のんちゃんと棚橋さんの歪んだ関係性
子供時代の話だけで終わっていればよかったのに、お互いいい歳の大人になっても何も変わってなくて、変わってないことが何よりもしんどかった。のんちゃんはなぜ嘘をつき続けるのか?という部分には焦点を当てず子供時代に成形されたふたりの歪な関係性だけを記していて、第三者の目線がほぼないのがこの話の恐ろしさを増幅させている気がします。
悪い意味で等身大の子どもが描かれた作品。嘘つきで独占欲が強くて残酷。
これに愛情とか友情を当てはめたくはないけれど、美しいと感じる場面もあるのがまたリアルだなあ……。
1度目に短冊が出てくるらへんで終わっていたらいい話っぽくまとまったかもしれないのに、大人になってからの話でまた恐ろしくなってくる。
子どものいじめは陰湿で残酷で幼稚で最悪だ…と思ったら、大人も変わらないことをやっていて更に最悪な気持ちになった。
変わらないのは主人公ものんちゃんも同じで、人間って救いようがないのかもしれないとまで思ってしまう。
なんとも後味の悪い作品だけども、手を繋いで帰る場面やおそろいのペンを万引きする場面で胸が締め付けられる。この瞬間、世界に2人きりで切なくて美しい。
クラスの人気者のんちゃんは誰もが羨むような金持ちで、着るものはオシャレで、色んな世界を知っていた。そう、あの日嘘がバレるまで…。『岡崎に捧ぐ』など他誌で大活躍の山本さほがジャンプ+で描く歪んだ愛の物語。
クラスの人気者のんちゃんは誰もが羨むような金持ちで、着るものはオシャレで、色んな世界を知っていた。そう、あの日嘘がバレるまで…。『岡崎に捧ぐ』など他誌で大活躍の山本さほがジャンプ+で描く歪んだ愛の物語。