青年マンガの感想・レビュー15410件<<498499500501502>>古着好きにはエポックメーキングな作品NYLON TWILL 鈴木夏菜なかやま自分は漫画と同じぐらい古着が好きなので、二度おいしい作品です。 ※この作品も自分が好きなファッションYoutuberさんからの紹介で知りました。 あくまで親子の信頼を取り戻すための装置として「古着/服」が扱われていますが、作者さんの服への情熱が作品の書き込みからも見て取れます。 この作品を読んで改めて、古着は"点"ではなく"線"なんだなと思いました。新品にはないストーリーが既にあり「この服はどんな人が前に来ていたのか?」とか考えながら袖を通すのが自分は好きです。 つまり、連載できるってことです!(謎理論) そして、できればカラーで読んでみたい・・・!! 電書で買ったのですが、対談部分のジャニーズが灰色に塗りつぶされていた、自分には無縁の問題だと思っていたがここにきて影響があるとは早く続きを青野くんに触りたいから死にたい 椎名うみ名無し怖くなかったの1巻の始めだけ。一旦こわい!と思ったらどのシーン読んでもこわいよぉ~。エログロってよくあるけど、青春ぽくしたらこんな感じなのかもね。こわいドキドキと恋愛感情のドキドキって混ざりそうだし。 こっくりさん系のこわさってほんと無理だし勘弁なんだけど解決したところを見ないとずっとこわいので早く続きを読みたい。読み終わりたい。 本当に期待を裏切らない。スーパーボール 吉田貴司名無し浮気がやめられない自分と、露店のスーパーボールすくいに熱狂する子どもを重ねるとは…想像力の果てしなさに脱帽です。 今回も「いい大人が何を…」という呆れと「でもあるよ…そういうの…」としょうもない共感をしてしまう、いいお話でした。新世代感映像研には手を出すな! 大童澄瞳名無し高校の部活でアニメーションを作る話。アニメと言っても美少女とかではなくてジブリっぽい。ジブリっぽい中でもメカとか建築物が細かいやつで、宮崎監督はじめその影響を受けた世代のクリエーターの仕事を観て育った感じを受ける。成熟した文化から生み出された作品。 お笑い女子高生の青春!チェルシー シバユウスケあうしぃ@カワイイマンガ女子高生四人組、お笑いに挑戦! 一年生からの仲良し三人組 ●突っ走りボケ・ユキ ●天然斜め上ボケ・サチ ●いじられ担当・シノブ 面白い事がしたくても、ツッコミ不在ゆえかどこか空回りしていた彼女達。そこに二年生から加わった仲間 ●鬼ツッコミ・ユウ そしてユキは思いつく。 「お笑いやるよ!」 授業も遊びも面白おかしく笑いにして、最初は学園祭のステージから、遂には… 最初は無軌道だった彼女たちの行動は、人を笑わせる喜びを知ったことから急激に輝きを増し、ゾクゾクする盛り上がりと愉快な行動に目が離せなくなる。 お笑いというと「漫才」を考えがちだか、彼女達の形態は「コント」。それがお笑いの要素と、四人の関係性コメディの漫画を綺麗に両立させた。 さらにライバルとの因縁の対決や、彼女達に勇気をもらって挑戦を始める子も現れて、世界観が広がったところで、2巻での終了。もっと見たかった! 『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』のシバユウスケ先生の、爽快なデビュー作。この時すでに絵は最高に可愛い。 電子化望む!人生に疲れたら旅に出ようざつ旅-That’s Journey- 石坂ケンタ兎来栄寿架空の漫画家・鈴ヶ森ちかとしてTwitterに実際にアカウントを持ち(@suzugamori2)、そこでアンケート機能を使って読者に決めてもらった場所にゆるい旅行に行ってそれを漫画化するという、SNSと融合し一部参加型コンテンツとなっている現代的で新鮮な作品です。 実際に福島、富山、香川など全国の色々な場所に行って旅行をするシーンで、逐一SNSへの投稿を行うカットが挟まれますが、それによって実際に旅行をしてSNSに投稿する時の感覚が思い起こされて面白いです。温泉や宿の料理を食べて至福になる瞬間は勿論、夜の露天風呂でもう外が真っ暗で何も見えなかったり、折角行ったけど営業期間から外れていたりといった旅にありがちなちょっと残念な瞬間も併せて描かれ共感するポイント多々です。 行ったことがある場所は「あ〜、あったあった!」と頷きながら読み、行ったことのない場所は「こんな場所があるんだ」「これ食べてみたいな」といずれも興味深く楽しく読めました。 