あらすじ

発展の裏に忍び寄る闇 待望のショッピングモールは開店し、観覧車建設の計画は進む。しかし、めまぐるしいほどの発展についていけない人々、怪しい地面師が現れ始める。3体に分裂したフクノカミは、さらに激しく対立をするが、これも彼らの思惑どおりだというのか。そんな最中、また琉花は不気味な悪夢を見る。かつての平穏だった島は今、はち切れんばかりの欲望が支配している。さらにその先に見えるは、繁栄か破滅かーー。
ゴールデンゴールド 1巻

福の神伝説が残る島・寧島で暮らす中2の少女、早坂琉花。ある日、海辺で見つけた奇妙な置物を持ち帰った彼女は、ある「願い」を込めて、それを山の中の祠に置く。すると、彼女の目の前には、“フクノカミ”によく似た異形が現れた――。幼なじみを繋ぎ止めるため、少女が抱いた小さな願いが、この島を欲望まみれにすることになる。

ゴールデンゴールド 2巻

中2の少女・早坂琉花は海辺で奇妙な置物を拾う。それを、祠に供えると人とお金を集める力を持つフクノカミが現れた。フクノカミの力によって、早坂商店は繁盛していくが、ばーちゃんの様子は、どんどんおかしくなってゆき――!!?

ゴールデンゴールド(3)

中2の少女・早坂琉花は海辺で奇妙な置物を拾う。それを、祠に供えると人とお金を集める力を持つフクノカミが現れた。フクノカミの力によって、早坂商店は繁盛していくが、ばーちゃんの様子は、どんどんおかしくなってゆきーー!!?

ゴールデンゴールド(4)

早坂家につきまとう刑事・酒巻はネット上でフクノカミに関するつぶやきを発見し、琉花のおかーさんに急接近! 一方、中学最後の夏休み、琉花はある計画を胸に秘め、思い人である及川とともに二人きりの大阪旅行へ向かう。恋心と欲望がうごめく夏は、まだ始まったばかり。

ゴールデンゴールド(5)

琉花と黒蓮によるフクノカミに対する実験もむなしく、寧島は大きく変貌を遂げていく。「フク」が見えるが、底なしに運の悪い相場師の男も早坂家に急接近、フクノカミも「天敵」を前に怒りが爆発!?

ゴールデンゴールド(6)

時代はダイバーシティ! 多様性を求め、3体に分裂したフクノカミはますます勢力を強める。明るくなっていく商店街と進むパチンコ店誘致計画。ショッピングモールはもう完成間近――。この勢いは誰にも止められない。…と思われたが、琉花に起きた“ある変化”が与えた影響とは。華々しいほどの発展の裏に、見え隠れする破滅の影にまだ誰も気づけない――。

ゴールデンゴールド(7)

時代はダイバーシティ! 多様性を求め、3体に分裂したフクノカミはますます勢力を強める。明るくなっていく商店街と進むパチンコ店誘致計画。ショッピングモールはもう完成間近――。この勢いは誰にも止められない。…と思われたが、琉花に起きた“ある変化”が与えた影響とは。華々しいほどの発展の裏に、見え隠れする破滅の影にまだ誰も気づけない――。

ゴールデンゴールド(8)

発展の裏に忍び寄る闇 待望のショッピングモールは開店し、観覧車建設の計画は進む。しかし、めまぐるしいほどの発展についていけない人々、怪しい地面師が現れ始める。3体に分裂したフクノカミは、さらに激しく対立をするが、これも彼らの思惑どおりだというのか。そんな最中、また琉花は不気味な悪夢を見る。かつての平穏だった島は今、はち切れんばかりの欲望が支配している。さらにその先に見えるは、繁栄か破滅かーー。

ゴールデンゴールド 9巻

発展の裏に忍び寄る闇 待望のショッピングモールは開店し、観覧車建設の計画は進む。しかし、めまぐるしいほどの発展についていけない人々、怪しい地面師が現れ始める。3体に分裂したフクノカミは、さらに激しく対立をするが、これも彼らの思惑どおりだというのか。そんな最中、また琉花は不気味な悪夢を見る。かつての平穏だった島は今、はち切れんばかりの欲望が支配している。さらにその先に見えるは、繁栄か破滅かーー。

ゴールデンゴールド

神ですら分からない現代の欲望

ゴールデンゴールド 堀尾省太
hysysk
hysysk

『刻刻』も大好きで本作も本当に楽しく読んでるのだが、先が気になり過ぎて我慢していたコミックDAYSを購読してしまった。今なら遡れば7巻の終わりから最新話まで途切れず読めるしめちゃくちゃ盛り上がってるから今ですよ今! 物語は終盤に差し掛かってるような気がする。7巻で「フクノカミは現代の人間の欲望や価値感覚が分からないのではないか?」という仮説が出てきた。我々は歴史を学ぶ時などに、過去を現在の感覚で捉えて「昔の人はこんなものを信じてたんだなぁ」などと上から目線になってしまいがちだが、実は「過去から現在がどう見えるか」という視点こそが重要なのだ。人間は昔からお金に振り回されてきただろうけど、今のように庶民がお金で頭がいっぱいな時代(株、FX、不動産、インフルエンサー、保険、仮想通貨…)ってあったのだろうか。 そういった「当たり前に過ごしているけど、よくよく考えたら変だぞこれ」っていうものを象徴的に表現するのに、ファンタジックな現象をうまく利用している。細かい描写に一貫性とリアリティがあって安っぽくならない。 堀尾先生自体はあんまりSNSとかやってなさそうなのに、IT系の話題もしっかり消化して小ネタに挟んでて面白い。あと個人的に恋愛描写が好き。心理戦とか駆け引きを描くのがうまいからかな。