版されましたが、この「アイドル百合」アンソロ、強度が段違いだと感じました。 アイドルですので顔も衣装も力入りまくり。見目麗しき女の子達の物語は、漫画にピッタリ! 芸能人ならではの、ステージへの思いや高い意識、仲間との意思疎通やすれ違い。またファンとの交流やそこを越えていく想い……コメディもありつつ、最終的に心高鳴る物語のオンパレード。 これこそハズレ無しのアンソロです! ♡♡♡♡♡ ●ポニーテールと青い空(坂城先生)/背中を追い続けたメンバーが、卒業する。 ●キミイロスターチス(ウミノモクズ先生)/新人アイドルとマネージャーは、幼馴染。 ●貴方のとなり(嶋水エケ先生)/コンビ売りの二人。でも私はあんた嫌い。 ●出席番号1番(柚原もけ先生)/滅多に登校しないクラスメートがアイドルだと知った。 ●手のひらのしるし(山田あこ先生)/新人アイドル、憧れのアイドルに告白!? ●アイドル“失格”(KOUGI先生)/いつも客席にいるあの子がいない… ●My Flower…(黄井ぴかち先生)/愛想いっぱい×毒舌系アイドルユニットの関係。 ●百合営業って呼ばないで!(辻柚那先生)/メンバー皆んなと仲良しアイドルに、ファンの愛ある「百合営業」コール! ●遠くて近いものたち(くもすずめ先生)/元アイドル、トップアイドルの幼馴染と同棲中。 ●Yovr York(きぃやん先生)お人好しアイドルに絡む捻くれアイドル。 ●となりのぶきっちょ(上林眞先生)/うまくいかないアイドルは同居もうまくいかない。懐かれて…それは恋。モデルちゃんと地味マネさん たねこあうしぃ@カワイイマンガモデルとマネージャー、二人の女性の物語は、重さはなくても二人の関係性がとても愛らしい、ほっこりする小品になっています。 モデルはフランス人と日本人のハーフで、まだ19歳。描かれる姿は年齢より随分大人びて、カッコいいタイプ。しかし仕事は完璧だが周囲に塩対応なのが難点。 そんな彼女が唯一、心許すのはマネージャーの女性。好意があるのは勿論、どうやら甘えたいらしく、無表情と行動のギャップが面白い。 それに対して、真面目で真摯なマネージャーが距離を計りかねたり、モデルの気持ちを少しずつ知ったり。二人が優しい関係を築く様子を眺めてニコニコしてしまう、そんな作品です。べったり温泉〈百合〉歳時期 #完結応援ゆめぐりゆりめぐり はづきあうしぃ@カワイイマンガお風呂という題材は、百合の為にあると感じます。 女性同士ならではの「裸の付き合い」。曝け出した二人が近づくのは必然!本作では同級生の二人と、年の離れた幼馴染、二組の女子がお風呂を通じて百合ップルになっていく様子が、ふんわり楽しく描かれます。 物語的に上下動は余り無く、お風呂蘊蓄も少ない。その代わり女子達が仲を深めていく安定感、可愛さ、肌の柔らかそうな描写、距離の近さ……トキメキ要素てんこ盛り! こういう作品を読んでいると、際どい設定やインフレーションした物語が無くても成立する、様々な好みに開かれた漫画の可能性も感じられる。「もっちりしたなもり先生風」カワイい絵柄と優しい関係性の深化に「癒される」為に、この作品にじっくり浸かってみて下さい。 舞台は静岡県とのことですが、熱海以外ははっきりと描かれないので、場所を詮索しても楽しいでしょうし、しなくても楽しめます。4巻最後で答え合わせを!女の子が女の子を好きになるときマーメイドライン 金田一蓮十郎名無し高校生の頃の自分も親友の女の子に対して友情とは違う特別な気持ちをほんのり持っていたことを思い出しながら読みました。ジャンルとしては百合ですが少女漫画っぽさがあるような気がします。くらもちふさこ先生の帯文「扉を開けて、女の子の愛らしさ、賢さ、柔らかさに包まれてください。」