あらすじ

イレーネから語られる壮絶な過去。アルテはその話に驚きながらも、彼女の燃えるように激しい情熱的な本質を見出し、納得のいく肖像画を描くことができる。レオにも画家として認められ幸せの絶頂にあったが、アルテの知らないところで悪意が迫り始めていた。
アルテ 1巻
16世紀初頭・フィレンツェ。芸術など文化活動が花開いたルネサンス発祥の地。そんな活気あふれる華やかなる時代に、貴族家生まれのアルテが画家工房への弟子入りを志願する。女性がひとりで生きて行くことに理解のなかった時代、様々な困難がアルテを待ち受ける。
アルテ 2巻
自らの制御できない感情に思い悩むアルテを引き連れ、貧民街へとやってきたヴェロニカ。そこにはヴェロニカと同じように、かつて高級娼婦として活躍していた女性の落ちぶれた姿が……。ヴェロニカがアルテに問う「あなたの夢は何?」アルテの導き出した答えは――――。
アルテ 3巻
女性でありながら画家修行をするアルテに対しほかの工房の親方や徒弟から疑問視する声があがる。果たして彼らを認めさせ、工房の徒弟として修行を続けることはできるのか――アルテの『覚悟』が今一度試される。
アルテ 4巻
突然アルテの目の前に現れたヴェネツィアの名門貴族ファリエル家のユーリ。ユーリはアルテに、ヴェネツィアでの仕事を依頼する。一介の徒弟にとって望外の機会だったが、それは同時にレオとの別れを意味していた―――。自らの将来を左右する転機にアルテが下した結論とは?
アルテ 5巻
新天地ヴェネツィアで画家として家庭教師として新たな生活を始めたアルテ。しかし彼女を待っていたのは、わがまま令嬢のカタリーナだった。カタリーナに振りまわされ悪戦苦闘するアルテだったが、ある夜、少女の“秘密”を見てしまう。
アルテ 6巻
ユーリからカタリーナの過去を聞き、自らを偽る理由を知ったアルテ。今のままでは彼女が幸せにならないと考えたアルテは、カタリーナ自身が過去と向き合うことを提案する。
アルテ 7巻
「貴族で女性であることが羨ましい」。アルテに放たれた工房の徒弟からの何気ない一言。それはアルテが画家を志した時からの弱みであり、強みでもあった。生まれや性別が人生を決めていた時代に抗い続けていたアルテの決断は。
アルテ 8巻
水の都ヴェネツィアを旅立ち、フィレンツェへと帰ってきたアルテ。今まで通りの生活を取り戻す中、アルテの描いた肖像画が評判となる。次々と仕事の依頼が舞い込み嬉しい反面、今の仕事を続けるだけでいいのか思い悩むアルテ。画家にとっての良い仕事とは、名誉や名声に比例するのか? アルテの求める“良い仕事”とは―。
アルテ 9巻
依頼された肖像画の仕事とひとつひとつ大切に向き合う日々に充足を覚えるアルテ。そんな矢先、街の大物からの依頼が舞い込んでくる。その内容は、ローマからやってきたとある客人をもてなすことだった。与えられた好機を前にアルテはどう決断するのか。培ってきた経験と強さで道を切り拓くことは出来るのか―――。
アルテ 10巻
枢機卿の大事な客人・イレーネ。“スペイン貴族”であるということ以外、謎に包まれた今回の仕事相手だが、その人柄に、アルテは好感を抱き始める。“彼女の気に入る肖像画を描きたい” そう意気込み臨んだ下描きだったが、イレーネの関心を引くことができず思い悩むアルテ。画家としての矜持を賭け、乗り越えなければならない壁が、アルテの前に立ちはだかる。
アルテ 11巻
カスティリャ王女・イレーネの納得する肖像画を描くため、心の内を引き出したいアルテは、二人だけの秘密の隠し部屋で深夜語り合うことに…。アルテは自身の生い立ちから現在までをイレーネに話す中で、胸の内に秘められた、家族への想いを語りだす。それはアルテが画家になりたいと思った原点であった―――。
アルテ 12巻
イレーネから語られる壮絶な過去。アルテはその話に驚きながらも、彼女の燃えるように激しい情熱的な本質を見出し、納得のいく肖像画を描くことができる。レオにも画家として認められ幸せの絶頂にあったが、アルテの知らないところで悪意が迫り始めていた。
アルテ 13巻
TVアニメ化の超話題作、最新巻。「スペイン王女の密偵をして欲しい」という枢機卿の申し出を、彼女の友人としてきっぱりと断ったアルテ。しかし枢機卿は口封じのために、アルテを罪人に仕立て上げ、牢に閉じ込めてしまう。政略に巻き込まれ、アルテの運命は思わぬ方向に動き出す。
アルテ 14巻
罪人に仕立て上げられ、フィレンツェから亡命するアルテ。 しかし、師であり、秘かに想いをよせるレオに別れを告げられず、 アルテは深く心を痛めてしまう…。 レオへの恋心を知るイレーネは、一縷の望みを託し、自分たちの居場所を記した手紙を届けようとするのだが…。 迫る刻限、離れていくふたりの距離。もう間に合わないかと思われたその時、 アルテを慕う者たちが手を差し伸べる。 二人の再会の行方は。
アルテ 15巻
偶然立ちよった街で母との再会を果たしたアルテ。しかし、一度カスティリャに渡れば、もう二度と母とは会えないかもしれない。別れの足音が迫る中、親子は再び心を通わせていく。そんな中、アルテは今の画家仕事を見てもらうために、母の絵を描かせてほしいと告げる。絵が描き上がるまでの僅かな時間、アルテも知らない母の本心が語られる――。
アルテ 16巻
カスティリャ亡命から数年。宮廷画家として最後の仕事を終えたアルテは、生き別れとなっている最愛の師・レオとの再会を果たすため、戦地となったフィレンツェを目指す。アルテの身の危険を案じたイレーネは、腕利きの傭兵・グイドを雇い護衛を命じる。新たな仲間と共に大海を往くアルテであったが、その道中にはかつてない危険が待ち構えていた。
アルテ(17)【特典イラスト付き】
最愛の師・レオに会うためにフィレンツェを目指すアルテ。しかしその道中、海賊に襲撃され、目の前で仲間が命を落としてしまう。仲間の死に責任を感じ一人で旅を続けようとするアルテだったが、グイドに“仕事”への覚悟をぶつけられ、再び旅への決意を固める。 互いの過去や大切な人への思いを打ち明け、絆を深めながら旅を続けるアルテとグイド。そして、一向が訪れた町には、驚きの再会が待っていた――。
アルテ(18)【特典イラスト付き】
フィレンツェが陥落し、アルテのもとに師・レオとの再会の好機が舞い込む。ダーチャとアンジェロに出会えた喜びも束の間、生き別れたレオにひと目会いたいという願いのため、友と別れ、アルテは前に進む――。一方、レオは荒れ果てた街で、己の過去を思い返していた。恵まれなかった幼いレオに救いの手を差し伸べたのは、面倒事をこよなく嫌う画家であり、後に師となるエッツィオだった――。
読切 工房の乙女

読切 工房の乙女

ルネサンス時代、フィレンツェ。とある画家工房で働く少年・アンジェロは、下っ端として忙しなく働き回る日々。そんな彼に初めて出来た後輩――それは、当時としては異色な「女」の職人・ラヴィニアだった。彼女の扱いに戸惑うアンジェロ。色々と気を遣うが、彼女は一度も笑顔を見せてくれず…。