読切マンガの感想・レビュー4449件<<178179180181182>>知らない人に「説明」するのは難しいああちゃんに説明 増村十七名無し※ネタバレを含むクチコミです。スペリオールの推し作家の新作読切 #読切応援天国の貯金箱 じんのあいかしこ「人間の宇宙」を読んだのもつい最近のような気がするのにさっそく新作読切が!絵が上手くなってるなぁと思った。読みやすくなってる。前作もきょうだいのお話だったけど、じんのあいさんは色んな人間関係のエモさを描けそう。背伸びして、前に、蚊とり線香 野村宗弘にわか※ネタバレを含むクチコミです。これはたしかに面白い。新感覚スポーツ「チェイスタグ」漫画CHASE TAG 久胡竣輝ニワカ近頃SNSなどで拡散されて、話題となったチェイスタグが漫画化。ルールは1:1の障害物をつかったエリアでの鬼ごっこのようなもの。いやぁ面白い。マイナースポーツ漫画を描く上で大事なのは、そのスポーツの躍動感と熱量をちゃんと描けるかどうかだと思うんだけど、これはバッチリ。キャラの性格やエピソードもうまく絡んでいる。ちょっとだけ気になることがあるとすると、主役級の二人のキャラが「ハイキュー」や「灼熱カバディ」とすこし被って見えるところ。でも普通に読む分にはそれほど気にならない。あとは連載用にしっかりと話を作り変えられるかどうか。 面白さ的には連載に十分適うと思うので、じっくり待ちたい。 WEBでも読めるよ! サウナに100倍興味を持つようになるマンガマンガ サ道 ~マンガで読むサウナ道~(読切) タナカカツキにわか読みきり版もネット公開されていたので読んでみた。カラーが使われているのもあり、キャッチーな導入。話としてもよくまとまっていた。ただ、これ単体だと、ちょっと『ととのう』の感覚は伝わりきらないかもなぁと思った。とはいえ、面白いのでぜひ読んでほしい。 http://morning.moae.jp/lineup/468恐怖が膨らむラスト #読切応援忘れ形見 伊藤潤二かしこある日、墓場から赤ん坊の泣き声がする。どうやら埋葬された若旦那の妻が産んだらしい。よく見ると確かにヘソの緒が繋がっている。死人の腹の中で育った赤ん坊を、後妻は執拗に気味悪がり見向きもしない。実は妾だった後妻が若旦那をそそのかし、意地の悪い妻を殺したのだった。赤ん坊は女中が育て3才になったが、不気味さも増していく。イラつく後妻に何度も折檻され女中は、通夜の晩に見たものを白状し始める…。巧みな表現に目を奪われる紙飛行機とデンパ塔のお話 川崎朝木にわか※ネタバレを含むクチコミです。 復讐のために最強になったキャバ嬢 #読切応援雌ライオンの牙 國本隆史starstarstarstarstarかしこボクシング世界王者とめくるめく夜を過ごすのかと思いきや、殺るか殺られるかの勝負を挑むキャバ嬢。いやぁ〜笑いました。もう今となってはタイトルの雌ライオンの牙で笑えます。独特の狂気的なノリのある作家さんですね!最近の魔王城は人道的という説また姫がさらわれた 吉田達弥名無し短くまとまってて、面白かった。姫がむちゃくちゃで、魔王たちを振り回してる感じは、魔王城でおやすみを思い出す。まぁ独房もない、拘束もしない、食事がちゃんと出る魔王城は結構居心地がいいかもしれない。たしかに家出する時にはちょうど良さそう。 ツッコミどころとしては姫がカルパスとか、焼き肉のたれとか庶民的かつ非ファンタジーのもんをなんで持ってるんだよ。しかもさらわれる時に!とは思った。おもしろかったけど、王子のキャラが弱いまた姫がさらわれた 吉田達弥名無し姫が魔王城を親戚の家感覚でくつろいで馴染んでるところは、銀魂みたいなコメディの空気がよかった。