完結したマンガの感想・レビュー16082件<<325326327328329>>「きんぎょ注意報!」を読んでわかったこと。きんぎょ注意報! 猫部ねこまるまるアニメの印象が強いので、きんぎょ注意報!といえば「わぴこ」と「ぎょぴちゃん」がメインキャラクターだった記憶でしたが、漫画はどんなんだろうと思って読んでみると、案外ふたりともそこまで前に出てくる感じではないんですね。わぴこが主人公であることには違いないですけど、少女漫画のヒロインとしての役割を果たしているかというと、全く果たしていません(それがダメという事はない)。田舎者の自然児、動物と遊ぶことしか頭にないおバカだけど、千歳を思う気持ちは人一倍強く、ここぞというときに驚異的な記憶力を発揮する。そんないい設定がありながら、全体的に千歳が目立つ話が多い。ヒロインと呼ぶには千歳の方が相応しい気もしてくる。 ぎょぴちゃんも、その辺にただ浮遊していることが多いです。むしろ牛とかの方が目立ってますね。これは意外でした。 なかよしを代表する作品だと思ってましたが、当時の評判としてはどうだったんでしょう?葵と秀ちゃんは不良と優等生という対照的で魅力的なかっこいい男子。読者には人気も高かったんじゃないでしょうか。そういうキャラクターもちゃんと居るけど、恋愛模様はほぼほぼないに等しい。終わり方も、最終話らしい最終話でもなかったし、きんぎょ注意報としてはそれで良しなのか、それとももう少し続く予定だったけど終わってしまったのか。気になってしまいました。ふららちゃんかわいい、だけでいいものかどうかふらら一人でできませんっ 渡邉ポポ野愛ふららちゃんは女子高生ですが何にもできません。自販機でジュースを買えないし美容室にも歯医者にも学校にも1人で行けないしパンツも履けません。 大抵のことはお母さんと幼なじみの錦ちゃんが全部やってくれます。 というように1人でできない具合がとんでもないです。どうして何もできないのか特に語られる様子もありません。最初から最後までほのぼの可愛いコメディのノリでふららちゃんは何もできないままです。 ふららちゃん何もできなくて可愛い!錦ちゃん不憫で可愛い! っていう受け止め方で合ってるんですかね…?それだけ受け止めればいいんですよね…? と不安になるレベルでふららちゃんは何もできないのです。 弱いものは守りたくなるし、可愛い子のわがままに振り回されるのは楽しくもあるし、この人はわたしがいないと何もできないと思うのは割と気持ちいいものだったりします。 ふららちゃんは高校に進学し、普通の可愛い女の子のビジュアルを保ち、ゲームをしたり映画を見たりするような知性と常識はあるはずなので、できないのではなくやりたくない気持ちが強いのだと個人的には感じました。 ということはお母さんや錦ちゃんが保護しすぎたせいでこうなってしまったのか、世話する喜び、振り回される喜びがあるのか…などと考えを膨らませてしまいます。 ふららちゃんかわいいねえ、で読み方は合ってると思うんだけどなんだか倫理観を問われているような気がしないでもないのです。 ふららちゃんはさておき、ふららちゃんのお母さんがかわいい。美術館で働く人々ニァイズ 東京都写真美術館ニュース別冊~『クレムリン』出張版 カレー沢薫無用ノスケ子2011年から続く「東京都写真美術館」(通称:写美)の広報漫画。写美とカレー沢薫先生の代表作「クレムリン」がコラボした形で、広報誌(別冊)として配られているものを一冊にまとめたのがこちらの単行本です。学芸員さんたちの業務や、裏話を面白おかしく紹介しており、「クレムリン」未読の私でも楽しく読むことができました。基本的にカレー沢先生が実際に取材で体験したことが元ネタになっていて、ちょっとふざけすぎな所もありますけど、お堅い「美術館」のイメージや見方をいい意味で変えてくれる作品です。美術館の仕事に興味がある方に特におすすめです。現在連載中の「ひとりでしにたい」も主人公が学芸員の設定なのもこの漫画の経験があったからこそだと思いました。