がとても素敵。その通りだと思います。ちなみに3組の女の子たちのお話なのですが、ニコイチを彷彿とさせるカップルも登場するので、ニコイチが好きな人は必見です。 新しい扉が開いた気がする魔女が恋する5秒前 澄谷ゼニコ名無し※ネタバレを含むクチコミです。優しさの伝播 #完結応援 #推しを3行で推す羽山先生と寺野先生は付き合っている 黄井ぴかちあうしぃ@カワイイマンガ①先生同士の職場恋愛・社会人百合は「結婚百合」に! ②遅れて来た「大人の青春」を描き切り、最後まで甘さの中に爽やかさ。 ③愛する二人から優しさが伝播し、人の「善意」を自然に浮かび上がらせてくれるので、疲れた時に読んで癒されたい! --二言-- どうかこの作品から、人の善意の優しさを受け取って下さい。 ……ぴかち先生おめでとう!飲み過ぎ、心の吐露注意 #推しを3行で推すアルコール百合アンソロジー・ストロング! 一迅社アンソロジーあうしぃ@カワイイマンガ①お酒アンソロながら全て「宅飲み」である点に注目。2020年5月刊行故の配慮? ② 全ての作品で「お酒を飲む→心情を吐露する」という行為に焦点を当てている。 ③ アルコールに乗せて吐露した切なさの分だけ、熱い百合にクラクラする〜! --お暇なら読んでね-- ●あまほろり(葵季むつみ先生)/初めての酒は4歳上の先輩と宅飲み。酒の力で告白だ! ●お酒の味より甘いもの(樫風先生)/モデルの彼女は酒の苦手な私に酒を教えようとする。飲ませ方! ●今夜はアルコールパワー頼りで(もずくず先生)/バイトの先輩後輩で歓迎会宅飲み。後輩はコミュ障を克服したい! ●オフ宅(のやま先生)/初めて会うネトゲの相方と宅飲み。情けなさも吐露し合えば、新たな関係がそこに。 ●酔って、糸燃る。(タツノコッソ先生)/ちょっと差のついてしまった幼馴染みとの宅飲み。思わず思いを漏らしてしまう。 ●再愛(くうねりん先生)/高校卒業以来7年ぶりの再会。宅飲みで寝てしまった相手に襲うぞーと言いながら毛布をかけるが… ●三人寄れば文殊の知恵(焼肉定食先生)/高校時代の三人組で宅飲みしてたら、朝起きると全員裸に。一体何が? お酒で加速!大人百合 #推しを3行で推すユリキュール アルコール百合アンソロジー 三田織 後藤悠希 一迅社アンソロジー よしのかや もちオーレ 雪尾ゆき 桐山はるか 樫風 ちこれ 2C=がろあ よぬりめ 今井あうしぃ@カワイイマンガ①アルコールが登場するアンソロジーはシチュエーションが意外と多様。 ② 大人ならではの長年募らせた恋・頑なに拗れた心をアルコールで動かす! ③酒でタガが外れる感じが分かる〜と思いながらも、エモい恋の物語が羨ましい。 --お暇なら読んでね-- ……と言いつつ梅酒の話のほんわかさが好き。 ●頂けない人(2C=がろあ先生)/バーでいつも違う女を落とす女と、それを見ているバーテンの女。 ●今夜はほろ酔いで(よしのかや先生)/昔馴染みと三人で宅飲み。一人帰って好きだった人と二人きり。 ●同窓会はから騒ぎ!?(後藤悠希先生)/同窓会で彼女と仲直りしたい…からの何故か彼女と飲み勝負。賭けるのは? ●浮気(もちオーレ先生)/酷い彼女に家に束縛される女はパート先の先輩に飲みに誘われる。優しい先輩に… ●貴方にスキを与えたら(ちこれ先生)/10年近い片思いに今日こそケリを。私は酒に弱い女…のふり。 ●たすけて!お酒初心者です!(樫風先生)/コンビニバイトの先輩に、お酒を教わりたい大学生。初心者向けの酒は進む。 ●お酒のチカラは偉大です(雪尾ユキ先生)/小さい頃からずーっと一緒の幼馴染みと、20歳で初めてのお酒を一緒に。 ●エンジェルキス・イン・ザ・ダーク(よぬりめ先生)/大学生、見知らぬ泥酔女を介抱する。