あらすじ

その少年は、15歳にして悪徳の限りを尽くした。傷つけ、犯し、奪い尽くした……。半年間の失踪を経て、記憶の全てを失ってしまった高校生、斎藤悠介。記憶喪失なりに平穏だった日常は、ある日、突然、破られた。次々に現れる過去を知る者、復讐者たち。覚えのない咎で断罪される瞬間、死肉に突きたてた刃の、幻を見た。━━さて。俺が殺したのは、どこの誰だ? 謎と暴力の記憶喪失サスペンス! 真実は、ついにその醜悪な姿を露にした。しかし悲劇は──惨劇は終わらない。悪魔と悪魔の騙し合いが熾烈を極める渦中、失ったはずの過去が“彼女”を象る。一ノ瀬明里がふたたび悠介の前に立った時、ころころ、ころころ、と、事件は、終焉に向けて転がり始めた。──君に。どんな顔で、会えばよかったのだろう?
君が僕らを悪魔と呼んだ頃 1巻

かつて、僕は悪魔だった。半年間の失踪を経て、記憶の全てを失ってしまった高校生、斎藤悠介。記憶喪失なりに平穏だった日常は、ある日、突然、破られた。次々に現れる過去を知る者、復讐者たち。覚えのない咎で断罪される瞬間、死肉に突きたてた刃の、幻を見た。━━さて。俺が殺したのは、どこの誰だ?

君が僕らを悪魔と呼んだ頃 2巻

かつての悪友・会澤とともに、自らの記憶を探し始めた斎藤悠介。そうして目の当たりにした、過去。人間を玩具にし、他人の痛みを快楽を以て傍観する自らの姿。吐き気を催す悪行の数々の果て、少年は、ある死体と真理にたどり着く。

君が僕らを悪魔と呼んだ頃 3巻

復讐者たちから大切な人を守るため、悠介は再び悪魔の仮面を被る。その身体のどこにも、もう悪魔は棲みついていなかったのに……。絶望を抱えたまま悠介は、少女に手を引かれ、その町に至る。探していた物語は、そこにあった。━━記憶は。生々しい匂いとともに甦る。

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(4)

記憶の断片を頼りにたどり着いたのは、かつて自らが犯し、傷つけた少女一ノ瀬明里と過ごした思い出の町。そこで甦る、過去の真実。明里との生活、殺人の記憶、失踪の顛末。取り戻した記憶が、切り離したはずの罪の意識とともに悠介に重くのしかかる。━━犯した罪からは、決して逃れることはできない。

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(5)

街の灯を見下ろすビルの屋上で、全てを思い出した斎藤悠介は、一ノ瀬明里と向かい合う。夜の底で響く呪詛から逃れるために、死の輝きは、なによりも魅力的だった。殺し合い、愛し合った果てに、ふたりはいま、知れ切った結末を迎える。━━それでも、いつか。この命に、価値を見出せるように。

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(6)

そして10年後。ある山あいの村。藤森蒼志は、義父の暴力に怯えながら、二人の妹とともに暮らしていた。みずからの命と未来を守るため、3人は素性の知れない、ある男と暮らし始める。奇妙な同居生活は、一家に一時の安息と、わずかな“歪み”をもたらした。━━男の名は、斎藤悠介。悪魔と呼ばれた男は、まだ生きている。

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(7)

何よりも強かったはずの兄妹の絆は、張りつめ、綻び、腐り始める。重すぎる責任から逃れるために、蒼志は酒と女の力を借りるしかなかった。その崩壊を傍らで見つめ続けた斎藤悠介の前に、追跡者たちが現れ、過去の罪を打ち鳴らす。事件は錯綜し、混線する。━━真実は…凍り付いたまま、いまだ姿を見せない。

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(8)

その少年は、15歳にして悪徳の限りを尽くした。傷つけ、犯し、奪い尽くした……。半年間の失踪を経て、記憶の全てを失ってしまった高校生、斎藤悠介。記憶喪失なりに平穏だった日常は、ある日、突然、破られた。次々に現れる過去を知る者、復讐者たち。覚えのない咎で断罪される瞬間、死肉に突きたてた刃の、幻を見た。━━さて。俺が殺したのは、どこの誰だ? 謎と暴力の記憶喪失サスペンス!  警察が、動き出す。義父殺害の容疑をかけられる蒼志。ダム事件の真相を求め、悠介を追い詰める刑事たち。記者・恩田に伸びる悪意の手──。取り返しのつかない終わりは、すぐそこに迫っていた。──際限もなく。人間の悪意は、ふくらみ続ける。

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(9)

その少年は、15歳にして悪徳の限りを尽くした。傷つけ、犯し、奪い尽くした……。半年間の失踪を経て、記憶の全てを失ってしまった高校生、斎藤悠介。記憶喪失なりに平穏だった日常は、ある日、突然、破られた。次々に現れる過去を知る者、復讐者たち。覚えのない咎で断罪される瞬間、死肉に突きたてた刃の、幻を見た。━━さて。俺が殺したのは、どこの誰だ? 謎と暴力の記憶喪失サスペンス! もう、誰も不幸にしない。誓いを立てた悠介と接触した刑事・柴崎は、ひとつの推測を抱いていた。そして明かされるダム事件の真相。加速して破滅に向かう物語。あっさりと、味気なく、また消えていく生命のともし火。──そこに。悪魔と呼ぶべき者がいる。