ちなみに広報誌のバックナンバーは公開されてまして、こちらのサイトで読むこともできます。 https://topmuseum.jp/contents/pages/nyaeyes_index.htmlぶっとび設定の良質なお仕事漫画お酒の神様に乾杯!! 高倉あつこ野愛お酒の神様ディオニュソスの怒りに触れ、天界から下界に落とされた2人の巫女が悩める下戸を酒飲みに育てるため奮闘するお話。 突っ込みどころ満載のファンタジーアルハラストーリーみたいに思えますが、とても面白いお仕事漫画です。 ビールメーカーに勤める下戸の青年・樽川を酒飲みにするのが使命なので、巫女の2人(深見沢と水源)も同じ会社で働きます。 だんだんと使命よりも仕事に夢中になり、ビールの代わりではない美味しいノンアルコールビールの開発に尽力します。 なんだかもう樽川が飲めるようになるなんてどうでもよくて、ノンアルコールビール開発にかけるチームの思いに感動して読み進めてしまいました。 飲めない人を飲めるようにするなんてアルハラだ、と今の価値観だと思ってしまいます。というかアルハラだと思います。 とは言え「飲めない人」と言っても、飲みたくても飲めない人、本当はお酒が好きだけど飲まない人、純粋にお酒が嫌いな人など様々なパターンがあるのでそれぞれに合わせたアプローチがあるんだろうなあとぼんやり思いました。 樽川は飲みたいけど飲めない、お酒への愛は誰よりも強い人なので、まあアルハラには当たらないと判断しましょう(当社調べ)。 数十年で社会の常識って変わったなあ、というところも含めて面白い! 東京の有名私大、軽薄なサークルで遊んだ後にしれっと大企業に就職…東京エイティーズ 安童夕馬 大石知征hysyskそんなファンタジーみたいな学生生活を送った人には特に刺さるんではないでしょうか。私にはありませんでしたが。。 最初は単なるラブコメかと思っていたけど、後半の就活のあたりはかなりリアリティのある群像劇で、モラトリアムから大人になっていく過程でのヒリヒリした人間関係が面白くて一気に読んでしまった。物語の舞台は現在にありつつ、なんでこんなことになってしまったのかを思い出しながら進む構造も効いている。 自分の記憶ではこれが描かれた2003年前後に一度80年代のリバイバルがあり、2016年くらいからまた80年代の波が来ている(今度は世界的に広がりつつ、90年代にスライドしてる感もあるが)。しかしいま80年代を振り返ることと、20年前に80年代を振り返るのは、同じように見えて決定的に違うんだな、ということを震災や新型コロナ、働き方改革や#MeToo運動などを経験して思う。地味な絶望感が面白かったゲレクシス 古谷実starstarstarstarstarかしこ表紙の宇宙人は一体何なんだと思ってたけどまさか主人公だとは!「いてもいなくてもいい比率が完全に完璧に半々になった人間が稀にこうなる」って、いらない存在だって言われるよりショックがでかいですよね…。ラストもかなり絶望度が高くて(だけど何となく笑えるところもあるし)単なるハッピーエンドよりもいいなと思いました。全2巻だし軽く読めそうだなと期待せずに読みましたが、かなり好きな作品でした!またバウムを焼ける日が来るといいですね…☆最終回は新型コロナウィルス編!はたらく細胞 清水茜シリウス読み来月のシリウス3月号で最終回ですよーーーーー テーマは新型コロナ! 最終回に相応しい終わりになってほしい てかアニメ化もいいけど6巻はいつ出るんですかね 2017年から待ってるのですが 続き読みたい!ジパング宝王伝 小川悦司 小笹和俊名無し※ネタバレを含むクチコミです。怪談×清野とおる東京怪奇酒 清野とおるstarstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)清野とおるさんは元々好きだけど、「怪談×清野とおる」はめちゃくちゃ正解だと思う。 