そんなになるまで何で飲んだの? ●五月のこと(三田織先生)/同居する二人は、一緒に梅酒をつくってもう三年。梅酒の飲み頃は一年後。その時… ●ショコラ(今井先生)/高校の時、リキュール入りのチョコを食べた。いつか大人の味が分かるかな…そしてその時隣には?顔の良い百合・怪異ミステリー #1巻応援クダンノフォークロア 煮汁 志水はつみ SukeraSparoあうしぃ@カワイイマンガ私はミステリー漫画の登場人物が「顔が良い」と、結構読める。美しい顔が恐怖にor暗い本性に歪むのも、沈んだ顔が美しい笑顔を取り戻す瞬間も堪らないのだが、それが劇画調だと、怖すぎる(なので金田一少年とか好きです)。 本作の凛々しい主人公も、彼女が憧れ、守ろうとする手弱女ぶりなヒロインも、周囲の協力者達も、美しい女性ばかり。その誘引力は強い。 彼女達を襲う怪異は、タイトルの通り「件」と呼ばれる〈予知〉の妖怪をベースとした物。そこにとある都市伝説を加える事で、迫り来る恐怖のある怪異を創作している。 ヒロインに迫るタイムリミット。怪異の「真相」を巡る物語はスリリング。九段下を舞台とした女性ばかりのミステリーは、美しく楽しい一冊だ。 【ゲームについて教えてください】 こちらの原作はゲームなのですが、ストーリー部分はこの漫画を読んでもネタバレとか大丈夫なのでしょうか?私はゲームやらないので良いのですが……。 それにしてもキャラクター原案はイラストレーターのはねことさんで、ゲームビジュアルは非常に美しいのですが、煮汁先生の漫画は全く遜色なく美しい。漫画としての勢いもあって、楽しく読めました。クラス30人全員百合!!!ゆりづくしの教室で しーめANAGUMA『in YURIFUL classroom』という英題のとおり30人のクラスメート全員が百合!!というパワフルな設定が魅力の本作、大盤振る舞いにもほどがある。 目まぐるしくキャラクターの視点が変わっていくプロローグに最初は面食らうかもしれませんが、本編は基本的にふたりずつオムニバスのエピソードが展開されていくので安心して身を任せてください。一通り読んでから見返すプロローグはかなり充実感があります。ほかにもキャラを知らないうちは見過ごしている各話の背景でも注視すると百合が発生してたりしてね…。 あなたのお気に入りの百合を見つけよう!!! 最高…欠けた月とドーナッツ 雨水汐名無しほぼ表紙買いです。 なんでもない普通な日常に出会った二人、この百合尊い! 百合かどうか微妙なラインですが。 元気、ワンコ系の女子とお姉さん(だけどぬいぐるみ好き)の組み合わせいいです! 絵も繊細で可愛い。 なんだかんだ惹かれ合って一緒にいようとする二人が幸せそうで、読んでて幸せな気持ちになります。欠落した私は貴女の側で満ちる欠けた月とドーナッツ 雨水汐あうしぃ@カワイイマンガ百合漫画に出てくる、異性愛を前提とする恋バナ女子集団の同調圧力に、イラッとする。しかし一方で、自分も圧力をかける側だったかもしれない、と緊張もする。そういう事に気付ける百合漫画には、万人に読んで欲しい普遍性があると思う。 ♡♡♡♡♡ 普通の恋愛が出来ない事に思い悩む女子は、会社の友達との恋バナに疲弊しながら、言い寄る男性を拒み続ける。 周囲への劣等感や男性への嫌悪感等々、幾つもの苦しみを抱えた彼女は、それを軽くしてくれる人に出会う。 会社では真面目な堅物、一匹狼なその人に自分を肯定し、受け入れて貰えた喜びは、やがてもっと近づきたい、という感情に変化する。しかしその人もまた恋情に疎く、妹に対する強い思いに縛られていた。 人目を気にして外面を取り繕ってきたオシャレ女子の心の解放に、こちらの心も軽くなる。一方で真面目女子の物語はまだこれからの様で、予断を許さない。