あらすじ

大回転魔球、ハイジャンプ大回転魔球がついに大洋のジャンボ不二に打たれてしまう。落ち込む番場だったが、土佐の幼なじみで密かに思いを寄せる美波理香と久しぶりに再会、野球を忘れて楽しい時を過ごす。だが、理香に「サムライ魂を失った」と言われた番場は、魔球を封印して真っ向勝負で再びジャンボ不二に挑む。
侍ジャイアンツ 1巻

6年連続日本一という偉業を達成したジャイアンツだったが、川上監督はいまのジャイアンツにはいない、荒々しいサムライのような選手が必要だと感じていた。そんな折、二軍選手の八幡のすすめで、川上監督は長島とともに四国の土佐に渡る。そこで、八幡の高校の後輩・番場蛮(バンババン)と出会った二人は、常識では計り知れないその野球センスに惚れ込む。そして後日、川上監督は番場をドラフトで指名する。入団をいったんは断った番場だったが、最終的にはジャイアンツへの入団を決意する。

侍ジャイアンツ 2巻

ジャイアンツに入団したものの、その身勝手な言動によってチーム全員を敵に回すしてしまう番場。そして、キャンプ早々に行われた紅白戦では地獄の洗礼を受けることに…。しかし、サムライ魂でその地獄を乗り切り、番場は徐々にチームメートからの信頼を取り戻していく。一方、愛しの女性・理香をめぐって、一人のライバルが出現する。

侍ジャイアンツ 3巻

ジャイアンツのアメリカ遠征に同行することになった番場。しかし、そこには思わぬ試練が待ち受けていた!ワールドチャンピオンのオリオールズとの一戦。代打として打席に立った番場は、相手ピッチャーの球を右手に受け負傷してしまう。さらにドジャースとの一戦では殺人スライディングのウルフ・チーフと対戦することに…。

侍ジャイアンツ 4巻

現役大リーガーのウルフ・チーフが突然阪神へ入団することになった。アメリカ遠征の際、蛮に殺人スライディングをやぶられた復讐のため、日本へやってきたのだった。開幕戦でさっそく広島の選手を血祭りに上げたウルフは、次の巨人戦でONを血祭りに上げると宣言する。ONを守るため、番場は用心棒として公式戦デビューを果たす。

侍ジャイアンツ 5巻

対ヤクルト戦で番場はいよいよ初先発を迎えた。先輩・八幡との特訓の成果もあり、ノーコンだったそのコントロールは見違えるほどよくなっていた。そして持ち前の剛速球で立ち上がりにヤクルト打線から4者連続三振を奪う。だが、次の打者、宿敵・眉月光だけは違った。眉月は番場に対するある“秘策”を用意していた。

侍ジャイアンツ 6巻

一年目のシーズンが終了すると、番場の練習台となり共に闘ってきた先輩・八幡が解雇を通告された。球団の方針に納得できない番場は、八幡の解雇を取り消さないと自分もジャイアンツを辞めると告げる。そこで、川上監督は八幡がジャインツにとって必要な選手かどうか、大リーグ・オリオールズとの親善試合でテストすることを決める。

侍ジャイアンツ 7巻

番場の前に現れた新たなライバル、怪童・大砲万作。中日ドラゴンズに入団した大砲は、代打の切り札として大活躍、中日首位の原動力となっていた。そして、ついに大砲との初対決を迎えるが、見事に打ち返されてしまう。だが、その対決で大砲の弱点を見つけた番場は、皆が寝静まった夜中に秘密の特訓を行う。そして後日、リベンジを賭け再び大砲との対戦を迎える。

侍ジャイアンツ 8巻

ヤクルトの三羽カラス、若松・荒川・眉月の三人によって番場の弱点が浮き彫りとなった。それは、大きいモーションに原因があった。永遠のライバル・眉月の秘策により投手生命に死刑宣告された番場はジャイアンツを退団しようとする。だが、王の助言で踏みとどまった番場は、新魔球を生み出すために自ら屈辱の二軍落ちを直訴。八幡との地獄の特訓が始まった!

侍ジャイアンツ 9巻

特訓の末、蛮はついに新魔球「ハイジャンプ魔球」を完成させる。一軍に復帰した番場は、ヤクルト戦で眉月相手にいきなり魔球を繰り出し、三振にきってとった。その後も「ハイジャンプ魔球」によってヤクルト打線をおさえ、見事復活を果たすのだが…、ウルフの狼打法や大砲の背面打法など新たな試練が番場を待ち受けていた!