怪談もちゃんと取材対象から聞いた本物だし、現場に行って、古地図も調べて、地域の情報も調べたりしていて素晴らしい。そこに酒を飲むという業が清野とおるさんの業というか日課がまざってきているのがまたいい。 撮れてる写真もカバー裏にちゃんとカラーで載ってて嬉しい。 各話のあとに備考というかプチ情報が詳細に書かれてるのもめちゃくちゃ好き。こんなによいとは…売野機子短篇劇場 売野機子nyae『運命とか信じるきみだから』『まりすのせいなる墓あらし』『成人式』『航海』は雑誌掲載時に読んでいたんですが、あらためて単行本で読んで、こんなによかったか…!?と愕然としてしまった。とくに『まりすのせいなる墓あらし』。ビームで読んだときに面白いなーと思った記憶があるけど、2回め読んだらなんか泣きそうになっちゃった。いい話すぎて。 『運命とか信じるきみだから』も、初めて読んだとき、あんまり意味分かんないなって思ったのに、2回め読んだら良い〜〜〜〜〜!!ってなってしまった。 なんなんだこの変化は!すごい。 ほとんど売野機子さんの漫画って読んでないんで、他と比べてどうっていう感想はかけないんですけど、これは他のも読まなくてはならんなと(なにから読めばいいのやら)。 あと、これもいつもがどうなのか知らないですけど、良いあとがきを書く方ですね。読者の読みやすさとかよりも、作者が思ったこと、書きたいことをまんま書いてますという気がして、それがむしろ良かった。日記みたい。 「殺し愛」のFe先生の過去作ベニテングダケ2本目プラント工場前菓子店1-キノコ鐵道の夜 Fe Feさいろく「殺し愛」の新刊を買ったついでに安かったから手に取ってみた。 「キノコ鐵道の夜」と「星の上のお茶会」という2つの短篇が収録されていて、どちらも先生の古い作品であるということがよくわかる画風。 逆に言うとここからの成長であんなに描けるようになるんだなーといういい例かもしれない。2つ目は特に、顔の向きが何パターンかしかなかったりして面白い。線も輪郭だけ太くて(鬼滅の刃のアニメ版はそんなだよね、と思った)色々試してみているところなんだろうなーと思った。謎の過去を持つもの同士の不思議な殺し愛殺し愛 Feさいろくこの2人が殺し合うわけではない、殺し屋同士の愛で殺し愛。 きっと著者もタイトル安易につけちゃったことを後悔しているに違いない、割と深い話が出来上がっておりなんともう10巻が出たのである。おめでとうございますFe先生! 主人公はどっちだろ、途中からはリャンハかな・・・ ともあれ途中から最後が気になって仕方がない物語。 2人の背景はどんどん風呂敷が広がっていく、と思いきやちゃんと収集する気もあるというのがわかるのでとても気になる。老齢の淑女、BLに出会うメタモルフォーゼの縁側 鶴谷香央理さいろく実写化するってよ、というのもあって読んでみた。 これはキャストが気になりますなぁ… メタモルフォーゼ、はドイツ語で「変身」という意味だった気がするけど、変化というか成長という方の意味合いに近いかもしれない。 雪さんの老い、変化。うららの成長、変化。 大きな波は立たない、でもそこがこの作品のいいところだと思う。 小さな変化や進歩を楽しむ彼女たちは大きく歳が離れているが羨ましい関係だ。雪さんは私より大人だなぁと感じるところがいーっぱいあるし、うららは慎ましくも前を向いているのが眩しい。 復讐の教科書を読んで復讐の教科書 河野慶 廣瀬俊名無し※ネタバレを含むクチコミです。あらすじ通りなのか...獣道~地上最強の無手勝流~ 影丸譲也starstarstarstar_borderstar_borderマンガトリツカレ男※ネタバレを含むクチコミです。憧れ?恋?ピアノとお姉さんと私の関係プライベートレッスン ナヲコあうしぃ@カワイイマンガ友達に恋をすると、相手を恋人にしたいと思うのと同時に、友達を失うのが怖くなる。そして悩む。私は恋人が欲しいのか、それとも友達が欲しいのか……。