あらすじ

ウラリス王子ボンは見えないはずのものが見える男。その能力がゆえに、自分にはすべてが見えると思い込んだ彼はベネット教によって捕らえられてしまった。フシにはまだ自分も知らない能力がある。しかしそれは彼にとって本当に必要な能力なのか。そして、見えないものの存在に気づいたボンは仲間や民衆の未来のためにある選択をする──。これは繋がりゆく物語。
不滅のあなたへ 1巻

何者かによって“球”がこの地上に投げ入れられた。その球体は、情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる。死さえも超越するその謎の存在はある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ……刺激に満ちたこの世界を彷徨う永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。

不滅のあなたへ 2巻

彼に“フシ”と名前をつけたのは、オニグマ様への捧げ物に選ばれたニナンナの少女マーチ。少女たちと共にヤノメに囚われたフシはママになることを夢見るマーチの側で刺激を受けながら成長していく。そんな中、マーチを助けるために少女パロナはヤノメからの脱出計画を練っていた。希望を抱く少女たちからフシは一体何を獲得するのか。これは自分の未来を選択する物語。

不滅のあなたへ 3巻

敵との初めての遭遇の後、フシが出会ったのは、仮面を被った少年グーグー。自らを怪物と自嘲するグーグーに弟として可愛がられながら、フシは人間のように暮らす日々を送る。そんなある日、グーグーは使用人として働いていた酒爺の屋敷から家出してしまう。自分ではない誰かになりたいと願う少年は何者にでもなれるフシにどんな刺激を与えるのか。これは喜びを手に入れる物語。

不滅のあなたへ(4)

日々を家族に捧げるように暮らした4年間が、フシをまるで人間のように成長させた。だが、その平穏で刺激の少ない生活の中で、フシが獲得したものはそれほど多くない。そんな中、リーンの誕生日会に参加したフシをノッカーが急襲する。兄グーグーの助けを得て戦うフシは、ノッカーを倒し家族を守ることができるのか。これは痛みを強さに変える物語。

不滅のあなたへ(5)

各地から凶悪殺人犯を集めた島・ジャナンダで、フシはピオランと離れ離れになってしまう。ピオランを救い出す唯一の方法は、闘技場のトーナメントで優勝し島長となること。殺伐とした島に強い不快感を覚えながらもフシは闘技場での戦いを続ける。抑圧がフシを人としての成熟へ導く。ここはまさに新しい学び舎であった。

不滅のあなたへ(6)

フシは自分がハヤセのもとに残ることで、トナリたちを監獄島(ジャナンダ)から解放した。一旦は島を出たトナリだったが、フシを助けるために再び島に向かう。再会した二人が島を離れようとしたその時、島民たちを襲うノッカーが現れた。自分を慕う人々と守るべき仲間の存在を知ることによって失うことも知る。これは自らの運命を変える物語。

不滅のあなたへ 7巻

ピオランの死後、独り無人島で過ごすフシの前に、ハヤセの末裔の少女ヒサメが現れた。フシは彼女の率いる守護団と共にノッカーに襲撃された村へと向かう。新たな別れを経験し、フシは仲間を求めて街へ出ることを決意する。しかし“不死身”の伝説は長い時を経て、フシを信じる者と求める者、──そして恐れる者を生んでいた。これは仲間を見つける物語。

不滅のあなたへ(8)

守護団とともに旅をするフシの前に死者の姿が視える男、ボンが現れた。自分の存在意義に迷うフシと、王の座に着くためにフシを欲するボン。ノッカーから民を守るための遠征に出ることになった彼らの前にフシを異端とする勢力が立ちふさがる。フシはその不死身の身体と能力を使い、人を救うことができるのか。これは自分を視る物語。

不滅のあなたへ(9)

ウラリス王子ボンは見えないはずのものが見える男。その能力がゆえに、自分にはすべてが見えると思い込んだ彼はベネット教によって捕らえられてしまった。フシにはまだ自分も知らない能力がある。しかしそれは彼にとって本当に必要な能力なのか。そして、見えないものの存在に気づいたボンは仲間や民衆の未来のためにある選択をする──。これは繋がりゆく物語。

不滅のあなたへ(10)

ノッカーの襲撃に備えた修行は、フシを新たな領域へ押し上げた。一方、ボンはフシには新しい仲間が必要と考え各地を回る。民を守るための準備を焦るフシだったが、そのためにはレンリルの信頼と協力が必要だ。戦うことは一人でできたとしても、守ることは一人ではできない。──決戦まで、残された時間はあとわずか。これは共に戦う物語。

