紫電改のタカ

ラストがつらい

紫電改のタカ
かしこ
かしこ
1年以上前

どうして紫電改のタカを読もうと思ったかというと萩尾望都先生が好きだとおっしゃっていたな〜と覚えていたからです。主人公の滝城太郎は誰にもマネできないくらい高レベルの飛行テクニックを持っているんですが、まだあどけない少年なので可愛らしさが満点です(確か萩尾先生もそこを推していたはず)。少年マンガで連載されていたのでストーリーもTHEマンガな展開が続くんですが、ラストでいきなり現実を突きつけられるのでかなりショックを受けました。やっぱり反戦がテーマの作品なんだな…。

ハイティーン・ブギ

愛の不時着かと思いきや最終回のないスラムダンク

ハイティーン・ブギ
たか
たか
10ヶ月前

25巻までは文句なしに完璧。美しいラブロマンスありコメディありアクションあり胸糞あり。「こういうのでいいんだよ」が詰まった万人が楽しめる『愛の不時着』並の最高のエンターテイメント。 しかし問題なのは最終巻。26巻に本編はたった2話しか収録されておらず、あとは後書きと番外編となっている。 そしてその本編の最終回というのが「最終回のないスラムダンク」みたいな終わり方してて、「え……は??????マジでこれで終わりなの???」と固まってしまった。 もしスラダン31巻が 「山王工業との死闘に全てを出し尽くした湘北は、続く3回戦、愛和学院にウソのようにボロ負けした――」【第一部完】 で終わってたらと考えてみてほしい。 ……ね、ヤバイでしょ。 心酔して読んでいた傑作に最後の最後に裏切られるとか辛すぎる。25巻まではマジで良かったのに、どうして……。 漫画でこんな体験したことないのでまだ困惑してる。でも25巻までは1000万部売れるのも納得の出来なのでもし読むならそこまでをおすすめします。

うまとし【描き下ろし付き】

笑えて笑えない短編集

うまとし【描き下ろし付き】
野愛
野愛
1年以上前

これはホラーなのかギャグなのか。思わず笑ってしまうけど、笑えない。面白いけど不安になる作品が詰まった短編集。 ・うまとし 「男同士で結婚して何になる。子どもはどうするんだ」に対する完璧な答え。 瀕死の恋人と雌の馬を繋いでケンタロウスにしたら結婚もできて子どもも産まれてこれ以上ないハッピーエンド。 なんて納得できるわけないけど子どもが可愛いからどうでもよくなるあたり人間味あるようなないような。 ・押し人 埋葬に関する法律が改正され、押し花の要領で死体を飾る「押し人」が流行した未来のお話。 じいちゃんの死体まじ映え〜リビングに飾ろ〜みたいなノリ。 故人を偲ぶ気持ちがあれば形はどうであれと思うけど、流行が廃れて残るのは死体が飾られたリビング。 弔いとか何それ?な世界観でも死の禍々しさは変わらないんだなあ、と。 ・マリオネットイズム 不慮の事故にあったアイドルが奇跡の復帰。 しかしそれはクローンで、本体は頭と脊椎だけになって培養されている状態。 偽物が生まれたら本物が消えるわけではなく両方存在していたら、アイドルとして生きているのが本物…? 本物は偽物の体を奪って本物を取り戻そうとする、ってやっぱりどっちが本物なんでしょう。 まあアイドルなので見たい姿を本物だと思えばいいか。 などなど。 考えすぎるとしんどくなりそうなので表面の楽しさだけを掬って読むようにしたけどそれでも抉られること間違いなし。 笑えて笑えなくて不気味で不穏で面白い短編集でした。

ギャルとオタクはわかりあえない。

ギャルとアイドルのウラオモテ

ギャルとオタクはわかりあえない。
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前

あのー、『推し武道』といい、アイドル好きな女性の正装はジャージって、何か前例でもあるのでしょうか……? ギャルJKの主人公が、ギャル仲間に隠れて「オタ活」するお話。普段はギャル仲間とつるむ一方で、男子のオタともつるみ、ジャージでライブに行く。 ギャル仲間に秘密を持つ主人公は、更に秘密を抱えている。それは推しのアイドルが、クラスメイトである事。 アイドルとして崇拝し応援する一方で、その素顔を知る羽目になる複雑さ。アイドルの方も仕事では明るく癒しを与えながら、普段は地味で根暗。様々に二人は秘密を持ち、表と裏を行き来しますが、基本いい子達なので楽しく笑えるコメディになっています。 ……そう、本当にいい子な二人。紆余曲折はあれど、そんな二人が向かい合ったら……。 唇や頬の質感、繊細な線、キラキラした画面。造形の良さでギャグパートでもカワイさを放出するので、眺めているだけでも癒される作品です!

