きりひと讃歌

最高クラスの面白さ!

きりひと讃歌
酒チャビン
酒チャビン
1年以上前

1970年〜1971年にかけて連載された手塚先生の青年向けマンガシリーズ。ハズレのないビッグコミック連載ものの1作品です。 なんか手塚先生というと、アトム、火の鳥、ブラックジャックときて、あとはジャングル大帝とかリボンの騎士とかアニメにもなった子供向け作品がドギツク有名なのですが、その偉業も功罪相半ばで、そのおかげでいまいち青年向けの傑作が意外と知られてないのは残念です。 本作は、面白さが凄すぎて、じゃあ読み終わった後に「どこが面白かった?」と聞かれても、なんとも答えにくいのですが、とにかくストーリーがあとひく面白さで、本当に時を忘れます。電車だったら乗り過ごし注意です。本当に没頭すること大うけあいです。 ある架空の奇病がテーマの医学ものではありますが、そんなことは全部すっ飛ばしてとにかく面白いです。 まず間違いなく手塚ベスト10には入ってくる超名作なので、是非読んでみてほしいです。

いじめるヤバイ奴

ピンときたならあらすじを見ずに読んでください

いじめるヤバイ奴
sogor25
sogor25
1年以上前

いじめというテーマをセンシティブに扱っている要素もあるけれど、物語の本質は完全にホラー。テイストとしては「外れたみんなの頭のネジ」に近い。ただ、非現実的な存在を出しているわけではなく、現実世界で実現可能なギリギリのラインでありえない状況が描かれているので、純粋なホラー作品よりも没入感がある。残虐表現もけっこうあるので万人にはオススメできないけど、サイコスリラー系の作品が好きな方なら手にとってみて頂きたい。 ところで、私は最初Yahoo!ニュースで見かけてこの作品を知ったのですが、記事が完全に1話のネタバレを含む内容。調べてみると講談社の公式ページのあらすじも同様のネタバレありの模様(マンバのあらすじはそちらからの引用)。 えっ、1話で読者を惹きつけるためのこの仕掛けなんじゃないの?その証拠にマガポケのあらすじはちゃんとネタバレなしだぞ!「無能なナナ」のことをもう忘れたのか! ということで興味を持った方は最低でも1話はあらすじを読まずに読んでください。 1巻まで読了

ブッダ

超おもいでの作品

ブッダ
酒チャビン
酒チャビン
1年以上前

高校生の頃(すでに手塚先生は亡くなられていましたが)、火の鳥を読んで、その面白さに圧倒され、続けて読んだのがこのブッダで、それまでに読んでいたマンガとは完全に別格の面白さに、すっかり虜になりました。わたしがヅカラーになる決定打となった作品で、とても思い入れがあります。この度、再読して、その面白さを再確認しました。 もし「ゆうれい小僧がやってきた!」がもう少し面白ければ、ゆでラーになっていたと思うので、人生なにが起こるかわかりません。 本作品は、ブッダの生涯を描いたものですが、物語は生まれる少し前からスタートします。 仏教の教えについては、そこまで詳しくないので、この作品に書かれている数々の教えが、仏教の教えそのものなのか、それとも手塚先生なりのアレンジが加わっているのかは分かりません。本作中のブッダは、決して最初から聖人だったわけではなく、どちらかというと問題児的な部分や弱い部分もありながら、いろいろ経験していく中で迷いながら悟っていくので、自分を諦めない勇気をもらえます(作中の弟子たちも皆そうです)。 ただ、実在のブッダや本作品中のブッダが数多の人の心をお救いになったように、手塚先生は本作品によって、わたしの心をありがたくもお救いになられました。その意味で、手塚先生は、巷間言われているとおりマンガの神様であると同時に、我が心の仏様でもあります。 ちなみに、作中登場するタッタ、ミゲーラ、チャプラ、ブダイ将軍、バンダカ、アッサジあたりは手塚先生のオリキャラだとのことです。まぁ正確な歴史を知りたいわけではないので、別に良いですし、むしろその辺のオリキャラの存在によって、より心根に響く作品になっていると思います。

新選組

手塚先生オリキャラによる新撰組!