しかし妹の、姉への思いと動向が意外で、物語を楽しくしてくれている。 二人で歩く月夜の秘密と開放感に、私も救われる感覚がある。苦しみの先に生まれ続ける優しさを、スマートでふんわり美麗なページを繰りながら見続けたい。 (2巻までの感想)険悪→甘々コンビネーション百合ラブデス。 ~短期集中連載集~ くずしろあうしぃ@カワイイマンガくずしろ先生、コミック百合姫での二本の短期集中連載。 前半は『ラブデス』。互いを好きな二人のJKは嫉妬や猜疑心を相手にぶつけるが、そのぶつかり方が強烈。様々な武器を駆使して相手を「殺し」にかかる。 派手に戦い傷付け合いながら、感情が遂に相手に届くと一転、甘々のベタベタに。なんだこれ、極端すぎる。殺伐からデレへの振り幅が強烈な、タチの悪い痴話喧嘩は最早笑えるレベル。ニヤニヤしながら「末長く戦闘しろ」と思ってしまう。 後半は『にこちゅう』。タバコ吸いの二人のJK。キスの味はタバコの味?というところから始まって、周囲からは悪そうに見える二人が、見えないところでイチャイチャデレデレする、という「不良百合」。 いかにもガラの悪そうな二人が、一転甘々な雰囲気でお互いを受け入れる百合は、やはりギャップが凄い。でも本当のお互いを理解し合う二人はえらく純情で、とてもカワイイ。 見てこの美しさを…リリウム・テラリウム EDANAGUMA前後編構成の短編が3本ずつと中編「メイちゃんとアキちゃん」シリーズ、最後に短編が1本収録されたオムニバス百合短編集。 キーカラーが各章ごとに一色配されたシンプルかつ美麗なアートワークがまず最高!引き込まれるようなスマートで繊細な表現が絵にも物語にも敷き詰められています。 そしてとにかく読みやすいです。各話のページ数も短くスッキリしている分、研ぎ澄まされた感情が無駄なくお届けされてくるのがありがたいですね。 話数の切れ目で視点人物の切替やキャラクターの関係性が変化したのがすごく分かりやすくて「前はああだったのに今はこう!!おあー!!」と鳴き声を上げやすい仕様になってます。 中編の「メイちゃんとアキちゃん」シリーズがやはり読み応えがありますが私のお気に入りは写真部の女の子・渚とギャル・鈴子の交流を描いた「ラブレター」。自分の写真は人に見せるようなものじゃないと自信なさげな渚を陽気な鈴子が励まします。 ここまではいい。ここまでは。 問題は渚の写真にはいつも鈴子が写っているんですよね〜!!しかも全部サイコーにカワイイ姿で!!あとは察してくれ〜〜〜!!!(放り投げ)ゆるーい百合とギャグに定評がある漫画ゆるゆり なもり名無し友人にすすめられたので読んでみたら、ギャグの面白さにハマってしまいました。またキャラデザも個人的にかなり好みです。恋する少女たちのよき夏熱帯少女 吉富昭仁名無し子「夏」「田舎」「主要人物のみ登場」という括りで描かれた百合です。調べてみたら『熱帯少女』が掲載されていた〈コミック百合姫S〉はライト層向けらしいですね。今は元々コア層向けだった〈コミック百合姫〉に統合されたそうです。自分は百合初心者なのでこれくらいのレベルがちょうどいいです。収録順だとちょっとずつ過激になっていくのですがエッチ過ぎないので安心して読めました。 女二人の現実逃避は極端に #1巻応援ふたりエスケープ 田口囁一あうしぃ@カワイイマンガ漫画家の女性が無職の先輩(高校の。カワイイ)に唆され、話が盛り上がって、つい現実逃避に走ってしまうお話。現実逃避の思い切り方が極端で、とても気持ち良い!なる程こんな事出来るんだ〜と驚かされたり、ここまでやれば確かに逃避成功だわ……と、こちらまで晴れ晴れしたり。 ……のですが、余りにブッチ切り過ぎて、たまに仕事に支障をきたす事も。私はかつて締め切り仕事をしていたため、こんなにも綱渡り時々アウト!