青年マンガの感想・レビュー15410件<<499500501502503>>ゴッサムを守るのはジョーカー…!!バットマン:ホワイトナイト ショーン・マーフィー マット・ホリングスワース 秋友克也ANAGUMAバットマン最大の宿敵といえば犯罪のカリスマ、ジョーカーです。 狂人である彼が正気を取り戻した時、ゴッサムに何が起こるのか、バットマンは彼を裁けるのか?という「もしも」を描いたシリーズ。 単に善悪の設定を入れ換えただけでなく、ブルース・ウェインという上流階級と、社会的弱者ジャック・ネイピアという対立構造を描くなど、現代のアメリカ社会を背景にしたテーマ構成が秀逸で、説得力があります。 市民の味方として声を上げた「ホワイトナイト」が現れたことで、法に縛られずに暴力を振るう「ダークナイト」とビランの違いはどこにあるのかという問題が浮き彫りになり、バットマンのフォロワーとして声援を送っていた読者の心も揺さぶられることに。 アルフレッドが病に倒れたことで深まるブルースの孤独、何時ジョーカーに戻るかわからない不安を抱えたジャックの葛藤…。 「ふたりのヒーロー」が悩み、傷つき、それでも戦うようすには胸が熱くなること必至です。 シリーズのヴィランも総登場するほか、ジョーカーを付け狙う黒幕ネオ・ジョーカーの設計などオタクが喜ぶ要素もタップリ。 特にクライマックスのバトルは『スパイダーバース』的なお祭り感があってテンション爆上がり。 映画になってくれ…!! 設定の奇抜さだけではない上質なエンタメに仕上がっているので、バットマンを読んだことがない人にこそ読んでほしい一作です!いがわうみこのギャグセンスやべぇ愛され洋輔 いがわうみこstarstarstarstar_borderstar_borderかしこ私は第8話「ファンシーババア」が一番好きでした。親知らずを抜いたことにより洋輔がファンシーババアのテレパシーを受信してしまうという話です。あらすじにすると意味不明で書きながら笑ってしまう…。洋輔は最初から最後までウザいのですが、いがわうみこのギャグセンスにより愛すべきキャラとして無事に昇華することが出来ました。逆にここまでのウザさを描き切るのすげぇと思います。底知れないギャグ精神力を感じるマンガでした。見た目は大人だけど中身は小学五年生リコーダーとランドセル 東屋めめマウナケア非常に違和感のある表紙…。この涼しげな目元のイケメンは、なにゆえランドセルをしょっているのか…。などど思って読んだら何のことはない、このコ、あつしクンは見た目は大人だけど小学五年生。そんな彼が姉・あつみと巻き起こすドタバタの毎日を描く、というのがこの4コマ漫画なのです。あつみは高校生だけど小学生サイズというのもミソで、この対比がうまく効いていて、大人と子供に見えるのを利用し利用され、見方によっては弟萌えであったり、姉萌えでもあるようだし、ツンデレっぽくもある、といろいろと楽しめてしまうのですね。まあ、やっていることはけっこうワンパターンで、エロ本を買いに行かせられたり、抱きついた巨乳の先生をクラクラさせてしまったり、同級生と歩いていても変質者呼ばわりされたりと、あつしクンはいつもさんざんな目にあってます。ですが、大人に見えてもそこは純真な小学生、泣きわめいたりするのがちょっとほほえましく思えてしまうかも? 4コマ漫画のテンポにこの設定が良くあっているなあ、と読むほどに思えてきます。利権を賭けてイタリアのマフィアと日本のヤクザがサッカーで対決するお話極道イレブン 望月三起也マウナケアサッカーW杯を観ていて、今さらながら刺青を入れてる選手が増えてることに気付きました。プロレスならまだしも、接触の多い競技だし、免疫のないお国柄の選手だと威圧されないのか? だったら本物でもいいじゃん、と紹介するのが本作。横浜の利権を賭けてイタリアのマフィアと日本のヤクザがサッカーで対決するというお話です。