新選組
酒チャビン
酒チャビン
1年以上前

1963年に少年ブックに連載された作品です。萩尾望都先生がマンガ家になるきっかけとなった作品だそうです。 タイトルは新撰組ですが、新撰組そのものの話ではなくて、手塚先生オリキャラの丘ちゃんと大作のお話です。丘ちゃんと大作は新撰組の同期で、一緒におしるこを食べにいくくらい仲良しなのですが、とある事情によって対決せざるを得なくなります。 すごく仲の良い二人がちょっとした運命のいたずらで敵味方に分かれてしまうのは、火の鳥乱世編のおぶうと弁太を思わせます。単行本1巻に収まる小編ですが、心にじんわりくる名作だと思います。 丘ちゃんと大作が現代に生まれ変わって、一緒にタピオカミルクティーでも飲んでることをお祈りします。

スーパースターはご機嫌ナナメ

スーパースターはご機嫌ナナメの感想

スーパースターはご機嫌ナナメ
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
1年以上前

たしかコミックジャングルで連載していたのを読んでいたが今回久しぶりに読み返したが全く記憶と違った・・・ 主人公の清川卓がほとんど表情を出さず、野球で特異な才能を発揮して幼馴染の女の子との約束である甲子園に連れていくという内容だった。「ツヨシしっかりしなさい」と記憶が混ざってそうだ・・・

猫には猫の猫ごはん。 単行本版

思わず泣いちゃった

猫には猫の猫ごはん。 単行本版
野愛
野愛
1年以上前

猫ちゃんに癒やされたいと思って読み始めましたが、癒されるどころか感動して泣いちゃうやつでした。 愛と優しさに溢れていて、心が浄化される作品です。 雪の日に死にかけていた子猫を拾った青年・太陽。 ユキと名づけ、慣れないお世話に苦戦しながらも絆を深めていきます。 食事を手作りしたり、広い家に引っ越したり、太陽の深い愛情が素晴らしいです。 最初はどこか不安気だったユキが太陽に甘える姿に感動して思わず泣いてしまいました。 全ての保護猫や保護犬たちが、太陽のような人のもとで暮らせるように願うばかりです。

利平さんとこのおばあちゃん

利平さんとこのおばあちゃんの感想 #推しを3行で推す

利平さんとこのおばあちゃん
かしこ
かしこ
1年以上前

・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 若い女性が描かれていたんですね。お子さんの育児中に受賞してそのまま連載デビューになったそうですが、心理描写の熟練度からベテラン漫画家の作品だと思ってました! ・特に好きなところは? 主人公のおしげさんが亡くなったおじいさんに一途なところ。湯呑みの話、分校に竹箒を届ける話、古い映写機を直す話、おじいさんとのエピソードは全部うるっとします。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! おばあちゃん子だった人、ハートウォーミングな漫画が好きな人、最近疲れてて癒されたい人、ぜひ読んでみて下さい!!

アトム今昔物語

みんな大好きアトムの続編です!

アトム今昔物語
酒チャビン
酒チャビン
1年以上前

1967年〜1969年に産経新聞に連載。 元々連載版では、アニメの最終回の時点の直後からのお話で、鉄の塊となって宇宙を漂っていたところをイナゴ人に助けられて地球に送ってもらう(その際なぜかタイムスリップで1967年に)ところからスタートしていたようなのですが、それだとマンガ版のアトムとつながらないということで、全集収録時に冒頭が書き直されたようです。 続編でありながら、時代設定的にはタイムスリップによりアトムの前の時代になるので、お茶の水博士や天馬博士、ヒゲオヤジなども若い姿で軒並み登場しています。ヒゲオヤジのお父さんが「スリル博士」を名乗っていて、若い頃のお茶の水博士がスリル医院の地下で研究している設定も楽しかったです。 途中サーカスで働いていた時代の描写がん長めにありますが、団長のハム・エッグがかなり悪く、ウサギのロボットを殺人タンクに改造してアトムと対決させたところは本当に腹が立ちました。 お話はアトム的であり手塚的です。総じて楽しく読めました。

白いパイロット

週刊少年サンデー連載作品!

