コミックDAYSの感想・レビュー1020件<<56789>>人間の美しさも恥ずかしさも手加減無しでPOLE STAR NONstarstarstarstarstarmampuku【1話読了】 時代遅れかもしれないが、ここには文化があり、研鑽があり、誇りがある。 ポールダンスは普通しないようなポーズが多く含まれるので、画力の高い作者にぴったりのテーマかもしれない。楽しみ。 競技性が高いジャンルではなさそうなので、日常やお仕事、ヒューマンドラマを中心に展開されるのではと予想。超絶半端ない個性の主人公が大好き! #完結応援片喰と黄金 北野詠一starstarstarstarstarナカタニエイト<ログライン> アイルランドからゴールドラッシュに沸くカリフォルニアへ向かう主人公たちの冒険譚。 <ここがオススメ!> 1巻から最後までずっと最高に面白い超絶傑作! 特に、主人公の女の子アメリアのキャラが本当に最高!! とにかく意志と根性と度胸が物凄い! あるキャラ読勢としてこの上ない至高の漫画です。 是非ともアニメ化を希望していたのですが、敢えなく完結となってしまったことが寂しくもあります。 ただ、もっと多くの人に本当に心から読んでもらいたい、めちゃくちゃオススメ作品です! <この作品が好きなら……> ・ゴールデンカムイ https://manba.co.jp/boards/2 ・アイドリバティ https://manba.co.jp/boards/136386 ・涼宮ハルヒの憂鬱 https://manba.co.jp/boards/20085心が洗われるかさねと昴 山田金鉄starstarstarstarstar野愛女装男子の昴くんと元気なボーイッシュ男子かさねちゃんのピュアでまっすぐな恋愛に心洗われる…。 可愛くて初々しくて甘酸っぱくて不器用だけど、ちゃんと自立した大人同士の恋愛なのがたまらない!! 言葉足らずですれ違ったり傷つけあったりしないで、まっすぐ話し合ってかっこ悪いところも見せあって絆を深めていくのがいい。恋愛漫画のすれ違いって絶対いらないから素晴らしい。 尻を揉んだのをきっかけに女装好きをカミングアウトして恋愛に発展する…という文字に起こすと不思議な流れだけど、読んでみると必然だ!!と思えるからすごい。 かさねちゃんも昴くんもうぶなのに一生懸命気持ちをぶつけるから愛おしい。本当に心が洗われる…!!はちゃめちゃ感がオススメ世界最強の魔女、始めました ~私だけ『攻略サイト』を見れる世界で自由に生きます~ 坂木持丸 riritto 戸賀環starstarstarstarstar_border宮っしぃAランクスキルが1番上だと思われている世界で、主人公が手に入れたスキルはSSSランクのインターネットという謎スキル、最低のGランクより下だと貴族の家を追放される そこで色々とスキルを調べたら攻略wikiに自分がいる森のマップが書かれており、そこで地上最強のバルスブレイカーの杖をゲット そこから始まる無自覚にもインターネットを駆使してはちゃめちゃ最強魔女人生スタートなお話し かなり物語のテンポも良く、画力も高く、キャラも立っている、ありがちな最強無双系ではあるが主人公のちょいちょいポンコツな感じがコミカルでかなり楽しめた まだ続きそうなので今後にも期待できる良作ですよ師弟愛にスケート愛、スポ根の本質は愛なのかもしれないメダリスト つるまいかだstarstarstarstarstarmampuku【4巻読了】 この『メダリスト』とかいう神漫画を今の今まで読んでこなかったことを激しく悔やんだ。 真っすぐでストイックで鋼メンタルの主人公が、少し遅れたスタートラインからガシガシ上手くなっていくスポ根成長ストーリーが好きみたいです(『BeBlues』など) 読みながら主人公たちに勝ってほしくて本気で応援しまう、勝っても負けても感動の涙を流してしまうこの気持ちはウマ娘で推しを育成してるときの感覚に近いです。