長年連れ添った料理上手の彼女。
その料理に対して、褒めつつも、余計な一言をいつも言う主人公。
全体的に茶色いとか、顆粒だしはありえないとか。
そんなこだわる割には、自分では料理なんてしたことすらないという体たらく。
この時点で昭和なオヤジでモラハラ感が満載なんですが、記念日に狙ったかのようにプロポーズをするも、彼女から
「んー無理」
とフラれる。(当然)
そこから、自分の何が悪かったのか?
を同僚のアドバイスを通して、変わっていこうとする話。
手始めに自身の好物である筑前煮をつくってみると、その難しさに発狂。
いつも彩り豊かに手際よくつくっていた彼女の偉大さに気づく。
そこから思い出を頼りに少しずつ自分でも料理をはじめていく流れ。
今まで自分の価値観で空気の読めない発言ばかりしていた主人公が、他者の価値観に触れて自分を見つめ直し改めていく姿が純粋に尊敬した。
年食うと、変わるのってホント大変だから。
また彼女がフッた理由も、主人公のモラハラだけではなく、意外と深い。
自分らしく生きたいと思いながらも、他人と折り合いをつけるのって難しいだけに、そこで誰もが悩むんだと思う。
読んでて自分自身も考え直すきっかけになった。
タイトルから最初読んだときは、ただのモラハラ男の別れ話かと思ったが、大事なもののために自ら変わろうとする人間の葛藤を描いていて、素晴らしかったです。
社会人カップルの勝男と鮎美。大学時代から続いた交際は6年目を迎えようとしていた。同棲生活にも慣れ、そろそろ次の段階へ…と考えていた勝男だったが、そんな彼に訪れた、突然の転機とは……!?慣れないながらに作る料理を通して、今までの「あたりまえ」を見つめなおす新時代の恋物語。単行本描き下ろし漫画に加え、電子版限定で雑誌収録時のカラーページも収録!
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