女の体をゆるすまで

女の体を生きる苦しみを思う #完結応援

女の体をゆるすまで
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前

怒りに打ち震える。女性の体を生きる事の理不尽に、冷静さを失いそうになる。私は男性だが、ここに描かれる作者が受けた理不尽は、私の「男性性」に憎しみを向けさせるのに充分だ。酷すぎる。 アシスタント先の漫画家男性から性的ハラスメントを受けた恐怖に立ち向かうところから始まる本作。読み進める程に様々なハラスメント・暴力が、幼少時代から一つ一つ描かれる。 そこに作者の、曖昧さもありつつはっきりと女性らしさを好まない「Xジェンダー」についてが描かれ、それは女性の体を抱える絶望をより深める。生き辛かっただろうその人生の中で、心を病み、大切な人に辛く当たり大切にできなかったという後悔も、メンタル疾患を抱える私には共感できる部分が大きい。 描かれる男性は様々だ。ネジが飛んでしまっている危険な人物を、社会はどうすれば良いのだろうか。また親友だった少年によるハラスメントは、「男が主導して性的行為をしなければ」という、男性によくあるジェンダー規範が根底にあったのかもしれない。 一方で作者は、加害する男は実はちっぽけな存在、と看破する。その事は作者が繰り返し、出会った加害男性の姿(電車の隣に座ったおっさんまで)を描写してゆく事で明らかになってしまう。 男性の自尊心を満たす事でバランスを取る社会のために、作者が抱えた心の傷。それに女性編集者との対話で少しずつ気付き、言語化・作品化する困難に挑んだ作者の、人生を賭けた挑戦に感謝したい。

つつがない生活

幸と不幸が重なり合うつつがない日々の尊さ #1巻応援

つつがない生活
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

前作の『牛乳配達DIARY』の時から、INAさんはまるで清少納言のように何気ない日常の一コマを巧みに面白くマンガとして切り出す方だなあとしみじみ感じます。 本作『つつがない生活』も、前作に続いて筆者の実体験を基に描かれています。中盤以降にはバンドでアメリカツアーに行った話や妻とのヨーロッパでの新婚旅行など日常の中の非日常もあって、そこでは刺激的なエピソードもあります。一方で、前半はありふれた日々の中の何気ない情景が描かれます。 20代新婚でありながら先月仕事を辞めたばかり、フリーランスでコミュ力の高い妻の仕事を手伝いながら家事をこなし、中学生になる手前の義妹の面倒を見るという生活。 こたつでみかんを食べて寝落ちたり、コンビニにアイスを買いに行ったり……本当にミニマムな日常。でも、それらはもし人生の終わりに振り返ることがあるならばどこまでも掛け替えのない価値のある時間なんですよね。 仕事でピリピリする妻と時には喧嘩もしながらも愛情に触れ心を救われる瞬間や、義妹の成長に感じ入る時。つつがない生活の中で訪れる大いなる幸せこそ、人間が真にこれ以上なく大切にすべきものであろうと思います。 しかし、人生は幸せなことばかりではありません。時には辛いことも起きてしまいます。コロナ禍のように、個人だけではなく人類全体に訪れる試練も襲い掛かります。でも、それこそが人生でもあります。 最終回の素晴らしいモノローグは、『自虐の詩』の至高の名言である「幸や不幸はもういい。どちらにも等しく価値がある。人生には明らかに意味がある」を髣髴とさせ、この作品の読後感を非常に豊かにしてくれるものでした。 この本を彩る「優しく鮮やかな筆致が照らし出す、暮らしの中の、なんてことなくて美しい瞬間」といった帯文も、作品に対する慈愛に溢れていて大好きです。こういうマンガが絶えずに生み出される世界は何と美しいことでしょう。 余談ですが、現代っ子で『天空の城ラピュタ』よりYouTubeの方が楽しい義妹にジェネレーションギャップを感じるシーンは、幼少期に無限にラピュタをループしていた身としては筆者同様に切なくなりました。

ボボボーボ・ボーボボ

📰ハジケ伝説よ、永遠に…!?連載開始20周年「ボーボボ展」が11月に渋谷で開催

ボボボーボ・ボーボボ
名無し
1年以上前

澤井啓夫原作によるアニメ「ボボボーボ・ボーボボ」の展示イベント「ボボボーボ・ボーボボ展 ハジケ伝説よ 永遠に…!?」が、11月20日から12月12日まで東京・渋谷マルイ7Fのイベントスペースで開催される。 https://natalie.mu/comic/news/450840 https://bo-bobo-exhibition.com/

ララの結婚

異国娶られエロティック!

