ビジネスジャンプの感想・レビュー39件傷だらけの仁清 #推しを3行で推す傷だらけの仁清 猿渡哲也マンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 昔になんとなく読んでいたが今回読み返した。 猿渡哲也版の「無法松の一生」とも読める内容だったな ・特に好きなところは? 色々謎が多いまま終わったところ ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 1話完結で他の作品よりもわかりやすいし、残酷描写も少ないので読みやすいとは思います 奇跡の続編珍遊記2~夢の印税生活編~ 漫☆画太郎六文銭小さい頃、色んな意味でトラウマを植え付けられた珍遊記。 当時、絵を見るのも怖くて、だけどドラゴンボールは読みたいから、珍遊記のページにはいかないよう恐る恐るめくっていたのも、今となっては良い思い出です。 本作というか、著者を語る上でもはや絵柄に触れないのは無理なのですが、とにかく子供がみたら泣き出すような絵の濃さ。 特に婆さんキャラのシワがえぐい。 下品な下ネタも満載で絵柄と相まって、初見の方は気分悪くなると思うんですが、、、 著者が、現在、子供向けの絵本作家としても活躍しているというから驚きしかない。 謎に時代を感じる。 さて、本作の内容だか、前作珍遊記の続編という立ち位置だが、前作をなぞりながら、その裏で起きていたことを描きながら始まる。 もう一つの怪作、漫遊記とも繋がっているので両方知っているとより面白いのだが、正直、何も知らなくても大丈夫だと思う。 著者の作品を知ってる人ならわかると思うが、ストーリーはあってないようなもので、とにかく勢いが魅力。 そこは本作も健在で十二分にある。 映画化もした作品だが、玄人受けとか言うつもりもないが、毒にも薬にもならない作品と異なり、モノづくりに携わる人間に、何らかのインパクトを残す作品なんだろうってことは理解できる一作です。 野球漫画?で一番好きです。ONE OUTS 甲斐谷忍名無し純粋な野球漫画ではないですが、野球漫画で一番好きです。めちゃくちゃ面白いです。もう書店で新品で手に入らないのが残念です。 ギャンブル✖️野球 最高です。気になる方は是非!読んで後悔はしないと思います。ただ絵は下手くそですけど慣れます!邪道野球漫画、終盤は王道ONE OUTS 甲斐谷忍starstarstarstarstar_border瀧反則合戦といい今までの野球漫画とはまた違った試合展開が盛り沢山 じゃあ野球を小馬鹿にしてるのかというとそうでもなく終盤はチームメイトたちと友情と努力による熱い野球讃歌になるのがまた良い 特に主人公である渡久地がただのスカした野郎かと思ったら誰よりもプロ野球をリスペクトしてて情に厚いのが魅力的、ここが居心地が良いと思ってしまった云々の下りはグッとくる 美味しい話と悲しい結末ダシマスター 早川光 松枝尚嗣まみこ※ネタバレを含むクチコミです。純情!可憐!救急医療!研修医少女〜レジデント・ガール〜 桐木憲一 児玉知之まみこ※ネタバレを含むクチコミです。いなかのはなし島根の弁護士 香川まさひと あおきてつおまみこ※ネタバレを含むクチコミです。 男の夢セックスレス 村生ミオ名無し男の夢を叶えさせてくれる漫画です。 亡くなった奥さんにそっくりなAV女優と、普通の会社員がまさかの結婚。 そしてまさかのセックスレス・・・・ でもさ、この会社員がゆきずりの女とか同僚とかとやりまくるんだよね。 もうさ、いい加減にしてよ。 僕らの妄想を具現化しすぎ。カイジ系野球マンガONE OUTS 甲斐谷忍starstarstarstarstar_border酒チャビン数ある野球マンガの中でも異色の作品です。カイジ系です。 主人公はストレートも遅く、変化球も投げられないのですが、プロ野球入り(弱小球団)し、勝ちまくって優勝を目指します。 どうやって勝っていくかというと、頭脳(駆け引きやデータ、観察など)と根性(勝ちたいと真剣に思う気持ち)です。