喰いタン

飯漫画が先か寺沢先生が先か

喰いタン 寺沢大介
野愛
野愛

将太の寿司もミスター味っ子も好きなんですけど、寺沢先生が好きだという意識はさほどなく飯漫画好きだから読もうかなあと思ってみたら夢中になってたという。 なんなら将太の寿司読みながらミスター味っ子読んでたのに、そういえばこれどっちも寺沢先生だった。 というのをまたやった。 そういえば絵が似てるなあと思ったら喰いタンも寺沢先生。さては自分寺沢先生好きだな? 喰いタンはテンポが良くてキャラクターが良くて割と人死ぬのにポップで良い! そして高野は安い飯まずい飯も喜んで食うし殺人現場で飯食うし、飯に対して差別をしないところが素晴らしい!人としてはどうかと思うけど! トンチキグルメ漫画なのにトンチキ故の面白さだけじゃなくてちゃんと面白いのがいいんですよね。トリックについては首を捻るようなものもあるけども、飯×推理×コメディのちょうどど真ん中を出してるのがほんとすごい。 そりゃ東山紀之さんも実写化主演やるわよね…!ナポリタンの曲よかったよね…! そういえばザ・シェフも東山さんが主演やってたな。現実世界には存在しない感じがそうさせるんだろうか。 主人公が浮世離れしてるくらいがグルメ漫画はおもしろいってことなのかな

百合百景

心も体も触れたい二人の百合SS

百合百景 はちこ
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

1ページに百合感情を端的に表現されると、そのページに目を奪われ先に進めなくなる、という感じ、『百合ドリル』を読まれた方にはお分かり頂けるだろうか? 『百合ドリル』は複数の作家さんが寄稿されていたが、『百合百景』とその続刊『百合ごよみ 百合百景2』は、はちこ先生がお一人で、1ページ(時々2〜4ページ)の百合ショートショート(SS)を描き綴っている。 少ないコマで、あるいは一枚絵で、二人の百合的関係性を、割と明るく大らかに、そしてしばしばエッチに描き出す。 非常にスキンシップが多く、読んでいてドギマギしてしまうが、触れたいのに間合いを測りかねたり、触れていても想いは微妙に追いつかなかったり、想い合っているのに互いに気付かなかったり……二人の感情の距離感が色々で面白いし、端的に表現されるせいか心にストレートに響く。 2巻とも女子高生のお話が多いが、女子二人のあらゆる百合関係性を描き出し、更に進んでいくとOLや年の差百合、そして『百合ごよみ』には時節要素も加わり、百合関係性の博覧会の様相。飽きることがない。 私はこの2冊を読むのに、概ね5日はかかった。そのくらい濃厚なこの作品。あなたは何日かけて読む?

そういう年頃になっちゃった年の差姉妹

十歳差妹の「成長」に姉たじろぐ。 #1巻応援

そういう年頃になっちゃった年の差姉妹 はちこ
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

二人の百合シチュエーションを、あっけらかんと、そしてちょっとエッチに描くはちこ先生の新作は、10歳差姉妹の関係性コメディ。 Twitterで時折見られたこの姉妹のお話が、遂に、ついに書籍化となった事を、まずは言祝ぎたい。待ってました! 形としては、16歳の姉と6歳の妹のやり取りと、それから10年後、26歳の姉と16歳の妹のやり取りが比較されながら描かれる。 姉は年の離れた妹を溺愛。いわゆる「目に入れても痛くない」というやつだ。そして妹も、姉が大好き。 しかし、この「大好き」という言葉が曲者だ。 姉はいつまでもこの言葉を「親愛の情」と受け取るが、成長してしまった妹の感情は……? そして単なるスキンシップからキスに至るまで、6歳と16歳でこんなに意味が変わるのか、ということに、こうして比較して描かれるとはっきり気付かされ、軽く驚く。 ほのぼの仲良し姉妹を見た後に繰り広げられる、妹の成長を掴み切れていない姉にグイグイ迫る妹、ドキドキしつつも妹の真意を図りかね、たじろぐ姉……というやり取りが、クセになる。いつまでも眺めていたい、至上の姉妹百合!