完結したマンガの感想・レビュー16082件<<323324325326327>>鶴谷香央理の初期作品集レミドラシソ 鶴谷香央理短編集 2007-2015 鶴谷香央理かしこメタモルフォーゼの縁側の最終巻でうららちゃんがコミティアに初参加するシーンを読んでからレミドラシソ 鶴谷香央理短編集 2007-2015を読んだので、鶴谷香央理先生がコミティアで発表されていた作品「吹奏楽部の白井くん」も何だか普通に読むよりも感極まったような気がします。先生もあの場所にいらっしゃったんだなぁ…。 ちばてつや賞の準大賞を受賞された「おおきな台所」が商業誌デビュー作なのでしょうか。これぞ原点という感じはありますが、背景の生活感とか人物描写のリアリティは最近の作品と同じくらい巧みに表現されています。私にも年の近い妹がいるので自分の思い出を重ねながら読みました。 最後に収録されてる「ル・ネ」は、香水の調合師としてズバ抜けた才能を持ってるけど今はその道を選ぶことに気が進まないでいる女子高生が主人公のモーニングに掲載された読み切りです。ささやか過ぎて日常的には見逃しがちですが、この作品を読んで「匂いに感情が宿ることって確かにあるなぁ〜」と思いました。今からでも遅くないのでぜひ連載化して欲しいです。最終巻で泣いちゃったメタモルフォーゼの縁側 鶴谷香央理starstarstarstarstarかしこ最終巻で市野井さんが自分が好きなBL作家さんに伝えた言葉を読んだ瞬間に目が開けられなくなりました…。我々読者が漫画家さんに言えることは「漫画を描いてくださってどうもありがとう」まさにこの一言だけです!!ギュッと目を閉じたまま涙が溢れてきて次のページもめくれないくらい泣いてしまいました。割りとすぐウルウルしてしまうタイプなので漫画を読んで泣くことはよくあるのですが、こんな泣き方をしたのは生まれて初めてでした。これが心に刺さるということなんでしょうか。 市野井さんとうららちゃんが年齢を超えてお友達になったきっかけが漫画なのがいいですよね。基本的に漫画って一人で考えて描いて一人で読むものだけど、だからこそ自分以外の誰かと好きを共有できた時の嬉しさが倍増する気がします。漫画は描くのも読むのも語り合うのも楽しいですね。連載当初からどんな最終回を迎えるのか不安だったのですが、タイトルの「メタモルフォーゼの縁側」にふさわしい素敵なラストでした。誌面から感じる熱量がスゴい優しくしたい。 根本拓実名無し日々のいじめに耐えながら、いつか訪れる輝かしい未来のために脳内幸せ貯金をしている少年、大庭亮介くんが主人公。若干21歳の著者による、暑くて熱すぎる新連載。第一話から大庭くんの幸せを願ってやまない! 細田くんの男らしさに拍手。 絶対に最後まで読むべし!惑星クローゼット つばな名無し2巻まで読んで「不思議な世界観だな…」と思ったまま放置してしまっていたのですが、4巻で完結したと聞いて慌てて読みました。4巻の中盤からの怒涛の展開がすごいですね!ずっと「夢の中でしか会えない女の子の為にどうしてこんなに一生懸命になれるんだろう?」と思っていましたが、そういうことだったのか!!と納得がいきました。もう一度最初から読み直したいです。 雪女を蟹を食うエピローグを読んで雪女と蟹を食う Gino0808名無し※ネタバレを含むクチコミです。天竺を救った外交官、王玄策という男のロマン天竺熱風録 田中芳樹 伊藤勢ANAGUMA中国史に詳しい方なら王玄策という人物をご存知なのでしょうか。 一行でまとめるなら彼は「出先のインドで投獄されたから脱獄して内戦に介入し、解決に導いた一介の外交官」といえます。「そんなマンガみたいなやつがマジでいたのか?」と思って読むわけですが、どうやら居たようです。完全に居た。『天竺熱風録』を読めば分かる。 より興味を持っていただくためにもう少し王玄策のことを紹介しましょう。 7世紀・唐の時代、玄奘三蔵法師とほぼ同時代の人物だといったらわかりやすいはず。王玄策も三蔵法師と同じく、天竺(インド)の地を踏んだ人物です。もっとも彼は僧侶ではなく修好使節団のリーダー、すなわち外交官でした。 本作で描かれるのは王玄策の二度目の天竺行で、これがなんとも波乱に満ちた旅となります。 やっと辿り着いたインドは交流のあったハルシャ王が死去しており、得体のしれない集団が王権を握っている状態。