圧倒的に不利な状況でも諦めず頭脳と根性を駆使して勝利を目指す辺りが、かなりカイジを彷彿とさせます。 ドカベンのファンの人とカイジのファンの人、どっちにオススメするかといったら、断然後者です。私はドカベンも好きなのですが、カイジも同じくらい好きだったので、すごく楽しめた作品でした。 ドカベンファンの方でカイジはあまり・・という方はこちらの作品ではなく、あぶさんを購入した方がいいと思います。ファミスタのピノ級に足の速いやついたよな?ONE OUTS 甲斐谷忍名無し今までの野球漫画のセオリーをぶっ壊す、120kmのストレートと心理戦で日本一を目指す話。 心理戦がめちゃくちゃ面白い。 野球好きな人はぜひ読んでみてほしい。 1番印象に残ったのは、敵チームでめちゃ足の速いやつがいて、盗塁成功率100%で、塁に出ればホームスチールで確実に1点が入るという不思議なやつ。 ファミスタのピノの足の速さを思い出したよ。 「神々の山嶺」読んでみた神々の山嶺 谷口ジロー 夢枕獏starstarstarstarstarかしこ1924年にエヴェレスト初登頂の謎を残したまま消息を絶ってしまったイギリス人の登山家マロリー。そのマロリーが登頂時に持っていたカメラを発見した羽生丈二という日本人登山家の消息を探すところから始まります。 山を登る男の無骨な物語ですが、マロリーは本当にエヴェレスト登頂に成功したのか?という謎もストーリーに絡んでいて読めば読むほど引き込まれていきました。これを全編谷口ジロー先生の美しい筆致で読めるのが神ですよね。 登山に無知な私でも単独行がどれくらい難しいかなど説明が分かりやすく、シェルパ族の人々の暮らしぶりのような細かいところにも触れられていて興味深かったです。意外と初めて読む登山マンガにも向いてるのかもしれません。 山は人間の全てをお見通しだ…というのはどの登山マンガを読んでも共通して思うことです。少しでも欲が出ると取り返しのつかないことになる…。しかしクライマックスの羽生丈二は本当にかっこよかった。オトメの帝国オトメの帝国 岸虎次郎名無しほのエリてぇてぇ登らなければ落ちないのに神々の山嶺 谷口ジロー 夢枕獏名無し※ネタバレを含むクチコミです。 胸糞が悪くなる怨み屋本舗 栗原正尚名無し金の為に個人的に恨みがある訳でもない人間を破滅、もしくは殺害しといて 依頼主に説教までかます主人公達に嫌悪感 主人公達が返り討ちに合って自ら殺して下さいと懇願する位の拷問される話の方が読者に受けそう 料理漫画としての「科学」と「謎解き」の融合がいいダシマスター 早川光 松枝尚嗣名無しこの漫画は作品中に登場した絵にネットで流通している画像からの 「トレース使用疑惑」が生じ、疑惑解明まで休載という形での 実質的な打ち切りになっています。 著作権問題に関してはどこかで線を引かざるを得ませんし、 打切りも止む無しかとは思いますが、 私的には、謝罪の上で改めてタイアップなどの解決策を模索し、 連載を継続してほしかったですね。 包丁人味平から始まり、美味しんぼや ザ・シェフなどの登場で 「グルメ漫画」は漫画として確立したように感じます。 いまでは百花繚乱というか、多士済々というか 色々なグルメ漫画が存在します。 それだけにただ「美味かった!」「美味しいよ!」では グルメ漫画もなんのインパクトも与えられなくなっている 感じもします。なので、 「う、美味い!」「だが、どうやってこんな味が!」「実は・・」 みたいな流れに沿った、謎解き系の流れというか、 そこに人情とか絡めたドラマチックな展開というか、 そういう構成になっているグルメ漫画が多い気がします。 「ダシマスター」も基本的にはその流れなんですが、 美味さの解説というか科学的な論証と、 謎解きのそれぞれが秀逸で説得力があります。 それはダシという一見するならばただの液体、 しかも完成形としての料理が出来た時点では見る影もない、 そういう存在は、まさに漫画で謎解き展開を描くのには 適した素材だからかも、と思ったりします。 