完結したマンガの感想・レビュー16053件<<465466467468469>>伝説の鈴蘭高校を継ぐ者達WORST 髙橋ヒロシ 高橋ヒロシさいろくクローズと打って変わって、というのは主人公だけかもしれないけど、しっかり時代も(ファッションとか)ちょっとだけ進んでいます。 主人公はむしろ田舎から出てきた月島花(ハナ)という野生児で、人間だけどドラゴンボールの悟空みたいな性格してるやつ。 争うのはいいけどその後は認めあって仲良くなる、そんな自然界での生存術を伝説のカラスの学校に持ち込んだらどうなるんだい、という感じですね。 クローズは映画化されてたりしてスポット浴びてる気がするんですが、多分実際にみんなに読まれていて今の若い子たちに人気があるのはダントツでこっちだと思われます。 スピンオフでの花木九里虎ストーリーなんかも人気みたいですし(絵も高橋組の皆さんはいい意味で似てて崩さすぎず良いと思いますし鈴木大先生もちゃんと独立?できてると思います多分)コンテンツとして一つの大きなカテゴリを作ったなーという感じ。 WORSTにおいてはクローズで作られた地盤をそのまま崩さず、ライバル校や武装戦線、その他地方との関わりやなんかもまたいい感じに世代交代が出来ていて、胸アツな物語が繰り広げられています。 なんだろう、安心して読めるっていうのが一つ強みなのかもしれないな。QPとかトムとジェリー外伝みたいなのはハラハラするけど。 もちろん予定調和ばかりなわけでは全然ないし、何度読んでもいいシーンがいっぱいあります。 クローズ知ったのがちょっと遅かったんでWORSTは単行本で新刊追う感じに読めてたんですよね、だからリアルタイムでちゃんと読めてたのはこっちなのかも。 絵がうまくなってるから、という理由でこっちの方がクローズより好き、かな。新鋭な方だけど最高峰のヤンキーマンガクローズ 髙橋ヒロシ 高橋ヒロシさいろく高橋ヒロシ節、というものがわかりやすく定着しているぐらい今の高橋ヒロシ率いる高橋組の影響は強い。 私の時代だと特攻の拓、湘南純愛組、カメレオンがマガジンで連載してて、サンデーでは今日から俺は!!、ジャンプだとろくでなしBLUES、あとなんだろ?でも割とヤンキーマンガブームだったんじゃないかなと。 その頃にちょうど月刊チャンピオンでやってたのがこのクローズでした。(もっと前の世代でいうとBE BOP HIGH SCHOOL、湘南爆走族、荒くれNIGHT、押忍!!空手部とかかな?) 坊屋春道という一人の少し古いタイプのツッパリが、カラスの学校と言われる鈴蘭高校に入学するところから始まるヤンキー成り上がり伝。 といえばよくある感じに見えると思うんですが、キャラクターの立て方が抜群に巧いんですよね。 ステイタスの表現など含め、クローズに出てくるキャラクターたちはみんなつよーーーい人気を誇ります。 読んでいくとわかるんですが、ろくブルほど登場人物少なくないのに(あれも超好きだしキャラ立ってますが)みんな印象がしっかり残ってくんですよね。 割と頑張ってたんですね高橋ヒロシ先生…適当そうなのに。 あとなんかそこらへんにいそうなお兄ちゃんって感じがあります、多分著者がそんな印象だからだと思うんですが、登場人物たちもそんなにめちゃくちゃ特別な人達ではないんだよね。そこがいいのかも。 リンダマンとの決戦を見て是非次はWORSTに進んでください。究極の自己防衛から戦闘機へ軍鶏 たなか亜希夫 橋本以蔵さいろくなぜ戦うのか、理由なんてそんなに立派なものはいらない。 傷つけられる前にそう出来ないようにしてやるのだ。 軍鶏(しゃも)は格闘マンガという一括でまとめにくいとこもある複雑な作品で、最初のうちは圧倒的なバイオレンスから逃れるためにナイフを抜く一人の少年の物語でもあり、格闘というより現代社会の闇の中でのサバイバル漫画かもしれない。どうも格闘マンガっていうとスポーツっぽいからね。 ダークヒーロー、ナルシマリョウ。最後まで見届けるべし。自衛艦が"タイムスリップ"したらどうなるのかジパング かわぐちかいじさいろく本作の主軸となる自衛艦「みらい」は、自衛隊活動としてエクアドルへの遠征の途中で突如タイムスリップ。