玄策は簒奪王アルジュナに仲間を殺されたうえ、使節団まるごと投獄されてしまいます。 極限状況で彼が導き出したプランは、 ①脱獄して隣国ネパールに向かう ②ネパール王に助力嘆願して兵力を借りる ③友軍とともに天竺の首都カナウジに舞い戻る ④アルジュナをボコる ⑤仲間を救う。HAPPY!! という大胆不敵なものでした。詳しく書くほどに「マンガか?」となるわけですがどうやら歴史上の人物らしい。 彼がどう決断し、次に何を見せてくれるのか「一体どうしてこんなことが出来ちゃったんだ?」と結果がわかっていても常にワクワクドキドキです。伊藤勢先生が「外交山師」と評するとおり、武力に頼るのは必要最小限、血を流さず知恵によって状況を打開しようとするスタンスも魅力的なんですよね。 そして賢い彼を取り巻くキャラクターも全員キレ者揃いでとにかく話が早い。頭のいいキャラクター同士が会話しているときの気持ちよさがずっと続きます。 特にネパール軍のラトナ将軍が超イカす!気がつけば彼女の麾下の兵士と声を揃えて将軍を全力で推していることでしょう。 当時の軍事状況や地政学的な知識に裏付けされた描写も圧巻で「7世紀のインドってこんな雰囲気だったんだろうな」という説得力が半端じゃありません。インドを旅したこともあるという伊藤先生のあとがきは本編を読み解くうえで最高のコラムです。 一方でマンガ的なケレン味もバッチリ備わっていて、具体的には怒りのデスロードを爆走しているかのような象戦車とかが出てきます。歴史の知識がしっかりあるから遊び心も映えるんだなぁ。 「原作を読んだときにぱっと絵が浮かんだ」と語られるラストカット、これがまた最高にシビれるのでぜひ最後まで読んでいただきたい次第…インドの風を感じながら、ロマンあふれる男の生き様をド級のエンターテインメントとともに味わえる快作です。こういうSFが読みたかった宇宙検閲官 貞松龍壱たか読んでみて「あ・・・自分はこういうSFが読みたかったんだな」と気付かされた作品。設定もキャラも全部良い。 「僕は世界を守ってる」と言う変なおじさんが現れたことから、主人公のマキちゃんの運命が変わり次々起こる出来事が起こり始める。 マキちゃんがバタバタしている姿が健気でかわいい。 1巻の最後でビビりながらトイレでググってたのたまらない・・・。 そして宇宙検閲官・ロジャーのただカッコいいだけじゃなくて、掴みどころがなくやってることは時を超えるロリコンストーカーおじさん(イケメン)というのキャラもいい。ファミレスのパフェって思ったより高いし値段どおりデカいのスゲーわかるww 「君にとっては10年前だけど、僕にとっては数ヶ月前の出来事だからね」とかいうエルシャダイみたいなセリフが最高だった。いかにもSF。 あと車窓の外に走ってる忍者(物理)のシーンもよかった。 かっこいいメカもたくさん出てきて本当に読み応え十分。早く続きが読みたい・・・! 三角関係なんだろうけど…今日も彼らのお隣で 小麦なぎさ名無し※ネタバレを含むクチコミです。現代の童話みたい1億円のシジュウブス【描き下ろしおまけ付き特装版】 浅川ナオ名無し※ネタバレを含むクチコミです。ちょいちょい飲みに行かれるより全然いい、と全国の妻は思うはず給料日のグルメ 楠本哲野愛おもしろいとかおもしろくないとか作品の感想より先に、これやりたい!と思いました。 豪華な外食を1人で楽しむことに限らず、自分へのご褒美って人生に絶対必要なことだとわたしは思います。 神藤は奥様から許可も出てるし仕事も真面目で家庭を大切にしているという大正義なキャラ付けがあるので、変なストレスなく読めるのもいいですね。 普段好きなもの1人で食べてるんだから奥様と飯行くときは完全に合わせてやれやとは思いましたけども。 そんな些細なことよりも料理が美味しそうで素晴らしいですね。 牡蠣バターめちゃくちゃ食べたい。 いたいお姉さんが好きですいたいお姉さんは好きですか? 若菜野愛いたいお姉さんは好きですか? いたいの具合にもよりますけどわたしは好きです。かく言うわたしもいたいお姉さんであります。 主人公のOL板井さんはなんかちょっと残念というかちょっと愚かというか、なんというか痛いです。でも「うわ、やば…」という痛さではなく「あらあら」みたいな痛さです。つまりかわいいです。 