日本酒大好きな私としては、主人公が旅先で出逢い「ああいう大人にならないようにしよう」と言われる日本酒大好きお姉さんの今後のますますの活躍を期待しています。食は旅の大きな楽しみであり、地酒はその一部ですからね。 読むと温泉に浸かって美味しいものを食べてゆっくりする日を作りたくなります。仕事や人間関係に疲れた方は、少し旅に出てみてはいかがでしょうか。ねじ式は6巻つげ義春作品集 つげ義春hysysk美術予備校に通ってた頃に友達に教えてもらった。当時は鈴木翁二が人気で、その影響を遡って行き着いたんだと思う。今は「無能の人(14巻)」とかが沁みます。 小説が好きな女の子と、音楽が好きな男の子の物語花と頬 イトイ圭兎来栄寿どちらかと言えば大人しい性格の二人を軸に静かに描かれる、夏の終わりにあるような物言えぬ寂寥感漂うガールミーツボーイ。 帯で柴田ヨクサルさんが述べている通り、純文学的な作品です(なぜ柴田ヨクサルさんが帯文を寄稿したかは本文を読むと解り、ファンはニヤリとできます)。音も無く動き出す電気自動車のように物語は始まり、丁寧に丁寧に心情の揺れ動く様が描かれていきます。 心地良い時間、新しい扉を開いていく様、生じる葛藤、苦い後悔……。決して派手さはありませんが、しっとりと沁みる物語です。好きなものを媒介に繋がりを深めていくのですが、お互いに同じ物を最初に好きだった訳ではなく相手の好きなものに触れて理解しようとする、その素朴な普遍性に共感と愛着を覚えました。 しかし、あとがきによると複数の出版社の編集者から「商品として成り立っていない」と言われてしまったそうです。キャッチーさが無ければ売れ難い。事実として理解できることではありますが、それによってこういった作品が消えていき世界の物語から豊かさが喪失していくことを考えると寂しさが募りました。楽園の懐の深さに感謝です。こういうゆるい部活に入りたい!君は放課後インソムニア オジロマコトむちょっと地味な少年と眉毛太めの少女書かれるオジロマコト先生の漫画が好きです! 不眠症の話。 ゆっくり丁寧に時間が流れて、雨が降ってたら匂いまで匂ってくるようです。 オジロマコト作品めっちゃ読みやすいので読んでくれ〜!将棋で殺り合う女たちが見たいあなたへ永世乙女の戦い方 くずしろ 香川愛生女流三段兎来栄寿最近また一気に将棋マンガが増えてきていて、小学生の頃に囲碁・将棋クラブに入ってNHK将棋講座を日曜午前の楽しみにしていた身としては嬉しいです(とはいえ、カバー下おまけの詰将棋を5分考えて解けなかったレベルです)。 作中で詳しく解説されますが、棋士と女流棋士には大きな違いがあり、それでも敢えてとある理由から女流棋士として強くなろうとする女子高生・香を中心に物語は展開していきます。 様々な百合マンガを手掛けてきたくずしろさんらしい人物造形と関係性が随所で見られ、エクストリーム百合痴話喧嘩マンガの『ラブデス。』を将棋でやっているかのような対局は特に見所です。 将棋指しは常軌を逸した人が多いので、そういう意味ではくずしろさんが描く女性として意外と相性が良い題材だなと感じました。 将棋が全く解らない人でも問題なく楽しめるであろう演出の派手さと構成となっています。個人的に、香の母親が「将棋のことなら止めない」と全力で(基本ルールも解らないのに娘の全棋譜を取るくらいに)応援してくれているというエピソードが好きです。 ちなみに、推しは勿論塔子さんです。 ゲイ風俗という人生の縮図ゲイ風俗のもちぎさん もちぎ兎来栄寿今やTwitterでのフォロワー数が48万人を超える人気者のもちぎさんによる、主にゲイ風俗で働いていた時の体験などの半生を綴ったエッセイマンガです。 19歳でゲイ風俗で働いていた頃の透徹した思考と言動がとても未成年のものとは思えず、本質を突いていて魅力的です。そんなもちぎさんよりも更にある意味上手なボネ姉の「付き合ってなくても向き合ってはいるの」といった名言の数々も忘れられません。 しかし、その早熟の裏には非常に辛いことが多かったであろうことも察せられて胸が痛みました。その一部は克明に描かれていますが、毒親から理不尽な扱いを受け死にたいという想いを抱きながらも乗り越えたもちぎさんが、今現在は田舎で穏やかに生きているのだということが個人的にはとても救いになります。 人生を生きる上で大事なことが詰まっている一冊です。就職浪人女子と祟り神がいいコンビすぎる。ヒダルとヒルダ 鈴木小波nyae読み終わってから知ったのですが、ヒダル神って実在?するんですね。