1942年のミッドウェー海戦のど真ん中にいきなり飛ばされてしまう。 自衛艦っていうのは自衛隊員が乗っているわけなのだが、"自衛隊"を本当の意味で理解していなかったなと深く考えさせられる本作。 同じくかわぐちかいじ著書の超名作「沈黙の艦隊」の主人公:海江田四郎のようにゴリゴリのカリスマが率いるのかと思いきや、自衛隊員としての葛藤を全員が抱えているため割と登場人物が強め。 ちなみに歴史上の実在の人物たちも多く登場している。 「やってみせ言って聞かせてさせてみて~」の山本五十六ぐらいしか私はすぐにわからなかったけど、当時の"大日本帝国"がそのまま存在する設定なので「艦これ」とか好きな人はたまらないのではないだろうか。 私は戦艦も戦争も本当に全く知らなかったけど、それでもストーリーを追っていくだけで考えさせられるシーンが多々あり、感心しながら読み続けられた。長いけど。 読後にWikipediaとかブログとかを探してみたけどやっぱりかなり熟考されてる方がいるようで、実際の史実との差異であったり細かな指摘はあるもののみんなジパング大好きだなーっていうのはよくわかった。 絵がリアルで大人向け感強く見えるかもしれないけどめちゃくちゃ難しい話だけということでもなく、画力と雰囲気とテンポの良さによってかわぐちかいじという稀代の漫画家の実力を知ることが出来る素晴らしい作品だと思う。 かわぐちかいじ先生はきっと若い世代の人たちからすると「沈黙の艦隊」や「太陽の黙示録」「イーグル」そしてこの「ジパング」と戦争や政治ものを描く漫画家というイメージなんじゃないだろーか。 最近はたしかにそんな感じだけど「アクター」とか「ハード&ルーズ」とかみたいな時代の色が強く反映されている作品も多く、こっちの方が個人的に推しだったりもするので是非もっと若い人たちにも読んでいただきたい。 政治とか戦争とかとっつきにくいと思うし(私はそう) 誰がために戦うサイボーグ009 【石ノ森章太郎デジタル大全】 石ノ森章太郎さいろく歌詞って書いても大丈夫なんだっけ、とちょっと考えてしまったw 言わずとしれた石ノ森章太郎の代表作。 石ノ森章太郎を知らないという人は手塚治虫は知ってるだろうか。 ドラえもんの作者である藤子不二雄がFとAという二人いるのは知ってるだろうか。 おそ松さんを知っていたとしたらおそ松くんは知ってるだろうか。 今でも色々なところでリメイクされたり世界中にファンがいたりする作品たちを生み出した、日本の誇るジャパニーズマンガ文化の礎となった大作家たちにちょっとでも興味を持ってもらえたら嬉しいなと老婆心がうずく。 最近でも何度目かわからないアニメ化がされ、そこそこ話題となっていた「サイボーグ009」は、9人のサイボーグたちが世界の悪と戦う話。 実は彼らそれぞれの背景が割と凄まじく、ちゃんとそこら辺も謎に包まずに描いてくれているので(全部じゃないけど)キャラクターへの愛着も湧きやすい。 あとサイボーグっていう単語はこれで初めて聞いた気がする。 機械人間なのかーキカイダーと同じかなーとか思ってたら同じ著者だったという衝撃。仮面ライダーも石ノ森先生だからね! そして何よりこのサイボーグたちはそれぞれ異なる特殊能力を持っているのだが、なんと主人公は奥歯に加速装置が入っていて超スピードで移動することができる。すごい発想。 全然「へぇ」とすら思われないかもしれないけど、当時はたぶんそんなこと考えた人いなかったと思うのよね、私もだいぶ後発組なのでほんとの当時は知らないのですが。 奥歯に仕込みなんて男塾でカヤクメシの起爆するので初めて見たもん。 小学生はあれ信じちゃうんだもんなー民明書房はすごいよね… 違う漫画の話になってしまった。 今振り返って1巻を読んでみたが絵が全然違って軽く衝撃を受けた。 石ノ森先生は009の中だけでも語れるぐらい進化されていたのだなーと。あんまり詳しく知らないけど、きっと他にもいっぱい同時に連載を抱えてらっしゃったのであろう。 なんにせよ009以前と009以後では人間の「妄想」の広がり方が大きく異る。