ブルースカイコンプレックス
古びた本のにおいに混ざる清潔で清廉なシャンプーの香り。かるく目眩がした、放課後――。「静かに本を読める場所が欲しい」と願っていた楢崎は、ひょんなことから学内で有名な素行不良の生徒・寺島のお目付け役に抜擢され、二人きりで放課後の図書室の受付をすることになる。初めこそ会話のない二人であったが、ページを繰る音だけが響く図書室で、楢崎は不思議な空気をはらむ寺島に次第に興味を持ち始める。やがて学校は夏休みに入り、お目付け役もお役御免となるが――。
俺と上司のささやかな日常【おまけ付き】
「俺、滝川さんの事ス……」「気のせいだ」社会人1年目、セカンド童貞(…)の草野は尊敬する職場の上司・滝川が男とイチャついている現場に遭遇。しかしその数時間後――…まさか自分が滝川とエッチする事になるとは――!!趣味はアニマルカフェ巡り♪な草野は、このクールで奔放な上司を陥落できるのか!?女性になりたい性同一性障害のタカコと、滝川の元カレ・マコトを描いた超感動作「彼とわたしの日常のはじまり」も収録!【おまけ付き】巻末に店頭告知用のPOP付き!!(注:描き下ろしではありません)
市川けい画業10周年ファンブック「K」【デジタル版】
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時に甘く、時に苦く……市川けいの歩んだ10年の軌跡を召し上がれ!『ブルースカイコンプレックス』『スロースターター』『ストレイバレットベイベー』など数々の人気作品を生み出してきた市川けい先生のデビュー10周年を記念したファンブックvカラーイラスト、作品紹介、エッセイ、商業未発表作品、販促ペーパー、非BL作品、インタビュー、×古谷渚対談、アシさんによるレポ漫画……そして描き下ろしイラストも収録した盛り沢山のファン垂涎本!※本書はデジタル版のため、下記作品の【販促ペーパー】、【カラーイラストの一部】が収録されておりません。あらかじめご了承ください。『ストレイバレットベイベー』/講談社『スロースターター』『スロウデイズ』『こっち向いて笑って』『ルッカットミー』『カラフルライン』『ナチュラチュラリィ』『それを恋心を呼ぶのなら』『ブライトライトスプラウト 上』『ブライトライトスプラウト 下』/リブレ
あかねいろ協奏曲
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オンボロアパートで育まれる、ただのαとΩじゃないふたりの恋物語ひねくれ美大浪人生α × おっとり貧乏大家さんΩΩの若葉は、βが多く住むβ特区のボロアパート「あかね荘」の大家さん。自身がΩであることは隠しながらも、気のいい住人β達と仲良く過ごし、大家業に内職にと大忙しの日々!世話焼きな若葉の最近の心配ごとは、ほかの住人達となじめずにいる美大志望の無口な浪人生・司のこと。冬の終わりに身一つで入居し、その後は見かけるたびにどこか具合が悪そうな司は、自分と同じΩなのではないか…?そんなことを思っていたある夜、「自室の風呂が壊れた」と司が若葉の部屋にやってきて――?!
オメガのまほら、アルファの渇求
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アルファのバース専門医である高峰は、ある夜自分の診療所の前で倒れていたオメガの少年を拾う。しかもその少年・陸は、高峰の運命の相手だった。目が覚めた陸と惹かれ合うあうように身体をつなげるが…。運命に翻弄されるドラマティック・オメガバース。
マッドジャーマンズ ドイツ移民物語
移民問題に揺れる欧州
ドイツに衝撃を与えた社会派コミック
モザンビークからやってきた若者たちは、 欧州で何を見、何を感じたのか?