残念ながら読むと泣いてしまうので漫喫や移動の電車ではなく買って帰って読む必要がありそうです。 個人的な推しは眼鏡少年の理凰くんです。ツンデレ可愛すぎか頭空っぽで寝る前に読むみなみけ 桜場コハル六文銭これがおすすめ。 こういう日常系って雰囲気が重要だと思うんですけど、『よつばと!』もそうですが、本作も最高なんです。 タイトルのとおり南家の3姉妹、高校生の長女・ハルカ、中学生の次女・カナ、小学生の三女・チアキの日常を描いた作品。 ホントにそれだけ。ざわつくようなことは一切ない。 なんてことない、ゆる~い展開と、あまりごちゃごちゃしていない絵柄も相まって、寝る前に読むとアルファ波でまくって、リラックスできます。 ちょっと前にアニメなどあって、そこそこ有名になりましたが、まだまだ続いているので、忘れないで欲しい。 1年に1~2冊程度の刊行速度だけど。 あと、この3姉妹の両親問題(出てこないし、話にも出てこない)については考えると闇が深くなるから、考えないほうがいいです。 現実逃避したい人におすすめの作品です。八咫烏一族が織りなす異世界ファンタジー烏は主を選ばない 松崎夏未 阿部智里名無し※ネタバレを含むクチコミです。いやきっとフィクション…ほんとにフィクション?鉄腕ザビエル 美谷尤starstarstarstarstar_borderゆゆゆザビエルがめちゃくちゃ強いなんて、そんなバカなと思ったんですが、未開の地へ向かう宣教師が弱いわけなかろうという説明やら、信仰の力の説明やらを読んでいたら、「ほんとうに強かったのかもしれない、実際はここまでじゃなくても」と思い始め、さらに読んでいたら「ザビエルが強くてなにがおかしいんだ!」という気持ちへ変わり。 もっと読んだら、「多少誇張はあっても、ザビエルさんならやってくれていたはず!」という、よくわからないことに陥りかけました。 とにかく、おもしろいんです。 存在がボケ役のザビエルさんも、気づいてしまったが故に苦労してしまうツッコミ役のアンジロウも。 出鼻に織田信長が出てきて、「またノッブ!!」と思ったんですが、杞憂でした。ザビエルさんの存在感は織田信長では衰えません。 さすが、信仰の力! 作者さんの別の読み切りも読んでみたら、やはりどこか吹っ切れていて、おもしろかったです。『股間無双』作者が送る健康的JK格闘 #1巻応援パンチラッシュJKタラちゃん ジブロー 斯道歩starstarstarstarstar_border兎来栄寿『股間無双~嫌われ勇者は魔族に愛される~』のジブローさんが原作を務め、新鋭の斯道歩さんが作画を担当する本作。 身長2mを超える威圧感ほとぼしる風貌で中学時代に喧嘩無敗の「拳王」と呼ばれ恐れられた男・二階堂勝王(かつおう)は実は一度も戦ったことがないビビりで、本当に強くて武で頂点を目指しているのは双子の妹である多薇(たら)だったという設定で始まる健康的学園格闘マンガです。 ジブローさんの作品ということで『股間無双』をお読みの方であればご存知の通り、良い意味でとても頭の悪いマンガとなっています。だが、それがいい。 勝王いわく「学校で一番風紀を乱している」教師である吉良綺羅々(きらきらら)先生はとにかく「バルン」「バルン」という擬音を放ちながら初登場から4ページかけてその恵体を見せつけてきますし、多薇と最初に戦うことになる″鉄拳アングリー″こと中島亜久里(あぐり)も自身の癖を露わにする妄想を3ページかけて見せつけてきます。いい趣味してるぜアングリー! 1話読めば解る、健康的な描写への尺の割き方に安心と信頼のジブロー節を感じずにはいられません。「パンチラッシュ」の「ッシュ」の部分から色を変える装丁も、作り手の意志と意気込みを感じます。 斯道歩さんの高い画力が存分に生かされたパンチラやパンツ舐め構図の豊富さは、大変に健康的です。かと思えば、格闘アクション部分の描写も非常に力が入っていて迫力があり格闘マンガとしての楽しさもしっかりとあります。 