ララの結婚
名無し
1年以上前

双子の妹を好いた男と無事に村を離れされ幸せに暮らしてもらうために、妹のふりをして花嫁になり替わる主人公ラムダン。 「ジェンダーレス男子に愛されています。」のためこう先生が送るBL作品。 妹のために男と結婚してしまうラムダンが健気で美人で可愛くてエロい。 婚約相手の男ウルジに媚薬を盛られよがってしまう様は、まるで芸術作品と言ってもいいほど耽美で美しい。 「女じゃないのに、孕むわけがないのに、俺、完全にウルジのものになってる…!」 妹想いの兄ラムダンが無骨な富豪ウルジに、染まっていく様、どうぞご堪能ください!

世が夜なら!

アホカワイイ吸血鬼ちゃんの話

世が夜なら!
ANAGUMA
ANAGUMA
1年以上前

最強の吸血鬼マーナミア様の次なる征服地域は人間界・トーキョー! 転移に伴い吸血鬼の能力を失った挙げ句、なんもわからん異世界で(コンビニ店員として)さまざまな問題(クソ客など)に立ち向かう姿、涙なしでは読めませんね? とにかくめっちゃ絵かわいい!!!ギャグのテンポ感とかセリフ選びもツボ入りました。 正式連載への希望を込めて語りたいです! 1話 https://pocket.shonenmagazine.com/episode/13933686331666633758

幻魔大戦

「幻魔大戦」読んでみた

幻魔大戦
かしこ
かしこ
1年以上前

こないだNHKの「100分de石ノ森章太郎」の再放送を観ていて気になったので読んでみました。番組では「現在では漫画家というよりコンセプターとして石ノ森先生のDNAが受け継がれている」と話されていて、確かに今読むと古い作品という印象が強く残りますが、たまにハッとするシーンやアイディアがあって、これが現在の少年・青年漫画の源流なんだなぁと思いました。未完であることを知った上で読んだのですが、あまりにもいいところで終わってるので逆にインパクトがありました。 主人公・東丈のお姉さんが幻魔大王に殺されてからも残留思念になって丈を助けてくれるんですが、美人で優しくてトキワ荘のマドンナだった石ノ森先生の早逝されたお姉さんを彷彿とさせて泣けました。

ニニンがシノブ伝ぷらす

伝説のν速民のお友達が帰ってきた

ニニンがシノブ伝ぷらす
さいろく
さいろく
8ヶ月前

おかえりなさい! でもそんなに時間あいてんの!?って思ったんだけどなんと前作は最終回は2006年…!!! 14年半の空白期間が(シノブ的には)あり、堂々たるカムバックと言えるでしょう。 そしてもうど安定の音速丸と下忍たちの掛け合いが普通に連載開始されているというのが嬉しくて仕方ない。 音速丸さんを見ればネットにいっぱい落ちてるので「見たことある」になるのではなかろうか。 そしてこれからも新作が読める事を素直に喜んで行きたい。

今宵もお待ちしております

今宵も待ってくれていたバー #1巻応援

今宵もお待ちしております
Pom
Pom
1年以上前

北川先生の描く人物達は、妙な大人の色気がありますね。 このお話、終始何だかドキドキしてしまいました。。 バーで飲むお酒、美味しいんだろうなあ〜 お酒の数だけ人生もあるって感じかな。 フラッと入ったお店で、自分の心の内に気づかされるなんて。。 こんなお店、いつか見つけてみたいものです。

たべつくスイッチ

遊び心が素敵な飯漫画

たべつくスイッチ
野愛
野愛
1年以上前

大至急フランスの昼下がりごっこをやりたくなりました。 こういう日常系飯漫画はレシピ再現したくなるのはもちろんなんですが、プラスアルファの楽しみ方や遊び方を教えてくれるので好きです。 某フライドチキンのあの部位だけたくさん食べたい!とか最強の冷やし中華を好きな人に振る舞いたい!とか、遊び心が素敵だなと思いました。 スイッチ入って料理作り出す彼氏や一緒に寒ブリ食べる旅についてきてくれる友達、ノリがよくて楽しく食事できる人間関係も素晴らしい…! 好き勝手食べたいものやりたいこと楽しむのもいいけど、同じ熱量で共感できるのもやっぱりいいものです。

