コミックDAYSの感想・レビュー525件<<12345>>ないものねだりの話なのかな元彼の目 鳩野マメnyae器用すぎるひとは、不器用な人がもがいている様を見て「羨ましい」と思ったりするんだろうか。このマンガの主人公は、(後の)彼氏の下手なデッサンを見て「おもしろい」と感じます。そこに唯一無二の作家性を見出したのかと思いきや、芸大に進学しても彼氏の成績は底辺。マンガ家を志すも賞にかすりもしない。主人公は優秀だから彼がどうして駄目なのかがわかるけど、そのままでいてほしいから何も指摘しない。なぜなら彼の作家性を評価しているわけじゃないから。だからといって人間性に惚れているわけでもない。彼の目に映る暗くて歪んだ世界が好きなだけ。 彼の目から見える世界は愛しているけど、基本的には彼という人間を見下しているんだから、最後主人公が泣いていた理由がはっきりとはわからなかった。主人公の言う「好き」をどこまで受け取れば良いのか迷ったまま終わった。ストーリとは無関係だけどちいちゃんは普通じゃない 長坂大吉名無しこの漫画の登場人物って10代とは思えないスタイルしてるよな…外国人モデルみたい。 なんか応援したくなってきたぞ~八咫烏一族が織りなす異世界ファンタジー烏は主を選ばない 松崎夏未 阿部智里名無し※ネタバレを含むクチコミです。いやきっとフィクション…ほんとにフィクション?鉄腕ザビエル 美谷尤starstarstarstarstar_borderゆゆゆザビエルがめちゃくちゃ強いなんて、そんなバカなと思ったんですが、未開の地へ向かう宣教師が弱いわけなかろうという説明やら、信仰の力の説明やらを読んでいたら、「ほんとうに強かったのかもしれない、実際はここまでじゃなくても」と思い始め、さらに読んでいたら「ザビエルが強くてなにがおかしいんだ!」という気持ちへ変わり。 もっと読んだら、「多少誇張はあっても、ザビエルさんならやってくれていたはず!」という、よくわからないことに陥りかけました。 とにかく、おもしろいんです。 存在がボケ役のザビエルさんも、気づいてしまったが故に苦労してしまうツッコミ役のアンジロウも。 出鼻に織田信長が出てきて、「またノッブ!!」と思ったんですが、杞憂でした。ザビエルさんの存在感は織田信長では衰えません。 さすが、信仰の力! 作者さんの別の読み切りも読んでみたら、やはりどこか吹っ切れていて、おもしろかったです。 終末の芸人終わる世界とセンターマイク 美谷尤starstarstarstarstar_borderゆゆゆ※ネタバレを含むクチコミです。なんて可愛いんだ彼は友達 浦野月鼓starstarstarstarstarnyae※ネタバレを含むクチコミです。「うれいらずたのぼー!」 #1巻応援ザ・キンクス 榎本俊二starstarstarstarstar兎来栄寿『ルックバック』の劇場版アニメ化が本日発表されましたが、藤本タツキさんもファンであることを随所で公言する榎本俊二さん(『チェンソーマン』ファンの方はぜひ『斬り介とジョニー四百九十九人斬り』を読んでください)。 これまでも『GOLDEN LUCKY』や『えの素』に始まり、『榎本俊二のカリスマ育児』や『思ってたよりフツーですね』、近年では『アンダー3』や『表4子ちゃん』などさまざまな作品で溢れ出る虹色の才能を披露してきました。下ネタとギャグの印象が強い方も多いかもしれませんが、決してそれだけではないことは『火事場のバカIQ』などを読めば一目瞭然です。 そんな榎本俊二さんの最新作。従来の作品とはまた違ったテイストを提供してくれています。35年のキャリアを重ねながら、未だに独自のセンスを縦横無尽に発揮し続けているのは尊敬します。まるで、汲めども汲めども枯れない泉のよう。 