そのぐらいの影響を残した超超超名作なのである。 日本に生まれた少年は皆読むべきなのだ、ダークなとこもあるけど。この変態が飼育少女 仲川麻子さいろくヘンタイさんではなく 変態(へんたい、metamorphosis)とは、動物の正常な生育過程において形態を変えることを表す。 昆虫類や甲殻類などの節足動物に典型的なものが見られる。 ていう方の変態とかが見られるあまり普通では飼育しないような生物を飼育するJKの話。このJKも割とあたまおかしいけどそこがいい。 ヒドラ(notファンタジー)ってこういうのなんだーって普通に感心しながら読めます。大体のことは普通の人知らないんじゃないかと思うので絶対おもしろい(私の無知を基準としています) 最初は生物教師となんかあったりすんのかなとか思ったけどあれがこれですのでアレです、読んでいけばわかる。 そしてたったの3巻で完結してしまったのが本当に悔やまれる。もっと続けて欲しかったなぁ…別の版元いって書いてくれないだろうか。 マンバで調べてみたところ日高トモキチ先生とトークライブやってたらしい。見たかったなぁキャラクターもストーリーも魅力的アクロトリップ 佐和田米名無し※ネタバレを含むクチコミです。 室井大資✕岩明均レイリ 岩明均 室井大資starstarstarstarstar_borderさいろく完結してしまった。 戦国時代、武田家の裏側でのお話。 主人公のレイリは武田信勝の影武者として死に場所を求める「死にたがり」。 彼女を取り巻く周りの人々と彼女の成長を時代の流れにそって見ていく感じになるんだけど(と言ってもほんの10年そこらの間だが) 寄生獣やヒストリエの岩明均が原作ということもあってただの史実ではないし、室井大資が描いてるだけあって独特の間のとり方が癖になる作品でした。 オススメ。タイトル通りの内容だった兵馬地獄旅 横山光輝starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男歴史の出来事として残っている服部正就と伊賀同心の確執が物語の元になっているマンガ 最初から30ページぐらいはこれ「闇の土鬼」に似ているなと思いながら読んでたけど途中から全く違う内容だった。 次々と刺客が兵馬に送り込まれては撃退を続けながら、徐々にかつての主君・正就との距離を縮めていき対決する。 このマンガの最終回は横山光輝のマンガって感じがして好きだな無題銀魂 モノクロ版 空知英秋レロレロ普段からやる気のない主人公がいざという時には大活躍する話です。コメディとシリアスが良い感じに分かれてて、とても楽しめます。 名言もたくさんあって、人のためになるマンガだと思います。 年数がたって読むからこその気持ち。天使なんかじゃない 矢沢あいPom とっても懐かしくて、心躍る気持ちで読んでしまうし、こんなに時が経っても色褪せない作品だと思う! スマホもないから翠が家の前でアキラのことを考えながら、時にネガティブな気持ちになりながら待ってて会えた瞬間の高揚感とか、今の時代こんな気持ちや場面に遭遇鬼龍駿河ことあるのかなー。って考えたり。 年数が経ってるからこその読み応えを感じられて、楽しかった! しぬ前に食べるごはんぜつぼうごはん くじらいいく子名無ししぬ前に何食いたいか! だいたい高級料理じゃなく思い出の中の一品なんですよね 軽いトーンで描かれた漫画なのであんまりぜつぼうさを感じないです 皆美味しそうにたべて逝っちゃうなあ…勝てない、逃げられない、喰われて死ぬしかないシャトゥーン~ヒグマの森~ 奥谷通教 増田俊也名無しヒグマは日本に生息する哺乳類の中で最大にして最強。 体重が300kgを超える固体もいる。 一振りで人の首の骨ぐらい簡単にへし折れる腕を持ち、 しかもその腕の先には巨大な爪をも持つ。 人の頭など噛み砕く牙も持つ。 巨体でありながら時速80kmで走れる足腰も持ち、 犬の数倍とも言われる臭覚も持つ。 爪を使って木にも登れる能力すら持つ。 人間が戦って勝てるわけがなく、逃げることすら不可能。 