長年連れ添った料理上手の彼女。
その料理に対して、褒めつつも、余計な一言をいつも言う主人公。

全体的に茶色いとか、顆粒だしはありえないとか。
そんなこだわる割には、自分では料理なんてしたことすらないという体たらく。

この時点で昭和なオヤジでモラハラ感が満載なんですが、記念日に狙ったかのようにプロポーズをするも、彼女から

「んー無理」

とフラれる。(当然)

そこから、自分の何が悪かったのか?
を同僚のアドバイスを通して、変わっていこうとする話。
手始めに自身の好物である筑前煮をつくってみると、その難しさに発狂。
いつも彩り豊かに手際よくつくっていた彼女の偉大さに気づく。
そこから思い出を頼りに少しずつ自分でも料理をはじめていく流れ。

今まで自分の価値観で空気の読めない発言ばかりしていた主人公が、他者の価値観に触れて自分を見つめ直し改めていく姿が純粋に尊敬した。

年食うと、変わるのってホント大変だから。

また彼女がフッた理由も、主人公のモラハラだけではなく、意外と深い。
自分らしく生きたいと思いながらも、他人と折り合いをつけるのって難しいだけに、そこで誰もが悩むんだと思う。
読んでて自分自身も考え直すきっかけになった。

タイトルから最初読んだときは、ただのモラハラ男の別れ話かと思ったが、大事なもののために自ら変わろうとする人間の葛藤を描いていて、素晴らしかったです。

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じゃあ、あんたが作ってみろよ

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野愛
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だれでも抱けるキミが好き

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六文銭
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ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ

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珍遊記2~夢の印税生活編~

奇跡の続編

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小さい頃、色んな意味でトラウマを植え付けられた珍遊記。 当時、絵を見るのも怖くて、だけどドラゴンボールは読みたいから、珍遊記のページにはいかないよう恐る恐るめくっていたのも、今となっては良い思い出です。 本作というか、著者を語る上でもはや絵柄に触れないのは無理なのですが、とにかく子供がみたら泣き出すような絵の濃さ。 特に婆さんキャラのシワがえぐい。 下品な下ネタも満載で絵柄と相まって、初見の方は気分悪くなると思うんですが、、、 著者が、現在、子供向けの絵本作家としても活躍しているというから驚きしかない。 謎に時代を感じる。 さて、本作の内容だか、前作珍遊記の続編という立ち位置だが、前作をなぞりながら、その裏で起きていたことを描きながら始まる。 もう一つの怪作、漫遊記とも繋がっているので両方知っているとより面白いのだが、正直、何も知らなくても大丈夫だと思う。 著者の作品を知ってる人ならわかると思うが、ストーリーはあってないようなもので、とにかく勢いが魅力。 そこは本作も健在で十二分にある。 映画化もした作品だが、玄人受けとか言うつもりもないが、毒にも薬にもならない作品と異なり、モノづくりに携わる人間に、何らかのインパクトを残す作品なんだろうってことは理解できる一作です。

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