白いパイロット
酒チャビン
酒チャビン
1年以上前

1961年〜1962年にかけてサンデーで連載されたSFものです。シャム双生児、クローン、反戦などのテーマがありつつも、基本はグループヒーローものです。 仲間には、足が早い人がいたり、拳銃がうまい人がいたり、女の人がいたり、機械の操縦が上手い人がいたりと個性に富んでいて、少しサイボーグ009っぽい感じもしました(サイボーグ009の方が後の連載です)。 途中まで楽しく読んでいましたが、対決部分は少し冗長に感じられ、読んでてダレてしまいました。最初はコマ割りなんかもちょっと凝っていたりとかしたのですが、だんだんコマ割りも単調になってきてダレてくるということがあったので、コマ割りって結構マンガの表現として大事なものなのかもしれないなと思いました。

スリル博士

サンデー創刊号からの連載作品!!!

スリル博士
酒チャビン
酒チャビン
1年以上前

日本初の週刊少年誌「サンデー」と「マガジン」(同日創刊)。そのサンデーの創刊から連載された看板作品です!! この際、サンデー側から専属契約を提示されたようで、手塚先生は専属自体は断ったのですが、「他の週刊少年誌には書かない」くらいの約束はされたようです。実際、そのすぐ後にマガジンから執筆の依頼があったようですが、書くことはなかったようです(その代わりクイズコーナーをやったみたいです)。 内容は「スリラー」となっていて、マイケルジャクソンに毒された私の感覚からすると「スリル」とか「スリラー」というのはなんか恐怖ものや怪奇ものを想像してしまうのですが、そうではなく、ミステリーとかサスペンスといった方が近いと思います。 序盤はそれなりにサスペンスが効いてますし、スリル博士が医者ということもあって、ちょっとブラックジャックを思わせる面白さがありました。ですが、中盤以降少しダレ気味になってしまっているように思います。もともと1話完結の形式で考えていたそうなのですが、小学館から「せっかく週刊で毎週出るのだから大長編の続きものを」との注文があったようで、そこから調子が出なくなったようです。せっかくブラックジャックっぽさがあったので、もし1話完結もので続けてたら名作になっていたかもしれませんね!!!

ファウスト

原作は読んだことがありません!

ファウスト
酒チャビン
酒チャビン
1年以上前

ゲーテのファウストは名前は聞いたことがありますが、読んだことがありませんでした。聞けば手塚先生がそれをコミカライズしてると。それは手塚先生のマンガも楽しめて、文学の教養も獲得できる!!!と意気込んで読みました。 なので、原作がどれくらいアレンジされているかわからないのですが、こういう話なのですかね??ファウストさんが主人公なのかなと思って読んでいましたが、特に惹きつけられるところもなく、どちらかというとあまり好きではなかったです。 最後らへんで「満足は努力の末に感じられる」とものすごく名言が登場します。まさにそのとおりだと思うのですが、そもそもそう発言した主人公がいつ努力してたのかがよく分からなかったので、感慨も薄かったです。 原作を読まずに先にこちらを読んだから消化不良気味になったのかなと思いましたので、また原作を読んでみてから再読したいと思います。

この教師、絶対わざと。

オッサンJKが主人公の少女漫画

この教師、絶対わざと。
Nano
Nano
1年以上前

寡黙な美人JKかと思いきや、本当は競馬やあたりめが大好きなオッサンJKな澪。 周りにはクールなイメージを持たれてるのに、白川先生にだけは素の自分を晒しているんだけど…先生に翻弄されてる澪が可愛い!! 多分今の子がほぼ知らないような単語(ナウい、アッシーくんなど)バンバン使っちゃうし、あたりめ臭かったりするけどちゃんと中身は女の子で、そのギャップが何とも言えなくて応援したくなる。 最初は澪がされっぱなしなんですけど、後々先生も澪に押されていく感じもあって二人とも可愛い!キュンキュンする!