しかし一度、人肉を喰らい人間の味を覚えたヒグマは、 ひたすら人間を襲い、食うようになる。 北海道の奥地、絶滅危惧種のシマフクロウが生息する森林。 電話などの通信手段も車などの移動手段もない、 大学の研究施設のプレハブ小屋に、7人の男女。 外には巨大で既に人肉を喰らったヒグマ。 逃げようにも篭城しようにも戦おうにも、 あまりにも何もかもが足りない。 それまでは絶滅危惧種鳥獣を笑って密猟していた男が、 散弾銃など全く効かないヒグマに引き裂かれ苦痛にのたうつ。 それまで「自分の死で自然が守られるなら本望」 とまで言っていた動物学者が、生きたまま食われて悲鳴を上げる。 我が娘だけは命にかえても守ると決意した母の前で、 強大な爪と牙が娘の体にくい込む、宙に舞う。 人間たちの心の中で、生きたい、死にたくないと 明滅する希望と絶望を、 ヒグマが森が雪が、そして互いの心の中の闇が飲み込んでいく。 カエル男とかじゃない蛙のおっさん 島袋全優さいろくいや、カエル男ではあった。 「ミュージアム」とかみたいな被り物のカエル男ではない「蛙のおっさん」はちゃんと生体も頭だけ蛙で…なんか説明難しいけどジゴロで…いいやつで… 困ると喉が膨らむ。 あと蝿のお隣さんとかもいるのでこの世界では割と普通に起こり得るのかもしれないけど外に出るとパニックが起きるので一般的なことではないらしい。 それにしても島袋全優先生のギャグはテンポがいい(気がする)。 読みやすく、面白い。大事なこと。じわっ夢中さ、きみに。 和山やま222温度低めでシュールなおもしろさがじわじわくる。ニヤつく。 死んだ魚のような目がたまりません。 林くんと二階堂くんに夢中です。 もうずっとやりとり見ていたい。 人物とそれ以外のバランスが上手くて、 細かい部分もとても丁寧に描かれていて、 なんか得した気分になる。 次作も楽しみ!!古地図とちづかの広がる世界ちづかマップ 衿沢世衣子あうしぃ@カワイイマンガ『講談社無印版』の続編がこちら『小学館版全三巻』。古地図を愛するちづかは、祖父や友人に触発されて、東京+αを歩き、その土地の記憶と共に、色々な世界を知ります。 若干、講談社版のちづかより積極的かな?彼女独特の『面白がる』能力で、どんどん新しいものを吸収するようになります。 美大の先輩、元気な犬、古典芸能+甘味好き同級生、相撲好きの親友、イケメンスイーツ同級生、天文台好き小学生……彼らの専門性にちづかの提示する土地の記憶を掛け合わせると、互いにとっての新発見が生まれます。 特に複数回登場する従姉妹のりんちゃんの、小学生離れした勉強量と、ちづかの地形感覚が合わさると、そこには古の風景が広がり、心踊ります。 一方、隣人とのドライブのナビでは、地図作りとリサーチで徹夜した結果、失敗してしまったりもします。 そういった経験の集大成として、ちづかが後輩の為に、来日ミュージシャンの東京観光を特定・再現する時……あれ、これって『尋ネ人探偵』じゃん!となるのです。 講談社版で一度手放した試みが、復活する驚き! ここに至るまでのちづかの積み重ねを、様々な東京+琵琶湖、高野山、坂越(兵庫)の発見と共に、楽しみたいところです。 ちづかと古地図と東京の今昔ちづかマップ 衿沢世衣子あうしぃ@カワイイマンガ東京を散歩する女子高生漫画『ちづかマップ』には版型の違う二つのバージョンがあります。こちらで紹介する、講談社の無印版が最初に描かれ、小学館から出た全三巻は、その続きです。 講談社版は連載当初『尋ネ人探偵』という題名だったそうで、全5話中3話は、探偵っぽく探し人・物をしています。 ちづかは大好きな古地図片手に、依頼者の微かな思い出から土地の来歴を紐解き、探し物に辿り着く……とカッコよく書く程、ちづかは積極的ではありません(1話以外は)。 ただ、ちづかは『面白がる』能力が高く、どんな所でも何かを発見し、夢中になります。 従姉妹の勉強熱心な小学生・りんちゃんと共に浅草の過去と未来を空想し、同級生の音塚君に誘われて新旧の「書体」に興奮し、連れて来られた京都で幼馴染みの三四郎と「御朱印」集めを競う……そんなちづかの柔軟な頭脳は、「道を見つけ、辿り着く」工夫の楽しさに満ちていて、ワクワクさせられます。 