コミックDAYSの感想・レビュー1021件<<3031323334>>刑事漫画に「まだこの手があったか」と思わされました 東京サラダボウル ー国際捜査事件簿ー 黒丸libro数々の名作を生んできた刑事漫画というジャンル。その深く広いジャンルの中で「この手があったか」と思わされたのが国際事件の捜査を手掛ける刑事×警察通訳という組み合わせ。しかも解決するのは東京というサラダボウル化している都市で起こる外国籍の人が絡む事件ーーということで面白くないわけがありません。まだ男性社会の中の女性刑事、同性愛者と解決側をマイノリティにしていることもまだ何かありそうな気がして先が楽しみです。#1巻応援 サラダボウル化した都市といえばニューヨークが有名ですが、いろいろな数字を見たり生活を振り返ったりすると東京も徐々にサラダボウルになっています。具材のひとつとして、わたしたちはどう振る舞うべきかも考えさせられます。カスカスの心が、ごくごく水を飲む感じ。スキップとローファー 高松美咲starstarstarstarstar干し芋6話まで読了。 癒される~。 みつみの素朴さ、純真さ、真面目さ、思いやり、優しさ、素直さ、私自身の心が浄化される。 登場人物一人一人が丁寧に描かれていて、自分に似通った人物を客観的に見ることができるのもいい。 自分の嫌なところも、認めてそれも含めて自分なんだと思える。 みつみが、田舎から東京の進学校に入学するところから始まる。 はじめは、右も左もわからず、知り合いも一人もいない学園祭活が始まるが、今では、東京が第二の故郷と言えるほどに馴染んできた。 でも、田舎に帰郷した時のリラックスマックスのみつみも、家族の暖かさも、羨ましいくらいいい。 東京で、みつみを預かっているナオちゃんのコンプレックスを聞いて、ドキッとした。身近で幸せすぎる人がいる、その時の自分の心情って複雑で、それをいつも押し殺して生活している事って、心の片隅にある気がするから。 それで、いいんだよって、寄り添ってくれているような気がして、ほろっとした。どこにもいけないコロナ禍の我々に刺さりすぎる生き辛さ #1巻応援まじめな会社員 冬野梅子starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)アラサー独身女性のどこにも着地できない居心地の悪い浮遊感を味わえる作品で、非常に興味深かったです。 30歳、契約社員の菊池あみ子。 世間の顔色を伺いながら、自分がどうしたいかという欲求に目を向けずマニュアル通り、立場なりの波風の立たない言動を繰り返す毎日。 自立してはいるが、どこか満たされず、彼氏でもいれば変わるのかとマッチングアプリでの出会いを機械的に1年こなすが、彼氏は5年いない。 そんなとき、職場に「仕事以外に何かやってる人」っぽい女性が気になっていき、交流が始まってから日々に少しずつ変化が生じていくのだが…。 https://comic-days.com/episode/3269754496402490831 これを読んだ僕自身はアラサーの男性なんですが、3話あたりまで読んでグゥーっとみぞおちのあたりが冷え込むような、ジェットコースターで落ちるときの内臓の居心地悪い浮遊感を味わいました。 普段はあえて言葉にしてないような漠然とした小さな不安や、こう振舞っておけば波風立たないだろう、本心でなくとも上手く会話が回るだろうという人をなめた浅ましい考えがすべて言語化されて目の前に差し出されたようで、すべて見透かされてお前はこういうところがあるよなとチクチクやられているような、あの感覚。 どこにもいけない。どこにも着地できない。そして目的地もないが、どこかにはいきたい。 頑固にもなれなければ、道化にもなれない真面目さ。 すべてが中途半端で自分の欲求にも素直になれなければ、世間の「普通」にハマるよう社会生活を送るだけの個を消した状態にも違和感を感じてしまう。 否応なく現実を突きつけられているように感じ、背筋をひやっとしたものが走る。 こういう漫画って、必要です。 そういう気持ちになりたいときもあるんです。 