スネ毛のキモさに定評のある″スネ一文字″ローキック菊郎のようなダサい名前のイケメンがブチ切れている性格で、しかもしっかり強いのは坂本ジュリエッタ的な何かを感じます。 巨乳で絶対領域持ちの黒髪ロングストレートJKがガチで戦うマンガが好きな方、『はぐれアイドル地獄変』や『一勝千金』が好きな方にオススメです。 それにしても、長谷川町子さんもまさかこんな作品のモチーフになるとは思っていなかったでしょう。サムネ自体がエロすぎる.....サタノファニ 山田恵庸名ありエロすぎ注意!はちゃめちゃに優しい話君と宇宙を歩くために 泥ノ田犬彦starstarstarstarstarNanoとにかくこれに尽きる。「でも僕は宇宙を歩きたい!」などといった表現が秀逸で綺麗で、小林くんと宇野くんがすごく愛おしくなる。作品を読んだ上での「君と宇宙を歩くために」にタイトルの良さに震える。 できないこと、苦手なことに対して工夫して頑張っていく二人に希望が持てるし、自分にも似たようなことあったなぁわかるなぁと共感できる。なによりそんな一生懸命な二人に泣いてしまう……。 まだ1巻だし全然追いつけるんでぜひ色んな人に読んでほしい。「うれいらずたのぼー!」 #1巻応援ザ・キンクス 榎本俊二starstarstarstarstar兎来栄寿『ルックバック』の劇場版アニメ化が本日発表されましたが、藤本タツキさんもファンであることを随所で公言する榎本俊二さん(『チェンソーマン』ファンの方はぜひ『斬り介とジョニー四百九十九人斬り』を読んでください)。 これまでも『GOLDEN LUCKY』や『えの素』に始まり、『榎本俊二のカリスマ育児』や『思ってたよりフツーですね』、近年では『アンダー3』や『表4子ちゃん』などさまざまな作品で溢れ出る虹色の才能を披露してきました。下ネタとギャグの印象が強い方も多いかもしれませんが、決してそれだけではないことは『火事場のバカIQ』などを読めば一目瞭然です。 そんな榎本俊二さんの最新作。従来の作品とはまた違ったテイストを提供してくれています。35年のキャリアを重ねながら、未だに独自のセンスを縦横無尽に発揮し続けているのは尊敬します。まるで、汲めども汲めども枯れない泉のよう。 本作は、あとがきで筆者自身が語っているようにこれまでは掌編や4コマが中心だったものの残り少ない人生の中で挑戦をしようと描かれた、毎話16ページの連載です。 内容としては、小説家の隅夫・妻の栗子・中学生の長女茂千(もち)・小学生の長男の寸助の4人家族である錦久(きんく)一家を中心にしたコメディ……という字面から想像できるものの数段階斜めに行ったものです。 まず、4コマや掌編を思わせるコマ間のテンポの良すぎる展開。 栗子が 「うえー同窓会だって 行かない〜〜〜〜」 と言った次のコマではおめかしして 「行ってきまーす」 とコロッと言動が反転していたり、 「来月までにお芝居の台本書いてくれない?」 と栗子に言われた隅夫が 「断る」 とやや大きめのコマで拒否した次のコマでは 「おはよー何書いてるの?」 「芝居の台本だ」 と言った具合です。 普通ならこの間に何かしらのコマを挟みそうなものですが、それを省いています。 また、このスマホで読まれることを意識する時代には珍しく、各ページ3〜4段を基本として5段のコマもあります。これらによって、1話1話の情報量が多く密度が濃くなっています。 そして、普段は詰め込んだコマ割りでありながらここぞというときには大ゴマや見開きで爆発させる。この緩急が読んでいて非常に爽快です。毎回の「ザ・キンクス」の題字の出し方など最高です。 また、義両親との関係性であったり保護者面談であったり、子育てや田舎あるあるであったり、社会的に地の足のついたテーマをリアルに描きます。孫に良いもの食べさせてしまう祖母、かわいい。しかし、そこから突然翼を生やしたように羽ばたく自由な発想が注入されていくところは流石のセンスです。旗振り当番の話を考えさせても100人中99人はそうはならないでしょう。 