異世界に転生し、あらゆる物事に陰から介入し実力を示す「陰の実力者」設定をエンジョイしているシド。王都の市場を二分する勢力であるミツゴシ商会と大商会連合の対立が深まる中、シドは「スーパーエリートエージェント」ジョン・スミスに扮し、泥沼化した市場をまっさらにするべく経済の混乱を巻き起こす。シャドウガーデンに対する裏切りともとられかねない行動に踏み切ったのは、「自分の裏切りは全てミツゴシ商会を救うためだった……!」というカッコいいムーブをしたいから――!いつも通りの勘違いも、いつも通りに炸裂する異世界異聞奇譚、知略の第9巻!!
転生して成長し、王都に出てからのストーリーが好き。絵の美しさ、物語の整合性、設定の作り込み、全てが高いレベルでバランスが取れている。さすが中二病を極めただけあって、戦う時の立ち居振舞いや発言がいちいちカッコいい。空想で適当にでっちあげた設定が実際に闇で繰り広げられていくという不思議な感じ。主人公の妄想がどこまでが本当なのか、騙されたと思って読み続けてみて下さい。