戦争の悲惨さと友との友情を描いた感動巨編51P‼(ビッグコミックオリジナル2019年18号)
【第5回トーチ漫画賞〈大賞〉受賞作】エアコン組立工場で働く川上綾は、小説家志望。 繰り返される単調な日々の中、月に一度、文芸サークルの集いを楽しみにしている。 しかしある事態をきっかけに、信じていた日常は崩壊する。 「”創作”なんかから卒業するきっかけを 本当はいつも探していたんだ」 逃れられない創作の呪縛、 この苦しみが誰かの喜びに変わる時まで――。
『スクールバック』の小野寺こころが描く衝撃作!! 高校1年生の夏、人生で初めて告白されたはるか。いじめから助けてくれたこともあり、そのまま流れで付き合うことになり…。
腕利きの殺し屋・加茂祐介。彼は今人生最大の危機に瀕している。それは標的が凶悪なマフィアだからでも、任務が危険だからでもない。大好きな彼女との約束が迫っているからである!! 殺し屋としての任務か、それとも最愛の彼女か。究極の二択に迫られる加茂はこの窮地を乗り越えられるのか!?
導入から終わりまでの構成、作画、ストーリー、どれもが素晴らしい読切でした。途中辛いシーンがありますが、何より**最後まで読んだときの喪失感とやりきれなさが一番胸に残りました。** この作品は**佐藤まさあき先生ご自身の体験を描いたノンフィクション**だと読後に知り、あらためて戦争の残酷さを突きつけられました。今のサンデー読者にも届いてほしい傑作です。 【ビッグコミックオリジナル第18号】 https://bigcomicbros.net/magazines/25108/ 【あらすじ】 大阪で育った主人公・藤本は兄とともに愛知・祖父江町の祖母の元へ疎開する。小学校では地元の子供達に線を引かれ、意地悪なボスから『ソカイシャ』と呼ばれいじめを受ける。ある日、空襲で両親と片腕を失った少年・西田が名古屋から転校してきて、2人は都会育ちの疎開者同士友情を育んでいく。 やがて大阪は空襲に遭い、藤本の父は黒焦げになって死に、母は全身を油で焼かれ薬もなく与えられぬまま死んだ。 打ちひしがれる藤本に唯一、同じ立場で寄り添うことのできる西田は、丘の松の木を見て「俺たちも運命を呪わず真っ直ぐに生きよう」と鼓舞する。以来2人の仲はさらに深まっていった。 やがて中学を卒業した藤本は、漫画家になるという夢を叶えるため上阪する。週に一度は手紙のやり取りをしていた2人だが、「郵便局に就職した」という便りを最後に西田から連絡が途絶える…。 【扉絵の解説より】 >週刊少年サンデー1970年4・5号合併号に『新春感動大作シリーズ第5談』として掲載された、劇画家・佐藤まさあき氏による読み切り作品。 >1955年4月に上阪するまで、佐藤氏が過ごした愛知県稲沢市祖父江町を舞台に、彼の実体験を基に描かれたノンフィクション。作中に登場する松の木も実在するもので、執筆当時「思い出の松の木は、ちっとも昔と変わっていなかった」と語っている。本作は佐藤氏にとって念願のテーマであり、自身の心の傷に立ち向かった渾身の一作である。