青年マンガの感想・レビュー15403件<<453454455456457>>あド真ん中ですね〜やっぱり顔が好き? タケチイチコ名無し見た目が美しい女性がちょっとブサイクで自身がない男性にどハマリする設定、いちばん好きな設定です。「現代版身分違いの恋」的なやつです。 しかも出てくる梶くんも吃音でありながらも意思表示ちゃんとできるところが好き。室さんも偉そうじゃないし距離感も程々なところがいい。 こういう、はやくくっつけよ!でも微妙な距離感のまま末永く見ていたい…な漫画もっと読みたい。全おじさん好き必携の神マンガミスターズ~私の町のおじさんたち~ 飛田漱兎来栄寿「カワイイは最強なんです。カッコイイの場合、カッコ悪いところを見ると幻滅するかもしれない。でもカワイイの場合は何をしてもカワイイ!カワイイの前では服従。全面降伏なんです!」 『逃げるは恥だが役に立つ』のみくりはそう言いました。 然るに、この『ミスターズ 〜私の町のおじさんたち〜』はあまりにもカワイイおじさんたちに満ち満ち過ぎています。一人だけでも全面降伏というのに、これはもう未来永劫絶対服従レベル。 いわゆるイケオジも登場しますが、そうではない、外見は冴えるとは言い難くてもその持ち前の気質や年齢からくる経験に裏打ちされた魅力が溢れるおじさんも複数登場して楽しませてくれます。 そして、単体でもカワイイおじさんとカワイイおじさん同士がたくさんたくさん絡むわけです。カワイさの多重奏極まれり。ここはまごうことなきおじさん好きにとってのパラダイス。 おじさんが好き、だけどまだ『ミスターズ』を読んだことがない。そんな幸せな方は、何をおいてもすぐ読むことをお薦めします。キレイゴトだけじゃない恋愛・夫婦恋傷(コイキズ) 天堂きりん兎来栄寿『きみが心に棲みついたS』天堂きりんさんの最新作です。 優しい夫は自慢である一方で、誰にでも優しすぎるところに日頃から言い知れないもやもやを抱えていたある日、そのもやもやが一気に爆発する事件が起きる妻の話から始まります。 基本的に1話完結ですが、それぞれの話が上手くリンクしており、前話である人物が取った言動の理由が連鎖的に後から明かされていくという構成に面白さがあります。 その上で、現実にありそうな痛みを催す関係性や感情が巧みに描かれていき、人によって嫌悪感や苦々しさ、狂おしさ、あるいは深い共感などさまざまな感情を喚起させられることでしょう。 ピュアで綺麗な恋より、ドロドロでリアルな愛憎を読みたいという方にお薦めです。安心と信頼の仲谷鳰ブランド仲谷鳰短編集 仲谷鳰兎来栄寿『やがて君になる』仲谷鳰さんの初短編集。ただし、9篇の内の5篇は百合アンソロジーの『エクレア』に収録されていた作品のため、熱心なファンにとっては既読作品が多いであろう点は注意。 とはいえ、『エクレア』の中でも正直に言って突出してハイレベルなことも多い仲谷さんの作品群。改めて読み、つくづくマンガを描くのが上手い方だなと再確認しました。特にラスト1,2ページでの展開やセリフ回しが絶妙で、短編で輝く部分です。 「勇者は三回世界を救う」は本書の中で唯一のアナログペン入れ作品だそうですが、端然とした絵の魅力は何ら変わることがありません。また、珍しく百合要素のない話でもありますが、純粋にどんな話を描いても面白くできるだろうなということが伝わってくる作品でもありました。 作品自体ももちろんですが、同人誌発で商業デビュー作ともなった表題作「さよならオルタ」と『やがて君になる』の双方に横たわる「人が誰かになろうとする行為」についての言及など、幕間の的確な自己作品分析も面白かったです。 百合好きにはもちろん、そうでない方にもここを経て願わくば『やがて君になる』まで辿り着いてみて欲しい、お薦めの一冊です。 二重人格が繰り広げるサスペンス親愛なる僕へ殺意をこめて 伊藤翔太 井龍一名無し主人公が二重人格で、一方の人格のときにもう一方の人格の自分が何をしているか分からない、そのときの記憶がわからないという見せ方が面白い。 自分で自分のことを信じることができない状況で、周りで殺人事件が発生するわけだけど、主人公は自分のもう1人の人格が起こしたんじゃないか?と疑心暗鬼になる。もう1人の自分という存在がストーリーを複雑にしながらも、少しずつ真実に近づいていくサスペンスを堪能せよ!