サッカー通で知られる著者だけに、こんなタイトルでも実は正統派サッカー漫画では、と思ったらとんでもない。ヤクザ側のエースこそ元本職ですが、他はチンピラの寄せ集めチーム。レッドカードをエロ写真にすり替えるなんて序の口、ビー玉で目つぶし、ラインズマンの肩を脱臼させ旗をあげさせなくする、などまともなプレーはほとんどなし。無邪気でえげつなくてハードボイルド、というごった煮感がたまりません。勝つためには何でもする、この強い精神力、まさか日本代表への提言…ではないですよね。ちなみに同著者の作品で『騒世紀』という女子サッカー漫画もありますが、こちらもなでしこにはマネしてほしくないです。 酒豪列伝よりも下戸の喜怒哀楽語りが多い酒エッセイマンガ酒 新久千映 鈴木小波 北駒生 他名無しお酒大好きな酒豪漫画家連中が登場するかと思いきや 「実は私は下戸でして」で始まる漫画が多い。 どうらやコミック・ゼノン連載陣を中心に リレー形式で酒に関する話を語ってもらった エッセイ的な漫画を纏めた本らしい。 下戸でもいいです酒にまつわる思い出話でもいいし、 みたいなワリと緩い感じの企画だったみたい。 そりゃそうだ、漫画家がみんな 土田世紀先生や西原理恵子先生みたいな人 ばかりのわけがない。 むしろ、このくらいの人が揃うほうが普通。 これで酒豪ばかりのエッセイ漫画がそろったら、 コミック・ゼノンはどんな雑誌だよ、となるし。 漫画ゴラクやアクションならともかく(ゴメン、偏見です)。 そんな感じで、ヘベレケに泥酔した話とか 酒乱気味に大暴れして大失態みたいな話とか それほどにはなくて、 下戸からみた客観的な酔っ払い観察記、 みたいな話が多い。 この漫画を読んで酒を飲みたくなる人は少ないだろうが、 お酒にたまに触れる生活、 家族や友達に酒好きがいる日常、 酒が引き出してくれて知った自分や知人の意外な一面、 世の中には、そんなあれこれがあってもイイんじゃないの、 と思ったりはする漫画だった。 そういう意味ではいわゆる飲兵衛漫画とは 別角度からの酒肯定漫画なんだけれども、 果たしてこの漫画を企画した意図が そういうことだったのかどうかは解らない。 北海道×書店×すこしふしぎキューナナハチヨン ヤマモトマナブsogor25神社の境内というちょっと変わった場所にある本屋さんが舞台。かなり調子のいい性格の主人公・中河泰弥がその書店でバイトを始めるところから物語が始まる。が、どうもその神社の"神様"らしき何かに見初められたらしく、バイト初日から泰弥の周りでは不思議な出来事が次々と起こっていく。 その不思議な出来事によって泰弥には大なり小なり不憫な目に遭うことになるが、その代わりに周囲に幸せをもたらしてゆく。いろんなハプニングが起こっても最終的には全部丸く収まってくれるし、当の泰弥は前述の通りお調子者なので不憫さをむしろ明るく、時に厭味ったらしく切り返していくので、いい塩梅のコメディとして成立してる。「スキップとローファー」のように、読んだ誰もが楽しい気持ちになれる作品。 1巻まで読了腹ペコ怪異と過ごす夏休み!えびがわ町の妖怪カフェ 上田信舟あうしぃ@カワイイマンガ東京から来た小学生のまなと、父方の縁者の佐吉おじさん、そして怪異たちが繰り広げる夏休みの物語。 怪異と人間の交流がテーマの漫画は数多くありますが、この漫画の特異な点は、世界観が「可愛い」という点にあると思います。 最初は怖そうな怪異たちも、空腹につい素の顔を見せ、美味しいご飯で笑顔になって主人公達と仲良しになる、温かなエピソードに溢れています。 その中で、主人公のまなが、怪異が見えることで母親と折り合えず苦しんだり、佐吉おじさんが何か秘密を抱えていたり、という人間側の物語が、怪異たちの協力でどう着地するのかが少しずつ語られます。 重いテーマも田舎の風物と怖くない怪異が慰めてくれる、ゆったりしたい人にオススメな物語。 