ただ王子に特にキャラ付けとかなくて姫がさらわれるシチュエーションありきで仕方なく存在してる感が微妙かな… 何度読んでも面白さが消費されないマンガ卓球セラピー 植田りょうたろうたか1つの作品の中に『異なるジャンルのマンガ表現』が混在していてすごい…! ネコがおもちみたいに溶けて子どもがコロコロしている絵柄は、大人っぽい**「ゆるいデフォルメ」**。町並みや道路は丁寧に描かれ味があり、まるで歴史漫画のような**「リアルな背景」**。そして日常を描いた作品でありながら、襖を開けるシーンではナメたりや卓球中は俯瞰したりと、カメラワークはまるで**「少年マンガのような迫力」**。 **そしてただ違うジャンルの技法を取り入れるだけでなく、それが見事に調和がとれていて読んでいて気持ちいい…!** そしてストーリーは、舞台背景について説明がほとんどないにも関わらず、スッと世界に入れてキャラクターを身近に感じました。 というか、登場人物たちの関係や、キューポラ堂はなんで卓球を置いているのか、八絵ちゃんは過去に何があったのかを野暮ったく語らないところが粋…! **説明しすぎず、読者自身に想像で自由に余白を埋めている状態こそが、まさにこの作品の面白さの根源**かなと思います。 読み手の数だけ「キューポラ堂とは何か・なぜ卓球があるのか」の答えらしきものが無数に存在する以上、この作品は何度読み返しても面白さが消費されない。岡田卓也だからこそ描ける、絶妙なユルさの子グマ森の迷子のビッグベア 岡田卓也名無しアクションに掲載された『ワニ男爵』岡田卓也の読切。気が抜けたような顔した、まんまる子グマの話。 子グマのキャラがとてもいい。ゆるキャラみたいな惚けた可愛い顔をしているのに、怖かったり、現実逃避したい時は『リアルすぎる死んだふり』で、誤魔化そうとする。そのギャップが面白い。なによりも友達を助ける時には、勇気が出せる、優しさがいい。ゆるさと見せ場をしっかりと書き分けている、いい読切この読切が全部読めるぞ〜!!スマイルドール 石黒テル密名無し「となりのヤングジャンプ」さんありがとうございます!! 石黒テル密「スマイルドール」 エレベーターガール・立花博美は笑顔が苦手で不愛想。そんな彼女が夜一で購入したのは、”人を笑顔にする人形”で!? https://tonarinoyj.jp/episode/10834108156641744060 不気味で昭和モダンな「スマイルドール」スマイルドール 石黒テル密たか深夜ラジオを聴くことが趣味で、愛想のなさゆえ仕事に就けなかった主人公は、仕方なく伝手で紹介してもらった「エレガ(エレベーターガール)」として働いている。 …というこの設定だけで、主人公の置かれた苦痛がビリビリが伝わってくるのがすごい! 生来の愛想の無さにくわえ、寝不足で勤務態度は最悪。 フロアで船を漕いだりあくびしたり、サービス業の風上にも置けない。 おそらく毎日毎日「笑顔のなさ」を同僚から客から批判され、エレガとして自分の無能さを突きつけられてるから開き直ってるんだろうな〜と察した。 なによりむごいのが、やりたくてやってる仕事じゃないし、笑顔は苦手だけど、キラキラした「エレガ」そのものには淡い憧れをいだいるところ…地獄か。 随所に散りばめられた、ハレの日に訪れる昭和の百貨店のモダンさが、暗くて不気味な話を引き立ててたと思う。 「笑顔にする人形」のオチと、主人公の気質がうまく噛み合った面白い読切でした。 これから作者に注目していきたいです!究極の太鼓持ちギャグ!!「後輩王木下」後輩王木下 まえだたかひろ名無しカラオケの履歴に上司の好きな曲入れまくるっていう発想がシンプルにすごい笑 たしかに履歴に好きな曲入ってると謎の嬉しさがある 現代の木下藤吉郎かよ雪降る日、家族からの逃避行固定編成 桃山アカネ名無しずっと雪が降っているのが印象的だった。