あらすじ

共演会の決勝戦は、五十嵐俊との一騎打ちとなった。そんな中、太一と同じ病状で苦しむあずさが病院を抜け出し、会場へと向かう。自分の命が残り少ないと感じたあずさは、太一という唯一のそして最後の希望にすがるために必死だった。その想いに答えるように太一はあずさの前で最高の演技を披露するのだが……。一方、一進一退が続いた五十嵐との勝負の行方は、最後の種目「床運動」までもつれ込む。そこには思わぬ結末が……。
空のキャンバス 1巻

赤城榛名は、体操女子のジュニアチャンピオン。ある日、彼女の所属する清流体操クラブに一人の少年がやってきた。少年の名は北野太一。男と男の約束を果たすためにこの街に帰ってきたという太一と、それを聞き動揺する榛名。二人の間にはいったい……。そして、太一の背中にある大きなキズは果たして!?二人を結ぶ接点は、7年前の夏にあった。永遠のライバルを追い続ける少年とその狭間で揺れる少女の愛と感動の青春物語。

空のキャンバス 2巻

イガミ合いながらもお互い惹かれあう榛名と太一。そこに太一のことが好きな女子ジュニアの元チャンピオン・蓼科沙織があわられ、掻き乱される二人。一方、太一が追い続ける永遠のライバルは自分だという少年、五十嵐俊があらわれる。俊と太一との接点もまた、7年前にあった。訳あってロシアの指導者・ドロノワの指導を受けた俊は、共演会の西地区予選を圧倒的な強さで優勝。一方の太一は、東地区予選で苦戦を強いられる。

空のキャンバス 3巻

共演会予選を何とか通過した太一だったが、何かに焦り自分を追い込むように練習を続けていた。その様子を心配に思う榛名は、太一の通う病院へと向かう。だが、背中の傷の深刻さとその原因があの時の事故にあることを知った榛名はひどくショックを受ける。そんな時、同じ病院に入院しているあずさと出会う。あずさもまた、太一と同じく脊髄の病気で苦しんでいたが、想いを寄せる太一のために必死に生きようとしていた。

空のキャンバス 4巻

共演会の決勝戦は、五十嵐俊との一騎打ちとなった。そんな中、太一と同じ病状で苦しむあずさが病院を抜け出し、会場へと向かう。自分の命が残り少ないと感じたあずさは、太一という唯一のそして最後の希望にすがるために必死だった。その想いに答えるように太一はあずさの前で最高の演技を披露するのだが……。一方、一進一退が続いた五十嵐との勝負の行方は、最後の種目「床運動」までもつれ込む。そこには思わぬ結末が……。

空のキャンバス 5巻

共演会での優勝がきっかけで、太一は特別強化選手として全日本ジュニアの合宿に参加する。しかし、太一の実力を認めない他の選手からの風当たりが強く、完全に孤立してしまう。一緒に合宿に参加していた榛名のおかげでようやくチームに溶け込み始めた矢先、背中の傷の後遺症により意識を失い、再び入院することに……。そんな中、ジャパンカップ出場のため来日していた女子の優勝候補、ロシアのエレナが突然、太一の前にあらわれる。

空のキャンバス 6巻

背中の傷が限界に達しつつあった太一は、ついに右手が麻痺し手術を余儀なくされる。しかし、手術をしても完治する確率が低いことを知り、病院を抜け出してしまう。そんな姿を見た榛名は、自分が世界一になることが一番の薬だと、ジャパンカップでの優勝を誓う。そして、手術当日。病気と闘う太一のため、榛名はジャパンカップで見事優勝のするだが……。太一の下へ駆けつけた榛名を待ち受けていたのは、あまりにも過酷な現実だった。

空のキャンバス 7巻

手術からわずか半年、太一は見事に復活し世界大会の切符を手にする。だが、失われた記憶は戻らないままだった。そんなある日、無意識のうちにある公園へと向かう。そこは、榛名と出会い、そして背中に傷を負った場所だった。記憶を取り戻そうと太一はその糸を必死に手繰り寄せようとする。そして、ようやく記憶を取り戻すのだが……。ついに感動のフィナーレ。その他、『ブリキの鉄人』『XmasLoveSong』収録。

空のキャンバス

昭和の懐かしき大味ドラマとギャグが最高 #完結応援

空のキャンバス 今泉伸二
名無し

たんこぶが積み重なったり倒れてきた電灯がキャラの形に凹むようなギャグ世界線で繰り広げられる愛と命を掛けた体操スポーツ漫画。1巻の1ページに昭和が凝縮されすぎてて好きです。 1〜3巻は昨今めっきりお目にかかれないラッキースケベのバーゲンセール。ヒロインの榛名ちゃんがタフで容赦なく太一を殴ってくれるからきっちりギャグになってて嫌な気持ちにならず読める。 とにかく女の子が可愛いくてすごい。 榛名ちゃん、沙織ちゃん、マドンナ麗華さん、エレナ、会長夫人……登場する女の子が全員タイプが違う美人で最高。 体操に詳しくないので作中の技がどれだけ古く難度の低いものになっているのか読みながら気になった。 後半ラブコメギャグ体操漫画がシリアスになってくる過程が面白い。 太一自身が生きてるのが不思議なレベルの怪我人で命を削ってまで真剣に体操に打ち込んでるのに、元はラブコメギャグ世界の住人だから榛名ちゃんに殴られてるのが草 大怪我から復帰した人間にさらに怪我をさせる(歩道橋から落下・ワイヤー衝突)。リハビリ仲間が体操の会場で死ぬ。医者は騒ぐだけでほとんど役に立たない。記憶喪失。いつの間にかフェードアウトするキャラの多さ。 五十嵐はともかく最初いたケンシロウはどこいったんだよマジ。 このライブ感という名の大味さがやはり最高です。 赤いウィンナーはいいものだ……。 太一の死を曖昧に描く最後のお陰でこの漫画は名作になったんじゃないかなと思う。