ノーベル殺人賞のネタで有名だけど木曜日のリカ 小池一夫 松森正マンガトリツカレ男小池一夫 + 松森正の時点で、面白いのは確定している!!! 『弁護士のくず』作者・井浦秀夫のホラー・コメディうらめピー 井浦秀夫マウナケア『弁護士のくず』で小学館漫画賞を受賞した井浦秀夫のホラー・コメディ。『弁護士~』が異色弁護士の活躍する、ためになる系ドラマであるのに対し、こちらはタイトル通り、なんとも気の抜けた感のある作品です。妻を亡くして5年がたち、新しい恋人との結婚を考えはじめた漫画編集者。そこに死んだ妻・美保が幽霊になって現れて起こるひと騒動。古典怪談をなぞっているかのようなストーリー、昭和チックな絵柄と、『弁護士のくず』よりはるか以前に描かれたことがうかがえてその差に驚いてしまいました。ですが、読み進めてやっぱり同じ作者なのだなあと思うところも。人間の描き方なんですよね。主人公優作は美保の幽霊と恋人の間でふらふらして 、それはダメだろうと思わせる描写でコミカルを演出しながらも、妙に説得力のある正論をかましてどっちがいいのかわからない問題を納得させる。基本構造はよく似てるじゃないかなあ。『弁護士~』には思い入れがあるので、作者の基本姿勢ぽいところが垣間見れたのがうれしかった。まあ、そんな見方をする人は少数派でしょうが…。『監察医朝顔』のコンビによる一風変わった構成のホラー朧 OBORO 木村直巳 香川まさひとマウナケア『監察医朝顔』のコンビによる一風変わった構成のホラー。何が変わっているかというと、アンサーソングならぬアンサー怪談とでも言いますか、謎の美少女・月夜が、聞き出した怖い話のお返しに、少しだけ違った内容の怖い話を語る、という筋立てなんですね。月夜が聞く立場の怖い話は、キャラが柔らかいタッチで描かれ、逆に月夜が語る場合はよりリアルでシャープになっているという、驚異の人物描き分け技術をもつ著者ならではの凝った構成なのです。しかも同じストーリーをなぞる部分でも、単にコマ割りを変えました、というのではなく、構図ごとごっそり変更。より悲惨な話になるように工夫もされてます。また主人公の月夜も、語り始めるときはおちょぼ口がワニのようにぐっと広がるように描かれて、恐怖の案内人に適した風貌になるという芸の細かさもあり。この作品はずいぶん前に首都圏の駅前で配られていた無料マガジンに連載されていて、実は私、これ目当てで入手していたのですよ。単行本になっていない話もあるのでそれも電子化できるといいのですが。 窒息しそうな緻密な地獄の中でも、河童がいる天水 花輪和一にわか民謡のような、説話のようなテイストが特徴的。いうなれば日本文学をマンガに落とし込んで、和風ファンタジーとして完成させたような作品。 個人的には、読者のストレスコントロールが完璧なところが素晴らしいと感じた。前半部は世界のどうしようもなさを、河童の愛嬌でうまく釣り合いを取り、後半部の緻密に書き込まれたドロドロの地獄をオチで、綺麗に飛ばす。河童の存在が終始とてもいいバランス感を保っていた。 河童は読者の救いであり、なによりも主人公の救いだった。 WEBで無料で公開もされているが、なんとなく、この読書体験は紙でしてほしいと思った。バイト先のスーパーの厳しい店長(黒髪メガネ)白石店長はひとりぼっち 悠はな黒髪メガネの厳しい白石店長に、学生バイト君がスーパーでの業務について指導を受けるお話。『グランドジャンプ 2019 No.19』より3号連続掲載とのこと。 厳しい店長の可愛い一面を楽しむマンガとしても素晴らしいのだけど、グラジャンに掲載されているだけあって、**スーパーの店員さんのお仕事マンガとして面白かった**です。 他商品を買わせやすくするために行う値下げ「おとり」や、人間の視線の動きに合わせた陳列「Zの法則」など、スーパーが常日頃行っている工夫は勉強になりました。 作者のTwitterを見てたら、実際にスーパーで4年間バイトされていたとのことで納得しました。 