主体性に欠けるちづかが、古地図を起点に次第に面白い事を見つけ、積み上げていく道程の「始まり」が、この『講談社無印版』なのです。 三四郎、音塚君、りんちゃんは、引き続き小学館版にも登場します。小学館版はキャラの嗜好から行動目的が設定される事が多いので、彼らの背景を知る為に、講談社無印版を読んでおくと楽しめると思います(特にりんちゃん!)セリフが熱い!覚悟のススメ 山口貴由くまぞう『負けることは恥ではない!戦わぬことが恥なのだ!』 心を揺さぶる熱いセリフの数々。 どれも名言にして残したい言葉です。 絵はちょっとグロいし、初めて読む人にとっては世界観が特殊すぎて取っ付き辛い所があるかもしれません。 慣れたら面白いんですけどね。 まぁ世紀末の歌舞伎みたいなモノだと思って、ぜひ読んで見てください。言わずと知れた最高のバスケ漫画スラムダンク 井上雄彦うり坊高い画力を誇る作者の井上雄彦が描く、いまだに色褪せない珠玉のバスケ漫画。主人公である桜木花道を中心に展開される涙あり、笑いありのスポーツ青春ストーリーは必読だ! みんないろんな顔があるダルちゃん はるな檸檬222普通か 変か 傲慢か 寛容か 正しいか 間違っているか 人によってひとの見方はさまざま。 自分の見方だってころころ変わる。 頭では分かっていても、空気や雰囲気で擬態をした方が好ましいだろうと、求められているものに寄り添って嘘をつく日もある。 カテゴリ分けしてしまうことでもれてしまうものがあるというヒロセくんの言葉が響いた。 ダルちゃんとサトウさんの関係が羨ましい。 単純に、「素の自分も悪くない」と、 私も思えるようになりたいし、 人にも思えるようになりたいと思った。女も男もためになる生理ちゃん 小山健222生理ちゃんかわいい。 性欲くんと童貞くんのゲスさも好き。 1冊まるまる彼らの作品を読みたいぐらい。 出てくるキャラクターがゆるかわで線が好き。 2巻「小学生と生理ちゃん」 分けられてしまった道がまた交わって、理解し合えればいいなと思った。 いじめや不妊、「人様に迷惑かけない」という呪縛についてや、「わたし」について、生理を交えながらも広いテーマをも含んでいて、読んだあとすこし心が軽くなる。 共感するところも多い。愛は与えることで完成するのか、返されることで完成するのか蝉の鳴く頃 Gino0808いさお『蝉の鳴く頃』は、『雪女と蟹を食う』、『童貞噺』を連載しているGino0808先生の初期作です。内容としては『童貞噺』の後日譚となっています。 本作は、主人公高弘、そして彼とふたり暮らしの高校生の姪、美加の交流を描く物語です。 美加は、母を失い、出生の経緯から親戚からも距離を置かれる天涯孤独の身となった自らを引き取り、一人で育ててくれた高弘に並々ならぬ感情を持っています。そんな美加に片思いするクラスメイト、佐藤くんも登場し、高校生たちの揺れ動く感情が描かれていきます。 それと並行するようにして、高弘の苦悩に光が当てられていきます。高弘はかつて刹那的な享楽にふける、破滅的な人生を送っていました。そんな中姉の葬式で孤独になった美加と出会い、彼女を支えることに人生の意義を見出すことで、再起するのです。しかし、彼も美加との交流を通して、本来姪に対して抱くことは許されない、強い感情をいつしか覚えるようになります。 そんな本作があぶり出すのは、本来ポジティブな概念としてとらえられる「愛」が人間を陥れてしまう、いとおしくも苦しい袋小路です。 本作では、高弘が姉の葬式で美加と出会い、美加と暮らすまでの経緯が、本当に丁寧に描かれていきます。そこで高弘の再起のきっかけとなるのは、確かに美加への愛なんです。愛を与えるということ、それを知ったことで、これまでうわべの享楽にふけるばかりだった高弘の人生は、確かに豊かなものになるんです。 しかし、その愛はやがて異性への恋慕に変性します。叔父と姪、道義上そのような関係は許されません。そして何より、万一そのような関係を美加に強要してしまったら、これからの美加の人生の可能性を閉ざしてしまうことになる。