不滅のあなたへ(11)

何者かによって”球”がこの地上に投げ入れられた。情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられるその球体は死さえも超越する。ある日、少年と出会い、そして別れる。 光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ……刺激に満ちたこの世界を彷徨う永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。 ついに始まったレンリル攻防戦。総力をあげ攻勢を仕掛けるノッカーに対しフシはカイ、ハイロ、メサールと共に挑む。戦いは拮抗しフシと街の人々を徐々に疲弊が蝕みはじめる。そして戦闘のさなか復活したマーチはフシを求め街を駆けるが──。これは命で命を贖う物語。

不滅のあなたへ(12)

何者かによって”球”がこの地上に投げ入れられた。情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられるその球体は死さえも超越する。ある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ…… 刺激に満ちたこの世界を彷徨う永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。 レンリルの街をめぐるノッカーとフシ達の戦いは遂に終局へと差し掛かる。防衛側に優勢だった戦況も束の間、カハクの左手が裏切りの末にフシを幾度なく殺したことで、かつてない危機が街に訪れる。フシを助けるべく現れたマーチがそこで見たものとは。そしてボンの頭をよぎる、逆転の秘策とは──。ひとつの時代に終わりが訪れようとしていた。不滅のあなたへ 第1部「前世編」完結。これは巡る生命の物語。

不滅のあなたへ 13巻

何者かによって”球”がこの地上に投げ入れられた。情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられるその球体は死さえも超越する。ある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ……刺激に満ちたこの世界を彷徨う永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。 レンリルの街をめぐる攻防戦から数百年。時は移ろい、ノッカーの脅威の去った時代。かつてのフシと仲間たちの戦いは今や”伝説”となり、人類は平和な世を謳歌していた。そんな時代に再びフシは目を覚ます。人も、物も、あらゆるものがかつてと違う。道路を走る車、空にたなびく電線、煌めくネオン。彼は新たな時代で、何を見て何を感じるのか──。これは変わる時代と変わらない心の物語。

不滅のあなたへ(14)

何者かによって “球”がこの地上に投げ入れられた。情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる その球体は死さえも超越する。ある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ…… 刺激に満ちたこの世界を彷徨う 永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。レンリルの街をめぐる攻防戦から数百年。時は移ろい、ノッカーの脅威の去った時代。かつてのフシと仲間たちの戦いは今や“伝説”となり、人類は平和な世を謳歌していた。そんな時代に再びフシは目を覚ます。人も、物も、あらゆるものがかつてと違う。道路を走る車、空にたなびく電線、煌めくネオン。彼は新たな時代で、何を見て何を感じるのか──。これは変わる時代と変わらない心の物語。

不滅のあなたへ(15)

何者かによって “球”がこの地上に投げ入れられた。情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる その球体は死さえも超越する。ある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ…… 刺激に満ちたこの世界を彷徨う 永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。何もかもが変わった平和な時代で、フシはユーキという中学生と新たな友人となる。ユーキの家にはかつての仲間達も集まり、穏やかな時を再び刻み始めた。しかしハヤセ一族の子孫の少女・ミズハと出会い交流を重ねることで、静かだった日常に波紋が広がっていく。母親との問題を抱えるミズハは学校や家庭の中で孤独に愛へ飢えていた。そんな歪な心はやがて破綻を迎え…。

不滅のあなたへ 16巻

何者かによって “球”がこの地上に投げ入れられた。情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる その球体は死さえも超越する。ある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ…… 刺激に満ちたこの世界を彷徨う 永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。平和な筈の現代に巣食っていたノッカー。それはフシの身の回り、学園内にも及んでいた。戸惑うフシはノッカーに寄生された人々を救うべく苦心するも打開策は乏しい。そんなフシを尻目にノッカー達は更なる計画を進めようと現代に「人間」として生まれ変わったサトルこと観察者へとその触手をひっそりと伸ばしていた…。そしてノッカーとの戦いの過程で明らかになっていく、ミズハへと連なる守護団当主一族の宿命。これは生の苦しさと対面する物語。

不滅のあなたへ 17巻

何者かによって “球”がこの地上に投げ入れられた。情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる その球体は死さえも超越する。ある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ…… 刺激に満ちたこの世界を彷徨う永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。平和な筈の現代に巣食っていたノッカー。それはフシの身の回り、学園内にも及んでいた。戸惑うフシはノッカーに寄生された人々を救うべく苦心するも打開策は乏しい。そんなフシを尻目にノッカー達は更なる計画を進めようと現代に「人間」として生まれ変わったサトルこと観察者へとその触手をひっそりと伸ばしていた…。そしてノッカーとの戦いの過程で明らかになっていく、ミズハへと連なる守護団当主一族の宿命。これは生の苦しさと対面する物語。

