メイちゃんは焼肉が恋しい

サンチュで巻いてる読み心地

メイちゃんは焼肉が恋しい
野愛
野愛
1年以上前

女子高生がひとりで焼肉食ったらいかんのか?秘密にするようなことか? なんて疑問はタレつけて食ってしまいましょう。思春期だからいろいろあるんでしょうね。 物静かでミステリアスな美少女・メイちゃんの秘密(焼肉がめっちゃ好き)を知ってしまった郁馬が、焼肉とメイちゃんに魅了されていく…的なお話。 真白メイという名前の通り、透けて見えるくらい華奢な線で描かれたメイちゃんとシズル感たっぷりな肉の絵のコントラストがなかなか面白いです。 飯漫画あるあるですが、かわいい女の子が美味しいものを食べてる表情はやっぱりいいものです。 そして1話目がロースとかカルビじゃなくてホルモンなのもいいです。 女子高生だからビールと焼肉の喜びは描かれない…と思ったら郁馬の姉が補ってくれるところもいいです。 ありがちだけどはずさないなあ、テーマは焼肉だけど読み心地は軽いのもいいなあ…。 唐突なサービスイメージシーンみたいなものは出てくるけど、飯とエロが切り離されているのもめちゃめちゃよいところ。悪くない!

百合SMでふたりの気持ちはつながりますか?

オカシな私に、踏み込んでよ #1巻応援

百合SMでふたりの気持ちはつながりますか?
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前

SM漫画としては、例えばスパンキングを見せておいてからのソフトな首輪束縛といった誘導や、各話間の注意書きやTipsにリアリティが……あるのかなぁ、私も成人漫画かビデオ位でしか知らないので……。 しかしここに複雑な「百合」関係性を織り込んで、特殊性癖を切ないドラマにして、心に刻み付けて来る。 登場人物は ●初恋相手に再会した高校生・更紗(S) ●更紗の1歳年上で初恋相手・澪(?) ●更紗の妹の中学生・桃乃(M) ●桃乃の級友でクラス委員・立花(?) とある事情から、短い期間で澪との関係を構築したい更紗。更紗と澪が近づく事で暇になった桃乃と、不真面目な桃乃を更生させたい立花。 描かれるのは「相手に踏み込みたい、何とか繋がりたい」という切実さ。それがSMプレイに込めて伝えられる時、昂る感情はエロスと噛み合い、巨大感情へと育って行く。 真摯さとインモラル、甘い恋とエグい性欲。そんな相反する物、あなたには無いか?と突き付けてくる。私と本気で繋がる気なら、私の中の異常性に踏み込んでよ、と。 (SMとしてはソフトだが)肉体的にも精神的にも痛々しい描写達。しかしこの痛みでしか、伝わらない感情がそこにはあった。

幸っちゃんさん

“素直さ”最強説!

幸っちゃんさん
干し芋
干し芋
1年以上前

『幸せになるためには、本音が一番!』 って母に言われて、即行動する幸子の素直さは、やっぱり名前のとおりに 幸せになれるはず。 恋愛は、駆け引きも楽しいけど疲れる。 素直さは、何事にも最強!! オネエ疑惑のあるハチスカは、人間力の塊だもの。 オネエだとしても、人として好きならそれもあり。

細野不二彦短編集

新作も読めたし懐かしいのも読めた

細野不二彦短編集
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
1年以上前

細野不二彦のビッグコミックなどに掲載されたいろんな短編をまとめた短編集。新作の読み切りや、懐かしの『さすがの猿飛』『どっきりドクター』『東京探偵団2002』『GU-GUガンモ』の短編や『愛しのバットマン』のアメリカ編が掲載されている。どれも面白かったが何作かはこれで終わり?みたいな感じで終わっていた。個人的に好きなのは「ご長寿探偵イシガメ」「建てるんです」「用心某」かな