腐女子になって四半世紀経つとこうなる

かつての同人事情と大バブル同人時代を描く

腐女子になって四半世紀経つとこうなる
ANAGUMA
ANAGUMA
1年以上前

個人的なネタで恐縮ですが通っている美容師の方から大昔にコミケの売り子バイトをされていた話を聞いたことがあります。なんでもバイト先は大層羽振りがよいサークルさんで、あまりにすごい勢いで売上があがるのでお客から受け取った札を片っ端からゴミ袋に突っ込んでいき、バイト代はそこから手づかみでバサバサと支払われるありさまだったそうな…。 聞いたときはオタク向けに面白エピソード盛っていただいてありがとうございますあっはっはとテキトーに笑ってたんですが本書を読んだ今、このコミケ昔話にナマのリアリティが乗っかってきてしまい震えが止まらなくなってます。 TwitterもPixivも存在しない時代の同人あるあるを克明に記録していることで知られる本書。個人サイト、便箋、カラス口、晴海トークなど鋭いジェネレーションギャップが次々繰り出されてきますがまだこれは序の口です。 なんといっても時代の証言者・高河ゆん先生が当時の大手サークルの実情をガシガシ語るパートがド迫力すぎて手に汗握る。がゆん先生が登場してからマジで空気変わります。 当時でも都市伝説とされていたエピソードの一例がこれ。 ・売上の入ったゴミ袋を廃棄したサークルがある ・会場に銀行員が来て売上を数えていた ・スタッフ全員でハワイ行った 結論から書くとどれも“真実”だったようです。なので私が伝え聞いた札束ゴミ袋日当の件も多分マジですね。なにこれ? でもなんかパワーとエネルギーが溢れる時代だったんだなーとか、今も昔も好きなものに全力でやるのが楽しさの秘訣だよなーとか夢もらえる気がしますね。全然まとまった感ないですが一旦これでお願いします。 繰り出される情報がカロリー高すぎてまだ受け止めきれずにいるので皆さんも是非読んで面食らってほしいです。

はじめてのひと

大人向けの谷川史子作品って感じでハマる!

はじめてのひと
かしこ
かしこ
1年以上前

現在ココハナで連載中の作品です。大人向けの谷川史子って感じでハマりました。面白いです。色んな初めての経験が出てくるんですが、どれも前置きとして「大人になって初めて」が付くようなところが味わい深いです。例えば「本当に好きな人が出来たから苦しい」とか「友達が他の人と仲良くしてるのに嫉妬してしまう」とか。子供の頃よりも大人になってからの初めての方がハードルが高くなってて難しいですよね。「好きになった人が既婚者だった」女の子も登場するんですがドロドロし過ぎてないのが谷川先生らしいかも。シリーズ物で1話完結だったり数話続いたりバラバラなんですが、それぞれの登場人物が繋がっているのも面白いと感じたポイントです。自分もこういう大人な話を背伸びしないで読めるようになったんだな〜。

コルティジャーナ・オネスタ

ルネサンス時代のイタリアの高級娼婦

コルティジャーナ・オネスタ
名無し
1年以上前

最近西洋絵画にハマってユーチューブで動画を見たり本を買ったりしています。そのなかで、裸婦画というのはその時代その次代の高級娼婦がモデルをしていたと知りどんな職業だったんだろうかと気になり「娼婦 テーマ 漫画」が調べたところ、まとめ記事で紹介されていたのがこの「コルティジャーナ・オネスタ」でした。 https://note.com/nao_msng/n/n2d79d8603f98 20年も教皇の元でコルティジャーナ(=娼婦。元は宮廷人という意味)を務めていたのに、子ができたことで部下の男に払い下げられたフローラとその娘・ルクレツィアの物語。 なんとあのラファエロも登場します。 愛する義理の兄と、2人の間にできた娘と切り離され、一流のコルティジャーナとして生きていくことになったルクレツィア。 キージ司祭という「スケベ親父界のぐう聖」とでもいうべき、良識的な親父に娼婦としての手練手管を仕込まれ、乞食にまでその体で愛を与え人々から「聖母」と呼ばれるまでになる。 成功を収めたように見えたルクレツィアですが、死の間際になってそんな聖母の本音が吹き出すところが良かったです。

ラブ・マスターX

人を好きになるって言うこと。

ラブ・マスターX
干し芋
干し芋
1年以上前

人は、追いかけられると逃げるもの。 恋愛も同じ。 両方が、同じ熱量で愛し合うって奇跡なの? その人の事が好きになりすぎると精神的に不安定になって病気になるって、分かる気もする。 安定するってその人のことを信用すること。 でも、安定していたらドキドキ感は得られない。 みんなが幸せになるには結局我慢なのか・・・。

六本木クラス

梨泰院クラスの原作をローカライズ

六本木クラス
hysysk
hysysk
1年以上前

いじめを咎めたところから外食産業の権力争いにまで発展する壮大な復讐劇。話としては至極単純だが、登場人物や起こる事件が今の社会を反映しているので、皆が普段感じている理不尽さや不満をスカッと解消してくれる。もともとは韓国の話であるため、細かいところで日本的な行動や台詞とは違っていて、新鮮味があった。「ディフェンス」は名シーン。 ドラマ版と比べると、原作は良くも悪くもあっさりしていて、どんどん話が進む(ドラマ版は原作者も脚本に参加していて、マンガ版の設定や展開的に物足りないところを補完して説得力を与えている)。また、ローカライズで人物名や土地が日本に置き換えられている。韓国ファンとしては原作のままが良かったと思うし、個人的に東京や六本木に持っているイメージとも整合しないが、大半の人には気にならないだろう。

ゴハンスキー

トラウマ飯シリーズが面白い

ゴハンスキー
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
1年以上前

トラウマ飯とは、何かのきっかけで対象の食い物が苦手になる話でグルメ漫画だが全く食欲をそそられないエピソードだらけよかった。 読んで気になったのは以下です ・清野とおるが好きだと言っていた「紀文の魚河岸あげ」は川原泉も好きだと言っていたやつだった気がする。 https://www.kibun.co.jp/brand/uogashiage/manga/index.html ・無茶苦茶美味いラーメンはなんだったみたいな回で北條司の『シティーハンター』の「ワンオブサウザンド」と同じように奇跡が起きて美味しいラーメンになったという話があったが、この話ビッグ錠の「一本包丁満太郎」だと「幸運の味」と表現されていたな

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