マッシュ
南仏の港町で、似顔絵を描きながら未来の画家を目指す少年・マッシュ。だが、飲んだくれの父親を養うために、満足な画材も買えず厳しい日々を送っている。それでも直向きなマッシュを応援する幼馴染みのソフィーは、自らの奉公の支度金で絵の具を買い、彼の元を去ってゆく…だが、せっかくその絵の具で描いたコンクール用の油絵も、父親の妨害に遭って出せないことに!それに対し、マッシュの用いた命がけの作品と!?また、そのコンクールで見事認められたマッシュは、パリの絵画学校へ招かれる。画家にとって憧れのパリ。だが、そこは、陰謀渦巻くところでもあった…絵画に魅せられ絵画に命を賭けた少年の冒険が、今始まる!!
▼第1話/アフリカの鉄十字▼第2話/成層圏になくセミ▼第3話/幽霊軍団▼第4話/パイロット・ハンター▼第5話/鉄の墓標▼第6話/独立重機関銃隊▼第7話/成層圏戦闘機▼第8話/グリーン・スナイパー▼第9話/スタンレーの魔女▼第10話/メコンの落日 ●あらすじ/舞台は1942年、北アフリカ。ドイツ空軍大尉ワルターフォン・ラインハルトは、戦闘機メッサーシュミットBf109Gでエルアラメイン上空を飛んでいた。敵機との交戦で無線器とコンパスを壊されていた彼は、運悪く視界ゼロの砂嵐の中に入ってしまう。燃料を節約するため、コンクリートデザートあるいはロックデザートとよばれる硬い砂漠地帯に降りる。そこで彼が目にしたものは、砂嵐を避け着陸していたイギリス戦闘機スピットファイア2機であった(第1話)。▼終戦の雰囲気が漂いはじめたベルリン。狙撃兵レステルマイヤーは謎の女性レヤと出会う。彼女が住み家としている放置された突撃砲戦車ファントムには、燃料こそなかったものの、砲弾は残っていた。どうにか燃料を手に入れた彼は、彼女とともに、戦車一台でアメリカ軍の戦車隊に向かっていく。砲弾が最後の一発となり、彼は死を意識した。その時……(第3話)。▼1944年、ガダルカナル。狙撃兵・野山二等兵は、友軍が撤退する時間を稼ぐために、戦線にとどまるよう命令される。その際に手渡されたのが、新しく開発されたばかりの新型自動小銃だった。一方、野山に義理の弟を殺されたアメリカ軍狙撃兵ウォーカーは、義弟の敵・日本人狙撃兵を必ず殺すと固く誓っていた。そしてついにふたりは相まみえる(第8話)。
ニューヨークの下町に住む日本人青年・広瀬翔。彼は抜群のギターセンスを持ちながらも、父の生き方への反発から、何の意味も見出せない毎日を過ごしていた。そんなとき、留学生・白石文子知り合い、心の中に変化が生じる。再び音楽への情熱を取り戻した彼は、ロサンゼルスに向かい、かつての友人たちとステージに立つ。そして、12年ぶりに帰国した彼は、旧知のムサオ、松井らとともに音楽へのかぎりない夢を抱きながら、自分の道を歩みはじめる。
東京番長
四日市から東京にやって来たツッパリ高校生・草上大樹。東京の高校もシメテやる!!と意気ごんでみたが、東京ではツッパリ君はただの変わり者だった……熱笑確実の新感覚(ニューウェーブ)ツッパリ物語(ストーリー)。
陽気なカモメ
「世界一はやい男」になるため、大阪から上京してきた少年・日高瞬。しかし、瞬がめざしてるのは「スリの世界一」。上京初日、自分よりはやいヤツ・山部克男に出会い勝負を挑むが、手先だけはやい瞬とカモメジムのボクサーである克男とでは話にならず、瞬はあっさりダウンしてしまう…。栄光のリングと渚の愛をめざして、瞬はボクシングに青春のすべてをかける!!
光路郎
坂上町高校に新しく英語の教師が赴任してきた。彼はアメリカからやってきたオハラ光路郎(こうじろう)。着任の挨拶では「センセーと呼ぶな!!コージローでいい!!」とぶちかまし、授業中に天気がいいからと教室でラグビーをする始末で…。英語にゃ強いが漢字にゃ弱い。ケンカは強いが、ちょっぴり涙もろい。そんな外国人教師・オハラ光路郎のハチャメチャ騒動記!!
ヘヴィ
夢を追い求め続ける老人と、その夢をかなえてくれる若者。老マネージャー、A・ゴートンと天性のファイター、ガイ・ヒューガ。二人の男の出会いで、NYCに新たな伝説がうまれた。
風の戦士ダン
現代に生きる忍者組織・恐車一族と神魔一族。彼らはスーパー忍者、すなわち、超忍とよばれた。だが、このふたつの一族は、互いの絶滅を図り、凄絶な戦いを続けていた。なぜ…!?雁屋哲と島本和彦の異色のタッグが放つ痛快作品!!
天才ドライバーであるケン・アカバとペペ・ラセールの2人の血を受け継いで、さっそうとF1グランプリにデビューしたショウ・アカバ。世界一速く走る男を目指し、アクセル全開!若きペガサス、今まさに天高く翔び上がる!
おとなしい性格の高校生・白浜兼一は、柔道部の鈴木をはじめ、不良生徒たちからいつもいじめられ、毎日ボロボロになっていた。ある日「逃げるのはもうやめだ!!鍛えて強くなって、仕返ししてやる!!」と決意した兼一は、近所にある道場「梁山泊(りょうざんぱく)」に入門。そこには「長老」と呼ばれる老人のほか、4人の闘いの達人たちがいて…!?
ジャストミート
ヒーローになることに異常な執念を燃やす星高ナイン。なかでも、橘二三矢と坂本天馬の2人は超一流といっていいほどの目立ちたがり屋。とにかく、チームプレーは無視するし、味方の足は引っぱるで、もう試合のときはタイヘン。そんな彼らが甲子園をめざすことに…!?
似顔絵を描いていた少年が絵を描きながら成長し、やがて父親と対峙する。ひたすら絵を追求しているだけなのに(だけだからこそ?)、行く先々でなぜか「おもしれー女」に好かれるのが羨ましい。作中で描かれる絵がいいのと、絵画バトルが能力バトルみたいになっていくのが面白い。ちょっとメディアアートっぽいかも知れない。 時代もあるとは思うが美術に対する考え方、絵の競い方や評価、物語の構成などは『北の土竜』『蒼き炎』とも近く、改めて『ブルーピリオド』は美術マンガをアップデートしたなという感じがある。 しかしちょっと前にネットで話題になった芸大建築科を懲戒退学になった人とかバンクシーとかに世間がコロッと騙されちゃうのを見てると、この辺あんまり理解されていない気がする。 芸術は大衆に開かれていて欲しいと思っているが、この作品の新サロン派みたいに芸術を大衆から取り上げなければならない…と思ってしまうね(自分も排除される側かも知れないけど、それでも貴族的アカデミズムの方がまし)。