本作は、あとがきで筆者自身が語っているようにこれまでは掌編や4コマが中心だったものの残り少ない人生の中で挑戦をしようと描かれた、毎話16ページの連載です。 内容としては、小説家の隅夫・妻の栗子・中学生の長女茂千(もち)・小学生の長男の寸助の4人家族である錦久(きんく)一家を中心にしたコメディ……という字面から想像できるものの数段階斜めに行ったものです。 まず、4コマや掌編を思わせるコマ間のテンポの良すぎる展開。 栗子が 「うえー同窓会だって 行かない〜〜〜〜」 と言った次のコマではおめかしして 「行ってきまーす」 とコロッと言動が反転していたり、 「来月までにお芝居の台本書いてくれない?」 と栗子に言われた隅夫が 「断る」 とやや大きめのコマで拒否した次のコマでは 「おはよー何書いてるの?」 「芝居の台本だ」 と言った具合です。 普通ならこの間に何かしらのコマを挟みそうなものですが、それを省いています。 また、このスマホで読まれることを意識する時代には珍しく、各ページ3〜4段を基本として5段のコマもあります。これらによって、1話1話の情報量が多く密度が濃くなっています。 そして、普段は詰め込んだコマ割りでありながらここぞというときには大ゴマや見開きで爆発させる。この緩急が読んでいて非常に爽快です。毎回の「ザ・キンクス」の題字の出し方など最高です。 また、義両親との関係性であったり保護者面談であったり、子育てや田舎あるあるであったり、社会的に地の足のついたテーマをリアルに描きます。孫に良いもの食べさせてしまう祖母、かわいい。しかし、そこから突然翼を生やしたように羽ばたく自由な発想が注入されていくところは流石のセンスです。旗振り当番の話を考えさせても100人中99人はそうはならないでしょう。 1話の言葉遊びや5話の物語創作の技法や空想のお話、番外編の哲学性など、榎本俊二作品らしさが溢れているところも堪りません。6〜7話の構成力の高さなどは、素のマンガ力の高さに感服させられます。 かと思えば、抽選会の2等の賞品が「高級赤外線スコープ」であるところなどはちょっと普通には出てこないセンスです。 「うれいらずたのぼー!」は声に出して読みたくなるセリフで2024年筆頭クラスになるのではないでしょうか。マンガを読むときに普段はまったく使わない筋肉を使って筋肉痛になるような快感があります。 見所が詰まりすぎていて、人によって好きになる点や良いと思う点がそれぞれにあるのではないでしょうか。 榎本俊二さんは凄まじいマンガをたくさん描かれてきているのですが、近年の主要なマンガアワードではあまり名前が挙がることがありません。しかし、この『ザ・キンクス』はほど良い具合のキャッチーさとニッチさを併せ持っており、下ネタもないため広く薦めやすいこともあって「このマンガを読め!」のようなところで上位に入るポテンシャルを感じます。ぜひ何かで上位を獲って、改めてこの天才的なセンスを世に知らしめて欲しいです。 余談ですが、あとがきマンガの1コマで積み重ねられた本の中に「チェンソー」というタイトルがあるのは藤本タツキさんは嬉しかったんじゃないかなぁと勝手に思っています。『ロマンガロン』と並んでいるのも良いですね。 巻いたが、よい結末片喰と黄金 北野詠一starstarstarstarstarhooper金 or 困窮、とか、視野狭窄した2択の外側に、アメリアちゃんが出られて良かったと思う。 他の登場人物たちも何かしらの、希望のある外側に出られたんじゃなかろうか。次作も期待。 【追記】 作者のブログ「北野詠一場」、10巻小ネタの記事でラルフさんの顛末が読めまーす!温かくなる作品橙山寮のあの子たち 甲斐冬雪名無し今、推しの先生、絵柄も作品も大好き 変身人間ちえを読んで大好きになったよ 連載されたら絶対に買います!