女神たちと

河井克夫と女神たちの合作漫画

女神たちと
名無し子
1年以上前

河井克夫の原作を女性漫画家が作画する面白い試みの漫画(ひとつだけ逆のパターンもある)。コラボして面白くなってるツボが違うので一番好きな作品とかは特にない。どの作品も面白かったです。 「蛍の僧都のこと」近藤ようこ 近藤ようこさんが描くことを念頭に置かれて作られた原作だそうで、むしろ原作が存在しないんじゃないかってくらい近藤さんらしい漫画だった。 「5人いた」二宮亜子 ヨーロッパのお屋敷で旦那様が殺される事件が起こり、3人のメイドを事情聴取するが…という話。何重にもオチがあって面白かった。 「アムステルダム」安永知澄 一番独創的な作品でした。小学生達が遠足でアムステルダムにやってきてマリファナ入りのパンを食べてしまう話。色んな幻覚を見ます。 「米の回路」原百合子 当時まだ学生だった原百合子先生が描かれた作品。もしかしてこれがデビュー作なのかな?ストーリーうんぬんよりも現在の原先生の絵の上達っぷりに感動した。 「猫又」おくやまゆか 1500年生きて猫又になった小梅と元飼い主のあかねさんの都々逸対決。すごくコミカルで面白かった。 「サンクチュアリ」やまじえびね いつものやまじえびね先生とテイストが違うけど、先生がノリノリで描いたことが伝わってきた。 「片岡一郎の一日」横浜聡子 これだけ女性映画監督が原作を担当して河井克夫先生が作画をしている。起承転結の転になるようなことは何も起こらないのに面白い。片岡一郎の違う一日も読んでみたくなった。

腐っても父親

『腐っても父親』 息子さん、キャラ可愛いすぎ!!!

腐っても父親
笑点の木久扇師匠はミネソタの卵売り?
1年以上前

一人一人のキャラクターが丁寧に設定してあるので、とても読みやすい。 これに出てくる「息子さん」。 目が大きくて、可愛い。その上しっかり者。 ボールを取りに行って、事件に巻き込まれてしまうけど、 「ボール返して」と毅然と不審者と相対している。 読み切りでしたが、ページの色々なところに 息子さんの喜怒哀楽の表情がちりばめられていて、 これは父をサポートするキャラとして、 父と二人三脚で事件を解決していくストーリーが期待できます。 ちょっとディフォルメして、 キャラクターグッズになると売れるかも。 父もディフォルメしたりなんかして・・・。 これからも続編が読んで見たくなりました。 他の作品も読んでみたいです。 森藤渉先生のこれからの作品に期待しています。

美川べるのといかゴリラのまんが飯

パワフルギャグのマッスルドッキングや〜!

美川べるのといかゴリラのまんが飯
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

女性向けギャグマンガとしては異例の長期連載だった『ストレンジ・プラス』等で人気を博すベテラン漫画家、ミカベルこと美川べるのさんと、「力こそパワー!」と言いたくなる『オタクだよ!いかゴリラの元気が出るマンガ』の新進気鋭のいかゴリラさん。 この二人を掛け合わせた上で、飯マンガを描かせようとした企画の勝利です。 最初のお子様ランチ画力対決からして「角材にしか見えないポテト」vs「90年代にペイントで描いたクオリティ」でフルスロットルで飛ばし尽くすところは、お二方の作品を好きな人には馴染み深いテンション。 あまりにも壮大にかまされるボケも、切れ味鋭いツッコミのセリフひとつひとつも、思わず声を出してしまう面白さで人前で読むのはお薦めできません(不覚にも電車の中で読んでしまい、マスクが当たり前の社会で少し助かりました)。 お二方の暴走特急のような魅力が足し算、否、掛け算されている様はまさにキン肉バスターとキン肉ドライバーのドッキング。 そして、植田まさしさん(が描いたあるモノ)や、『水曜日のトリップランチ』のたじまことさんによる美味しい料理の描き方指導など、スペシャルなゲストによりこの空間は更に混迷を極めます。 こんなにお腹が空かない飯マンガは初めてです。むしろ笑いすぎてお腹が痛くなること請け合い。2020年でも屈指の、頭を空っぽにして笑える一冊です。

月をさすゆび

いい意味で大人向けの漫画だった

月をさすゆび
名無し
1年以上前

主人公はカタログに掲載される商品などの写真を撮る「物撮り」を専門にしたフリーカメラマン。職人的な仕事ぶりで腕はあるけど、デジタルカメラの台頭で仕事が減り始めていた。そんなところに叔母から田舎のお寺を継がないかと話を持ちかけられる。仏教のことなど何も知らない主人公だったが、これから先のカメラマンの仕事にも不安があったので、僧侶になる専門学校に通い始めることにした…。 主人公が通うことになったのは関東仏教学院は築地本願寺に実際にあるらしい。年齢も境遇も様々な人が学んでいて普通の学校とは雰囲気が違うのが面白い。ストーリーとしては難しい仏教の話はあまりなくて、クラスメイトとの人間関係とか恋愛を通して、主人公が仏教と向き合うようになっていくって話かな。でもいい意味で大人向けの漫画だと思った。原作担当の永福一成さんが僧侶をされてるって初めて知りました。