生活、仕事、貯金、将来の不安、義務、責任、世間体。 隣の芝生の青さ。 自分は自分、強くやっていくって思えればいいんですけどね。 現時点での最新6話をポイントで購入して、ここまでは登場人物たちの関係性のこじれ具合や変化などのお膳立てが整うまでの序章に過ぎなかったのかもしれないと思わされました。 おや、と思って改めて公式のあらすじを見てみると、最初からそれが目的だったのかと。 面白いです! 演出次第だとは思いますが、ドラマ化してほしいと思いました。人間社会の異質なこと、考え方、色んなことを考えさせられる。ダーウィン事変 うめざわしゅんstarstarstarstarstar干し芋2巻まで読了。 人間ととチンパンジーの間に生まれたハイブリッド、ヒューマンジーのチャーリー。 母親のチンパンジー、エヴァは天才で、認知能力では、人を上回り詩まで作っていたという。 そのエヴァに興味を持ち研究を始めたグロスマン博士は、まさかの子どもまで作っていた。 同僚の間では、「二人は恋仲だ」とも言われていた。 エヴァは、出産のダメージで脳に障害が残ってしまい、現在は、一般のチンパンジーより認知能力は低い。 しかし、15年経って、チャーリーが会いに行ったとき、今では、認知能力のないエヴァが、カードでメッセージを伝えようとしてきた。 これは、ただでたらめにカードを選んだだけなのか? 謎が深まる! 現在は、人間の両親の元で育てられ、高校に通い始めたチャーリー。 この、漫画の魅力のひとつは、やっぱりチャーリーがキュートなこと。 眼がくりくりしていて、鼻の下が長くて、耳が大きく、口の形がちょっと河童みたいで、ほんとかわいい♬ そして、運動神経が信じられないくらいに良い上に、考え方も論理的でクール。 次々と降りかかる、事件をどうやって対峙し解決していくのか。 人間とは認められていない、ただの物としての扱いにしかならないチャーリーの未来はどうなるのか。 本当に、楽しみしかない。たぬきかわいいよたぬき雨と君と 二階堂幸さいろくテロップで日本語を堪能に使いこなす謎のたぬき。 謎である。 犬として飼われている。 獣医の先生が好き。 何も考えずに読むのに向いている。良い。今一番読むべき漫画ブスなんて言わないで とあるアラ子名無しブスも美人も関係ない、太ってても痩せててもいい、男女の性差も無くそう な方向にある世の中 なんとなくそうだそうだ!と流されがちですがこの漫画はそういう流れを言語化してストーリーに昇華してくれている! 読むとハッとします。 だいたいの漫画は「美女にも美女なりの悩みがあるのよ」止まりですが、悩みがあるからそれをどうしたいまで書かれている漫画はあんまりない気がします。ヒューマンとチンパンジーのあいの子、ヒューマンジーチャーリーダーウィン事変 うめざわしゅんstarstarstarstarstarさいろくこりゃー事変だ。 3巻まで一気に読了。 すごい漫画だ、そしてすごくアメリカだなぁとつくづく感じる。 かといってこの題材で日本だと現実味はないとわかっててアメリカなんだろう、想像してみりゃわかる自然さと、リアルすぎる文化が入り交ざっている。 どうなっていくんだろう、どうするんだろうという期待も含め、これまで自分の読んできた短い名作たちと同じ短めな物語になってしまうのを想像してしまう。 ただ、自分の感覚ではこの時点ですでに名作だ。 自由の国では何を主張してもいい、みたいな風潮はあるけど主張したことで起こるその後の事については誰も守ってなんかくれない。 例えば(この漫画でも序盤に話題に出てくるが)私はヴィーガンはある種の宗教のようなところがあると思うけど、多数の人が集まるとそうなってしまうもんなんだろう。 ヒューマンジーであるチャーリーは唯一無二だが、この世界において生を受けたという意味ではただの一人でしかない。ONEであることはひどく難しい、というのがよくわかる。 なんか色々言いたくなる漫画でもあるなー、とにかくすごい漫画。 単行本派なので次号で終わってしまいそうな心配も少しあれど、それはそれで仕方ないとも思う。 