ネタバレ
有害都市

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結論から言います。映画「未来世紀ブラジル」です。
まさか、オチまで一緒とは思いませんでしたわ。

終了。

…で、終わらせても良いのですが、少々付け加えると、作者、筒井哲也が、自作が有害図書指定を受けた経験から描き始めたらしいので、マネしたかは不明ですが、素朴な動機から監視/相互監視/言論統制社会を描き始めると、まぁ、こうにしかならんよね、と言う感じです。
テリー・ギリアムは、モンティパイソンで1960年代から、ずっと皮肉と嫌味と衒学の塊で「表現とはどうあるべきか」を考え続け、実践してきた人なわけで、比べてしまうと、表層上同じに見えても、どうしたって意味と意義には差が出てきてしまうのでしょう。
表現における知性の差、と言うのは、この作品の結末以上に残酷なものなのです。

ディストピアがテーマなのは一種の切り札、どうだって出来てしまう訳で、描く方も読む方も、それなりの知的な視点が求められるよね、と言うお話でした。


翻って。現在は、2023年ですが、連載が始まった2014年からの時代を読むと、当初は萌えマンガ、エロマンガ、グロマンガの画像貼り付けインターネット掲示板「4chan」が、ミソジニスト、人種差別者、ホワイトトラッシュの巣窟になり、「反ポリコレ」で一致団結、ゲーマーズゲートを発端とし、数々のフェミサイド、ゲイをターゲットにした銃乱射、アジア系移民を石で殴って殺す、など反社会行動の起点となっていきます。
そして、"Q"が現れ、QAnonが生まれ、ディープステート陰謀から、ドナルド・トランプを神輿として、2021年の米議事堂襲撃に至るのです。
よく知られるように、「4chan」の所有者は日本人ですし、出資したのも、初音ミクのフィギュアで財を成したグッドスマイルカンパニー。日本人の表現に対する無責任さが、米国の、ひいては世界の民主主義を破壊してしまったのは揺るぎない事実です。

「4chan」の所有者はFBIによって指名手配され米国に入国は不可能、グッドスマイルカンパニーは被害者遺族による集団訴訟によって、事実上米国での営業活動は不可能になりました。
「こんなになる前に、表現に対する取り締まりは、もっと厳しくやっておけよ!」と言っても、殺人被害者は生き返りませんし、一旦壊れてしまった民主主義を立て直すのは容易ではないことは自明でしょう。

また数年後、これを読んでいるあなたは、この漫画をどう読むでしょうか?

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