ザビエルがめちゃくちゃ強いなんて、そんなバカなと思ったんですが、未開の地へ向かう宣教師が弱いわけなかろうという説明やら、信仰の力の説明やらを読んでいたら、「ほんとうに強かったのかもしれない、実際はここまでじゃなくても」と思い始め、さらに読んでいたら「ザビエルが強くてなにがおかしいんだ!」という気持ちへ変わり。
もっと読んだら、「多少誇張はあっても、ザビエルさんならやってくれていたはず!」という、よくわからないことに陥りかけました。

とにかく、おもしろいんです。
存在がボケ役のザビエルさんも、気づいてしまったが故に苦労してしまうツッコミ役のアンジロウも。

出鼻に織田信長が出てきて、「またノッブ!!」と思ったんですが、杞憂でした。ザビエルさんの存在感は織田信長では衰えません。
さすが、信仰の力!

作者さんの別の読み切りも読んでみたら、やはりどこか吹っ切れていて、おもしろかったです。

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鉄腕ザビエル
ザビエルvs島津貴久の空中戦闘は見ものです #1巻応援
鉄腕ザビエル 美谷尤
兎来栄寿
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フランシスコ・ザビエルといえば、その強烈なヴィジュアルで歴史の勉強をサボっている生徒の間ですら認知度が非常に高い歴史上の人物。 本作は「もしもザビエルが超常的な身体能力を持っていたら?」 というifが加わった歴史ファンタジーです。いわば、『パワー・アントワネット』のようなタイプの作品ですね。 日本でも僧兵という存在があったように宗教に関わるものは物理的な強さが求められることもあり、『信長の野望』シリーズなどでも僧兵はかなり強力であることも多いです。強固な信仰・信念、その下で鍛錬された肉体。宣教師や僧侶は布教のため当時は多くの人が持たなかった読み書きの能力も備わっており、知力も高い。個の能力としては強くなるのも必然的です。故に、荒唐無稽な設定でありながらも僅かながら納得感はあります。 とはいえ、第1話でこそ地面を拳で割る程度でしたが(それでも十分すごいのですが)、回を増すごとにザビエルの卓越したフィジカルが発揮されていきます。『刃牙』の登場人物がやるようなことを次々とやっていったかと思えば、やがて『ドラゴンボール』のごとき超人的なバトルが繰り広げられていくようになるに至っては、吹っ切れた完全なファンタジーとして楽しめます。 そんな具合でありながらも、時折聖書の引用がされるとテンションとのギャップに思わず笑ってしまいます。歴史考証についても、食事であったり昔の一般名詞であったり、意外としっかりしているのがまた良いです。 宣教はパワー。 ユダは裏切っても、筋肉は裏切らない。 新しいザビエル像を味わってみてはいかがでしょうか。 余談ですが、幼い頃の貴久が某少年探偵団の一員に見えてしまい笑いました。
婚約破棄された替え玉令嬢、初恋の年上王子に溺愛される@COMIC
妹は悪役令嬢
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ゆゆゆ
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主人公である姉への扱いが酷すぎて、読者からのヘイトを一身に集める妹。 二人は双子の姉妹で顔はそっくり、中身は大違い。 妹は、いわゆる悪役令嬢役とはいえ、性格が歪みすぎていて、何があったんだろうと訝しむレベル。 闇落ちした悪役令嬢というんだろうか。 その妹と結託し、婚約破棄&妹と婚約宣言するなど、いいように扱われる第二王子。 こちらは兄への嫌がらせで、好きでもない主人公と婚約するほど、兄への思いをこじらせている。 とんでもない人たちが身近にいて、いわゆる主人公補正がなければ心が折れていたんじゃないか。 そんな主人公の初恋の人であり、彼女を溺愛することになる第一王子。 見目麗しく、知性と才能溢れる男性。 突然出てきたと思ったら、外国の学校で研究をしていたので、主人公の窮状を知らなかったらしい。 主人公を救い居場所を作り、ヘイト集めマシーンと化した妹に対して「天誅!」と言わんばかりに策略を繰り広げる。 そんなお話です。 ジャンル的には少女漫画だそうです。 興味深い箇所はやはり、妹の悪役令嬢っぷりです。 よくここまで思いつくなというほど、ひどいです。 姉への思いをこじらせて、闇落ちしなければ、普通に大切にしてくれる人と出会えていただろうに。 彼女たちの父親も、もう少し正気を保ってくれていたら、いろいろ違っただろうに。 ifを考えてしまいます。
がんばれ農強聖女~聖女の地位と婚約者を奪われた令嬢の農業革命日誌~@COMIC
ファンタジーと思いきや、科学的。
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ゆゆゆ