3人のストーリーが描く、移民問題の本質。
推薦 多和田葉子さん(作家)
「わたしはこれまで少なからず東ドイツなど社会主義圏を舞台にした物語を読んできた。
アフリカ文学やアメリカ黒人文学を読んで近しさを感じることも少なからずあった。
移民文学については、もう読み飽きたと思うことさえあった。
ところがこのグラフィックノベルはこれまで知らなかった入り口から、私の中にすっと入ってきた。
登場人物ひとりひとりにちゃんと体重があって、顔も身体も美化されていないのに目をひきつける。
社会主義の歴史は個人的な記憶のディテールでできているんだなと思う。
いつまでも同じページに留まりたくなるような愛おしい線の描く人間や事物。
誇張のない、シンプルで驚きに満ちたアイデアが至るところに満ちていて、ページをめくるのが楽しかった。」
●内容紹介●
ジョゼ・アントニオ・ムガンデ
バジリオ・フェルナンド・マトラ
アナベラ・ムバンゼ・ライ
●著者紹介●
ビルギット・ヴァイエ
1969年ミュンヘン生まれ。ウガンダとケニアで育つ。コンスタンツとハンブルクで文学と歴史のマギスター(旧修士号)を取得後、2009年にハンブルグ大学応用科学科デザイン学部卒業。本作でマックス&モーリッツ賞最優秀ドイツ語コミック賞、ならびにベルトルト・ライビンガー財団出版助成を獲得。未邦訳の作品に、Ich weiß (2008)やIm Himmel ist Jahrmarkt (2013)などがある。
●訳者紹介●
山口侑紀
一橋大学社会学部在学中にハイデルベルク大学哲学部に派遣留学。一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了。
鬼火 ―フランス人ふたり組の日本妖怪紀行
日本の精霊たち、狐やタヌキ、その他の妖怪たちは、田舎の道ばたや神社の陰に隠れて、道に迷った旅人をいたずらしてやろうと待ちかまえている。
新潟の日本海の近くに住むことになったセシルとオリヴィエは、そんな妖怪たちをフィルムに焼きつけるという、ちょっと変わった中古カメラを買う。
2人は妖怪たちの姿を写真に撮ろうと追いかけるうちに、この世とあの世を行き来するもうひとつの日本の姿を描いていく。
あたらしいひふ
女×服―― 人が見た目じゃなかったら、私はこんなに悩まない。Twitterで共感の声続々! 待望の単行本化。黒い服ばかり選んでしまう地味系の高橋(たかはし)。モードな服をかっこよく着こなす渡辺(わたなべ)。コンサバな服しか着れないことがコンプレックスの鈴木(すずき)。かわいく盛ることで武装するギャルの田中(たなか)。同じ会社で働いているのに、見た目も価値観もバラバラな彼女たち。同じ女でもこんなに違う。女4人の、服にまつわる4つのストーリー。(「あたらしいひふ」)「女と服」の関係を群像劇で描く表題作をはじめ、個性あふれる全4編を収録。●同時収録作品:【It’s your (new) ID.】思春期の身体的コンプレックスとフェティシズム。【Recycled Youth】元同級生・30歳・男3人、あらゆる感情が交錯する夜。【妄殺ソングブック】妄想と音楽のコラボレーション。
モンストレス
日米の女性クリエイターたちが生み出した新次元ハイ・ファンタジーコミック『モンストレス』第1巻が待望の邦訳化! 愛くるしい猫や伝説上のモンスター・獣人など多彩なヴィジュアルが魅力の登場人物、アール・デコとスチームパンクが織り混ざる独特の世界観―― マージョリー・リュウとサナ・タケダは、人種差別や女性問題といった複雑なテーマを扱いながらも、読者をひきつけてやまない想像力溢れるエンターテインメントを作り上げた。2年連続アイズナー賞候補、2017年ヒューゴー賞「ベスト・グラフィック・ストーリー」部門、2017年英国幻想文学大賞「コミック・グラフィックノベル」部門を受賞するなど、今最も注目のコミック作品! ールデコ調の美とスチームパンク・ホラーの融合した異世界を舞台に繰り広げられる壮大な物語『モンストレス』。人間とその天敵「アーカニック」の間で起こった悲劇的な戦争を生き残った10代の少女マイカ・ハーフウルフは、自らの過去の謎の答えを求め続けていた。追う者であると同時に追われる者でもあるマイカに迫害と危険が迫り、彼女を利用しようとする者たちが背後へと忍び寄る。そんななか、マイカの内部に潜む怪物が今まさに目を覚まそうとしていた…