な彼女達の在り方は、ちょっと引く。私的な話をすれば、この作品を5年前に読んでいたら、あるいは受け入れられなかったかも知れません。それでも嫌な気分にならないのは、彼女達が深刻になっていないからだし、私もきっちりし過ぎる事に疑問を持つ様になったから。 この二人を見ていると、過度にキチンとすることが馬鹿馬鹿しくなる。時にはペラい人生観と気の合う連れ合いと共に、酒と旨いもので適当に楽しく生きればいいじゃない、と言われている気がして心が楽になります。 現実という重力の振り切り方を、教えてくれる作品です。かなり強引だけどね。えっちだなぁ……(ニッコリ)レズ風俗アンソロジー 大沢やよい コダマナオコ 片倉アコ ななつ藤 一迅社アンソロジー 岩見樹代子 蓮城はに ましまる 焔すばるyrsk某レポ漫画で一躍有名になった「レズ風俗」、そこで働く女の子や客として来る女の子たちの話です。 基本的にほかの百合アンソロジーよりも肌色率高め、女体の触れ合いが大好きな方は絶対買いましょう。男性向けエロ漫画のレズものほどの生々しさはなく、しかしプレイ内容はしっかりと描かれているので非常にえっち、とても良いです。 レズ風俗アンソロジー2冊目(リピーター)(このタイトルつけた人、天才)につながる話もあり、あわせて購入することをおすすめします。 ななつ藤先生「いちばんのひと」※1冊目収録 ナンバーワンのリカコと、傷心を忘れさせてほしくてレズ風俗を利用するアキナの話。1冊目の中では行為をしっかり描いていてと~ってもえっちでした! 二人がベッドの上で激しく快楽を求める様、最高です。 ちなみに2冊目での「にばんめのひと」ではさらにえっちさが増しています あとがきの岩見樹代子先生の「こんなタイトルの本買う人がエロいの求めてない訳ないだろ」、まさにそのとおりです。ありがとうございました。社会人百合が好きだ(大声)ショコラ 雨隠ギド 岸虎次郎 大沢やよい 一迅社アンソロジー くるくる姫 雨水汐yrsk【ショコラ1】 雨隠ギド先生の表紙絵だけで本の金額以上分価値があるので実質タダ。 オフィス系ではないですが大人の女性の恋模様が楽しめる筍先生の「一色の紫陽花」が良かったです。芸妓の女性と、そのパトロンだった男の娘、恋人ではないが互いに想いをよせあい、遺言で繋がっている二人。 樺山先生の「10年と恋。」は、キャラがやっぱり我慢ができなかったと迫るコマが素晴らしい!想いが溢れだしてどうにもならない心情が強く伝わってきます。 【ショコラ2】 郷本先生「けむりのきみ」あまり百合漫画では見かけない線の感じですが私はとても好きです。もっと読みたい。 原百合子先生の「レイトブルーマー」はあまり人気のないアイドルとカメラマンの話。短編ですが一冊読んだような読みごたえでストーリーがとてもよかったです。 百合アンソロジーはこれが初買いでしたが味をしめたので他のも一気に買いました。追々レビューしていきます。 クライムを、人生を貴女と共に #完結応援ぽちゃクライム! みんたろうあうしぃ@カワイイマンガスポーツ物で、頂点目指して体を酷使し争う熱い物語が面白い、という事に、私も異論はありません。 しかし、ユース世代の競技者がオーバーワークの結果、怪我で競技を続けられなくなったり、心折れて競技自体を嫌ってしまったり……という話を聞く度に、もっと他の道はないの?と問いたくなるのもまた事実です。 クライミング競技の良い所は、トップを目指して凌ぎを削る世界がある一方、みんながそこを目指さずに、それぞれの達成度で「昨日の自分を乗り越える」喜びがある所だと思います。 その上で、『ぽちゃクライム』の主人公つぐみは、初心者ながらコンペに挑み、楽しさと緊張感、そして悔しさを抱き、ボルダリングにのめり込んで行く。 