笑 (以下ウィキペディアより引用) “ヒダル神(ヒダルがみ)は、人間に空腹感をもたらす憑き物で、行逢神または餓鬼憑きの一種。主に西日本に伝わっている。” ストーリーとしては、ヒダル神に取り憑かれた女子大生のヒルダちゃんが、自分探しも込みで日本各地の美味しいものを食べに行く、というものですが「グルメ漫画」感はそこまでない気がします。 最初はヒダルの方が一方的に「ウマいものを食わせないとお前を食うぞ!」と脅しにかかるのですが、少しずつ2人の間に絆が生まれてきて、とてもハートフルでちょっぴり感動的なラストが待ってます。 お気に入りはヒルダちゃんが自分の髪の毛など体の一部を入れた料理を、ヒダルが空気を読んで無理して食べるシーン。 いろんなコンビを描いた漫画がありますが、この2人はかなり好きな方のコンビです。弟の夫感想弟の夫 田亀源五郎名無し読みやすく良い漫画。 なかなかこういう話を表現して漫画にするのは難しそうな気がします。 LGBTの話だけど一人の人間のドラマとして読んでほしいですね…。 ゲイのキャラに対して娘はなんの偏見もなく接するんですけど、子どもから大人の過程で人間いつから偏見とか嫌悪を持ち始めるんでしょうか。 離島スローライフ×SFという不思議な組み合わせマグネット島通信 伊藤正臣sogor25翻訳家の本山田が移住してきたのは自然豊かな離島・磁辺島。彼が島で出会ったもの、それは島に流れる緩やかな時間、心優しい島民とのふれあい、空から降る謎の金属片、そして道端に置かれたネコの像に消えるお供え物…アレ、なんか変だぞ!? そんな自然豊かな島でのスローライフとちょっとだけ不思議なSFとの組み合わせ。それらが島の人々の人間関係、そして翻訳家である本山田というピースと組み合わさることで1つの大きな物語を生み出していく。 それでも作品全体からはほのぼのとした雰囲気が滲み出ている。伊藤正臣さんの絵柄も相まって、しっかりSF要素がありながら穏やかな空気感が広がる不思議な作品。 ちなみに単行本は新潮社のバンチコミックスから出版されていますが、元々はジヘンというWEBマンガ誌で掲載されていた作品。島の名前もここから来てるのかなーとかいろいろ思いを巡らせながら読んでも楽しい作品。 全3巻読了独特な絵柄とおはなしスペクトラルウィザード 模造クリスタル名無しいい意味でクセのある話だなあと! なんだかスラスラと読めてしまう不思議。 「私疲れてる」系主人公やっぱくせになる 最後に個人誌から発行と書かれていたのでコミティアで書かれていたんでしょうか。 一回は読んでほしいリアルいちえふ 福島第一原子力発電所労働記 竜田一人名無し隠されたものとか、なかなか知り得ないものは誰でも知りたい気持ちになるんだなという感じ。 いいとか悪いとかじゃなく、一回は読んでほしい作品 落ち込まずに読める夕凪の街 桜の国 こうの史代名無し広島の話。 重い話を重くなく、でも変に軽いわけでなくスッと入ってくる漫画。 やっぱこうの史代作品はいいですね… たまに読み返すと気が抜けるようで背筋伸びる感じします…。 矛盾してますがそんな感じどこから読んでも楽しめるアフター0 Neo 岡崎二郎starstarstarstarstarひさぴよ岡崎二朗のSFショートショート「アフター0」の続きシリーズです。前シリーズと同様に一話完結の短編集なのでどこから読んでも楽しめます。 本当に一話一話の完成度が高いです。何となくですがアフター0よりもNeoの方がメッセージを向ける対象みたいなものが、より「大いなる存在」へと向かっているような気がしました。この連載の後、傑作「宇宙家族ノベヤマ」が生み出されることを思うと、今作との繋がりのようなものを感じてなりません。 短編は全部で20話近くあるので細かくは紹介しきれないですが、どれか1話だけを選べと言われたらNeo2巻に収録されている「再会」というお話です。 何度読んでもセンス・オブ・ワンダー(あえて、このフレーズ使います)を感じる一品。 科学や人類に関わるような大きなテーマがあるわけではなく、公園のベンチに座る普通の男女の意識を通して”見た世界”が描かれているだけです。にも関わらずヒトの持つ意識や記憶、時間の概念の広がりを最も感じたのがこのお話でした。有名な短編「ショートショートに花束を」より個人的に好きなお話です。 1巻には鉄腕アトムの誕生日を祝って描き下ろされた「鉄腕アトム2003」も収録されています。もちろん手塚プロ公認です。原作の魅力を存分に活かしながら現代的なSFのエッセンスを巧みに組み込んであり、アトムとサイボーグ009の良さをあわせたような、これまた傑作です。 