実際に欲しいのは、いつも変わらない「あの人の隣」ただそれだけなのではないか? ♫♫♫♫♫ 従姉妹のとり姉が弾く楽しそうなピアノに惹かれたたまご(本名たまこ)は、とり姉にピアノを教わっている。長年の二人の関係に疑問を持たなかったたまごだが、ふとしたきっかけでピアノと、とり姉の交友関係に向き合うことになる。 私はとり姉が好き!と一方的に想うたまごは「じゃあ、とり姉は誰が好き?」という疑問を初めて持つ。周囲の関係性を理解しても、見えてこないとり姉の心。そして自分のとり姉への「好き」は、恋なのか?心が揺らぐたまごの迷走は歯痒く、痛々しい。 誰かへの心に、恋とか嫉妬とか憧れとか、名前を付けて何らかの関係性に落ち着く事が、本当に欲しい物だろうか?たまごが出す「本当に欲しい答え」と、その真っ直ぐさに心動かされるとり姉の終着点は、物凄く腑に落ちる。そうか、こんな簡単な事だったんだ、と。 最後に二人が、頭をくっつけ寝こける姿に、ホッとする。私もこの安心感が欲しいと、心から思わされる。 (身を寄せて寝こける安心感は、たまごのピアノ仲間の籠原さんのエピソードにも変奏的に登場する。そちらも優しいお話だ) ♫♫♫♫♫ 『voiceful』『なずなのねいろ』『プライベートレッスン』と、音楽で誰かと繋がる連載を描いたナヲコ先生だが、これ以降姿を消す。HPもTwitterも更新が無い先生の事を案じてしまうが、奇跡の様に残されたこの3作品を、大切に読んでいきたいと思う。 これを読んで精神を鍛えるシグルイ 南條範夫 山口貴由名無しシグルイ読んだことはなかった 一話くらいしか? 絵がすごいのは知っていたんですがまあなんにせよかなりのエグい描写だったのでなかなか読む気になれず。 でも一巻試しに読んでみたらすごいですね。 絵のもつ力はすごい! 魂がこもっていると言う例え、よくありますがこれは確実に魂こもってる! 背中の筋肉もすごいしはらわたを出して見せてみる描写のその腸もすごい。 殺気だった鋭い眼光はもっとすごい…。 これを読んでたらなんか強くなれそう時代よりも熱い絵マッシュ 山田貴敏hysysk似顔絵を描いていた少年が絵を描きながら成長し、やがて父親と対峙する。ひたすら絵を追求しているだけなのに(だけだからこそ?)、行く先々でなぜか「おもしれー女」に好かれるのが羨ましい。作中で描かれる絵がいいのと、絵画バトルが能力バトルみたいになっていくのが面白い。ちょっとメディアアートっぽいかも知れない。 時代もあるとは思うが美術に対する考え方、絵の競い方や評価、物語の構成などは『北の土竜』『蒼き炎』とも近く、改めて『ブルーピリオド』は美術マンガをアップデートしたなという感じがある。 しかしちょっと前にネットで話題になった芸大建築科を懲戒退学になった人とかバンクシーとかに世間がコロッと騙されちゃうのを見てると、この辺あんまり理解されていない気がする。 芸術は大衆に開かれていて欲しいと思っているが、この作品の新サロン派みたいに芸術を大衆から取り上げなければならない…と思ってしまうね(自分も排除される側かも知れないけど、それでも貴族的アカデミズムの方がまし)。社畜と少女のエトセトラを読んで社畜と少女シリーズ 板場広志名無し※ネタバレを含むクチコミです。 これを実写映画化とはなんとセンスがいいメタモルフォーゼの縁側 鶴谷香央理名無しhttps://natalie.mu/comic/news/411518 楽しみ〜!この世界のあるあるを楽しみにしてるワンオペJOKER 宮川サトシ 宮川さとし 後藤慶介名無し※ネタバレを含むクチコミです。重厚な設定の本格バディファンタジー #1巻応援エンド・オブ・バロル 空倉シキジANAGUMA「未知の相手と戦うために激強パートナーの手を借りる」シチュエーションや「世界に存在する神秘とそれを管理する組織」モノがお好きな方は手に取っちゃってOKだと思います。 