その愛は、決して美加に届き、美加から返されることを望んではならないものなのです。 愛を与えること、それがいかにその者の人生を明るく照らすかを丁寧に描いた上で、その愛が相手から返されないことがいかにその者を苦しめるかを丹念に描く。愛というものを一面的にとらえるのではなく、その多義性を丁寧に暴き出すそのストーリーは、まさに本当の「愛の物語」というほかないのです! すでに長くなってて恐縮ですが、本作の内容をご紹介した上でもう2点、本作の雰囲気と作家性についてアピールさせてください。 まず本作、私見ではありますがとても泣き系ギャルゲーを連想させます。多くない登場人物、そして狭いといっていい舞台の中で、主人公が感情面で袋小路に入っていく苦しみ、そして徐々に他の登場人物たちが話の本流の外に追い出され、主人公とヒロインだけの先の見えない関係に物語が集約されていく退廃感、それでも幸せを探す人間臭さ... 『AIR』の終盤を思わせるような、素晴らしい雰囲気でした。 また、蝉、夏といったモチーフや、いわば主人公を「あげて落とす」ストーリーは、作者のその後の作品、『雪女と蟹を食う』、『童貞噺』との共通性があり、当該2作品をさらに深く楽しめるヒントが多く詰まっています。Gino0808先生の作家性を存分に享受する、という意味でも、非常に魅力的な作品となっています。 全4巻と、読みやすいサイズになっています。私は本作を読んで、これまでなんで読んでなかったんだ!!!と叫びたくなりました。ぜひぜひご購入を!そして、高弘と美加の関係の行方を、見届けてください! わかるんだけどわかりたくないあげくの果てのカノン 米代恭オムライス微妙な生まれたての恋心っていうか恋と執着を認識しきれてないっていうかストーカーってやっぱり気持ち悪いなっていうか、それでも人をここまで好きになったことあるかな?って考えさせられるような好きってなんだろうとか結婚とか不倫とか姉弟とかそっくりさんとかみんなまとめて人間だけれど違う人で、誰がどう思おうと自分が幸せだと思ってればいいよねってはなし。仲直りのゼリーキッチンのお姫さま 安藤なつみ 小林深雪オムライスポテトサラダに塩でティアラをのせるところ、15年以上前でも鮮明に覚えていました。なじかちゃん寮にはいるところの寮母さんのお下がりのワンピースがかわいいかわいい。安藤先生の描くお洋服が大好きです。<<465466467468469>>
クローズと打って変わって、というのは主人公だけかもしれないけど、しっかり時代も(ファッションとか)ちょっとだけ進んでいます。 主人公はむしろ田舎から出てきた月島花(ハナ)という野生児で、人間だけどドラゴンボールの悟空みたいな性格してるやつ。 争うのはいいけどその後は認めあって仲良くなる、そんな自然界での生存術を伝説のカラスの学校に持ち込んだらどうなるんだい、という感じですね。 クローズは映画化されてたりしてスポット浴びてる気がするんですが、多分実際にみんなに読まれていて今の若い子たちに人気があるのはダントツでこっちだと思われます。 スピンオフでの花木九里虎ストーリーなんかも人気みたいですし(絵も高橋組の皆さんはいい意味で似てて崩さすぎず良いと思いますし鈴木大先生もちゃんと独立?できてると思います多分)コンテンツとして一つの大きなカテゴリを作ったなーという感じ。 WORSTにおいてはクローズで作られた地盤をそのまま崩さず、ライバル校や武装戦線、その他地方との関わりやなんかもまたいい感じに世代交代が出来ていて、胸アツな物語が繰り広げられています。 なんだろう、安心して読めるっていうのが一つ強みなのかもしれないな。QPとかトムとジェリー外伝みたいなのはハラハラするけど。 もちろん予定調和ばかりなわけでは全然ないし、何度読んでもいいシーンがいっぱいあります。 クローズ知ったのがちょっと遅かったんでWORSTは単行本で新刊追う感じに読めてたんですよね、だからリアルタイムでちゃんと読めてたのはこっちなのかも。 絵がうまくなってるから、という理由でこっちの方がクローズより好き、かな。