▼第1話/温泉街の夜 ▼第2話/ものもらい ▼第3話/遠い世界に ▼第4話/福の神 ▼第5話/リリアン ▼第6話/春のなごり ▼第7話/二人の休日(ホリデー) ▼第8話/ロカビリー ▼第9話/ビックリ箱 ▼第10話/ロボット1号 ▼第11話/男の子、女の子 ▼第12話/御落胤(ごらくいん) ▼第13話/カナリアの歌 ▼第14話/身の上話 ▼第15話/リョーコさん ▼第16話/カタツムリ ▼第17話/風呂敷(ふろしき) ●あらすじ/茶川先生に連れられて温泉旅行に出かけた淳之介。温泉街のいたるところに風俗店やストリップ劇場の看板があり、その中から淳之介は母の芸名である「ローズ星」の名を発見する。夜、飲みに出かけた茶川先生を見送った淳之介は、母の名前を掲げる店へ出かけるのだが…(第1話)。 ▼ものもらいになってしまった一平君。教室へ行くと、女子のミッちゃんもものもらいになっており、アベックとからかわれる始末。放課後、ミッちゃんは近所のおばあさんから、ものもらいが治るおまじないだからと、おにぎりを貰う。一方、一平君は、ホウ酸水を患部に浸して治療するが…? (第2話) ●本巻の特徴/ごく狭い生活圏で一生を過ごす雀。子雀のチュン太郎は、渡り鳥たちの話を聞いて、遥か彼方の地への憧れを抱くようになり… 表題作「遠い世界に」ほか、進学と集団就職で離れ離れになった男女の遠距離恋愛を見守る「春のなごり」、自分の人生を小説にして欲しいと茶川先生に迫る女を描いた「身の上話」、時代の移り変わりを思い起こさせる「ロカビリー」など、全17話を収録。 ●その他のDATA/昭和30年代風物誌~ ものもらい(第2話)、リリアン(第4話)、文通(第6話)、パーカー51万年筆(第7話)、ロカビリー(第8話)、ビックリ箱(第9話)、カナリア、童謡歌手(第13話)
昭和三十年代なんて知らないけれど、そんなに良い人たちだらけなわけないとわかっているけれど、画柄があったかくて読まずにはいられない。 多くないページ数でこれほどまでに人情話を紡いでいけるのもスゴい。 月イチ連載になってしまったけれど、読めば必ず心はハートフル。 世界よ、ノスタルジーとはこういうことだ! でも映画化されたのは、なんか残念だった。一平のお父さんは怒りっぽくなってるし、六ちゃんなんか性別まで変わってるし...