岡崎作品といえば藤子・F・不二雄の影響を思い浮かびますが、手塚治虫への想いというのも強く持っていたんだなあと、あとがきを読んで改めて感じました。 ちなみに、単行本内のどこかに「ファミリーペットSUNちゃん!」のSUNちゃんが描かれてるらしいのですが、未だに見つけられず…。 もし見つけた人がいたら教えてほしいです。絶対バレてはいけない「同居生活」ペコロス シバユウスケあうしぃ@カワイイマンガ高校生と小学生の「青田姉妹」×こちらも高校生と小学生の「菜原姉弟」。幼馴染の両家は、ある秘密を抱えていた。一見隣同士の二つの家。しかし実は、二つの家は中で繋がっていた! 両親が揃って旅行中の両家は、子供達だけで共同生活を送っている、というお話。 この物語を面白くしているのは、その同居生活を「絶対誰にも知られてはいけない」という鉄の掟。そのためにわざわざ回りくどいことをしたり、友達を家に呼ぶかどうかの攻防戦が繰り広げられたり、というシチュエーションコメディが展開され、ゆるい雰囲気の中でのドタバタ劇がかわいくも可笑しい。 個性豊かなカワイイ女の子の集団に振り回される、一人男の子の菜原蕗の存在もまたかわいらしい。彼をめぐる恋愛地獄絵図(笑)と、彼の小さな恋の行方を愛でつつ、あまり深く考えずに楽しみたい漫画。 そして表紙や扉等、ポップなデザインも目に楽しい! ノリというかテンションというかテンポというか、すごい好き菫画報 小原愼司地獄の田中すみれの無茶苦茶加減というのか、そういうのがすごい好きだったな たまにSFっぽい展開になるけど、特にそういうことは気にしないでぶん殴って解決するみたいな感じっていうのかな、ああいうノリというかテンションというか、すごい好きだった閉鎖的な田舎町で紡がれる、少女たちの恋と青春水野と茶山 西尾雄太名無しこの話は、水野と茶山という2人の女子高生のガールズラブストーリーなのですが、水野はスクールカーストの上部にいて、一方茶山は少し暗くておとなしい性格で、陰湿ないじめを受けている。 そんな2人は交際を公にできるはずもなく、誰にも知られずに逢瀬を重ねるのであった… 閉鎖的な田舎の高校が舞台で、まだ親元にいて自由がきかずにキリキリとした空気が漂います。 2人の恋も、そんな鬱屈した気持ちを発散するように割とディープです。 家族問題や人間関係に悩んで傷つきながら、ふたりの関係性も変化をしてゆきそうですね。 痛々しさもあるけど、目が離せない魅力があるマンガです。 作品に潜む父親の偉大な愛花と頬 イトイ圭せのおです( ˘ω˘ )※ネタバレを含むクチコミです。 サッカーを2倍好きになる 裏方の漫画サッカーの憂鬱 ~裏方イレブン~ 能田達規ベンチマン審判にサポーターはいない 審判は孤独だ ってモノローグで夜の街に消えていくの 哀愁しかなくて、いい醜い人間が見たい時に読む漫画地獄星レミナ 伊藤潤二名無しホラーと言うよりスペクタクルロマン。 謎の惑星が地球を襲い、その惑星を宇宙に引き寄せた博士とその娘に責任があるとして殺害しようとする人々から逃げ回るという話。 命の危険が及ぶと自分が生き残るためにとことん醜い姿を晒す人間たち。 最愛の人を失いながらもなんとか逃げ回るうちに、惑星レミナも地球へ接近してくる。そして惑星レミナの実態とは…!? こんな絶望的なことある?という展開でも、伊藤潤二の手にかかればコメディを読んでいる気分に。 惑星レミナに高速回転された地球の周りを、風にのって世界一周してしまう時の景色は壮観。いや高速回転てなんだよ、という感じでしょうが、ベローンてされてクルーーッとなるんですよ、これが。<<498499500501502>>
自分は漫画と同じぐらい古着が好きなので、二度おいしい作品です。 ※この作品も自分が好きなファッションYoutuberさんからの紹介で知りました。 あくまで親子の信頼を取り戻すための装置として「古着/服」が扱われていますが、作者さんの服への情熱が作品の書き込みからも見て取れます。 この作品を読んで改めて、古着は"点"ではなく"線"なんだなと思いました。新品にはないストーリーが既にあり「この服はどんな人が前に来ていたのか?」とか考えながら袖を通すのが自分は好きです。 つまり、連載できるってことです!(謎理論) そして、できればカラーで読んでみたい・・・!! 電書で買ったのですが、対談部分のジャニーズが灰色に塗りつぶされていた、自分には無縁の問題だと思っていたがここにきて影響があるとは