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さらに農強聖女とあるけど、全ては身につけた知識からの応用で、特殊魔法などのチートはない。 そもそも、聖女は信仰の対象であって、それ以上のものではないと言い切られている。 でも「このひとがそういうなら大丈夫」という、折れそうな心の支えには必要で、それがすごく強い力を発揮するようだ。 ひどい飢饉を乗り越えるため、先代聖女は身を粉にしてあちこちへ出向いた。 持てるものを持たさるものへすべて差し出し、幼い我が子にも次代聖女にも同じことを強いた。ある種、洗脳した。 ひどい飢饉の状況を目の当たりにした幼い主人公はトラウマを負ってしまったけど、先代聖女様も同じようにトラウマを負ってしまったのかもしれない。 再び飢饉を起こさないため、農業を強化するのが必須な状況。 先代は祈るだけでなく、直接的に作用する農薬を研究・開発した。 かわって、あまりにも清廉すぎて、おかしなことになっている主人公。 主人公のことを心配していたときもある、妹。 ひどい光景を目の当たりにしすぎた女の子が、知識を生かしながら、そのトラウマを乗り越えていくお話、ということでいいんだろうか。 トラウマ由来の呪縛がなんとかならないと、主人公も妹も救われない。
どちらかの家庭が崩壊する漫画
主婦・ユイのほうの義母がリアル
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ゆゆゆ
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孫に会いたい気持ちと、良いことをしている自分に酔うのを並立させちゃうかんじがリアル。 突然理由をつけて行くよ連絡に始まり、好みでない服を渡されるとか、子どもの面倒をみるといって古い知識で対応されるとか。 さらに、ユイの夫はダメ男過ぎて、読んでいて心がしんでしまう。なんでこいつと結婚した。 とはいえ、対照となる毒山家がイクメンお父さんとなっているのは、働いてないからだろうなと思った。 二人でみているから余裕がある。 お金はないけど。 赤ちゃんは大人二人で1から10まで面倒をみないと、とても大変。 そして毒山家義母は、嫁に好みでない、サイズも不確かな服じゃなく現金を手渡してくれる。 よくわかっている。 現金。 商品券じゃなく、現金。 取っておけば、子どもが成長したときの資金になり、使えば今助かる。 封筒にすら入ってないのが生々しいけど、そんなのは些末に感じるほど、いらない服や夫婦で決めたかったアレヤコレヤの押し付け(知人談)と比べると、現金は嬉しい。 作中の義母ふたりは、自分が当時必要だったものを与えているだけかもしれない。 それなのに差が生まれるのは、結婚相手の親は選ばなくても身内になってしまう他人、という距離感を忘れているからと思える。 夫婦の関係も危ういのに、義母が更に危うくしてくる。 どちらも崩壊しそうな、危ういところに立っている御夫婦のお話。
年齢制限付き乙女ゲーの悪役令嬢ですが、堅物騎士様が優秀過ぎてRイベントが一切おきない
あんなヤンデレ男たちに妹をやれるか!
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ゆゆゆ
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それから、ヤンデレ男たちに殺されてたまるか!! あと自分の推しはかっこいい!!! 行動パターンが上述の主人公。 ひょんなことから、R指定乙女ゲームの世界へ転生してしまったことに気づいてしまう。 攻略対象者たち、表の顔はさわやかなのに、あいつもこいつも裏の顔はヤンデル。 R指定乙女ゲーのため、ゲームのヒロインは攻略対象者と18禁のあんなこと、こんなことを… おまけに、ヒロインが誰を攻略対象者として選んでも、自分は死ぬことがほぼ確定していることにも気づいた。 つまるところ、悪役令嬢役。 そしてさらに思い出してみると、ゲームのヒロインはかわいいかわいい実の妹! ゲーム通り進んだら、妹はヤンデレと18禁展開の上に自分は殺される。 八方塞がりのような状況の中、妹かわいい!推しが好き!!の思いで、次々と困難に立ち向かっていく。 主人公の推しが、ゲーム内では顔が怖いとものすごく恐れられているキャラクターで、でも実直で優秀。 ヤンデレだらけのなか、差し込む光。 結果、闇のようなRイベントは、推しによって叩き潰されてしまう。 すごく頼りになる。 年齢制限付きゲームへ転生した話だけど、年齢制限要素は少ない。 主人公は生き残れるのか、はたまた推しと結ばれるのか。 妹はヤンデレに食われてヤンデレ化してしまうのか。 乞うご期待。
てつわんざびえる
鉄腕ザビエル 1巻
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