4.0
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異世界ではなくちょっと違う次元で、転生でもない。
知らぬ世界で保護され、歌乞いと呼ばれる職につくことになった主人公ネア。
以前の孤独で慎ましい生活より豊かな生活に、いつかは出て行って…という気持ちものびのびに。
歌乞いは魔物(見た目は美しい人間)と契約し、その能力を行使してもらう職能だが、対価として命が削られる。
様々なことが考えられる状況下、先手を打って適当に呼び出した魔物・ディノがどう見ても教わった高位で、削られる命も多そうな、一騒動置きそうな見外見。
数が多くて無難な自称・薬の魔物ということにすることにした。
と、まあ、設定は複雑なのだけど。
ストーリーは端的に言うと、孤独だった女の子が、ぞんざいに扱われると喜ぶ美麗な人外と、彼女を保護する人たちと過ごす日常譚。
ひょんなことから、元王子を男色と勘違いして、ゴリ押ししたり、クッキーモンスターと名付けた美少年姿の魔物を餌付けしたり。
トラブルは起こるけど、幸せそうな日々が描かれている。
モノローグが多いので、淡々とした雰囲気もあるが、ネアとディノの掛け合いを見ていると、賑やかにも感じてくる。