復讐の業火を貫く必殺の仕掛け針―― 池波正太郎の傑作中の傑作をコミカライズした、時代劇漫画の最高峰! 池波時代劇コミカライズの金字塔・待望の第7巻! 人知れずこの世の悪を討つ殺し針が圧倒的カタルシスを生む。現代に甦るコミック・ノワールの決定版。梅安の友・小杉十五郎の剣技に惚れ込み、手駒として取り込もうとする白子屋菊右衛門が、梅安を排すべく動き出した。かつて小杉の介入により梅安を仕留め損ねた白子屋の刺客・関根重蔵が、怒りに燃え再び梅安に迫る。それと同時に、小杉を恨みたびたび復讐を企ててきた大身旗本・松平斧太郎も、小杉が江戸に潜む事を知り大捜査網を敷く。怒りと復讐の業火が、四方八方から梅安たちに迫りつつあった……。消えぬ遺恨に立ち向かう梅安たちを描き、前巻の長編「梅安針供養」を補完する完結編「梅安大掃除」(全4編)、そして針の師であり養父でもある恩師を襲った浪人を巡り、梅安の十数年来の想いが結実する「梅安雨隠れ」(前後編)、業の連鎖を断ち切る計6話を収録。
「藤枝梅安と小杉十五郎を抹殺せよ」大坂の暗黒街を牛耳る白子屋菊右衛門、己の威信をかけ、とうとう梅安暗殺に総力を投入する。白子屋とっておきの手駒である北山彦七、田島一之助は梅安暗殺の依頼を受け、東海道を下りはじめた。それと同時に、小杉は白子屋を討つ決意を秘め、単身東海道を上ってゆく。それに気づき、単身での無謀を諫めようと小杉を追う梅安。さらにその梅安を追う、白子屋の江戸での根城である「山城屋」の手下たち…。敵味方が入り乱れる東海道はまさに一触即発。さらに江戸の元締めたる音羽の半右衛門が謀略を張り巡らせ、それに呼応するかのように白子屋本人も江戸へ発つ。相容れぬ運命に翻弄される暗黒街の巨星たちは、その命運が尽きる瞬間に向けて、一直線に突き進む。池波正太郎代表作、その中でも屈指の傑作長編「梅安乱れ雲」を計8話256ページで完全収録。池波コミカライズ最前線にして白眉をこの一冊で堪能できる必読の決定版。