僕たちは繁殖をやめた

兄と妹の禁断の恋愛と最初から分かって読む漫画

僕たちは繁殖をやめた
名無し
1年以上前

『あいだにはたち』のさおとめやぎ先生のマガポケ新作。 絵柄も少し上手くん?なってマガジンっぽくなったような。 そしてエロさだけをフィーチャーするのもどうかと思うけどそこは健在。 まず、1ページ目からドキッとさせてくれる。 「時代は自由恋愛 同性婚も認められる世の中で好きになっちゃいけない人なんていない そう思っていた 彼女と出会うまでは 彼女だけは 世界中で彼女だけは どうしても好きになってはいけない人だった」 どういうことなの?と思っていたらもう設定にすぐ書いてあって速攻ネタバレされるんですが、そう、大学で偶然知り合う兄と妹、この二人は知らずに惹かれ合っていく。 こういった設定ってベタっちゃベタだけど、ここを主軸に置くことはそこまで無いような…? あくまで話の中で驚きの展開としてかき乱されるようなシチュエーションとしてはあるけど、最初から大きく振りかぶってるのをどう描くんだろうと思っていると、兄と妹だと分かりそうで分からないハラハラが続く。 そして若い二人の関係はみるみる深まっていくので、いつ二人が真実を知るのか、というところでドキドキしながら読める。 なるほど、こういう読み方かーと分かって楽しい。 関係が深まれば深まるほどに絶望が大きくなりそうで楽しみだし、その後をどう描くのかも楽しみ。 1話→https://pocket.shonenmagazine.com/episode/13933686331749944945

そのへんのアクタ

その辺の芥さん!

そのへんのアクタ
ピー助
1年以上前

表紙からイメージできる物語と、実際の内容との差が激しい漫画はよくあると思いますがこれもそのひとつだと思います。 石黒正数先生の「それでも町は廻っている」という漫画が好きなわたしにおすすめしていただいたのですが、思わず声を出して笑ってしまう日常会話が散りばめられているという意味でとても近いものがあります。 主人公の芥さん、せっかく最強の戦士という肩書きを持っているのに、ほぼそれが生かされないまま物語が進みます。しかし不思議と「もったいない」という気持ちにはならない。第二の人生をこの鳥取で過ごして、捨ててきたいろんなものを取り戻す様子を、見守りたい。 少し不穏な終わり方をした1巻ですが、2巻ではさほど大ごとにはならずに済みそうな気がしてるのはわたしだけ?笑 がんばれ、その辺の芥さん!

幸っちゃんさん

「幸っちゃんさん」と呼ばれる幸子の幸せ

幸っちゃんさん
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

2019年の暮れに出た『儚いくん』に続く、柳内大樹さんの「SUBARASHIKI KANA JINSEI」シリーズ2冊目。1冊で完結する短編で、シリーズ物ですがこの作品単体でしっかり楽しめます。 『ギャングキング』や『セブン☆スター』でヤンキーマンガのイメージが強いであろう筆者ですが、このシリーズを読むとその引き出しの豊かさに感銘を受けずにはいられません。 本作は、4人の女子大生とミスターキャンパスに選ばれたものの実は少しオネエの気がある男性を中心にした群像劇です。 ヒロインの幸子は豪放磊落な性格で、喉仏が動く男がタイプであり日々イイオトコとの出逢いに飢えている女性。 「人間なんてしょせん自分のことを好きになってくれるやつが好きなんだよ!」というモノローグを仁王フェイスでかます彼女はデンジくんに通ずるものがあります。 巨乳でクールビューティだけど処女のマリコ。 ちずるはドMで天然の不思議ちゃん。 カズ美は一番真面目だが一番4人の中でエロくてS。 優しくて真面目で顔も良く薙刀は全国ベスト4の腕前だけどオネエの蜂須賀。 そんな個性的なキャラたちによるそれぞれの恋愛模様が描かれますが、大人だからこそのビターさもあり味わい深いです。幸子の顔芸を始めとしてふんだんにギャグも交えながらも、シリアスなシーンはしっかりとしっとりとキメてきて人生を生きる上での含蓄に富んだセリフも沢山登場します。 恋愛も人生も必ずしも上手くいくことばかりではないですが、そんな時には寄り添い支え合う4人の友情がまた美しいです。幸子の人生がこの後どうなろうと、こんな素晴らしい友人ができたことは一生の幸せだろうと思います。 幸子の母&祖母や、「とっととどっかのカラオケでも行ってでっかいパンにアイスでものっけて女子会でもするよし!」「帰りましてよ!パンピーども!どきよし!」とのたまうお嬢様など、サブキャラも強烈で楽しいです。 酸いも甘いも溢れる人生はそれ自体の素晴らしさを力強く謳う一冊です。今後もこのシリーズを続けていきたいそうなので、『セブン☆スターJT』ともども楽しみにしたいです。

