ぬいパパ 成人男子がぬいぐるみのパパになる話

「ぬい活」という文化を知る #1巻応援

ぬいパパ 成人男子がぬいぐるみのパパになる話 灯乃モト
nyae
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異世界の王子が日本のぬいぐるみ文化に感銘を受け、"ぬい"として転生するところから物語が始まります。そしてぬいとなった王子と運命的に出会った青年・国丸とのほんのりBL風味な微笑ましいドタバタライフがストーリーのメインですが、何も知らなかった私には今は当たり前に存在している「ぬい活」という文化について知れたことが何より大きかったです。 世の中には人の心の隙間を埋めてくれたり、無償の愛を注げるような存在は無数にあると思いますが、そのうちのひとつ、「ぬい」を愛でる文化はこんなにも大規模なものだったんですね。#ぬい撮り、#ぬい服 などをSNSでタグ検索すると、大事に愛されている子達が出てくる出てくる。 読んでいたなかでも衝撃的だったのは、購入したぬいを「うちの子としてお迎え」する儀式。いわゆるもともと商品に付いてるタグを、もし経済的に困ったときに高値で売れるよう付けたままにしておくんだそう。そして正式にうちの子にすると決まった際に初めてタグを外すという(もしかしたら漫画オリジナルの演出かもしれないけど、実際にありそうだなと思った)。 と、そうした知られざる「ぬい」の世界を知ることができた1巻でしたが、キスして人間になったりぬいに戻ったりする王子と恋愛経験なしのオタク青年・国丸の関係に大きな変化が生まれる(かもしれない)2巻、期待大です。

朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート

子持ちの方もそうでない方も、男性は読んで損はない

朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート 車谷晴子
六文銭
六文銭

一番罪なのは無意識なんだなぁと思いました。 悪気はないけど、思いやる想像力もない、結果、無意識に傷つけてしまうんだと。 この話は、まさにそうでした。 話の内容としては、子供を産んだ直後、妻に別れをつげられるところからスタートして、気がつくと妊娠中の時までタイムスリップ&妻になってしまうという流れ。 主人公が妻になっているだけであって、妻と入れ替わっているわけではないのがポイント。 妻になった自分が、旦那である自分と相対する感じです。 そこで、過去に自分がやってきたことが如何にひどいかを再認識していきます。 思いやりがあって、優しいと自覚していたが、実際は迷惑でしかないし、優しさのおしつけだったりして、自分の行動にキレています。 ただ、それが結構、普通というか、あり得る感じのことなんですよね。 やっている側は無意識でも、やられるとわかるというのが業が深いです。 何気なく言ってしまう一言とか、自分にもあったなぁと読みながら反省してしまいました。 妊娠というのは男が想像する以上に大変なことなので、そういったこともありのまま描いている本作は読むべきだなと思います。 最終的に、やり直しできるのかな?