そこに加えて、当初はなんだかキャラ設定が定まっていないのでは、 とも思った主人公が、実は深い過去を秘めたキャラであることが 徐々に明らかになっていき、 まさに「あ、ダシが効いていたんだ」と思わせる展開になりました。 かえすがえすも連載打切りが残念です。 未完で終わった故にこそのラストの余韻が 皮肉にもミステリアスな終わり方になって、 何とも言えない味わいになっている感じもしますが。全てのキャラが独り言で会話するラブコメディイエスタデイをうたって 冬目景TKD@マンガの虫デッサン風で統一された絵柄や 情感たっぷりのようでどこか乾いた 雰囲気作りは見事としか 言いようがありません。 ここまで自分の世界観を貫いて作品を 描いている漫画家も 珍しいのではないでしょうか? 連載後期になると羽海野チカや浅野にいお などの後輩漫画家の影響をダイレクトに 受けながらも自分の世界に咀嚼してから 出している辺りも素晴らしいと思います。 そして、なんといっても鬱々とした 若者の描写ですね。 ほとんど全てのキャラが若い自分では どうしようもできない問題を抱えていて、 それを消化できないまま他人と接するので、会話が一方通行を通り越してほぼ独り言に なっています。 しかし、そこが素晴らしい! 普通は会話として成立するようにセリフを 整理するのですが、あえてそれをやらない ことで青い時期を過ごすキャラたちを 描写しています。 そこに共感できてしまう人は この作品にとことんハマってしまう と思います。 あと、この作品を批判するコメントで よく見るのが「恋愛模様が進展しない」 というものです。 しかし、そんなことは当たり前です! どのキャラも自分のことで精一杯で 他人に構っている暇なんてないんですから。 それでも、好きな人と付き合いたいという 欲望は抑えられない。 そんな時期の若者を見事に描き切った 傑作だと思います。 正義感に燃えるブン屋が魅力的あばれブン屋 猿渡哲也 林日出夫名無し新聞記者として圧力に屈せず正義を貫く姿が心地よい作品。 様々な圧力を跳ねのけ、自分の意思を貫くというのはなかなかできないもの。 行動力とタフネスに溢れる主人公にはある種の尊敬の念すら抱いてしまいます。 タフの作者である猿渡哲也が描いているだけあって迫力あるアクションシーンも一見の価値ありです。謎仕立て痛快風味ラーメンばりごく麺 能條純一名無しコミックスの表紙の題名と絵を見たときはテッキリ、 「全開ばりばり喧嘩上等極道シェフ・ラーメン漫画」 かと思ったが、全然違った。 主人公は初登場から食い逃げをするので、 全然とまで違ってはいなかったかもしれないが(笑) 多分、題名は博多とんこつラーメン店などでいう バリカタ麺(超堅め麺)を基に作った言葉なのだろう。 しかしそもそも、あの表紙の絵では 私みたいにバリバリ上等とか極道とかを想像するのも当然。 誤解をさせた能條先生が悪い(笑)。 しかし「ばりごく麺」の面白さも、 この能條先生の独特の画風ならばこそだった。 主人公・麺太の正体やラーメンの味や調理法など 様々な謎が提示され、適宜解明される形で話は進む。 クールで謎めいた表情や佇まいを感じさせるシーンだったり、 邪気のない痛快な行動や笑顔を見せるシーンだったり。 それらを交互に見せながら。 それらでラーメン・グルメを上手く描いているというか、 ラーメンで謎と痛快を上手く描いている。 例えば第二巻に登場する勝負相手は 広東料理の名人で今は亡き祖父と、 心で会話したり姿を思い浮かべたりするが、 「お前は料理人じゃないだろ呪術師だろ?」 とでも言いたくなるような不気味なシーンを見せる。 一方で麺太は青空高く無邪気に野球ボールを投げ上げ、 俺の秘技は天より高い、と明るいが意味不明なことを語る。 その対比というか振幅と組み合わせが絶妙。 勝負の決着も独特で爽快というか痛快。 呪術師と無邪気の対決という、下手をしたら味が バラバラに散らかってしまいそうな組み合わせすら 能條先生の画力と話の進め方で、うまく仕上がっている。 