うめざわしゅん先生の知識や想像力がいかんなく発揮されているので、この後の目を瞠る展開を楽しみに待ちたい。きちんと見せてますサタノファニ 山田恵庸サタノファ女塾エロいというけど、見せるものはスパッと 見せてくれるので 返って爽快なのだ。 一番いけないのは、見えそうで見えないやつ。 こういうマンガは 脳が勝手に想像してしまう ので 返ってエロいのだ。 『我らコンタクティ』の森田るり先生の新連載はスケボー(?)漫画!自転する彼(女) 森田るりstarstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)森田るい先生が森田るり先生へ改名されたのってもう2年以上前だった気がしますが、連載できるようになってなによりです! https://comic-days.com/episode/3269754496561298337 まさか縦読み漫画での復活とは思いませんでした! 高校の入学式中にスケボーをやっていた「久作」と「みはる」に、「ハジメ」と不思議な出会いが訪れて…。 先読み2話まで読んで、とりあえずみんなめっちゃいい子だって分かりました! なんかみんないい子で愛おしいです! 今日公開なのでまだ伏せときますが、あの「ブリャペー!」の子もかわいくて賢いのいいですね。 スケボーの描写もかなりしっかりやっていたので、1話のあとがきで「ちゃんとスケボー漫画にしたかったのにこうなりました。」と書いてて笑いました。 スケボー描写もかっこいいので、スケボー漫画としても読んでいこうと思います! https://twitter.com/moiritarurib/status/1464093988319756288?s=20 このときの構想?から登場人物は残ってそうでいいですね。 https://twitter.com/moritarurib/status/1211307266516762625?s=20「ぐらんぶる」よりラブとお色気強めてんぷる 吉岡公威六文銭好色な父親のせいで、不遇な毎日を送っていた主人公。(主に女性からの偏見) 結果として、 人生に女性など不要 豪語し、煩悩を断ち切る。 が、偶然出会った女子高生に一目惚れしてしまい、 今まで抑えてきた情欲がふつふつと沸き起こってしまう。 そんな自分にたえられず出家を決意するも、 その寺が「尼寺」で、件の女子高生がいたという流れ。 ここまでハイテンションかつ怒涛の展開に、 「ぐらんぶる」を彷彿とさせます。 ただ先方がサークルを通した男子高的なノリに対して、 本作はより女性陣が際立った感じがしますね。 作家さんがとても魅力的で可愛らしいキャラを描くので、個人的にはとても好きです。 「ぐらんぶる」 青春+ギャグ強め としたら 「てんぷる」 ラブコメとお色気強め といった感じでしょうか。 尼寺には妹たちがいたり、留学生(こちらも主人公同様、煩悩が強めで克服するため)がいたり、お約束的に容姿・性格ともにバリエーション豊富に攻め立ててくれます。 上述のヒロイン女子高生の蒼葉結月(あおばゆづき)が、修行をし1人前になってお寺を継ぐという本筋がありながらも、基本ドタバタしたラブコメ展開は読んでていた飽きないです。 「ぐらんぶる」好きな人は、もちろんですが、ラブコメ(ドタバタ的な)が好きな人も楽しめる1冊だと思います。 きちんとSOSを発信して欲しい。リエゾン ーこどものこころ診療所ー ヨンチャン 竹村優作starstarstarstarstar干し芋子供の病気は、先天性心疾患もあれば子育て中に親の愛情不足で起こることもある。親も初めての子育てで、大変なこともあるが、子どもと寄り添うことを諦めてしまっては、その先に進めない。そして、異変を感じたらすぐに相談するべき。世間体や、親族になんと言われようと子どもの一生に関わることだから。 そんなSOSに、寄り添ってくれる『佐山クリニック』。 本当にこんなクリニックが、存在して欲しい。 実写ドラマ化まじか〜!