いままで気付かなかったけど百年川柳 業田良家名無し読んだり読まなかったりしてたけど、業田良家先生だったんですね犯罪被害者を丁寧な視座から描いている警視庁犯罪被害者支援室の女 六月柿光名無しビックコミックオリジナルに出張で掲載されていた。遺族のお父さんにシンクロしながら読める良い作品。 「あの女」と独白することで、何度も訪問している主人公の名前すら覚えられない状態だということを描写するのが上手い。妻の遺影にネックレスをかけるって発想もすごい。三巻まで出てるらしいし、読みたい.... 傷ついた分、強くなる者たちに感じ入る短編集マザー 江戸川治兎来栄寿江戸川治さんによる短編集です。個人的に『ホウキにまたがる就活戦争』が好きだったので楽しみにしていましたが、期待以上の作品群でした。 話の舞台や設定はファンタジーから現代不倫物まで様々ですが、基本的に何か大きな悲哀がありそれを乗り越えていくというところは通底しています。そして、読み終えた時には哀切が混じりながらも希望や暖かな気持ちで心を満たしてくれます。 「まおうの首」の主人公の感情が溢れ出す表情などは素晴らしいです。「苦い悪夢」のトーンを使わなくとも美しい白黒の描き込みなど惹かれるポイントも数多く詰まっています。 表題作「マザー」は王道をなぞりながら唸らされる部分もあり、とりわけ感動的でした。ラストが対比的な「アノコロタクシー」と並んでいる構成にも妙があります。 この読み味をコンスタントに出せる江戸川治さんには今後も期待大。お薦めの一冊です。恋愛モノにおける最初の出逢いの美味しさその時の彼女が今の妻です 音井れこ丸兎来栄寿『おじさんとマシュマロ』、『若林くんが寝かせてくれない』の音井れこ丸さんの最新単行本。 すべての話がタイトル通り「その時の彼女が今の妻です」に収束していく、新感覚の恋愛マンガです。 やがて夫婦に至る男と女の、その最初の出会い。なんの変哲もない出逢いからドラマチックなものまで、ある意味では恋愛の特に美味しい部位を少しずつつまみ食いできるような贅沢さを感じさせてくれます。 そして、徐々に話の型に慣れてきて「ふんふん、今回もこの人とこの人がやがて夫婦になるんだなー」と油断して読んでいると時折変化球も交えてきて飽きさせません。 間がすっぱり省略されているからこそ、その間の物語を想像して楽しむ余地も生まれています。 それにしても……やっぱり「若林」なんですね笑これも『まんが道』です藤子スタジオ アシスタント日記 まいっちんぐマンガ道 えびはら武司名無しまいっちんぐマチコ先生の作者えびはら武司さんは高校卒業後に2年間藤子プロでアシスタントをしていた!その時の思い出を描いたエッセイマンガです。 ちなみに今のところシリーズ全3巻となっており、①「藤子スタジオ アシスタント日記 まいっちんぐマンガ道」→②「藤子スタジオアシスタント日記 まいっちんぐマンガ道 名作秘話編」→③「藤子スタジオアシスタント日記 まいっちんぐマンガ道 ドラえもん達との思い出編」が刊行順のようです。でもどこから読んでも楽しめる内容でもあります。 えびはらさんは特にF先生作品のファンだったようで、アシスタントになってからはF先生が人見知りするタイプだったこともあり、ほぼマンツーマンで作業していたようですね。ドラえもん開始時は読者からの人気もなく不遇な時代だったそうですが、絶対に連載をやめないで!と言い続けたのはえびはらさんだったとか。ふたりの間柄が師弟というより親子みたいなのも読んでいてほのぼのします。 近くにいたから知っているF先生とA先生の創作秘話も描いてあるので、藤子ファンのみならず漫画を描いてる方が読んでも楽しいと思いますよ。 2020年、見逃せない新鋭の注目SF宙に参る 肋骨凹介兎来栄寿webやコミティアで精力的にマンガを発表していた肋骨凹介さんの待望の初単行本です。 端的に言えばSF。ですが、未来の技術を用いながら現代の私たちが日常的に行う営為とまったく地続きの営みを行う姿、最先端の叡智と俗っぽさの融合は多くのSF作品とは違った面白さがあります。 抹香も摘める焼香ロボ、整体や眼鏡屋も入った地球への巡航船、ロボット三原則を越えた将棋AI、「甘酸っぱ鉄冷い」料理etc... そこかしこに鏤められた数々の興味深いガジェットや設定から、濃密なセンスオブワンダーを受け取ることができます。 