謎を散りばめられながら、痛快な味が口に残る、 「超極上麺」というべき漫画。反現代野球 〜神様、仏様、渡久地様〜ONE OUTS 甲斐谷忍影絵が趣味甲斐谷忍の『ONE OUTS』といえば、正統派の野球マンガからはちょっと離れた洒落っ気のある野球マンガと思われがちですが、じっさい『ONE OUTS』ほど反現代的で泥臭い野球マンガはないでしょう。 NPBのシーズン最多勝記録は42勝で稲尾和久の手にありますが、42勝ですよ、バカなんですか。いまの野球では考えられない。当時は力のあるピッチャーが平気で連投していたんですね。まあ、連投だけなら無理をすれば誰にでもできますけど、連投しながら尚且つチームを勝利に導くとなるとはなしは変わってくる。ある年の日本シリーズにいたっては7試合中6試合に登板、そのうちの4試合で完投し、優勝をもぎとっています。そのときの新聞の見出しには「神様、仏様、稲尾様」と載ったのだとか。 稲尾はシーズン42勝の記録と同じ年に、シーズン与20敬遠という不名誉な記録も持っていて、これまたNPBの最多記録となっている。これらの記録からみえてくるのは、流しどころ、抑えどころをよく知っているということ、つまりは効率のよい勝ち方を知っているということだと思います。 まあ、何というか、連投、勝つ、敬遠、これだけでも渡久地とよく似ている感じがしてきましたけど、稲尾はさらに制球が非常に優れたピッチャーとしても知られている。球速は平凡で、変化球はスライダーとシュート、スライダーが決め球だと周りに吹聴していながら、本当の決め球はシュートのほうだったという食わせ者でもあります。 ほかにも、ささやき投法や、目の細さを利用したポーカーフェイスだったり、投げる直前で握りを変えたり、あらゆる要素を掛け合わせて勝ち星を取りにいく。ピッチャーとして非凡な能力を持っていたのはもちろんですけども、さらにそれに加えて一級の勝負師でもあった。それ故に無茶な連投しながらの42勝があるのでしょう。 マンガの世界の夢の投手だと思っていた渡久地のような選手が、じつは野蛮だったといわれる昔の野球に実在していたのは何とも面白おかしなはなしではありませんか。 最高の恋愛ドラマイエスタデイをうたって 冬目景さだお少し変わった性格のハル、過去の人間関係を引きずる品川、やりたい事がなくどこか無気力な陸生。この三人のどこか生々しい恋愛ドラマ。ページをめくる度に温度や音を感じる絵のタッチが特徴的。愚直さとラーメンばりごく麺 能條純一名無し主要人物が素朴でそこがよかった。主人公の愚直さが料理において大切な才能というとこは名場面だなぁ。巻の終わりごとにラーメン屋が紹介されているのも楽しい。いい漫画だった甲斐谷先生の最高傑作(だと思う)ONE OUTS 甲斐谷忍にわかLIARGAMEで有名な甲斐谷先生だけど、個人的には断然こっち。野球×ギャンブル漫画。 沖縄の賭け野球で無敗だった主人公が、打者一人を打ち取るごとに500万円上がり、失点するごとに5000万円下がる、完全出来高制のワンナウツ契約を結び、プロ野球界に入っていく話。主人公は人の心理を読み取ることにかけては悪魔級だがストレートしか投げれない。しかも契約者である味方側のオーナーの妨害もあり.....。読み始めたら一気に引き込まれる作品 反則合戦、堪らない。 勝てない、逃げられない、喰われて死ぬしかないシャトゥーン~ヒグマの森~ 奥谷通教 増田俊也名無しヒグマは日本に生息する哺乳類の中で最大にして最強。 体重が300kgを超える固体もいる。 一振りで人の首の骨ぐらい簡単にへし折れる腕を持ち、 しかもその腕の先には巨大な爪をも持つ。 人の頭など噛み砕く牙も持つ。 巨体でありながら時速80kmで走れる足腰も持ち、 犬の数倍とも言われる臭覚も持つ。 爪を使って木にも登れる能力すら持つ。 人間が戦って勝てるわけがなく、逃げることすら不可能。 しかし一度、人肉を喰らい人間の味を覚えたヒグマは、 ひたすら人間を襲い、食うようになる。 北海道の奥地、絶滅危惧種のシマフクロウが生息する森林。 