https://twitter.com/yamader_7/status/1163070545891434497?s=20 1話ではバイト君が店長の首元にあるホクロに見とれてたけど、果たして次回以降どのように仲が進展するのか…!期待しています! 『グランドジャンプ 2019 No.19』 http://jumpbookstore.com/item/SHSA_ST01M02767101919_57.html電気を作る人々発電ドクター走る! ビッグ錠マウナケア『包丁人味平』など知られるビッグ錠が電気を作る人々に取材を重ねて描いた力作です。この作品で取り上げているのは水力発電の現場で、そこにはダム工事のために働き完成を見ずに去る発破師がいれば、安定して貯水するために各取水口を確認して回る求水師がいる。彼らのような人たちがいなければ文明の火は灯りません。現代は食品や工業製品など、最終生成物は知っていてもその過程はブラックボックスになっていることが多くて、何が原料で加工の現場で何が起こっているかに注意を払うことがない時代。ですがそこには確実に人の手が入っているわけで、その存在の大きさをこの作品はリアルに感じさせてくれます。年末の選挙ではエネルギー問題に対する姿勢がクローズアップされることでしょう。ですが、震災から今日まで、この作品で描かれているような、「電気を各家庭に届ける」人たちのことについて、あまり見聞きしたことがなかった気がします。この時期に読んだのも何かの縁。なので、こういう人たちに触れた演説をする人がいたら、選挙では一票入れようかな。 薄幸の少女、初子の報われない青春。赤い文化住宅の初子 松田洋子nyae親がおらず貧乏で高校進学もできない環境に置かれながらも懸命に生きる初子。 幼い頃に父親が借金を残して蒸発、母親も他界。兄とふたり暮らし。兄も、妹想いではあるが貧しさに心が荒んでいる。 初子にとっての心の支えは兄ともうひとり、クラスメイトで交際相手の三島くん。かつては彼と同じ高校に進学するつもりだったが、アルバイト先からも十分な給与をもらえず、進学を諦めるしかなくなる。 初子の周りにはどうしようもなく薄情な大人ばかり。 まともに仕事をしない担任や、弱った初子を介抱するついでに宗教に勧誘するおばさん。最終的には、蒸発した父親が浮浪者になって戻ってくる。 最後の最後までとにかく報われない初子だけど、ほんの一握りの希望を捨てずに健気に生きる初子の姿には色んな感情が混ざり、泣ける。 ちなみに、この作品は実写映画化されており、当時原作のことは何も知らずに観に行っている。まあ面白かったという記憶はあるが、キャストの顔とか名前、内容もほぼすべて覚えておらず、原作を読んでも何も思い起こされなかった。 同じく掲載されている、工場の息子が主役の話はまた雰囲気がガラッと変わって読み応えがあった。広島弁ていいな。まさにイブニング第二第四火曜日の恋(読切) 高瀬わか名無しゴツめのおじさまに惚れる美少女。 第二、第四火曜日とはまさにイブニングですね(雑誌) なぜ恋をしたかの理由が欲しかったですけど、女の子の笑顔が可愛いので恋する女の子は見ていて幸せな気分になるのでこれはこれで良し 漫画家になりたい殺し屋、アサシンくんアシスタントアサシン 奥嶋ひろまさ名無しこれは表紙だけ見てバイオレンス系のマンガだと思って敬遠してしまう人がいたら非常にもったいない。自分はギャグ漫画だと思ってます。 主人公の朝倉真一(通称:アサシン)が、漫画のアシスタント先では先生に毎日怒鳴られ謝り続けてメンタルを消耗している一方で、裏バイトとして殺し屋をこなしているというギャップ。 プロデビューを目指すもウンチが主役の小学生も読まないようなギャグ漫画しか描けず方向性に悩んでいるのに、殺し屋の時は迷いなく仕事を遂行する。 1巻無料だったので読んでみたらハマりました。 