「自分の技能は私利私欲のためにしか使わない」と決めている主人公を始めとして登場人物たちは癖のあるキャラばかりで、そんな彼らの掛け合いにも妙味が詰まっています。 そして、1話目からでは想像がつかない展開もあり1冊を読み終えた時の満足感と続きへの期待感は非常に大きなものとなります。 本作も他の作品も含めて今後がとても楽しみです。高浜寛と名作文学「ラマン」の相性の良さよ!愛人 ラマン 高浜寛 マルグリット・デュラスかしこ原作小説は未読だったのですが高浜寛先生のファンとしてとても楽しめた作品。高浜先生は思春期の頃から小説を読んでいて思い入れが深かったと書かれていましたが、自分が一番好きな短編集「イエローバックス」の雰囲気にちょっと似ているなと思いました。デビュー時から感傷とか老成とかを描かれるとピカイチでしたからね。フランスではかなり取材を受けられていたようなのでフランス語がわかればなぁ…と悔しい思いです。こんなに現地で話題になるのは原作小説ファンも満足する素晴らしい漫画化だからでしょうね。日本のメジャーなストーリー漫画を意識して描かれた「ニュクスの角灯」とほぼ同時期に「愛人 ラマン」のような漫画にも取り組まれる高浜先生はやっぱりすごい作家だなと改めて思いました。美大夜学生たちによる"演劇のつくりかた"午後9時15分の演劇論 横山旬名無し変わり者だらけの無法地帯「夜間学部」の舞台コースに所属する、舞台制作未経験の自称・天才演出家、小謝くんを中心にこれから繰り広げられるであろう演劇譚。 頭の中では完璧な舞台が完成させられるけど、現実はそう甘くない。めちゃめちゃいろんな壁が立ちはだかるイメージしかないけど、個性もクセも強すぎる面々と共に始める全力の青春を期待している! 無口すぎるゴリラーマン ハロルド作石名無し主人公の高校生、ゴリラーマン(池戸定治)は、とても無口で(というより一言も喋らない)喧嘩が強くて、顔はゴリラにそっくり。めちゃめちゃ個性的で謎すぎる存在ながら、どこかひょうきんでかわいらしい魅力的なキャラとなっている。 もうひとりの主人公、同級生の藤本修二は、喧嘩はめっぽう強いけどちょっとアホでひょうきん者というゴリラーマンとは対象的な性格で、この二人が巻き起こすドタバタ劇を描いた不良な漫画であるが、主人公の一人が一言も喋らないという斬新さもあって、他の不良漫画とはひと味違った面白さのある作品。はぐれ者たちはお好き?機動戦士ガンダム サンダーボルト 太田垣康男 矢立肇 富野由悠季名無し一年戦争末期の辺境宙域での、ジオンと連邦の戦いを描いた作品。 といっても双方とも主力ではなく、ジオン側は過去の戦闘でいずれかの四肢を失った兵ばかりが集められた部隊、連邦側は壊滅したコロニーの出身者だけで構成された義勇兵部隊。 このはぐれ者の同士の戦いが熱いです。 あと、メカ全般のデザインには、かなり作者独自のアレンジが入っています。モビルスーツなら、装備保持用のサブアームが2本くらい生えていたりとか。左眼に最強スマホを持つ男ゴクウ 寺沢武一名無し「コブラ」で有名な寺沢武一先生が描く 絶対的サイバー・ヒーロー漫画。 完全なるコンピューター社会となった近未来。 元警官で今は探偵の無頼漢・ゴクウは、ある事件に関わり 負傷し意識を失う。 気がついたときには何者かによって 左眼がコンピューターの端末に換わっていた。 世界中のコンピューターと、それにネットで繋がる全機械、 それらをゴクウの意思で自由にコントロールできる端末に。 ゴクウが望めば世界中のコンピュータが意のままになるのだ。 望む情報は瞬時に検索・分析されて左眼に映る。 敵も味方も関係ない。パスワードもセキュリティも意味が無い。 全コンピューターを入力の手間すら要らずに瞬時に動かせる。 ハイパー如意棒(伸縮自在で衝撃波も撃てる)も装備し、 神の眼をもつゴクウが、 ネオ東京CITYで巨悪を相手に大激闘! あえてツッコミを入れるならば 世界中のコンピューターを操れるゴクウは、 ベッドに寝転がりながらアメリカのICBMをソ連に 打ち込むことも可能な筈だし、 コーヒーを飲みながら軍隊を他国に侵攻させることも可能な筈。 部屋に篭ってゲーム三昧しながらネットバンクの貯金残高の 桁数のゼロを無限に増やす事だって可能・・な筈(笑)。 