おはよう少年

癒しの時間をくれる比継理生くん。

おはよう少年
Pom
Pom
1年以上前

のんびり、まったりとした漫画でした。 こんな少年いるのかなぁ〜 比継理生くんの作る朝ごはんは最高に美味しそう!何故こんなに誰かに尽くせるのー 人が作ってくれたご飯て美味しいんだよなぁ〜  理生くんの雰囲気だけで癒される。。 読んでると、ほっこりしすぎて眠たくなるような内容の素敵な漫画でした。

プリンセス・プリンセス

美男子だらけ

プリンセス・プリンセス
名無し
1年以上前

懐かしい! 友人の部屋で読んだ記憶あります。 男子校で男だらけの環境に癒しを与えるため、美男子が女装する…という今の時代だとちょっと色々問題になりそうな話です。 「ホモ」とか気持ち悪いとかちょっと差別的な表現もあるので今の時代にはそぐわないかも。。 が!今読んでも絵が綺麗だし読みやすくてびっくりしました。もう十数年前に読んだはずなのに! 女顔にもなれる美男子っていいですよね…きっとジャニーズ系。 イケメンで嫌々で女装するんだけど家庭環境が重かったり時にシリアス、時にギャグ。 さらっと読めます。

プロ彼女の条件 芸能人と結婚したい女たち

プロになれなかった者たちへ

プロ彼女の条件 芸能人と結婚したい女たち
野愛
野愛
1年以上前

プロ彼女と言えるほどのプロフェッショナルは登場しない。破滅する姿を見たくなるほど悪い女もそんなにいない。 華麗な港区女子になり有名人と付き合ううちに欲望が膨らんでこうなっちゃったんだろうな〜女子も男子も詰めが甘いね〜くらいの感じ。 芸能でもスポーツでも芽が出て長く活躍する人は謙虚でいい人が多いなんて話を聞くけれど、自分を見失わず欲に溺れずってことが大事なんだろうな。 プロ彼女になれなかった者たちのフィクションとしては面白い。でも真のプロ彼女のノンフィクションも見てみたい…けど誰にも種明かしをしないのが真のプロ彼女なんだろうな。

「神様」のいる家で育ちました ~宗教2世な私たち~

宗教2世に寄り添うための #1巻応援

「神様」のいる家で育ちました ~宗教2世な私たち~
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前

再び宗教2世の声を集めた書が出る事を祈って、1巻応援とします。 宗教2世という言い方は最近知りましたが、思えば昔から、そういう子は身近な存在でした。クラスメイトの穏やかな男の子は運動会に出なかった。優しいお姉さんが亡くなった家は一家で信仰を始め、その家のお兄さんは家族と色々あったらしい。毎週のように我が家の前を通る、複数の親子集団……。 そういう方の心の内は、子供ながらに聞いてはいけないもの、と思っていたのですが、この本によってその一端が知れます。彼らが持つ、私と変わらないような愛情や嗜好を知ると、宗教2世の方達が抱える葛藤は、私にも切実に伝わって来るのです。 親への愛着、教義への疑問、自由への憧れ、そして何より辛いのが「信仰を捨てたら親の愛を失う」こと。引き裂かれる思いに同調してしまう……。 そしてそこに、幼い頃から教えられた「教義」が、重みを持って様々に絡みます。 複雑に揺れる心の内を伺えたことで、宗教2世の方達が「よくわからない」存在ではなくなり、さらに慮ることが出来るようになります。この話を始めるに当たって、ただ机上の空論を振りかざして感情的になるのではなく、実在する人に「寄り添う」ための、基本の書になるのではないでしょうか。

マダムたちのルームシェア

「あなた素敵よ」 #1巻応援

マダムたちのルームシェア
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前

「マダム」って言うと「高齢女性」と言うよりは素敵感が増しますよね〜。本作は三人のマダムの同居物語で、とにかく楽しい! 生活を楽しもうとする強い思いと工夫、そして同居する相手への思い遣りにあふれている。その合言葉は…… 「あなた素敵よ」 とにかく相手を褒める。悪い所など見ない。そして何でも楽しそうにする!こんな同居人が待っているお家には、何を差し置いても帰りたいですよね? 四季折々を、そしてつまらない日も楽しむマダム達は、同世代の人達でも若者でも真似したくなる、最良の人生のモデルだなぁ……と思いました。 共にいたい相手に対して、いつでも「あなた素敵」と言えるような人になりたいです。

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