1話の言葉遊びや5話の物語創作の技法や空想のお話、番外編の哲学性など、榎本俊二作品らしさが溢れているところも堪りません。6〜7話の構成力の高さなどは、素のマンガ力の高さに感服させられます。 かと思えば、抽選会の2等の賞品が「高級赤外線スコープ」であるところなどはちょっと普通には出てこないセンスです。 「うれいらずたのぼー!」は声に出して読みたくなるセリフで2024年筆頭クラスになるのではないでしょうか。マンガを読むときに普段はまったく使わない筋肉を使って筋肉痛になるような快感があります。 見所が詰まりすぎていて、人によって好きになる点や良いと思う点がそれぞれにあるのではないでしょうか。 榎本俊二さんは凄まじいマンガをたくさん描かれてきているのですが、近年の主要なマンガアワードではあまり名前が挙がることがありません。しかし、この『ザ・キンクス』はほど良い具合のキャッチーさとニッチさを併せ持っており、下ネタもないため広く薦めやすいこともあって「このマンガを読め!」のようなところで上位に入るポテンシャルを感じます。ぜひ何かで上位を獲って、改めてこの天才的なセンスを世に知らしめて欲しいです。 余談ですが、あとがきマンガの1コマで積み重ねられた本の中に「チェンソー」というタイトルがあるのは藤本タツキさんは嬉しかったんじゃないかなぁと勝手に思っています。『ロマンガロン』と並んでいるのも良いですね。美しい貴族令嬢の、本質はもはや任侠では悪役令嬢の中の人~断罪された転生者のため嘘つきヒロインに復讐いたします~ 白梅ナズナ 紫真依 まきぶろstarstarstarstarstarhooper言いたかった、どこかでタイトルの想いをぶちまけたかった。 まず、定番の悪役令嬢のざまぁモノでは重要なファクタとなる「見返すためのもっと上の男」が存在しない(出ては来る)。 色も恋もない、悪役令嬢による一直線の報復だけが描かれている。 そして復讐の動機となる、エミさんへのエミリア嬢の恩義がもはや、任侠のそれである。 「おやっさんがァ、おやっさんだけがァ、ワシに生きる場所をくれたんじゃあァ!!」 そんな広島弁マインドを胸に(※個人の感想です)、頭も切れるインテリヤクザチート令嬢の復讐には無駄がない。音速の巻きで勢力図を塗り替える。好き。 ヒロインのピナさんが一巻ではそこそこホラー顔で恫喝してきたが、ご安心ください、そのへんでゴロまくチンピラ程度です。 ちょっと違うけど「バチギレして無双で勝っちゃうBLACK LAGOON IF日本編鷲峰組」でキラキラなパティスリー作ったらこうなるんじゃなかろうか? また、「なろうの原作では本編後が真っ黒なんだけどこの辺漫画にできるの…?」という好点も気になる。 今後もネットで読んで紙版も買います!好きっ! 思いの丈をぶちまけられて、満足です。 「クラゲの骨は青」感想クラゲの骨は青 追本ニーナ何とも意味深なタイトルだ。そもそもクラゲに骨は無い。この得体の知れなさが、しかし読んでみると妙にしっくりくる。 物語全体を覆うヒリヒリした痛みや不安に煽られるように、ページを捲る手はどんどん早くなっていく。…結局ひとは得体の知れないものに対して、恐れを感じながらも惹かれてしまうものなのだ(笑)。巻いたが、よい結末片喰と黄金 北野詠一starstarstarstarstarhooper金 or 困窮、とか、視野狭窄した2択の外側に、アメリアちゃんが出られて良かったと思う。 他の登場人物たちも何かしらの、希望のある外側に出られたんじゃなかろうか。次作も期待。 【追記】 作者のブログ「北野詠一場」、10巻小ネタの記事でラルフさんの顛末が読めまーす!「青野くんに触りたいから死にたい」感想青野くんに触りたいから死にたい 椎名うみニーナホラーと純愛は実に相性が良い。片方だけでももちろん成り立つけど、組み合わさると最高の相乗効果が生まれる。この作品もまさにそんな感じだ。純愛ゆえの暴走はより恐ろしく、ホラーゆえ切なさにも拍車がかかる。