まあそれをやったら、漫画としてヤマもタニも なくなってしまうわけだから、絶体絶命の危機におちいり、 そこをサイバー能力で逆転してくれないと面白くない。 そこらへんを、読者にツッコマさせずに サイバーでハイパーでスペクタルな世界を演出し、 読者を面白がらせるのが「流石の」寺沢先生。 部屋から出なくてもいいのに、自らが動く。 ハイパーメカニカルだけれど妙にオリエンタルな 未来忍者やサイボーグ鬼や思念体の天女と戦う。 血ヘドを吐いて死にそうになりながら、 古臭くてキザなセリフを口にしつづけ、 報酬は助けた美女のキス。 なにかが足りなかったらただのトンデモ漫画だが、 寺沢先生独特なキャラや舞台設定の力で 凄くカッコイイ漫画にしてくれている。 世界中のコンピューターを操れる端末、なんてのも、 これをスマホみたいなアイテムにしていたら なんの面白味もロマンも生まないわけで、 端末をアイテムとしてではなく 左眼として肉体の一部にしてしまうところが 寺沢先生の上手さ、凄さ、ロマン。 ビバ!寺沢ワールド! コブラが好きな人が読んだら ゴクウも絶対に気に入ります。 これまでと違うテイスト虹ヶ原ホログラフ 浅野いにおさいろくこの後にもあまりない、ちょっぴりファンタジーが入った作品。 ダークさは割と強い(プンプンほど怖くないと思うけど、深く考えるとゾッとするところが結構あるので考察するかどうかはお任せします) あと浅野いにお作品ではモブじゃない少年が出てくると大人が痛い目にあう気がする。 痛い目にあうのは少年含む弱者じゃない方が個人的には良くて、そういう正しさが守られていると「よし!」と思える。他作品思い出さずに書いてるけど。 なんか月並みですが「一本の映画のよう」なきれいなまとまり方をしていて、読後感も良かった。 私は浅野いにお作品は全部好き。ヴィレヴァンは特に好きじゃない。アジカンも別に好きでもない。 好みは人それぞれだと思うが全部好きじゃないとサブカル好きとして認められないのかもしれないがそもそも私はサブカル好きという自覚はない。 漫画好きなら漫画作品でだけ浅野いにおに触れたら十分だと思う。もちろんハマってそこから派生した何かしらに触れていくのはファンとして正しい姿勢だし、世界が広がっていく事にも繋がると思うのでソラニンの映画を観て和泉多摩川に行った帰りに下北沢の屋根裏(ライブハウス)にでもふらっと入って一杯飲んで帰ったりすればいい。 脱線しましたが、本作は非常に試験的な要素がいっぱいござるのでそういった意味でも「こいつおもしれーな」と思わせてくれるに違いない一冊です。おすすめ。 自分の中では「おやすみプンプン」以前と以後ではだいぶ異なると思っている。 「何言ってんだこいつ」と思う人は読み比べてみて感想を聞かせてください。一枚のCDのようなひかりのまち 浅野いにおさいろく自分で書いててタイトルがキモいけど、でもそういう感じの一冊。 全てのキャラに愛着が持てるようになる素晴らしい作品で、全員に幸せになってもらいたいがそうも行かないよねっていうダークな町の物語。 キャラの名前や特徴が割と他の作品にも出てくるのだがだいぶリンクして見える。 なんかクチコミ書いてて思ったけどやっぱ昔の作品から順番に読んだほうが浅野いにおを楽しめる。間違いない。エモいの極み世界の終わりと夜明け前 浅野いにおさいろく短編集なんだけどファンが読むとブワワッとなるやつ。 もちろんこれから読み始めてもいいと思う。でも他の作品も読んだらもう一回読んでみてほしい。 何がどれにと説明できるほど憶えてないけど、浅野いにおの世界観にドップリ浸るカギになる。 2008年らしいので時系列的に並べるとこれより前の連載作品は 素晴らしい世界 ひかりのまち 虹ヶ原ホログラフ ソラニン ※「おやすみプンプン」と「おざなり君」連載中 なので↑これらを読んでからだとなおエモいんじゃないかな。 「これでいいのだ」をモットーに生きる今の若者たちギャルと恐竜 森もり子 トミムラコタTKD@マンガの虫ヤンマガでたまたま目にし度肝を抜かれ慌てて単行本を探して読みました。 非常にゆるい雰囲気で話は進みますが、作者なりのしっかりとした哲学が筋として通っていてなかなか味わい深い漫画になっています。 