スーパーウーマンを派遣します派遣社員 お銀 神尾龍 落合尚之マウナケア聞いた話ですが、たまに派遣社員でもホントにスーパーマン(ウーマン)っているみたいですね。何でもできちゃう、資格もスゴイの持ってる、でも短期でしか仕事をしない。で、この漫画はそれを地で行くスーパーウーマンが活躍するお話。SEにCADオペレーター、看護助手に選挙プランナーと、異業種を渡り歩き、毎度事件に巻き込まれる。あぁデキる女はツラい、ってなストーリーです。ただ、この主役の蜂矢銀子、切れ者で妙にエロっちいのですけど、オトコに弱くコミカルすぎ。なんかもう台無しって感じですが、なまじ各業種の生々しい部分を題材にしているだけに、これが良い狂言回しになる。息苦しくなくて脱力するのがいいです。主役で息抜きというのもアレですが…。またこの作品、巻末にあとがきがついているのですが、これがまた作画家の人柄がにじみ出てて良い。全6話の取材裏話やちょっとしたネタばらしのほか、キャラへの思い入れについてのくだりもあり、あとがきのおしまいまでいい味出してます。妹のために虐殺ハッピーエンド 宮月新 向浦宏和さいろく妹のために誰かを一日1人殺していく神様のルール(と主人公は思っている)を守り日付変更線までの行動を繰り返して進んでゆく。 割と苦労して殺してるので正確には虐殺ではないような気がするけど。 あと、なんとなく「僕だけがいない街」と「いぬやしき」を思い出した。 しかし最近は絵がうまい人が多い。そしてみんなだいたい原作付きでバイオレンス系。面白いんだけど読み始めるまで全部同じに見えてしまうのが難点かなぁ タイトル通りだけどネタバレありとしておきました、と思ったけどあらすじに書いてあるやないかーいBL?夢中さ、きみに。 和山やま大トロ※ネタバレを含むクチコミです。 そういえば昔ガンヘッドってアニメがノー・ガンズ・ライフ カラスマタスクmampuku サイボーグ技術などを駆使した近未来の大戦により荒んだ世界で、タバコと銃が似合う(というか頭が銃そのもの)オジサンが活躍するハードボイルドSF。大塚明夫とかの声が似あいそうです!「オレの名は乾十三」ってモノローグがいちいち入るのもイイですねw はじめの章からいきなりディストピア感満載でいい雰囲気です。見慣れてくると銃頭も愛嬌たっぷりで可愛い。化け物じみた見た目なのに誰よりも人間臭い主人公です。タイトル通りの熱いやつ中世ヨーロッパのフットボール よしおかちひろたか※ネタバレを含むクチコミです。あらたな光る才能…!!これは連載すべき!!針鼠 よしおかちひろたかはい歴史漫画好き注〜目〜!!よしおかちひろ先生の「針鼠」めっちゃ最高でした…!!!狼の口 ヴォルフスムント、ヴィンランド・サガ、イサック、チェーザレ、ヒストリエなどなど、西洋歴史漫画好きに読んでほしい、**三十年戦争を戦ったドイツ傭兵(ランツクネヒト)**を描いた読切です。いやもう正直この設定だけで面白い…! https://twitter.com/_12Log/status/1181454745333977091?s=20 **少年漫画らしさのある独特の線のタッチと、史実に基づいたゴリゴリにシリアスなお話のハーモニーが堪りません…!!**ボロボロの羊皮紙がナレーションのフキダシになってるタイプの雰囲気を大事にするマンガ大好きです。 はあ〜!もうこれこのまま連載してほしい。 こちらはイブニングの新人賞「俺の零話プロジェクト」の第7弾に選ばれた読切作品なのですが、もし連載するとしたら話の濃さと内容からいってイブニングより月刊誌のアフタヌーンの方があってるのではないかななどと勝手に妄想しています。 「俺の零話プロジェクト」は全部拝読していて、面白かったものには逐一メッセージをお送りしてますが、**個人的な好みにドスレートで刺さったのはこの「針鼠」だけ**です。 **歴史ものを面白く描ける人は正直どんな話でも描けると思います。でも面白い歴史ものを描ける人は何百人に一人もいません。