九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子

九井諒子の実力、ここに極まれり

九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子
名無し
1年以上前

人魚禁漁区をコミティアで手にしたときに「この人何者なんだ」と驚いたのを今も忘れません。 もちろんダンジョン飯も傑作ですが、短編集にこそこの方の圧倒的魅力、実力、表現力を確認することができます。もちろん本書以外の短編集にも同じことが言えます。腰抜かしますよ。 なので、久しぶりに新作短編が読みたいと思うのはわがままでしょうか…。

夜間ヒコウ

10ページで伝わる面白さ #読切応援

夜間ヒコウ
名無し
1年以上前

定時制高校に通う女の子が主人公。全10ページだけどすごく含みのある読み切りでした。タイトルの「ヒコウ」は色んな見方ができるなぁと思います。個人的にはどんな生き方でも遠くまで飛べるよ、みたいなポジティブさを感じました。この読み切りは新人賞出身の作家さんですが、スペリオールの漫画賞はガムシャラな熱気があって好きです。

太陽系SF冒険大全 スペオペ!

麻宮騎亜がアワーズで久々の新作!タイトルのまんま。笑

太陽系SF冒険大全 スペオペ!
mampuku
mampuku
1年以上前

いきなり出てくる地球外生命体「木星エイ」のネーミングとかエーテルからエネルギーを抽出するシステム「ELT」のネーミングとか、タイトルの通りベタなスペースオペラものなんですが、ストーリーもベッタベタなのである種の安心感があります。主人公が運び屋で、仕事中にヤバい連中に付け狙われ、「積荷の正体やいかに!?」ってな具合です。安心感……!!

いつかゼロになる

ドラマティックなコマ割りで魅せる漫画

いつかゼロになる
名無し
1年以上前

困っている人を見ると自分が減っていく気がすると言う主人公だけど、身を削って人を助けようとする姿はそのうち彼自身が消えて無くなりそうで痛ましい。その呪いのようなものに唯一気づいて反発してくれたクラスメイトの女の子の存在は、彼の孤独や不安が「いつかゼロになる」になると思えるような希望に思えた。

みやこ美人夜話

京ことばも魅力な秀逸オムニバス

みやこ美人夜話
名無し
1年以上前

タイトルの「みやこ」は物語の舞台である京都と表紙の美女ミヤコさんの名前を表したダブルミーニングになります。全話に登場する訳ではないのですがミヤコさんの存在で物語が繋がっていきます。そこに無理がないように思うのは作者自身がストーリーを作ることを楽しんでいるからな気がします。巻末の描き下ろしマンガも本編と続くような内容で面白かったです。個人的に一番好きなのは舞妓さんと女優さんの交流を描いた話です。まるで文豪が描いた小品のようでした。これは唯一ミヤコさんとは関連がないのですが作品全体に深みを持たせてると思います。

灼熱カバディ

灼熱カバディは面白い

灼熱カバディ
のれん雛
のれん雛
1年以上前

マイナースポーツ「カバディ」を取り扱う王道スポーツ漫画。 スポーツ漫画の醍醐味が詰まってます。 ネタスポーツとして認知されていた『カバディ』という題材が凄く面白いスポーツだと、灼熱カバディを読んで初めて驚かされました! 『カバディ』は、チーム戦でもあり、個人戦でもあり、パワーもスピードも身体能力も精神力が、有利にも不利にも働くのは『カバディ』ならではです。 ルールは「カバディなんて知らねェ」と馬鹿にしていた主人公視点で進むのでルールが分かりやすく、頭の中に入ってきます。 とても熱く、どの巻も面白く、読むのをやめられません。毎話、熱量が凄く、いわゆる微妙な回やヒキ回が無いのが凄い! 登場人物の成長だけではなく作者や作品自身の成長が読み取れる程、作中が進むたびに実感し、連載を読めて私は幸せです! 思わず涙を流すほど愛おしい話もあり、どのキャラクターも愛おしいです。 スポーツ未経験者でも思わず深く共感し、絵や演出が直接胸に刺さるのも魅力的です! 灼熱カバディが理由で、現実の競技カバディをする人やサークルが増え、現実に影響を与えていく姿は登場人物達と同じくらい、とても面白いです!

木根さんの1人でキネマ

祝・秋本治先生賞受賞!(そんな賞は実在しません)

木根さんの1人でキネマ
sogor25
sogor25
1年以上前

主人公は30代独身OL・木根真知子。会社では課長という役職もあり、キャリアウーマンとして完璧に擬態しているが、趣味は映画鑑賞と映画感想ブログの更新という、ゴリゴリの映画オタク。という木根さんの日常を描くコメディ作品。 「怒りのロードショー」「シネマこんぷれっくす!」「私と彼女のお泊まり映画」「邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん」「映画大好きポンポさん」等々、近年名作が多数登場している"映画マンガ"の中でも草分け的な存在のマンガであり(単行本基準。1話の発表自体は「怒りのロードショー」のほうが先みたい)、かつテーマ的には「トクサツガガガ」に近いものがあり、映画を知らなくても何かしらの趣味を持つ人であれば誰でも楽しめる作品。 この作品の1番の魅力は主人公・木根さんの"オタクとしての"性格の悪さ(笑)。ブログの内容に反する意見を受けてボロクソに罵ったり、ナチュラルに萌えアニメを見下してたり、木根さんはかなり面倒くさいタイプのオタク。だからこそ職場では擬態しているわけだが、(ここは「トクサツガガガ」とは明確に差別化できる点だけど)映画の場合はオタクじゃなくても嗜んでいる人間が周囲に普通に存在していて、だから職場でもナチュラルに映画になったりして、でも"映画を全く見ない"という体で擬態しているため、例えば「スター・ウォーズどこから見るのがベスト?」「ジブリ作品で何が1番好きか?」という話題に対して、"擬態した状態での正解の回答"と"映画オタクとしての自身の回答"とでせめぎ合ったりする。この絶妙なテーマ設定が、この作品を純然たるコメディ作品へと仕上げている。 ちなみに、先日発表された第23回手塚治虫文化賞で、マンガ大賞選考委員の秋本治さん、桜庭一樹さんが動画コメントで自身のイチオシ作品として(大賞ノミネート作品でもないのに)この「木根さんの1人でキネマ」を挙げており、主に私の中で話題になりました。このコメントがうまい具合にバズってこの作品が広く知られるきっかけにならないかなぁと密かに期待してたりします。 6巻まで読了