いい奴しかおらん #読切応援People いぬいしょうstarstarstarstarstarNanoめちゃくちゃよかった!ハッピー!人間みんな頑張ってて超えらい。ちょうど数日前に自分の周りでも結構な雪が降ったんで「あの日もこの登場人物たちのようにそれぞれの人生一生懸命やってたんかな。すげえなあ」と思いました。よくよく考えてみれば毎日そうだろうし当たり前だろって分かるんだけど、この作品のお陰で改めてすごいと思えたし周りを見る目が変わるというか優しくなれるようなそんな良質な読切でした。最後はマジで泣きそうになった…! PeoplePeople いぬいしょうstarstarstarstarstar寸々人間それぞれ抱えているものがあって、それでも他人に優しくあろうとする姿が描かれていてとても良い。 絵もめちゃくちゃ好きだ!こういうドタバタ人情劇は大好物People いぬいしょうstarstarstarstarstarnyae忙しい時に限ってどんどんトラブルが舞い込んできてわ〜〜〜ってなって、でも無視できないからわけもわからず対応してたら、気づいたらめっちゃ人助けしてて、感謝もされて、最後あ〜〜よかった〜〜〜…みたいなの好きなので読んでて楽しかったです。絵もいい。あったかい作品橙山寮のあの子たち 甲斐冬雪名無し甲斐先生の前作も今回の作品も良い! 読んでよかった 続きが見たくなる前回のように直ぐ終わらないで 無縁仏の2人無縁仏の2人 萬十三階段starstarstarstarstar_border寸々運命の出会いをしてしまった2人のお話。 これを前日譚として連載に持っていけそうだ。怖いが何度も読んでしまう正しいワンピース たつじ名無し※ネタバレを含むクチコミです。父の死に思うおやじのせい みかみ平和名無し親が死んでも悲しまない子供、だと冷めてる感じがするけど、悲しまなくとも父親と過ごした日々を振り返って思っていることがわかる。父親もしっかり生きた証を残したんだなと感じた。 忘れられないレモンソーダアイス世界の終わりとレモンソーダアイス ミライレナstarstarstarstarstarnyae純愛で感動したし、アイス食べたくなりました。しーなちゃんの思いがタマちゃんに届きますように!この主人公のどこが駄目なのか?正しいワンピース たつじnyae※ネタバレを含むクチコミです。正しいワンピース正しいワンピース たつじstarstarstarstar_borderstar_border寸々テンポ感とか演出過剰な感じも相まって露悪的に見える。本当の意味で理解することはできないけど辛い漫画だ。 あっけらかんと、現実を突きつけられる。ひとりでしにたい カレー沢薫 ドネリー美咲starstarstarstarstar_borderゆゆゆ現実、将来、老後。 どの言葉がよりふさわしいんだろう。 あっけらかんと、つきつけられる。 持たざるものからしたら、主人公が珍獣のように見える理由はとてもよくわかる。 しかし、主人公は少しずつ、知らなかった生活環境を送る人たちの存在に気づいていき、変わっていく。 すべてのきっかけが孤独死というあたり、なんだか都会っぽい。 孤独死しないために婚活して結婚? 結婚したからといって、大丈夫と思うなよと言わんばかりに突きつけられる、親の介護、何もしない夫、子がなにかしてくれると思うなよの嵐。 気にしたら見えなかったものがどんどん見えてくる。 ただ、耳をふさぎたくなるような話題も、主人公の百面相のようにコロコロ変わる表情や、油断したら出てくる猫もしくは猫オマージュ、あと不思議な人・ナスダくんで大変読みやすい。 我々の将来は、一体どんなかんじになっているんだろう。 今日が明日も続いて、親が過ごしていたような老後を我々も?と思っていたけど、昨今の情勢を考えると、それはなさそうだなという気がしてきた。