そして物語はいよいよクライマックスに突入。この2人は一体どんな結末を向かえるのだろうか。最後まで見届けたい。誰の心の底も見えない。貴族社会、こわい。雪と墨 うの花みゆきstarstarstarstarstar_borderゆゆゆ大量殺人&放火をした極悪人ネネオの前では、ほわほわのほほんとした追放令嬢のフレイヤがかわいい。 そんな彼女に癒やされている、男二人もとても良い。 ネネオの傷を隠していたものは2巻でペリッと剥がされ、過去の傷が少しは癒えて生きていきやすくなった。 3巻以降はフレイヤの番ということだろうか。 ほわほわのほほんとしていたから、腹芸なんぞできるのかと思ったら、さすが本家筋の大令嬢。 ちゃんと言うことは言えていた。 義姉が単なる極悪な性格の姉だったら、もっと勧善懲悪展開ですっきりしたのだろうけど、そうでもなさそう。 しれっとひどい言葉を言い合うのに、誰も腹の底を見せない。 イラストはとてもきれいで、笑うフレイヤはとてもきれいで、きっと顔立ちが似た義姉も笑んだらとても優しい顔をしている。 ネネオはいい加減にフレイヤの名前を呼ぶべきだけど、身分差のせいなんだろうか。 4巻発売が楽しみ。現代的な主人公によるJ2からの立身 #1巻応援ナリキンフットボール 明石英之 清水海斗兎来栄寿旧来の作品においては、データや科学的アプローチを重視する頭脳派キャラというのは噛ませ犬ポジションであることが非常に多いものでした。データを過信して、データを超える強さや成長やチームワークを見せる主人公側に敗れるというのが様式美です。 しかし、今は逆にデータで戦う頭脳派キャラクターが主人公になる時代なのだなぁとこの『ナリキンフットボール』を見てもしみじみ思います。 古くから行われてきたスポーツアナリティクスが近年では現実世界でも非常にメジャーな存在となってきたことはSports Analytics Labのこちらの記事に詳しいです。 https://www.sportsanalyticslab.com/column/sports-analytics-history.html 特に、2003年に発売され2011年にブラッド・ピット主演で映画化もされ大人気となった小説『マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男』の大ヒットもあり、一般的にもプロスポーツの世界でデータを分析し活用することを重視して戦うことはメジャーになりました。 それから更なるテクノロジーの発達によりGPSやドローンでより多角的にデータを採ることができるようになり、得られたビッグデータをAIによって解析させることも可能となりました。それによって、人間が抱く印象を超えたいくつもの真実が浮かび上がってきます。 本作の主人公は、サッカーIQが非常に高く目に見えない部分のチーム貢献度が大きいセンターバックの我王(がおう)。彼が、J2という舞台から最高の選手を目指していく物語です。我王は体力テストにおいてはJ2でも最下層で、技術的にも優れているわけでもない選手です。しかし、対戦相手や味方の分析を誰よりも深く緻密に行っており、俯瞰した視点から試合全体を見通すことのできる能力を持っています。 近年では、運動能力の66%は遺伝的な要因で決まるという研究もあるそうです。体格や骨格、柔軟な筋肉などはどうしたって天与のものです。フィジカルやスピードはいくら鍛えても先天的な才能の差で負けてしまうことも多いでしょう。しかし、たくさんの知識を得た上で他者よりも多く思考するというところに関して言えば、時間さえかければ誰にでもできる、努力の余地か大いにある部分です。 実際、近年目覚ましい活躍を見せる日本代表の三笘選手も目に見えるドリブルや決定力のすごさはもちろんのこと、それ以上に高いサッカーIQこそが特筆すべきものであると言われることもあります。 超常的な身体能力を持たなくても圧倒的なインテリジェンスがそれ以上の武器となること、それが主人公像にさえなり得ること。