**だからどうかこのまま歴史ものを描いてほしい…!! よしおかちひろ先生の30年戦争を連載で読めることを、心から楽しみにしています!! 【掲載ページ】『針鼠』よしおかちひろ http://www.moae.jp/comic/reiwaproject/7 古着が繋いだ親子の絆のはなしNYLON TWILL 鈴木夏菜名無し著者はイラストレーターとして活躍している方で、漫画を書くのは初めてらしいのですが、そんなこと微塵も感じさせない完成度の高い読切です…! 超有名な古着のバイヤーだった父が亡くなり、家には価値もわからない大量の服だけが取り残された。家族を放って海外に行ってばかりだった父を恨み、反動でオシャレに一切興味がなくなった男の子が主人公。 あまりに毎日粗末な格好で生活している姿を見かねて、服好きのオシャレ女子・ハナちゃんが声をかけたことをきっかけに服たちに秘められた父の思いに気づくことができる、というものです。 そこから一気に服に対しても考えが180度かわり、目に光が戻った主人公のまぶしいこと。 正直自分も古着の価値などはさっぱりですが、着る服で人生が変わるみたいなことも決して大げさではないと思います。オシャレは素晴らしい。現実ともリンクした面白い企画の旅マンガざつ旅-That’s Journey- 石坂ケンタsogor25SNSで旅の行き先だけざっくり(方角とか地域程度)決めて、細かいことは決めないでまさにタイトル通りの雑な感じで旅をするという作品。 旅行の計画自体はほんとに適当に決めてるんだけど、旅マンガらしく旅行先の情報はちゃんと組み込んでいる。ただ、その情報が主人公の語りという形で書かれているので文体がどうもユルい。でもそれがクセになる感じ。 また、主人公が東京生まれ東京育ちなためか、旅行先だけではなくその過程、特に新幹線の中で彼女なりの発見をするところまで描かれており、そのあたりは旅マンガらしからぬ新鮮さを感じる。 旅に行きたくなるというよりも、彼女たちの旅路を遠くからずっと眺めていたいという気分にさせてくれる、今までにない読み口の旅マンガ。 ちなみに、作中に登場する主人公のTwitterアカウントは実際に存在し、それどころか作中で行ってる旅の行き先アンケートも実際にこのアカウントで行っている。毎月末にアンケートを採ってそこから実際に旅したあと、旅路の写真もアップされているので、興味がある人は覗いてみると面白いかも。 1巻まで読了<<499500501502503>>
バットマン最大の宿敵といえば犯罪のカリスマ、ジョーカーです。 狂人である彼が正気を取り戻した時、ゴッサムに何が起こるのか、バットマンは彼を裁けるのか?という「もしも」を描いたシリーズ。 単に善悪の設定を入れ換えただけでなく、ブルース・ウェインという上流階級と、社会的弱者ジャック・ネイピアという対立構造を描くなど、現代のアメリカ社会を背景にしたテーマ構成が秀逸で、説得力があります。 市民の味方として声を上げた「ホワイトナイト」が現れたことで、法に縛られずに暴力を振るう「ダークナイト」とビランの違いはどこにあるのかという問題が浮き彫りになり、バットマンのフォロワーとして声援を送っていた読者の心も揺さぶられることに。 アルフレッドが病に倒れたことで深まるブルースの孤独、何時ジョーカーに戻るかわからない不安を抱えたジャックの葛藤…。 「ふたりのヒーロー」が悩み、傷つき、それでも戦うようすには胸が熱くなること必至です。 シリーズのヴィランも総登場するほか、ジョーカーを付け狙う黒幕ネオ・ジョーカーの設計などオタクが喜ぶ要素もタップリ。 特にクライマックスのバトルは『スパイダーバース』的なお祭り感があってテンション爆上がり。 映画になってくれ…!! 設定の奇抜さだけではない上質なエンタメに仕上がっているので、バットマンを読んだことがない人にこそ読んでほしい一作です!