雪が電車を止めて、雪玉をぶつけ合って、子供が言う『雪国』の引用で、救われた気分になる。家族という題材はモーニングでよく目にするけど、そのためか新鮮に思えた。 森泉岳土さんの作品で一番好きだ…! #読切応援リングワンデルング 森泉岳土starstarstarstarstarかしここの作品をモーニングの読み切りで読めるってすごい贅沢体験だと思う。 森泉岳土さんはずっと絵が好きで読んでいたのですが(実はとても独特な方法で描いていらっしゃいます)、これはストーリーもド直球で好みだった…。 市川崑監督の映画とか好きな人はたまらんと思う。 美麗な画面とスリリングな展開…はぁ、単行本でたら絶対買わないと。しみじみと、けれど陰気にならないように父のこと 花沢健吾にわか「アイアムアヒーロー」の花沢健吾が、亡き父のことを描いたエッセイコミックの読切。 強烈な感情表現をせずに淡々と語っているのが印象的。しみじみと回顧しているけど、陰気にならないように工夫が凝らされており、人物を猫のようにデフォルメしている。やはりいい漫画を描くうまく言えない。けど面白い!卓球セラピー 植田りょうたろうstarstarstarstarstarかしこはなちゃんが通う本屋には卓球台が置いてあって、いつも店番をしているお姉さんは髪の毛で顔をおおって隠している。夏にお姉さんの顔を見てしまい泣かせたショックで、店に行くことができず冬になってしまった。 お姉さんは顔にキズがあるわけでもないんだけど、誰にも顔を見せられなくなってしまったみたいだった。ここが切ないけど作品のポイントだと思う。はなちゃんと友人うたちゃんの熱い卓球の試合は読んでいてとっても楽しかった。 なんとなく西岸良平みたいだなぁ…と思いながら読んでた。 優等生から飛んでいく瞬間a fly boy 48円にわか不良ってものに憧れてしまう時期はある。けどそれっぽいことをしても、なんだか授業のことが頭から離れない。この主人公の思考はそういうリアル感が描かれていて、共感できた。 彼のレイアップを打った時の飛翔は、そうしたこれまでの自分からも飛んでいった瞬間だったのだろう。物語のラストでは、ハーレーを知らない主人公は扉絵で、それに跨っている。それがはっきりした就職などの現実的未来には繋がっていないだろう。けど、彼にとってこの1ページはかけがえのないものとなるに違いない。そんな青春を瑞々しく感じ取れた。良作父娘の心温まるほがらか読み切り #読切応援ゼンマイ 日𠮷ゆい子名無し日𠮷ゆい子さんの読み切りはほのぼのしてて癒される。 娘から婚約相手を紹介したいと言われたお父さんの話で、お嫁に行っちゃうのが嬉しい反面ちょっぴり寂しいっていう繊細なニュアンスがすごく伝わってきた。 このお父さんが大阪弁でつるっぱげで可愛いんだよなぁ。いい短編に出会えると本当に嬉しい #読切応援裸の肖像 加納梨衣starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)加納梨衣先生の短編集が出たら絶対に買う!と誓ったスペリオールの読切。 美大受験で一浪し、予備校に通っている純情少年が初めての裸婦デッサンに動揺を隠しきれず全く描けなくてムキになっていたところに、さっきのヌードモデルが話しかけてきて・・。 あんなに爽やかで胸キュン必至の『スローモーションをもう一度』が描けて、こんなにじっとりとしたエロティックな作品も描けるなんて! 多くの言葉を必要としない、心情を表情や目で語る描き方がとても上手いし面白いし、美しい。 間を表現する表情のアップにハッとさせられる。 セリフは関係や感情を示すわざとらしい言葉は極めて少なくごく自然なやりとりがされているところが映画的で素晴らしい。 50分くらいで映像化してくれたりしないだろうか。 