幼少期から化け物に襲われる体質の主人公・菊池ハルはひょんなことから聖獣・トリスタン(めちゃくちゃ強いイケメンの鳥)と契約を結び、自身に秘められた力と運命に向き合うことになるのだった!という鉄板のプロローグ。信頼しかないですね。 登場人物は相棒のトリスタン卿を始めみな一癖も二癖もある強キャラオーラを纏った連中ばかり。しかもみんな情報を意味深に小出しにしてきて説明しきらないといういやらしさが素敵…。ファンタジーとしての純粋な出力の高さのほかに、ハルくんをめぐって権謀術数が繰り広げられるのが本作のストロングポイントでしょう。 そんな状況に放り込まれているのに常に前向きなハルくんも非常に魅力的です。キモが据わりまくっている主人公大好き! 1巻のラストでは彼に対してある過酷なルールが示されるのですが、そこからも「濃い物語をやるんだ」という覚悟を感じて震えました。 まだまだ謎だらけで広がりを感じる世界観のなかで、腹の底の見えないキャラクターたちが美麗に躍動するのがマジで楽しみです。 じっくりたっぷり繊細に描かれた恋のようなものプライベートレッスン ナヲコ野愛言葉では言いあらわせないような揺れ動く心のうちを、たっぷりと描くのは凄く難しいことなのではないだろうか。 物語が大きく展開するようなわかりやすいものじゃない、愛よりもちょっと手前の、恋というには大きすぎる、でももっとふわふわした曖昧な感情を、ナヲコ先生はじっくりたっぷり繊細に描ききる。 いとこのとり姉のピアノに憧れて、個人レッスンをしてもらうたまこ。 ピアノが好きなのかとり姉が好きなのか、とり姉のピアノが好きなのか思い悩んだり とり姉の憧れの先輩や、とり姉にピアノを教わっていた同級生にもやもやした感情を抱いたり 「それは恋だよ」なんて下世話な読者は言ってしまいたくなるけれど、たまごをあたためるかのようにじっくりたっぷり時間をかけて物語は進んでいく。 物語のはじまりと終わりで、たまこととり姉の関係性は変わった…のかな? はたから見るとなにも変わらないかもしれない、でもその内側はじっくりたっぷり時間をかけて大きく成長しているのがわかる。 『なずなのねいろ』でなずなの子どものような容姿に意味をこめたのと同じように、『プライベートレッスン』ではたまこのピアノの技術が重要な意味を持つ。 台詞が多い物語ではないからこそ、成長したたまこが発する言葉が胸に響く。 ナヲコ先生はどうやら今は活動されていないようなので、もっと作品が読みたかったなと思いつつも出会えたことに感謝したいと思います。あせとせっけんの最新話を読んであせとせっけん 山田金鉄名無し※ネタバレを含むクチコミです。<<325326327328329>>
アニメの印象が強いので、きんぎょ注意報!といえば「わぴこ」と「ぎょぴちゃん」がメインキャラクターだった記憶でしたが、漫画はどんなんだろうと思って読んでみると、案外ふたりともそこまで前に出てくる感じではないんですね。わぴこが主人公であることには違いないですけど、少女漫画のヒロインとしての役割を果たしているかというと、全く果たしていません(それがダメという事はない)。田舎者の自然児、動物と遊ぶことしか頭にないおバカだけど、千歳を思う気持ちは人一倍強く、ここぞというときに驚異的な記憶力を発揮する。そんないい設定がありながら、全体的に千歳が目立つ話が多い。ヒロインと呼ぶには千歳の方が相応しい気もしてくる。 ぎょぴちゃんも、その辺にただ浮遊していることが多いです。むしろ牛とかの方が目立ってますね。これは意外でした。 なかよしを代表する作品だと思ってましたが、当時の評判としてはどうだったんでしょう?葵と秀ちゃんは不良と優等生という対照的で魅力的なかっこいい男子。読者には人気も高かったんじゃないでしょうか。そういうキャラクターもちゃんと居るけど、恋愛模様はほぼほぼないに等しい。終わり方も、最終話らしい最終話でもなかったし、きんぎょ注意報としてはそれで良しなのか、それとももう少し続く予定だったけど終わってしまったのか。気になってしまいました。