「頭が良いことはかっこいい」という、現代的な価値観が反映されています。 なお、我王はアナリストではなくあくまで選手としてのトップを目指します。なぜなら、アナリストではどれだけ頑張っても億単位の収入を得られないからです。サッカーが下手なままで、頭脳によって最上位のプレイヤーを狙っていく。そこに新鮮味のある面白さと熱さが詰まっている作品です。11人でやるチームスポーツだからこそ、個の能力以上に戦略やチームワークがものをいうサッカー。個性豊かなチームメイトと共に、我王がどのような戦略を打ち立ててチームを躍進させていくのかワクワクします。描かれているのはサッカーではありますが、ビジネスなどにも通じる物語でもあります。 J2のチームの予算配分などプロスポーツの経済的な部分も詳しく語られるので、『グラゼニ』のような作品が好きな方にもお薦めです。医者マンガの中でもトップクラスに好きですアンメット 大槻閑人 子鹿ゆずるstarstarstarstarstarさいろく医者・医療系マンガは数多くあれど、実はちょろっと読んだだけのものが多くてちゃんと続けて読んでいるものが少ないんですが、本作はちゃんと全部読んじゃってます。単行本ですが。 最初の1巻でのヒキがかなり強かったのと(ヒロインの話は凄い重さだし、主人公も実は激重…)医療マンガにある難しい空気感が少なく、マンガとしてめっちゃ読みやすい。 「ブラックジャックによろしく」とか「コウノドリ」とかも好きですが、やっぱそういう前知識がちょろっと入って溜まってくると抵抗なくなってくのかな? いずれにせよアンメットも外さないなーっていう安定感があり、イイ話も満載です。 あとこれは医療マンガ全体がそうだけど、飽きないように毎回別の病状になってるわけで、取材や調査の努力が尋常じゃないなって読んでてわかるんですよね。そこがまたイイ。 もやもや病とか聞いたことなかったもんな(指定難病なようなのでかなり珍しいようですが)ゴリラーマン40の感想 #推しを3行で推すゴリラーマン40 ハロルド作石starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 連載中も読んでいたがまた読み返してみると、「ストッパー毒島」のネタとかも思い出したりできたのでよかった。トイレに鯉を流す話はゴリラーマンでも面白いし、思い出話でしても面白すぎるだろ。 ・特に好きなところは? やはり注釈もふくめてべかちゃん。高校時代とあまり変わっていないと考えるか研鑽を積んだべかちゃんと見るかで感想は変わりそうだな ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! いきなりゴリラーマン40を読むよりも「ゴリラーマン」を読んでからの方がより楽しめると思います。 マタギ系漫画だ!やったー!と思いきやマタギガンナー 藤本正二 JuanAlbarranさいろくまさかのe-Sports系。 1巻の表紙買いをしてしまった自分が悪いんだけど、初めて手に取るタイトルは買う前にあらすじを読むのも重要ですね。 せっかく買ったから読もう→気づいたら6巻まで読み終わってた! クチコミ残そう、と思ったらマンガ沼webでピックアップされてて、川島さんがザックリ説明してくれてました。 https://manba.co.jp/manba_magazines/26332 個人的にFPSはPUBG・APEX・フォートナイトぐらいしかやったことないんですが、本作ではAPEXっぽいゲームを、伴侶に先立たれたお爺ちゃんマタギがひょんなことからプレイしてみるというマンガ。 どうも原作者がスペイン人らしい。スペインで原作書いて日本人が日本でマンガ起こしてるのってすごいな。 ただ、なんでそんなにいきなりFPSが上手になれるのか…?とか無粋な事も正直思ったのでそこら辺を割愛せずに説得力持たせてくれたほうがよかったのでは、とかは思いましたが、そんなこたーいいよっていうぐらいサクサク話が進みます。 