不滅のあなたへ 18巻

何者かによって“球”がこの地上に投げ入れられた。情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられるその球体は死さえも超越する。ある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ…… 刺激に満ちたこの世界を彷徨う永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。シェルターでの、フシとミズハノッカーの戦い。学校での、トナリ達と偽フシの戦い。死線を何度も超えるような局面の連続に、仲間達は互いに心を一つにして挑む。激闘の末に戦いは終わるが、それでもノッカー達との対話は続く。彼らは何を望み、フシはどう答えるのか。現代の少年がフシに応える。

不滅のあなたへ 19巻

何者かによって“球”がこの地上に投げ入れられた。情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられるその球体は死さえも超越する。ある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ…… 刺激に満ちたこの世界を彷徨う 永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。シェルターでミズハノッカーと結着をつけ、学園で偽フシを撃退したフシと仲間達。本物のミズハも取り戻し、再び日常が訪れる。平穏な日々が戻ってきたとはいえ、まだまだ問題は終わっていない。ユーキの体に巣くうノッカーをはじめ、世界にはまだ膨大な数のノッカーがいる。ミズハ達もおのおの人生の選択を迫られていた。そして近づく、サトルが観察者でいる最後の瞬間。時代は今にも、新たな姿を迎えようとしている。そこで問われるフシの決断とは。これは人と人ならざる者が共に生きる物語。

不滅のあなたへ 20巻

何者かによって“球”がこの地上に投げ入れられた。情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる その球体は死さえも超越する。ある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ…… 刺激に満ちたこの世界を彷徨う 永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。観察者は人として生を全うし、人類がノッカー達との共生を選んで、およそ500年の時が経った。人々はかつてない自由を手にした。健康な体。無限の食糧。欲望の実現。かつては空想でしかなかった摩天楼が屹立しネオン輝く未来都市で、とある一体の人形が目を覚ます。全てが変貌したこの世界でフシはどう生きるのか。そして不滅達は。これは私達の可能性の物語。

不滅のあなたへ 21巻

何者かによって “球”がこの地上に投げ入れられた。情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる その球体は死さえも超越する。ある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ…… 刺激に満ちたこの世界を彷徨う 永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。カイバラの目的、それは観察者がフシに遺したはずの「どんな願いも叶う」力を持つ球なのか。フシ達はその野望を挫くために、人形は人間になるために球を追うことを決意する。しかし、フシ達を逃した野良の不滅狩り達が執拗に付け狙う。さらにカイバラに認められ星5になった少年、アンディもそれに加わる。そして彼らとの戦いの中で発覚する、人形の出自と隠された秘密……。これは失った自分自身を求める物語。

不滅のあなたへ 22巻

何者かによって “球”がこの地上に投げ入れられた。情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる その球体は死さえも超越する。ある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ…… 刺激に満ちたこの世界を彷徨う 永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。カイバラに捕らえられてしまった、トナリとボン。警備は厳重でフシといえど正面から乗り込めはしない。更に、別行動をとるエイディと人形のもとに大尉の手が迫りくる。フシ達は救出の為に動き出したが、アンディが恐るべき最新“モード”で襲来する…!? 一方でボンは単身でカイバラの真の本社に潜入を始める。そこで明らかになっていくこの“未来”の歪な本質とは。これは過去に清算をつける物語。

不滅のあなたへ 23巻

何者かによって “球”がこの地上に投げ入れられた。情報を収集するために機能し、姿をあらゆるものに変化させられる その球体は死さえも超越する。ある日、少年と出会い、そして別れる。光、匂い、音、暖かさ、痛み、喜び、哀しみ…… 刺激に満ちたこの世界を彷徨う 永遠の旅が始まった。これは自分を獲得していく物語。垣間見えた、カイバラの天上本社の実態。そこに巣食うのは、飼い慣らされたはずのノッカー達だった。人類は彼らにカイバラを通して支配されていたことが判明する。一方でエイベルは不治の病に倒れ、彼の望みを叶えるためにも自分の真実を見つけ出すためにも、人形はフシと共に研究所の跡地へと向かう。壊滅し封鎖されているはずであったその扉を開けると、そこに広がっていた光景は人形を揺るがすものであった。明らかになる人形と32番の、そしてエイベルの関係とはーー。これは自分を自分と認める物語。