電話などの通信手段も車などの移動手段もない、 大学の研究施設のプレハブ小屋に、7人の男女。 外には巨大で既に人肉を喰らったヒグマ。 逃げようにも篭城しようにも戦おうにも、 あまりにも何もかもが足りない。 それまでは絶滅危惧種鳥獣を笑って密猟していた男が、 散弾銃など全く効かないヒグマに引き裂かれ苦痛にのたうつ。 それまで「自分の死で自然が守られるなら本望」 とまで言っていた動物学者が、生きたまま食われて悲鳴を上げる。 我が娘だけは命にかえても守ると決意した母の前で、 強大な爪と牙が娘の体にくい込む、宙に舞う。 人間たちの心の中で、生きたい、死にたくないと 明滅する希望と絶望を、 ヒグマが森が雪が、そして互いの心の中の闇が飲み込んでいく。「これしかない人生」を歩む神々の山嶺 谷口ジロー 夢枕獏名無し僕の地元・長野県には、中学校集団登山という拷問のようなイベントがありました。一学年240人がみんなで3000m級の山に挑むという荒行です。しかも、登る予定の山で起きた遭難事故を描いた新田次郎の「聖職の碑」の映画版を見せられるという、嫌がらせとしか言いようのないオマケもついていました。とはいえ、このイベントで山に目覚めた人もいないわけではなく、それなりに意味のある行事な気もします。僕は下山中に便意に襲われ、6時間死ぬ思いで我慢するという、これまでの人生で一番の苦行を味わったので、二度と山には登らないと決めています。 とはいえ、山ものの作品を読むと、山もいいかもしれないと思ってしまうのです。『神々の山嶺』は数多い名作を生み出し、海外でも評価の高い谷口ジローのまさに最高峰だと思っております。 『神々の山嶺』には羽生丈二という一人のクライマーの姿が、カメラマンの深町誠の視点から描かれます。 この羽生丈二、初登場シーンから圧倒されます。「その時…むっと獣の臭いが店内にたちこめたような気がした」。この存在感がどこからくるのか、深町は彼の過去を調べていくのです。 羽生を関係してきた様々な人に取材していくうちに、彼の孤高としか言いようのない半生が明らかになっていきます。 羽生は可愛げのない、根性はあっても鈍重で無口な男でしたが、クライマーとしては抜群の才能を発揮。しかし、全てを山に集中する羽生は、普通の生活を送る人間と温度差がうまれ、山岳会でも孤立していきます。誰もが登れなかった壁を登り、山岳界の話題をさらうものの、羽生自信は不遇のまま。海外の山に挑戦することができません。 誰よりも山を想っているのに資金や人脈や名声がないだけで、挑戦できない苦しみを味わい、自分を慕う人間の死があり、やがて羽生は自分から孤立していきます。そして消息を断った羽生がなぜカトマンズにいたのか?彼がなにをしようとするのか、物語は加速していきます。 羽生の姿は、新田次郎の小説ではないですが、まさに「孤高の人」なのです。孤高の人は、人の共感は求めません。自分でも言葉にできない衝動に突き動かされるまま、「これしかない人生」を送るのです。 羽生はいいます「いいか。山屋は山に登るから山屋なんだ。だから山屋の羽生丈二は山に登るんだ!!」また、なぜ山に登るのかという問にこう答えます。「そこに山があったからじゃない。ここにおれがいるからだ」 「これしかない人生」を送る男の寂しさと美しが同時に描かれ、僕もこのような生き方に強く憧れるのです。 いや、既に僕は僕にとっての「これしかない人生」を歩んでいるかもしれない。この、マンガとゲームにあふれた人生は。<<12>>
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 昔になんとなく読んでいたが今回読み返した。 猿渡哲也版の「無法松の一生」とも読める内容だったな ・特に好きなところは? 色々謎が多いまま終わったところ ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 1話完結で他の作品よりもわかりやすいし、残酷描写も少ないので読みやすいとは思います