本宮版・岩崎弥太郎伝
史実ってまるで信用してません。大体が誰かのねつ造と思ってます。また、小説やドラマが人気になるとそれが真実ぽくなってしまうのも気にくわない。大河ドラマ「竜馬伝」などがそうでしょう。なので、この番組で岩崎弥太郎にヘンなイメージがつくのがイヤなのですよ。この人、天下の財閥・三菱の創始者。ですから、へそ曲がりな私なぞは逆にこの本宮漫画くらいのスケールの大きさがあっていいのではないかと思うわけで。”男”の語り部・本宮ひろ志が目をつけるだけの人物だということにしてほしいです。若いころは野望を抱き果敢に挑戦を繰り返すも失敗だらけ。成長するにつれ思慮深くなりながらも大胆に行動するようになり、自身が陣頭指揮をとって動く。そりゃあ人望も厚くなるし、人材も集まってくるでしょう。海運権を抑えるための値下げ合戦などは、やりすぎな気もしますが、資金はなくても夢はちゃんと社員に見せる。経営者の見本みたいなものです。というわけで、大河ドラマの扱いに不満がある方、そして三菱関係者の方にはこの漫画をぜひ読んでもらいたい。スッキリしますよ。