ケイ×ヤク -あぶない相棒- 薫原好江starstarstarstarstarnyaeキャストふたりいい感じなのかどうか正直ぜんぜんわかんないけど、とりあえず放送楽しみにしてる https://natalie.mu/comic/news/453960球道即人道バトルスタディーズ なきぼくろこはち※ネタバレを含むクチコミです。怪我と学ランのハーモニー矢野くんの普通の日々 田村結衣たか今日コミックDAYSのトップを見てたらバナーに怪我でボコボコの男の子がいて、気になって開いたら「えっ!もしかしてBL?」と思ってしまうほど繊細かつ色気のある扉絵が待ち受けていてまんまと読んでしまいました(スニーキーレッド好きな人) https://comic-days.com/episode/3269754496323056140 矢野くんマジで毎日ビビるほどボッコボコで吉田さんと同じく悪い想像をしてしまい心配だったのですが、単にドジっ子なだけらしく(それはそれで逆に心配だけど)ひと安心。 「怪我だらけの男子高校生は見たいけど、暴力はちょっと…」という複雑な乙女心にこたえてくれます。 和山やま先生の色気&ユーモアと舟本絵理歌先生のフェチズムをフュージョンさせたような作風でどひゃ〜とあっさり好きになり予約購入してしました(明日発売) ギャグシーンのデフォルメがレトロな感じで特に笑ってるときの三角形みたいな口の描き方が好き。さもえど太郎先生とかたなと先生っぽい。 巨匠に似てる似てる言いまくってしまったあとに恐縮ですが、この作品はなんといっても絵が素敵なんですよ…! すべすべお肌に桃みたいなほっぺにちょっぴりしかない鼻……!愛らしすぎる。 私は存じ上げなかったのですがもともと有名なイラストレーターさんとのことで納得です。 明日の1巻楽しみ!真面目に面白い♬ケンシロウによろしく ジャスミン・ギュstarstarstarstarstar干し芋ハマること間違いなし!! 子ども頃、母にヤクザの恋人ができて、捨てられその恋人に復讐をするために『北斗の拳』を読み込みトレーニングを重ね10年後にヤクザを殺しに行ったところ全く歯が立たず、もっと詳しくツボを勉強した結果、指圧の国家試験に合格し、治療院を開業することになった。 という、導入部分から面白すぎます。 私が、一番面白いと思ったのは、お金持ちの老夫婦が死ぬ前にもう一度交わりたいので治療して欲しいと懇願し、色々なツボを刺激して結果願いがかなったという話。 人が幸せになるのは、良いことだ!! 助手のリカちゃんの正しいツッコみもいい!! 16歳で結婚できなくなる時代に読みたい教書 #1巻応援あの子の子ども 蒼井まもる兎来栄寿2022年4月から民法が改正され成人年齢が18歳に引き下げられると共に、女性が結婚できる年齢は16歳から18歳に引き上げられます。 身体的な機能は成人と同様となっても結婚できるまでには今まで以上のタイムラグが生まれることにより、今後この作品で扱われている「高校生の妊娠」というテーマはより重い意味を持ってくることになるでしょう。 本作では本当にどこにでもいそうな普通の子が主人公となっています。また、この手の作品では代表的な『14歳の母』では妊娠させた彼氏は年相応に子供っぽく無責任な性格でしたが、『あの子の子ども』においては珍しく彼氏側が大人びていて非常に誠実です。最初から二人の問題として、一緒に乗り越えて行こうという姿勢を見せてくれます。しかし、たとえそんな素晴らしい彼氏であっても一筋縄では行かない難題であるということが逆に浮き彫りになっていきます。 私は、この作品を小学生高学年くらいからの性教育と並行して読んで、学んで考えてみて欲しいなと思います。 いざ妊娠した時、それは自分だけの問題としてもあまりに大きいものです。体調の変化やメンタルへのダメージ、周囲との関係性。妊娠した後の想像以上の大変さを妊娠する前からリアルに考えられる子は少ないでしょう。 そして、自分のことだけではなく家族や周りの人間にもどれだけ大変で辛い思いをさせることになるか、というのが物語を通してよく伝わってきます。 そうした想像力を補ってくれる、意義のある作品です。彼らがどんな決断をしてどのように歩んで行くのか、見守りましょう。