スカート履き忘れて痴女疑惑が出たり、26年間彼氏なしなのを妹に言えず見栄をはったり、股間の塗り薬のCMソングを口ずさんだり、かわいくておもしろい痛さです。 頑張り屋さんなドジっ子ではなくかなり怠惰だし、めちゃくちゃ性格が良いわけでもないしリアルさも含めて愛おしくなります。 家族と仲良しエピソードにほっこりしちゃって板井さんいい子じゃん…なんて絆されちゃうのもまた一興。 もう一度言います。 いたいお姉さん好きです!板井さんはかわいい!今川義元がかっこいいセンゴク外伝 桶狭間戦記 宮下英樹名無し名将であったことが分かる作品性春呪いと性春 文野紋短編集【電子版限定特典付】 文野紋さいろくどれもこれも毒っ気があって(呪い要素)青くない性春だなぁと納得。 タイトルもよく付けたものだ。 途中のえらい短い話の「秘密の花園PINK」はどこかで読んだ事があって(どこだったか忘れてしまった)再会できたことでちょっとビックリした。マンバで紹介されてたのかな…? 個人的には「神様の心臓」が他より一段上った話に感じてすごく良かったです! ナイスですね!全裸稼業 オオイシヒロト 尾藤麻論starstarstarstarstarウマタロタイトルと表紙を見ての通りAV業界の漫画である。「全裸監督」にあやかったタイトルだが特に主人公がパンイチで撮影する漫画というわけではない。 プロダクション会社を舞台に、女優のスカウトからデビューまでを描く話が多い。主人公は至ってクールガイである。ワケアリの女優を引き取って育てたり、女優を喰い物にする悪徳プロダクションを懲らしめて引き抜いたり荒事もスマートに解決する。エロとストーリーが半々くらいで丁度いい塩梅である。 「奴隷区 僕と23人の奴隷」「美しい犬」「ストーカー浄化団」など数々の胸糞マンガの名作を生みだしてきたオオイシヒロト原作とあって、面白さは保証されているが1巻時点ではウォーミングアップという感じ。まだまだこれから盛り上がってくと思う。俺が小学生ならトラウマになってる食糧人類-Starving Anonymous- イナベカズ 蔵石ユウ 水谷健吾名無しインターネットをしていると度々でるショッキングなシーンを使ったバナーで知った本作。 (そういったショッキングなシーンの画像を貼るのは気がすすまないので、刃牙で見たことある感じのこのワンシーンを。国のトップ頭下げがち) ショッキング押しかと思いきや、中々面白く読み進めることができます。 設定の理解が追いついてないので、あらすじに関しては、作品ページを参照ということで。 なんかヌメヌメしてそうな描写や、狂ってる人の描写がやたら上手です。 これ小学生で読んでたら、トラウマになってたな…って思いました。 東京都現代美術館の学芸員の仕事!美術館で働くということ オノユウリhysysk個人的に一番好きで、最も通っている美術館が東京都現代美術館。毎回企画展は面白いし、何より常設展が素晴らしい。 このマンガでは日常的な業務や休みの日の過ごし方、企画展の進め方、常設展の仕組みなど、学芸員がどんなことを考えてどんな仕事をしているかがよく分かる。 美術に関する知識はもちろん、デスクワーク以外の現場作業もあるし、語学やコミュニケーション能力、最近だと技術も分かってないといけないので本当に大変(正直昔はアーティストこそが最高だと思っていたので舐めてた)。そして学芸員以外にも、美術館には沢山の人が関わっていて、表には見えない大変な(でも面白い)仕事のおかげで美術という大きな世界ができているんだなぁと改めて感じた。 1巻だけでよかったかな。。一匹と九十九匹と うめざわしゅんhysysk普通であるにも関わらず、普通であることに耐えられない人間が、露悪的に振る舞う結果良くないことが起きる話、というのがいくつかの話に共通する短編集。普段思っていても言わないことを言ってしまっているのが、気持ちいいと言えばいいし、単に奇を衒っているだけとも言えて何とも困る。読む時の気分や体調にも左右されるかもしれない。 1巻は面白く読めたのだけど、2巻はひたすらきつい話で読後感も悪く、徒らに心を掻き乱されるので、そういうのを敢えて楽しめる人でなければうっかり読んでしまわないように気をつけた方がいいと思います。ハトの編集長だったwハトの編集長 マキゾウ うないいちどう名無し※ネタバレを含むクチコミです。