侍ジャイアンツ 10巻

ハイジャンプ魔球の完成と共に番場の専用捕手として一時は一軍に昇格した八幡だったが、その役目が終わると、また二軍に降格となった。しかし、八幡の絶え間ぬ努力がようやく報われる時がきた。二軍での打撃テストに合格し、実力での一軍昇格を決め喜ぶ蛮と八幡。だが、喜びも束の間、対ヤクルト戦でハイジャンプ魔球に眉月が奇襲を仕掛けてきた!

侍ジャイアンツ 11巻

番場はハイジャンプ魔球に次ぐ第2の魔球を完成させる。そしてロッテとのオープン戦で、新魔球「大回転魔球」が秘密のベールをぬいだ瞬間、球場は驚きに包まれた。だが、ロッテの監督・金田が早くも新魔球の弱点を見つける。しかし、番場はそのための秘策としてハイジャンプ魔球と大回転魔球の両方を駆使した魔球二刀流で立ち向かうのだった!

侍ジャイアンツ 12巻

番場の大回転魔球を打ちやぶるために、中日の大砲万作は日々特訓に励んでいた。そして、いよいよ対決の時を迎えると、番場がマウンド上で回転をはじめるのにあわせて、大砲はバッターボックスで回転するという打法で番場の魔球二刀流を打ち砕いた。だが、このまま引き下がれない番場は「ハイジャンプ大回転魔球」なる新魔球を繰り出すのだった!

侍ジャイアンツ 13巻

大回転魔球、ハイジャンプ大回転魔球がついに大洋のジャンボ不二に打たれてしまう。落ち込む番場だったが、土佐の幼なじみで密かに思いを寄せる美波理香と久しぶりに再会、野球を忘れて楽しい時を過ごす。だが、理香に「サムライ魂を失った」と言われた番場は、魔球を封印して真っ向勝負で再びジャンボ不二に挑む。

侍ジャイアンツ 14巻

サムライ魂を取り戻した番場は、右足の負傷を隠してマウンドに上がった。すると、右足の痛みをかばうことで、投げる球にナチュラルな変化が生じ打者をきりきりまいさせる。野性味を取り戻した男の魔球「ハラキリ・シュート」誕生の瞬間だった。そして、番場のハラキリ・シュートを武器に巨人軍はV9を達成。一方、番場が思いを寄せる美波理香は結婚のために東京を離れようとしていた。

侍ジャイアンツ 15巻

太平ハワードによってハラキリ・シュートを打ち返された番場は、打撃を足に受け入院することになった。退院後、オープン戦には参加せずなぜか空手道場に入門する。そして開幕にあわせてマウンドに戻ってきた番場は、いきなり眉月との対決を迎える。ハワード同様、眉月にもハラキリ・シュートを自分の足元に鋭く打ち返されるのだが…。

侍ジャイアンツ 16巻

居合打法の太刀風や二段打法を生み出した頭脳の打者・明智の出現により、何度もピンチを迎える番場だったが、その試練を乗り越えることでハラキリ・シュートはますます威力を増す。しかし、その凄さゆえ捕手へのダメージが大きくなり封印されることに…。転んでもタダでは起きない番場は、ウルトラスーパー魔球「分身魔球」を完成させるも、その投球による体への代償はあまりにも大きかった!そして、日本漫画史上に残る衝撃のクライマックスを迎える!

侍ジャイアンツ

王者の星が俺を呼ぶ”侍ジャイアンツ

侍ジャイアンツ 梶原一騎 井上コオ
名無し

「巨人・大鵬・卵焼き」子供たちに人気のあるものの代表として昭和40年代の雰囲気を醸し出す言葉。 そんな背景のなか生まれた作品が「侍ジャイアンツ」である。 巨人四大漫画(ちかいの魔球、巨人の星、侍ジャイアンツ、リトル巨人くん)の中でも巨人の星と並んで知名度は抜けている作品だ。 巨人の星と違うのはまず読売東京巨人軍が全面バックアップ作品であるということ。 これによって当時のスーパースター王、長島をはじめ、当時の左のエース高橋一三や右の堀内も作中に登場して派手な活躍を見せる。 また主人公の番場蛮は巨人の星の星飛雄馬とは違いとにかく破天荒で明るさを見せるのが特徴的。 これは連載開始三年目にアニメ化された時にも顕著に見られ、徹底的に差別化されている。 メンタル的には番場も飛雄馬同様に弱い部分はあるが、それにより開発される魔球の性質はまったく違いとにかくド派手で必見。 またアニメと原作漫画は終盤にかけて大きく話が違うのも要チェックポイント! アニメの最終回しか知らない人は必見、そうでない人は両者見比べてみよう。 また当時から比較対象となる巨人の星と合わせて読破してみても作風の違いが見られ面白くオススメする。