面白くない映画の特徴として、やたらと状況や感情を言葉で説明してしまうものがあって、そうされてしまうと観る側としてはその人にそれ以上の何かがあるようにも思えず、もはやそのキャラクターに自分を重ね合わせてその奥の感情を読み取る気が萎え、全体的に薄っぺらく感じて興醒めしてしまう。 それに比べてこの作品は表情の一つ一つで読者をがっちり掴んで離さない。 彼女の目がすごい。 目は口ほどに物を言うとはいうが、この目が感情を語り、心動かされ、その心情の奥を掘り下げたくなってしまう。 主人公の前にはまだまだ可能性が満ち溢れていて、経験したことがないこともたくさんある。 そんなとき突然鼻先にぶら下げられた魅力的な彼女、突き動かされた性欲に思考がぶん回され本来の目的を見失ってしまうのも分かる。 彼女の好意と興味は確かにあったであろうが、それが相手の人生を狂わせてしまうものであれば、と決断するほどには本気だったのかもしれない。 いや、だからこそ逆に遊びなのか? どちらにせよ、優しさゆえの決断だったと分かるし、もっとしっかりしていれば違う形もあったんじゃないかという後悔も出てきそうだ。 その決断に報いるには前を向いて頑張ることだ。 スマホやLINEらしきものが出てくるので現代と分かるが、それ以外は特に時代性を感じさせず、いつの時代のどこの地方に当てはめてもある程度読めそう、というのが僕は大好きだ。 路面電車とか、髪のなびき方、乱れ方などディテールの良さと画面の白さの抜き加減のバランスもたまらない。 あー、絵とか全然描かないけど、知り合いがやっているヌードデッサンにたまらなく行きたくなってしまった。 タイトル通りとは恐れ入った!彼氏可愛いよ彼氏きょうは私が抱きます。 高田ローズたかFEEL YOUNG11月号の巻頭がからっぽダンスRで、まずそれを読み、最後のページをめくって現れたのがこれで動揺が走った。タイトルが目に入った瞬間「マジかよ...!!」とテンションが上がり、興奮を抑え楽しみを取って置くことにして最後に読んだ。 かわいい扉絵。 線が細めでトーンや小物でキラキラした紙面。 彼ピッピ・ミキオの清潔感だけあって突出したところのない平凡な見た目。 主人公の「いや無理でしょ…」っていう正直なリアクション、 全部いいけど、やっぱ「ミキちゃん」がかわいかったのが何より最高だった(ベッドの上で) 雑誌は毎月読み出してそんな経ってないけど、自分の中で「ジェンダーレス男子に愛されています。」で高まった敬愛の念が、「きょうは私が抱きます。」で頂点に達した。ひとつの女性誌の中で、恋愛の形にダイバーシティがあるのって素晴らしい。 なおこの2ヶ月後の2019年1月号から、同じ女性攻めをテーマにした松田環先生の「こちらから入れましょうか、その…アレを」が始まったけれどど、2作の雰囲気は驚くほど違う。こちらは女性漫画らしくキラキラしてるけど、『アレ』の方はちょっと気だるげで退廃的で淫靡な感じ。 これらの作品に掲載ゴーサインを出した編集部の姿勢を全面的に支持するし、一生勝手についてくぞフィーヤン。そして高田ローズ先生…! https://twitter.com/RoseTAKADA/status/1048572649926942722?s=20シンプルに好きリカのじかん 仲間りょう名無しマンバの「今年読んで良かった読み切り」のジャンプまとめを見て再読。 https://manba.co.jp/topics/15900/comments/55896 あらためて読むとすごくいいシュールギャグでかなり笑えた。 バカバカしくて頭空っぽにして読めるのいい。 ただ呪術廻戦9話、アクタージュ15話っていうタイミングでの掲載は読者の感心を引きにくかったかも。 <<178179180181182>>
※ネタバレを含むクチコミです。