すごく良く言えばヤンキー風TOKYO TRIBE愚連街 手石ロウ名無し裏サンデーの中でも人気があるものっぽかったので(違う?)6巻まで読んでみた感想。 まず、なんで裏サンデーなの?(少年画報社とかニチブンとかのほうがあってそう)と思ってしまった。 暴力と無敵感と説得力ゼロな勢いだけで物語が進んで仲間が増えていく感じで、6巻までの感想としては申し訳ないけど非常に残念な印象。 主人公やその周りとのノリみたいなものといい、もうちょい構成考えて作ったらいいのに…編集ついてないんじゃないだろうか。 絵はちょっと安定しないなぁという感じだし、6巻まで来ても上手くなってるようにも思えない。ちょっと期待しすぎたかなー・・・ ライバル百合ままならぬ交際 #完結応援私の拳をうけとめて! murataあうしぃ@カワイイマンガ元ヤンの武部がふと再会してしまった、高校時代の喧嘩相手・空森。あの時つかなかった決着つけるか!と公園で決闘。でも空森は条件を突き付ける。 「私が勝ったら、付き合って!」 ○●○●○ あっさり負けた武部は空森と、形ばかりの交際を始める。しかし付き合うって何すりゃいいんだ? 恋心が分からず、周囲の結婚ラッシュに焦る武部。それに付き合う空森も、アパレル店員だがお洒落以外はからっきし。かくして二人集まっては、とても恋人同士とは思えない、しょうもない事に興じる。いい大人の二人が戸惑う姿が常に可笑しい。 空森は武部のそばにいられれば幸せだし、それに付き合う武部も次第に空森といるのが心地良くなる。何をしてもつい白熱して、勝負になだれ込むお約束も含めて、怖い顔の武部と呆け顔の空森が軽いタッチの絵柄で割と平熱に描かれて、そこはかとなく笑えるコメディ。 それにしても互いの心が全く掴めない二人。理解り合う為にはやはり拳を……?いやいや、そこからが本番。二人の笑顔を確かめる為に……最終4巻、「4巻」まで読むべ! (すみません3巻が出た時、これで終わりなのかと一瞬思ってしまったのです……)ジャックナイフを持った大男が少年を助ける話バイオレンスジャック 永井豪名無し永井豪作品を読みたかったので。デビルマンの直後に描きはじめにだけあり着地点が見いたせずフワフワしてる。「休め!」と声をかけたくなる作品。復讐の教科書42話を読んで復讐の教科書 河野慶 廣瀬俊名無し※ネタバレを含むクチコミです。 問題作「超みだれ筆」を含む中村珍短編集ちんまん 中村珍starstarstarstarstarウマタロシャーペンセックスマンガ「超みだれ筆」を含む、中村珍の短編集。 作者の絵が苦手だという人もいるかもしれないけど試しに読んでみてほしい。 自分も「羣青」のイメージが先行していて、そこまで好きになれなかったのだが、短編集を読んで印象が変わった。強い情念を持ちながら、とても幅広い物語を描く才能があると思った。 ちなみに「超みだれ筆」は単行本の最後に収録されている。 こちらのサイトでも公開されているので、興味のある方はどうぞ。 https://ching.tv/super-midare-fude/三宅乱丈のサイキック・サスペンス!【最新話の感想・考察】fish - フィッシュ - 三宅乱丈名無し※ネタバレを含むクチコミです。<<323324325326327>>
メタモルフォーゼの縁側の最終巻でうららちゃんがコミティアに初参加するシーンを読んでからレミドラシソ 鶴谷香央理短編集 2007-2015を読んだので、鶴谷香央理先生がコミティアで発表されていた作品「吹奏楽部の白井くん」も何だか普通に読むよりも感極まったような気がします。先生もあの場所にいらっしゃったんだなぁ…。 ちばてつや賞の準大賞を受賞された「おおきな台所」が商業誌デビュー作なのでしょうか。これぞ原点という感じはありますが、背景の生活感とか人物描写のリアリティは最近の作品と同じくらい巧みに表現されています。私にも年の近い妹がいるので自分の思い出を重ねながら読みました。 最後に収録されてる「ル・ネ」は、香水の調合師としてズバ抜けた才能を持ってるけど今はその道を選ぶことに気が進まないでいる女子高生が主人公のモーニングに掲載された読み切りです。ささやか過ぎて日常的には見逃しがちですが、この作品を読んで「匂いに感情が宿ることって確かにあるなぁ〜」と思いました。今からでも遅くないのでぜひ連載化して欲しいです。