#1巻応援ココ・ロングバケーション 近藤令名無し実録物は数々あるが、どれだけディープな事象に出会い、 何を感じたかに作家性というか価値があると思う。 その点、今作はフィリピンでのダンサー斡旋業という 割とよく知られた稼業ではあるが、そこに深くかかわった 体験を日本人の青年の視点で描いているのが新鮮であり スリリングだと思う。絵柄も疑似4コマだが丁寧に描かれていて 読みやすい。楽しみな作品です。聴覚障害者と心通わす百合 #1巻応援雨夜の月 くずしろあうしぃ@カワイイマンガ女子高生が聴覚障害者のクラスメイトと心を通わせる過程を描くこの作品。ライトなノリの台詞の遣り取りの中に心の揺れを幾重にも描いて、ハッとさせられる事の多い内容となっています。 聴覚障害の描き方がステレオタイプで無く(参考文献の多さからも窺えるのですが)一人の「その人固有の障害という特性を持つ」女性のリアルが見えてくる様です。そしてその特性故に周囲と壁を作り、入学早々孤立する彼女に、懸命に、悩みながらもきちんと意思を確かめながら接する主人公。 彼女固有の障害についてストーリーの流れで分かりやすく描写されていて、孤独を深める理由が心に響く。それ故に真摯に関わってくる主人公に、彼女が少しずつ心を許す描写にも説得力が生まれるのです。 しかしここで、一つの謎が生まれます。 なぜ主人公は、彼女に関わろうとするのか。 正義感や同情ではない。ただ相手を知りたいと強く願う主人公の動機は……私は誰かと仲良くなりたいと思う時、実はその人に理由無く、目を惹かれてはいなかったかと思い返す。 彼女との出会い、習いに行っていたピアノの女性教師の結婚……そう、これは間違いなく、百合の物語なのです。現代の東京が抱える課題山盛りサラダ東京サラダボウル ー国際捜査事件簿ー 黒丸hysysk女性の警察官、同性愛者の警察通訳がバディを組んで国際犯罪に対処する。と言っても密輸や窃盗団みたいな大規模な事件ではなく、訪日・在住外国人が起こした軽犯罪が中心。しかしそういうところから大きな事件に繋がる場合もある…。 2人ともこの仕事を選んだことについて何かしら抱えているものがありそうだが、そこはまだ明らかになっていない。舞台が東新宿周辺なのが良くて、日本で食べられる世界のローカルフードグルメ漫画要素もある。 よく海外ドラマを多様性の観点から褒めそやし、それに比べて日本は…という意見を目にするが、日本だとその役割は漫画が担っているように思うし(みんなもっと読んで欲しい)、この作品にはその流れで他のメディアに展開されても評価される要素が揃ってると思う。今すぐ読んで考えた方がいいひとりでしにたい カレー沢薫 ドネリー美咲hysysk「よく死ぬにはよく生きなければいけない」とはうまく言ったもので、『不浄を拭うひと』でもある通り、死に方にその人の人生が表れる。究極的には死んだ後のことなんてどうでもいいんだけど、やはり身内や関係のある人に余計な迷惑はかけたくない。そのためには生きてるうちに周りと手続き的にも感情的にも良好な関係を作っておく必要がある…となり、意外と前向きになれてしまう。ギャグも冴えてるし。 人生を振り返り、世代間、性別間の価値観の違いを見直し、アップデートするための素晴らしい参考文献でもある。今まであんまり苦労せず、「何も考えないで歳だけ取ってしまったな〜」とか、「老害になりたくない」という自覚がある人には特におすすめしたい。夢をかなえてくれる不動産屋のお話。それでも吉祥寺だけが住みたい街ですか? マキヒロチstarstarstarstarstar干し芋読んでてワクワクする♬ 自分の希望が叶う場所を提案してくれて、更にはそのご近所のお店や興味ありそうな場所まで案内してくれて、一杯飲み屋も教えてくれるなんてーー! 本当に、こんな不動産屋があったら、絶対大人気だわ~!! 双子の富子と都子もいいコンビ。 このふたり、お客さんも気付いていない心の奥底にある隙間にふっと入って新しい第一歩を後押ししてくれるところも魅力。 今まで、知らなかった街や足を踏み入れたことのなかった素敵な場所を紹介してくれる夢のような不動産屋ストーリー!!