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(10)

その少年は、15歳にして悪徳の限りを尽くした。傷つけ、犯し、奪い尽くした……。半年間の失踪を経て、記憶の全てを失ってしまった高校生、斎藤悠介。記憶喪失なりに平穏だった日常は、ある日、突然、破られた。次々に現れる過去を知る者、復讐者たち。覚えのない咎で断罪される瞬間、死肉に突きたてた刃の、幻を見た。━━さて。俺が殺したのは、どこの誰だ? 謎と暴力の記憶喪失サスペンス! 真実は、ついにその醜悪な姿を露にした。しかし悲劇は──惨劇は終わらない。悪魔と悪魔の騙し合いが熾烈を極める渦中、失ったはずの過去が“彼女”を象る。一ノ瀬明里がふたたび悠介の前に立った時、ころころ、ころころ、と、事件は、終焉に向けて転がり始めた。──君に。どんな顔で、会えばよかったのだろう?

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(11)

その少年は、15歳にして悪徳の限りを尽くした。傷つけ、犯し、奪い尽くした……。半年間の失踪を経て、記憶の全てを失ってしまった高校生、斎藤悠介。記憶喪失なりに平穏だった日常は、ある日、突然、破られた。次々に現れる過去を知る者、復讐者たち。覚えのない咎で断罪される瞬間、死肉に突きたてた刃の、幻を見た。━━さて。俺が殺したのは、どこの誰だ? 謎と暴力の記憶喪失サスペンス! 結末を待たず、街に雪がやってきた。恩田を追って、10年ぶりに東京の地を踏んだ悠介を襲う、過去と真相。会澤の企み、実母の変節、環との再会、一ノ瀬の奮闘、悪魔の暗躍。手ひどい裏切り、傷だらけの心と身体。疲労はもう、拭いようがないほどだった。──それでも。救わねばならない人たちがいる。

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(12)

その少年は、15歳にして悪徳の限りを尽くした。傷つけ、犯し、奪い尽くした……。半年間の失踪を経て、記憶の全てを失ってしまった高校生、斎藤悠介。記憶喪失なりに平穏だった日常は、ある日、突然、破られた。次々に現れる過去を知る者、復讐者たち。覚えのない咎で断罪される瞬間、死肉に突きたてた刃の、幻を見た。━━さて。俺が殺したのは、どこの誰だ? 謎と暴力の記憶喪失サスペンス! 終わりはくる。あらゆる物事に。無残なほどに絡んでもつれた事件にも、周囲を巻き込んで連鎖し続けた悲劇にも、魂を軋ませながら生き抜いてきた、命にも。その夜、雪の廃墟に、藤森蒼志が訪れた。本性をむき出しにして向かい合う悪魔たち。騙し合いの果て、出し抜かれたのはどちらか。信じたのは誰で、裏切られたのは誰だったのか。──さて。俺を殺すのは、どこの誰だ?

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(13)

その少年は、15歳にして悪徳の限りを尽くした。傷つけ、犯し、奪い尽くした……。半年間の失踪を経て、記憶の全てを失ってしまった高校生、斎藤悠介。記憶喪失なりに平穏だった日常は、ある日、突然、破られた。次々に現れる過去を知る者、復讐者たち。覚えのない咎で断罪される瞬間、死肉に突きたてた刃の、幻を見た。━━さて。俺が殺したのは、どこの誰だ? 謎と暴力の記憶喪失サスペンス! 藤森家をめぐる悪夢から20年──。あの海辺の町を、一人の女が訪れた。各地をめぐり、斎藤悠介の物語をていねいに拾い集める女の名は、岡崎 菫。“斎藤悠介の娘”は、一ノ瀬明里に語る。空白の5年間、誰も知らない、斎藤悠介の秘められた物語と、その結末を。──結局。誰が悪魔で、何が罪だったのかを。

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(14)

その少年は、15歳にして悪徳の限りを尽くした。傷つけ、犯し、奪い尽くした……。半年間の失踪を経て、記憶の全てを失ってしまった高校生、斎藤悠介。記憶喪失なりに平穏だった日常は、ある日、突然、破られた。次々に現れる過去を知る者、復讐者たち。覚えのない咎で断罪される瞬間、死肉に突きたてた刃の、幻を見た。━━さて。俺が殺したのは、どこの誰だ? 謎と暴力の記憶喪失サスペンス! 街中に広まった過去の罪が、平穏を蝕んでいく。豹変する住民。暴走する正義。理不尽な迫害。それでも自らの罪と向き合い続けた斎藤悠介。岡崎 菫が語る最後の記録は、一つの問いを残して締めくくられる。“本当の悪魔とは、一体誰だったのか……。” これは、悪魔と呼ばれた男の、罪と罰の物語──。現代をえぐる最先端サスペンス、慟哭の最終巻!