ドラッグレス・セックス

※貞操にはご注意ください。

ドラッグレス・セックス
名無し
1年以上前

「フェロモン症」という罹患すると性別問わずに患者自身に好意を持つ者に対して性的興奮を誘発させてしまうアレルギーが存在する世界。 それに怯え日々過ごしている堅物サラリーマンや、それを利用し女とヤりまくるヤリチン男子、特効薬を開発する研究者たちなど、とにかくドエロいBLオムニバス作品。 開始8ページでもうすでにエロい。堅物サラリーマンのイチモツが出ちゃいます。出ちゃったらヤることはもう一つだけ。 とにかく端から端までドエロいセックス、セックス、セックス!!! 彼らのドエロい性事情を見逃すな!!

神客万来!

ねむようこは素晴らしい

神客万来!
さいろく
さいろく
1年以上前

どの作品もステキだけど、今作は特に坦々と進む物語、テンポも絵柄もよく、起承転結も素晴らしくて花丸あげたいです(上からですみません) 話ごとにキッチリと一旦幕を閉じてくれている感じがあり、自分のペースで読ませてくれるところもまた最近の自分にはうってつけで少しずつ読んでます。 人外が訪れる宿、そこの客室係として雇われた主人公の視点は、一般の人間なんだけど強すぎないキャラがとてもわかりやすくてストーリーテラーとしても「いいなぁ」と感じます。

犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい

犬飼いである私に猫も飼いたいと思わせるチカラがある

犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい
さいろく
さいろく
1年以上前

よく「チワワはうるさいよね」「トイプーは懐っこいよね」みたいに種類で偏見的な意見をお持ちの方がいらっしゃいますが(当てはまることが多いのは事実だけど!) 犬も猫も個性があり、表現があり、一つの個体・生命体として千差万別なのです。 一般的にチワワはよく吠えるし大人しくはないと(病院とかで大暴れしたり噛んだりする子はよく見る)いう印象ですが、うちのチワワは驚くほど大人しくて吠えないし家族以外が大の苦手の引っ込み思案です。 世の中のすべての犬猫も個性に溢れていて、家族として迎えることはそうかんたんなことではないのですが、松本ひで吉先生は「迎えることが出来たらこんなに幸せなんだよ」というのを本作で存分に教えてくれてます。 犬も猫も誇張表現があるであろうけれども、本当にこういう子なんだろうなーというのも想像しやすくて萌え死ぬ。 先生の描く猫のツンデレぶりやドジを誤魔化す様がたまらんです。 犬は無償の愛をくれるよねーそうだよねーうんうん、ってうなずきまくり。 本当にタイトルの通りでそれ以外の何者でもないんだけど、それが素晴らしい。 そんな作品です。

ニッターズハイ!

優しくもドラマのある"編み物"の世界 #1巻応援

ニッターズハイ!
sogor25
sogor25
11ヶ月前

この作品は怪我で陸上競技から離れることになった主人公が、入学した高校で"編み物王子"と呼ばれる同級生と出会い、徐々に編み物の魅力に触れていくことになるという物語です。 高校の手芸部が舞台の作品で、運動部のような派手な動きはないのですが、登場人物にはそれぞれにドラマがしっかりあって、それを"編み物"という共通点が繋いでいく、優しくも魅力ある物語になっています。 また、"編み物"がテーマということで、読者が作中の登場人物を真似して気軽に編み物を体験できるというのも特徴の1つだと思います。 主人公も始めは不器用で全然上手く編むことができなくて、そこから編み物の魅力にハマっていく様子が描かれるのを読むと、自分にも同じようにできそうという気持ちにさせてくれる作品です。 1巻まで読了

殺し屋は今日もBBAを殺せない。

胸熱展開もめっちゃあるんで夜露死苦ぅ!

殺し屋は今日もBBAを殺せない。
さいろく
さいろく
1年以上前

BBAが強い。だがそれだけじゃない。 モブまで含めてすべてがいいキャラしていて世界観も素晴らしく好きだし、非日常であろう大暴れする奴らをBBA達が文字通り腕力で平和な日常に戻す流れも大好き。 開始時から"やわスピ"で読んでたけど、単行本がもう4巻も出ててちょっとうれしくなって全部買ってしまった。読み返すのにも向いてるんですよこれ・・・ 超おすすめです。

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