クライミングは個人の力でするけれど、その力は周囲の関係性から貰える力である……としゅう先輩の姉から語られる時、クライミングは単に勝敗を争う「競技」から、様々な関係性の中で歩んで行く「道」へと開かれて行きます。『ぽちゃクライム』では、つぐみとあいらが共に歩む道として、またはしゅう先輩となのこの過去と未来として。 スポーツ競技者の間に「関係性の物語」を丁寧に組み込んだ、きらめきに溢れる物語。クライミングも人生も、二人寄り添い励まし合い、進む喜び……こういう穏やかで明るいスポーツのあり方もいいなぁ、と思いました。格ゲーの解像度と好きの形いつかみのれば 西あすかあうしぃ@カワイイマンガ現実から逃げるようにゲーセンに入った女子高生は、プロゲーマーを目指す女子と出会う。センスを見込まれ、共にプロを目指そうと誘われるが……。 □□□□□ 百合姫連載なのに、女子の恋愛は全く描かれない。微塵もだ。主人公はプロを目指す女子に格ゲーを指南されるが、センスと裏腹に格ゲーについて何も知らず、自分が本当にゲームをやりたいのかどうかすら、よく分からない。 根本的に自分を持たない人が、様々な出会いをきっかけに自分を知り、自分の「好き」の形を確かめていく物語。もどかしさはあるが、ラストに向かって主人公の心と技術が噛み合って、急激に成長する姿にドキドキさせられる。 私は格ゲーには詳しくないが、1秒を60フレームに分割するシビアな世界、細かな計算と先の読み合い、それを支える技術、煽り合う精神力等々、深い世界だと感じる。この辺に関しては、是非ゲーマーの方の解説を伺いたいと思う。"居場所"を見つける物語 #完結応援海猫荘days コダマナオコnyaeここに居たい、とかここに居ても良いんだと思える場所があると、人は自分を肯定できるし、幸福を感じるんだなと思います。 親友に裏切られ、傷つき、癒やしを求めて田舎へやってきた主人公の真由美は、常に「これでよかったのか」と思い悩みながら、必死に自分が居るべき場所を探します。 「東京から来た女性と、田舎に住む女性が出逢って、恋をしました。」という単純な話ではないところが非常に面白いのです。内容からすると、3巻では足りないのでは?と思ってしまうほど複雑な人間関係が描かれているのですが、そこはしっかり3巻で美しくまとめてくださってます。 さらに主人公2人以外に、もう一組のカップルが描かれています。妾の子として親からの愛を受けられず、家の中に居場所がない少女・阿島と、その異母姉妹のさくらです。 言ってしまうと、私は阿島とさくらの関係性のほうが読んでいてドキドキしました。この2人が主人公のスピンオフ、待ってます…!笑 それぞれが、何かから逃げた自分も、何かを受け入れられない自分も、全部肯定してあげたうえで、居場所を見つけていく姿を最後まで見守るような物語です。 単行本派に贈るバラエティ豊かな百合短編集 #1巻応援ユリビュート つつい 一迅社アンソロジー 嶋水えけ 純玲 のちむゆ 柏木ツキコ もくはち 辻柚那 tsuke さかさな 篠ヒロフミ 日野アラシ さかなやあうしぃ@カワイイマンガ百合姫本誌を買ってない人は、是非読んでみていただきたい読み切り短編集。2018年〜20年までの掲載作。物語の多様さに百合ジャンルの広がりが見て取れる一方、絵柄は「百合姫らしさ」を感じるものが多く、美しくて読みやすい一方、もっとバリエーションがあってもいいかな…と思うと、時々ちょっと異質な絵柄が登場したりして、全体として飽きが来ない。 —— 各作品の感想を、ツイッター漫画のタイトル風に+一言感想で。 ●君とゆく、(嶋水えけ先生) 己の空虚に絶望した少女がお嬢様に世界を教える百合/互いに足りないものを与え合い、支え合う関係性尊い。 ●スノウトーク(純玲先生) 失声の演劇部員が恋したお姉さんと発声練習する百合/声がよく通りそうな冬と、春の訪れによる変化が印象的。 ●渚にて。(tsuke先生) 海が好きな内気女子と唯一の友人が海に佇む百合/最後のシーンに向けて静かに穏やかに進む感じがたまらない。 ●蔓日々草(さかなや先生) 友人の結婚式のドレスを選びながら友人を手放す百合/愛とか恋とかじゃない関係性でもこんなに尊い。泣けるわぁ… ●わたしのこい(のちむゆ先生) 幼馴染の気を引きたくて市販薬で体調悪くなる百合/執着が昏くて重い、そして切ない。薬を悪用している感じが昏さを増す。 ●あの日の続きをしましょうか(もくはち先生) 私に恋する女子高生の情報に聞き覚えがある百合/十数年後に突きつけられる恋と間違い。どんな感情も間違いということはない。 ●ハイドアンドスイーツ(つつい先生) 恋に恋する女の子が現実の恋の怖さを知る百合/それに気づけたこと、教えてくれる存在の大切さ。最後ほっとした。 ●桜日和のへたれなワンコ(辻柚那先生) 姉が担任になったら親友が姉に惚れたかも百合/これは短編にするのが勿体無いかも。姉と妹、親友との過去が見たい。 ●絵の具の匂いがした(柏木ツキコ先生) 絵のモデルをするうち変な先輩に惹かれる百合/自分の無い人が、独特で強い意志を持つ人に惹かれる話は、先を読みたくなる。 ●お誕生日おめでとう。(さかさな先生) そっくりな親友が同じでいたいのに変わっていく百合/思春期の頃の親密さの、距離感の複雑さと切実さに心を揺さぶられる。 ●ないしょの向日葵(篠ヒロフミ先生) 恋人に真面目に進路を考えろと叱られる百合/好きな人の眼差しに触れて変わろうとする成長譚尊すぎる…真剣さは人それぞれ。 ●軽木さんと荒重さん(日野アラシ先生) 軽薄女子と想いが重い女子が恋愛話する百合/全く価値観の異なる者同士が互いにツッコミ合うトークがたまらなく笑える。この世界に尊いという日本語があって本当に良かったcitrus サブロウタANAGUMA※ネタバレを含むクチコミです。<<12345>>
ここ数年、百合姫から何冊も百合アンソロジーが出版されましたが、この「アイドル百合」アンソロ、強度が段違いだと感じました。 アイドルですので顔も衣装も力入りまくり。見目麗しき女の子達の物語は、漫画にピッタリ! 芸能人ならではの、ステージへの思いや高い意識、仲間との意思疎通やすれ違い。またファンとの交流やそこを越えていく想い……コメディもありつつ、最終的に心高鳴る物語のオンパレード。 これこそハズレ無しのアンソロです! ♡♡♡♡♡ ●ポニーテールと青い空(坂城先生)/背中を追い続けたメンバーが、卒業する。 ●キミイロスターチス(ウミノモクズ先生)/新人アイドルとマネージャーは、幼馴染。 ●貴方のとなり(嶋水エケ先生)/コンビ売りの二人。でも私はあんた嫌い。 ●出席番号1番(柚原もけ先生)/滅多に登校しないクラスメートがアイドルだと知った。 ●手のひらのしるし(山田あこ先生)/新人アイドル、憧れのアイドルに告白!? ●アイドル“失格”(KOUGI先生)/いつも客席にいるあの子がいない… ●My Flower…(黄井ぴかち先生)/愛想いっぱい×毒舌系アイドルユニットの関係。 ●百合営業って呼ばないで!(辻柚那先生)/メンバー皆んなと仲良しアイドルに、ファンの愛ある「百合営業」コール! ●遠くて近いものたち(くもすずめ先生)/元アイドル、トップアイドルの幼馴染と同棲中。 ●Yovr York(きぃやん先生)お人好しアイドルに絡む捻くれアイドル。 ●となりのぶきっちょ(上林眞先生)/うまくいかないアイドルは同居もうまくいかない。