恋の無い結婚に愛はある #1巻応援女ともだちと結婚してみた。 雨水汐あうしぃ@カワイイマンガ同性婚が法制化された日本を舞台に、二人の女性が試しに結婚してみる、という物語ですが、同性婚についてだけではなく、もっと広く結婚について考えさせる内容だと感じました。 女性同士、友達関係のまま恋愛をすっ飛ばして始める結婚。性格も生活スタイルも違う二人だが互いに生活能力はあり、男女の結婚のような性役割がないので、お互いにどうしたいかを話し合って進める結婚生活は理想的に見えます。 その中で、奔放な相手に恋しているが、その奔放さを愛する故にそのまま受け止めてそれ以上を求めない女性の愛の在り方に打たれる。私はこんな見返りを求めない、大きな愛を持てるだろうか……。 そしてその愛に少しずつ気付く、奔放な女性。彼女が相手を大切にしたい、という感情を獲得する過程……それは思い遣りという、小さな愛を積み重ねる過程。 恋から始める結婚だって、半ば賭け。恋が冷めた時、そこに愛が残るかはその時になってみないと分かりません。盲目な恋の先に残ったのはよくわからん人だった、という可能性は高い。 そんな曖昧な恋に頼るよりも、お互いに過ごしやすい、気楽にいられると感じる相手と暮らた方が、楽しい生活を送れる確率は高い。もし「積み重ねた時間の分だけ愛が生まれる」と言うなら、なおさら一緒にいて楽しい友達と結婚する方が、理屈は合ってる。たった1巻で強い絆を結びつつある二人を見ていると、そんな風に思ってしまうのです。せつなかわいいトナたろうがいる動物園の楽屋事情楽屋のトナくん 矢部太郎名無し動物たちが人に見られる表へ行くところを舞台に上がるかのように、そしてその裏側を楽屋のようにして、「動物園の裏側」で過ごすトナカイのトナたろうといろんな動物たちを描く、すこし切なくたまにほっこりする絵本のようなやさしい雰囲気のお話。 動物ものだからといって動物の習性などが事細かく紹介されるような漫画ではなく、どちらかというと、お笑い芸人の楽屋の悲喜こもごもをかわいらしく動物で描いてみたという印象です。 ご自身がお笑い芸人であるカラテカ・矢部太郎さんだからこその会話や起こることのリアリティと、自分はスベってて後輩はウケているような切なさだったり、嫌われている方が何も思われないよりマシ、という芸人の中である絶対値の大きさが大事というような概念だったりが出てきて面白いです。 モーニングで連載中なのですが、毎週ページ数少な目で、少しずつ読めていいですね。ナクヤムパンリエッタって藝大出身なのかよ!!ブルーピリオドのアフレコを見るぞ~~~!! ナクヤムパンリエッタ名無しナクヤムパンリエッタ先生がなぜブルーピリオドのレポを…?と訝しみながら読み始めたらそういうことらしい。山口つばさ先生の担当さんにも描いて大丈夫なのか5回くらい確認したけど「事故みたいなものなので」と言われた話が面白すぎる。この漫画は事故。 それはそれとして。声優さんたちのそれぞれが演じるキャラに対する理解力が凄まじくて圧倒されました。 オチの「1ページ目と最後のページがクソでかい顔なのでオセロだったら…」というセリフが意味不明すぎて大好きです。 https://twitter.com/RGQazQKI/status/1444137366268964864?s=20<<3031323334>>
数々の名作を生んできた刑事漫画というジャンル。その深く広いジャンルの中で「この手があったか」と思わされたのが国際事件の捜査を手掛ける刑事×警察通訳という組み合わせ。しかも解決するのは東京というサラダボウル化している都市で起こる外国籍の人が絡む事件ーーということで面白くないわけがありません。まだ男性社会の中の女性刑事、同性愛者と解決側をマイノリティにしていることもまだ何かありそうな気がして先が楽しみです。#1巻応援 サラダボウル化した都市といえばニューヨークが有名ですが、いろいろな数字を見たり生活を振り返ったりすると東京も徐々にサラダボウルになっています。具材のひとつとして、わたしたちはどう振る舞うべきかも考えさせられます。