やっちまったよ一戸建て!!

家を建てるという自虐プレイ

やっちまったよ一戸建て!!
名無し
1年以上前

世界に一つの自分の家を建てるのが昔からの夢だったの、 その夢をついに実現させる時が来たの、 という話かと思ったら 実は、今がおトク!の言葉にフラッときて、 気が付いたら1年半以内に家を 「建てなければならない」 という立場になってしまった話だった。 大慌てで自分に合った家を考えるはめになり、 それは自分はどういう人間か、を考えることになり、 結果、徐々に具体化していく家の設計図はなぜか 「一人用三階建て一軒家」 アレこういう家でいいのか、という思いは そんな自分でいいのか、という思いにつながり、 家が出来ていくにつれて自分の心が傷ついていくような、 まさに「やっちまったよ!」な、 ノンフィクション・エッセイ漫画。 成功した人ってよく「御殿みたいな家を建てた」とかの 話を聞きます。 漫画家でも小林まこと先生とか西原理恵子先生とかが ナントカ御殿を建てた、みたいに言われていたし。 伊藤理佐先生もヒット作を生み出しているし 売れっ子漫画家と言っていいと思います。 だから30歳バツイチ独身という立場であろうとも なんだかんだ苦労しつつも新築一戸建てを建てる財力もあり、 けして自分を卑下する必要はないし 自分は成功者だ、と胸を張って豪邸を建てもいいと思います。 それにこうして漫画ネタになったのだし。 まあ少しくらいは「どう転んでも漫画ネタになるし」 という目論見も最初にあっての家造りだったかも、 とも(それで数千万円かけるか?とも)思いますが・・ 一方で、これは読後に知ったのですが、 家を作り始めた時には 「30歳バツイチ独身女子」だった伊藤先生ですが、 この漫画を描いて数年後に同業の漫画家の 「吉田戦車先生」と結婚したそうです。 この漫画の伊藤先生と、あの吉田先生がご結婚って、 さぞかし楽しい幸せな家庭を築いているでしょう。 私は伊藤先生と知り合いでもなんでもないけれども 「人生いろいろあったみたいだけれど、  良かったねえ、伊藤先生。」 と誠に勝手ながらではありますが思ってしまいました。

アエカナル

悪意の介在しない"たった2人だけ"の日常 #1巻応援

アエカナル
sogor25
sogor25
1年以上前

サラリーマンの定井光臣は自らの命を絶つために山の奥深くに足を踏み入れていました。 彼がしめ縄の巻かれた大樹の側を死に場所に選んだそのとき、高い木の枝に縄を掛けようとする少女を発見します。 「彼女が首を括ろうとしている」と咄嗟に思った彼はその少女を助けようとしますが、実はその少女は単に干し芋を作ろうとしていただけでした。 ただしその少女・アエカは自分のことおただの人間ではなく、その土地の山の神に嫁入りしたため800年間生き続けている"八百比丘尼"(やおびくに)だというのです。 この作品はそんな2人の出会いから始まる異類婚姻譚のような物語です。 『ホーキーベカコン』を描かれていた笹倉綾人さんの新作。 仕事の多忙さに疲れて死を決意した定井でしたが、天真爛漫で朗らかなアエカに接するうちにいつしか生きることに対し希望を見出していきます。 一方のアエカも、山の神が去り、元いた村も滅び、150年もの間たった1人で過ごしていて、久々に接する人間であり、謎多き彼女にも優しさを見せる定井に徐々に絆されていく様子が描かれています。 作中で描かれていく、悪意の介在しないたった2人だけの日常は何気ない日々ながら心に染み入るものがあります。 ただこの作品、2人の日々を描くにはやや変則的な導入をしていて、それが今後の物語にどう関わってくるのかも気になるところです。 1巻まで読了

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