大枠を俯瞰すると典型的な展開ではあるものの、そういう典型的な徐々に仲間が増えていったりする物語をスピード感持ってサクサク描かれているのは人気が出るのもわかりますね。スナック的に楽しめるので(悪い意味ではなく)ご時世的にはとっつきやすいのかな。 1巻を読んだ時点では、川島さんも言ってますが2巻ぐらいで終わっちゃいそうな雰囲気がしてましたが現在6巻まで。また続き出たら読むと思います。五十嵐大介×猫×鎌倉×海!!かまくらBAKE猫倶楽部 五十嵐大介名無し※ネタバレを含むクチコミです。ポルノ原理主義みょーちゃん先生はかく語りき 鹿成トクサク 無敵ソーダstarstarstarstar_borderstar_border江戸川ネタバレ含まないように内容には触れず。 タイトルは、ニーチェの名著「ツァラトゥストラはかく語りき」から取ったのは明らかだが、内容は一切関係ない。 気持ちいいくらいポルノ(商品)として作っている作品。 たくさんの美少女たち(年齢は違うが、造形は全て幼さが残る女性たち。エイジズムを感じさせる)が、性にまつわる話しや実践を行う。読者は傍観者であり、覗き見している感覚にさせる。劣情の煽り方がうまい。 ニーチェの言うところの「深淵」はない。深堀りするのが野暮なほど、ポルノに徹している。 こういうお粗末でシンプルな作品は、気持ちいいので嫌いではないが、哲学的に考察することが趣味なので、あえて違う角度から。 ポルノに徹するこの作品、ある意味、漫画家たちの高尚なものを作りたいという有りがちな心情へのアンチテーゼに思える。 なぜニーチェの言葉を引用したのか。 「神は死んだ」という有名な言葉があるが、作者は「高尚なものの存在価値は死んだ」と、言いたいのではないか。 ある意味、正解である。 漫画を通して、何かを伝え、誰かを救ったり世界を少しでも良くできるか? 非常に難しいだろう。 それならば、一日の疲れを癒やすようなサプリメントのような役割に徹する。そちらのほうが役に立つのではないか、と。 間違っていないような気がする。 しかし僕は、宮崎駿や高畑勲などの「漫画やアニメという媒体は、思想の伝達のツールとして有能」という理由からの、ある種のアンガージュマンに感動する。 日本はもう下降する一方だ。景気のいい時代のように、考えないままでいるわけにはいかない。「パンとサーカス」を与えている場合ではないのだ。 商業主義、拝金主義に迎合せず、使命感を持って、血も滲むような努力をしながら、「微かな可能性」にかけて制作する作家たちを応援したい。 ニヒリズムに陥って居直る作家たちよりも。これまじで中丸くんが描いてるのか山田君のざわめく時間 中丸雄一starstarstarstarstarNano漫画描くの上手すぎてびっくりした。本当に普段歌って踊ってコメンテーターしてる人が描いてるんですか??本当に?? 大前提として私は中丸くんどころかジャニーズに全然詳しくないのですが、最近Twitterを始めてそこで原稿スペースをしていたことは知ってました。普段の仕事しながら漫画描いてて本気でデビュー目指しててすごいな~かっこいいな~私も原稿頑張らんとな~と思ってたら、本当にデビューしてアフタヌーンに載ってるのすごすぎる! ストーリーも「ざわめく時間?なんだろう?」と疑問を抱いて読んでみても「ああ!これね!あるある!」って共感できたり、オチもクスッとなったり、普通にめっちゃ面白くてひたすらびっくりしてる。すごすぎる。てかごうわん君って誰!!?これ毎月読めるの楽しみすぎる。マジでめちゃくちゃ応援したい。<<56789>>
【1話読了】 時代遅れかもしれないが、ここには文化があり、研鑽があり、誇りがある。 ポールダンスは普通しないようなポーズが多く含まれるので、画力の高い作者にぴったりのテーマかもしれない。楽しみ。 競技性が高いジャンルではなさそうなので、日常やお仕事、ヒューマンドラマを中心に展開されるのではと予想。