作者のトミムラコトさんの過去のエッセイ漫画などを読むと苦しい家庭環境や自己の性の問題に対して悩んだ時期のことなどが明るく、笑い話として語られており、そこで培った精神性が今作の中でも貫かれているように感じました。 何か大きな問題を乗り越えた若者がたどり着いた哲学が「これでいいのだ」だったのではないかと思います。(作者のバックボーンも赤塚先生の幼少期の頃の話を思い起こさせます。) また、登場人物たちを類型化せずにきちんと描こうという明確な意思が感じられ、その点も非常に素晴らしいクオリティで仕上がっています。カリスマのデビュー作素晴らしい世界 浅野いにおさいろく初連載作品、だったと思う。 毎回読み切りだと思ってたんだが単行本で読み返してアレ?となった。 全部繋がっとるやんけ。 毎回エキストラとして出てくるようなキャラに次の回でスポットが当たり、繋がってくこの世界の全貌が観たくなる不思議な感じ。 最初から天才!サブカルのカリスマ!とか言われてたわけじゃない。だからこそ別作品を読んだことある人は原点(?)の本作を読んでみるといいかも。 こんな感じでライトに殺伐としてる空気が描けるのは天才的だと思ってしまうけどもね。あとやっぱ書き込みが良い。この頃から背景は実際の場所そのまま使ってたりするんだろうか。赤木さん愛してるおひっこし 竹易てあし漫画全集 沙村広明starstarstarstarstarさいろく沙村広明の漫画に出てくる女性は魅力的である。 なんかブサイクな女性がいた記憶がない。沙村先生は女性を崇拝しているに違いない。モブですら美しい。ロリ、メガネOL、ヤンキーあがり、中国娘々、くノ一、暗殺者、マッドサイエンティストや宗教家であっても美しい。素晴らしい、素晴らしいぞ。 それは置いといて、なぜ今こんなに「波よ聞いてくれ」が話題なのにこの「おひっこし」にクチコミがないのか不思議である。 赤木先輩は沙村作品に定番のタバコの似合う女。泣きぼくろがまた良い。 顔に傷のあるオトコもモブとして定番の立ち位置のヤツ。 うん、全て「波よ聞いてくれ」に出てくる。 この一冊は如何に「波聞」に沙村成分が詰まっているかがわかる原点の一つでもある。 あれ、美大の話これだったかな(紙の本どっかに埋まってて読み返してないですごめんなさい)あれも好きだった。 ともかくババーンと解決もせずメリハリも強くなく、それでいてあとを引く感じの幕とじは、やはりこの人の作品だなぁと思うのです。 かわぐちかいじ×「カイジ」の生みの親 福本伸行生存~LifE~ かわぐちかいじ 福本伸行さいろく娘は14年間行方不明、更にガンで妻を亡くし、自身も全く同じガンを宣告され生きる希望を見失ってしまった一人の男。 会社においては専務まで上り詰め、立派な家と家族を作ったものの、自分の人生に何の意味も感じられなくなってしまった彼は、悔やむことばかりだと自身の人生を自ら終わらせようとしたその時、一本の電話が入る。 どうせ部下だろう、今日は休むと伝えたのに。 死のうとしてるんだ、ほっといてくれ、と思っていたら留守電に切り替わる。 留守電に録音されたその声の主は警察で、14年前に行方不明となった娘が遺体で発見されたと言う。 確認に付き合うももちろん白骨化している娘に面影などない。 だが彼はその時に刑事から受けた説明から「時効」のリミットが約半年であること。そしてその後医者から余命半年であると告げられ、自身の残ったリミットを生存し続ける意味をそこに見出す。 あらすじまでしか語らないけど本作は読み返すとさすがのコンビだなと感じるところが随所に詰まっている。 ガンへの恐怖に怯える描写や娘に何もしてやれなかったと振り返る描写が冒頭にあるが、そこだけでも福本伸行の物語をかわぐちかいじが描いているんだといちいち頷きながら読んでしまうぐらいに。 二人の名匠が描くサスペンスドラマ、非常に面白いです。浦沢直樹によるデメキングあさドラ! 浦沢直樹名無し※ネタバレを含むクチコミです。<<453454455456457>>
見た目が美しい女性がちょっとブサイクで自身がない男性にどハマリする設定、いちばん好きな設定です。「現代版身分違いの恋」的なやつです。 しかも出てくる梶くんも吃音でありながらも意思表示ちゃんとできるところが好き。室さんも偉そうじゃないし距離感も程々なところがいい。 こういう、はやくくっつけよ!でも微妙な距離感のまま末永く見ていたい…な漫画もっと読みたい。