高台家の人々

人の心を読める人よりも周りの人間が面白い

高台家の人々
む
1年以上前

人の心を読める一家で、そんなことできちゃうとまあひねくれてくるわけで。 着眼点はそこでなく心を読める人間以外の人間が面白い構図になってる!ってとこなんですけど。 心を読まれると心の声としてセリフの横に本音が書き連ねられます。 つまり心を読まれる側の人間がどう動いて、本音はどう思ってるかがわかるわけで! これスゲー! 心を読むってありきたりなテーマなのにこんなに面白くなるんですね… あとみんな可愛いです 登場人物好きになってくる 一巻からずっと面白いしなんか癒されるので是非

町田くんの世界

いい少女漫画だ…

町田くんの世界
名無し
1年以上前

超が3つつくほど真面目人間を作り上げると神様みたいになるのでは? 自分の叔母に対して「嫌じゃなければ将来介護したいくらいなんだけど」とか言ってる16歳すげえな!? 誠実すぎると一周回ってタラシになるのかもしれません。 これはもうほんと主人公の町田くんありきの漫画。 彼のキャラクターが一番立ってます。こんな人近くにいたらいいなぁと思える漫画。

恋はなに色?

3つの恋の短編集(アンリミで読めるぞ!)

恋はなに色?
たか
たか
1年以上前

マンバ通信の記事で知り、Kindle Unlimitedに入ってたので読んでみました。3作品からなる短編集なのですが、どれもこれもお話の完成度高い! 表題作の「恋はなに色?」はオープニングがすごくいい。 縦割りのコマで、主人公のナレーションと物語が同時に進行し、ページを捲って天使がドーーンという見せ方がもう上手いな〜と、ワクワクしながら読みました。 主人公は秀才だけど地味な紅。双子の妹は勉強は苦手だけどとっても可愛い藍。この漫画のいいところは、紅が自分の器量のことをまーったく悲観していないところ!周りにいじられても凹んだりしないのは、本当に自分の見た目のことで全く悩んでいない証拠で、そのあっけらかんとしたありようがすごく素敵。 いわゆる「サバサバ系」とも違う、本気で容姿を気にしてない自然体なところがスキップとローファーのみつみちゃんぽい(2人ともとてもかわいいです) 昔の少女漫画特有のコメディパートのあのノリと、ミシェールの耽美な天使姿のギャップ…! この両立が、やはり少女漫画の魅力だとあらためて感じました。 その他に高飛車な女子大生と双子の青年の恋を描く「お気に召すまま」と、病気で留年してかつて出会った少年と同級生になる「恋の不等式」も収録されていて、この2作品もまあ〜!設定を活かしきってて面白い!! 昨今の**「イケメンのイケメンな言動にときめく」マンガではなく、登場人物たちの関係性や心の変化を楽しむマンガ…!**これはすごいぞ!! 1冊の中でめちゃくちゃ楽しめる恋愛短編集です。 https://www.amazon.co.jp/dp/B075J9CZTJ/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_wXQ0Cb9HYA1Z6

恋人は旦那さま

お見合い結婚からの溺愛スタート

恋人は旦那さま
名無し
1年以上前

姉の代わりにお見合いして即結婚が決まるという、恋愛的には何一つ障害がなく進む話。 タイトルのとおり、結婚式など夫婦としてのイベントを乗り越えることで、2人の絆が強くなるところが面白い。 とにかく堅物キャラなはずのダンナがでろでろに甘いので、もう少し価値観の違いでぶつかったりしてもいいような気がする。

愛になんて溺れない

恋も仕事も、両方手に入れたい!

愛になんて溺れない
名無し
1年以上前

宮園いづみ先生の新連載。 恋も仕事も絶好調なキャリアウーマンが、有能イケメンな仕事相手と犬猿の仲に……から始まるラブストーリー? とにかく舞台設定がITバブル中の六本木かと思うような煌びやかさ。 不景気な社会で細々と生きているOLさんの憧れを詰め込んだらこうなるのだろうか。 それにしても、朝から10キロランニングするヒロインには痺れたw

リーガル×ラブ

イケメン弁護士×清純派OLの事件簿

リーガル×ラブ
名無し
1年以上前

不倫を疑われたOLが、イケメン弁護士に助けられて無実の罪をきせてきた相手にざまぁする話。 ストーリーは明快で分かりやすく、ラストの逆転劇は爽快感がある。 しかしヒロインが異常に身持ちの固いお嬢様(カマトト系)で、ちょっと今どきではないところは読者の好みが別れそう。

もっとみる