僕(アルパカ)と彼女の話僕と彼女の話 中島優starstarstarstarstarぺそ暮らしの手触りのするお話で素敵でした✨ぬいぐるみのアルパカくんの目を通じて語られることで、より生活感が感じられた気がします。大事なぬいぐるみを座布団にするような彼氏と上手くいくとは、恋愛って複雑ですね。自分達らしいキッズ服を作るファッションのお仕事 林田もずるstarstarstarstarstar_borderたか※ネタバレを含むクチコミです。 地球そろそろアプデして地球よサ終 hogehoge名無し※ネタバレを含むクチコミです。鋭利な初期衝動が多色に煌めく短編集 #1巻応援桃聖純矢短編集 ハニーサックル 桃聖純矢starstarstarstarstar_border兎来栄寿桃聖純矢さんの新刊が2冊同時発売しました。こちらは『恋は妄毒』でも見られたような、独特の持ち味をたっぷりと味わえる短編集です。 かつて松本零士さんから千之ナイフさんへ受け継がれ進化したような、下睫毛バッシバシで虹彩まで描き込む耽美系の画風は最近はあまり見ないですが、個人的にはとても好みです。黒髪の美しさが映えるツヤベタの感じも良いですね。 そんな絵的にも内容的にも古屋兎丸賞受賞がとてもしっくりくる2019年の短編「花に憧れた」から始まるこの短編集。美醜と毒親の呪いを描いた「花に憧れた」は、トップバッターとして申し分のない感情を描いてくれます。 その次に載っているのが、最も古いものは2018年7月の「ヒロくんの知らない」なのは短編集の構成として秀逸だと思います。桃聖純矢さんの多面的な魅力を味わえる並びです。 最も新しい作品、はこの単行本発売と同時に公開されたばかりの「あの子のシザーは誰のもの」と、5年半の軌跡を堪能できる内容となっています。その年月は画力を更新するには十分で、1冊の中で画風の変化を楽しめるのもこうした短編集ならでは魅力ですね。 個人的な好みで言えば、女の子の泣き顔を見るためだけに生きているイケメンを描いた倒錯的な「まっすぐな僕と生きる糧」の扉絵とか最高なんですけれども。お話も好きですし、ヒロインのすみれちゃんもかわいくて好(ハオ)です。 嘘をつくと鼻血が出てしまうので嘘をつけない主人公を描いた「スカルラット」は、構成力の高さが光ります。 犬の言葉を聞けるようになる機械を手に入れた特殊な夫婦のお話「ワン♡と鳴けない君のために」は、犬を飼っている身からすると羨ましさとかわいさといじましさが溢れました。夫婦が結婚に至るまでの独特の超速っぷりや、その後の関係性が面白いです。サスペンス風なお話も多い中で、コメディにも適性があることがはっきり伝わる1編です。描き下ろしはただただかわいいです。柴犬かわいい。犬はかわいい。 コメディ好きの方には、同時発売の『慎みなさい篠宮くん!』もお薦めです。 ダークさやブラックさを基調としながらも、それだけに留まらないユニークな紋様を見せるオニキスのような短編集です。<<12345>>
器用すぎるひとは、不器用な人がもがいている様を見て「羨ましい」と思ったりするんだろうか。このマンガの主人公は、(後の)彼氏の下手なデッサンを見て「おもしろい」と感じます。そこに唯一無二の作家性を見出したのかと思いきや、芸大に進学しても彼氏の成績は底辺。マンガ家を志すも賞にかすりもしない。主人公は優秀だから彼がどうして駄目なのかがわかるけど、そのままでいてほしいから何も指摘しない。なぜなら彼の作家性を評価しているわけじゃないから。だからといって人間性に惚れているわけでもない。彼の目に映る暗くて歪んだ世界が好きなだけ。 彼の目から見える世界は愛しているけど、基本的には彼という人間を見下しているんだから、最後主人公が泣いていた理由がはっきりとはわからなかった。主人公の言う「好き」をどこまで受け取れば良いのか迷ったまま終わった。