樹村みのり先生といえば笹生那実さんの「薔薇はシュラバで生まれる―70年代少女漫画アシスタント奮闘記―」にも登場されていましたが、作品を読まれたことがないという方も多いかもしれません。夏目房之介先生のコラムでは「ジャンルに捉われない作家」として取り上げられていました。

私が樹村みのり先生を知るきっかけになったのが、こちらの短編集に収録されている「夢の入り口」という作品です。主人公の友達がカルトだとは知らずに講習に参加してしまい、徐々にマインドコントロールされてしまう過程が描かれています。

他にも実際の事件をモデルに描かれた作品が収録されていて、この情報だけではとても重いテーマの短編集だと思われるかもしれませんが、樹村みのり先生の力量により不快な気持ちにはなりません。ただ「こんな時に私たちはどうすればよかったのか?」ということを優しく問いかけてくださっています。

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ダイヤモンドの功罪

最新話で綾瀬川が覚醒したぞ!!

ダイヤモンドの功罪
かしこ
かしこ

最新話でついに!綾が覚醒をしましたね!エヴァで言うところの覚醒と同じ意味なので心配ではありますが、これから益々タイトル通りの「功罪」っぷりを発揮してくれることでしょう。 ということで単行本を読み返してみました。運動神経だけではなく、身体能力、そして頭脳と、スポーツをする為の全てに恵まれた小学5年生の綾瀬川。U12の日本代表でもエースに選ばれ、他の代表選手からも「俺の世代にはずっとコイツがいるんだ…」と恐れられる程の逸材っぷり。しかし綾瀬川の本心は只々みんなと楽しく野球がしたいだけ。そう、綾本人も自分の才能に傷ついているのです。でも誰もそれを知らない。いてもイガくらいかな? 私は野球に関して全くの無知なんですがそれでもハマるのは、これが「才能」の話だから。やはり圧倒的な才能は人を翻弄するんですよ!!恐ろしやです。 日本代表の並木監督があのまま綾の面倒を見てくれたらよかったけど、このまま足立フェニックスで限界まで投げ続けたらプロになる前に選手生命が絶たれそうで心配ですね。ストーリーの冒頭で何回か高校球児になった綾が出てくるけど「この試合で壊れてもいい…!」と言ってたのが気になる。それがどういう意味なのか。やけっぱちなんだろうか。今のところ理解者になりそうな人が大和しかいないけど、東京と大阪で距離もあるし、大和もプレイヤーになりたそうだし、どうなっちゃうんだろう…。 将来は大谷さんのようになってくれたらいいのにな〜と思うのも綾にとっては大きなお世話なんだよね。とにかくハッピーエンドであってくれ!!と願いながら読んでます。

かれらのはんざい
彼らの犯罪
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僕は、そして僕たちはどう生きるか

僕は、そして僕たちはどう生きるか

梨木香歩さんの名作『僕は、そして僕たちはどう生きるか』(理論社、のち岩波現代文庫)を樹村みのりさんが漫画に!  『君たちはどう生きるか』の主人公にちなんで「コペル」と呼ばれる14歳の「僕」。連休初日の朝、染織家の叔父ノボちゃんがやって来て、学校に行くのをやめた親友ユージンに会いに行くことに……。  「考える」ことを手放さずに生きることの意味を、一緒に考えてみませんか。

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悪い子

悪い子

郊外へと引っ越した先で娘の志保に出来た友達・のりこ。明朗快活なのりこは娘の一番の友達になった。しかし、ある日彼女の隠された闇を目撃してしまう――…。表題作「悪い子」他、5編収録。

あざみの花

あざみの花

田舎を飛び出して都会へ来たジョーンが見つけた仕事は、ボストン・ジャーナルの編集助手だった。そこでサッコ・ヴァンゼッティ事件と出会い、考える――。果たして、被告人は死刑にならなければいけないのか……。実際に起きた偏見による冤罪をテーマにした「あざみの花」他、「マルタとリーザ」など2編収録。

菜の花畑のむこうとこちら

菜の花畑のむこうとこちら

まぁちゃんのお家は菜の花畑を見渡せる場所にあり、お母さんと同居人の伯母さんと3人で暮らしていました。部屋が空いてるので、家計の足しに男子学生を下宿させようと募集をかけたはずが、寮を追い出され無一文の女子学生4人が下宿することに……。アットホームなドタバタコメディ。

カッコーの娘たち

カッコーの娘たち

ジョーン、ビリー、ベッキーの三姉妹は母親が長期入院することになり、別々の親戚のもとで暮らすことになる。しっかり者のジョーンは独身の叔母のもとで、ビリーは歓迎されず肩身が狭い思いをし、ベッキーは叔母の家族と楽しく過ごしていた。三姉妹はそれぞれの場所で自分の生き方を見つけていく――…。

母親の娘たち

母親の娘たち

「上野舞子は毎日が少しも充たされていない」何不自由のない幸せな家庭を築いている上野舞子は10年ぶりに高校の同級生、水島麻子に電話をかける。独身で自由に生きる彼女と話すうち、舞子は自分の人生について見つめ直す…。母親から観た娘、娘から観た母親。母娘関係について感慨させられるヒューマンドラマ。

歪んだ鏡

歪んだ鏡

高校時代の仲良しグループと久しぶりに会うことになった野川。しかしグループメンバーの沢本さんに対して会いたくないほどの嫌悪感を抱いていた。一体なぜ自分はこれほどまでに沢本さんが嫌いなのか―…?表題作『歪んだ鏡』の他、人間の繊細な心を描いた作品4作収録。

ジョーンBの夏

ジョーンBの夏

“ジョーン・B・アンダーソン”はハイスクールに通う高校生。人柄がよく誰からも好かれる彼女はある日、バーバラという女の子に声をかけられる。バーバラは以前友達だったと言うが、ジョーンは彼女を何故か覚えていなかった。

星に住む人びと

星に住む人びと

“ローマへ行くことになった主人公の少女は、「ローマだけはぜったいにひとり歩きはするな」と友人達に念を押されていた。しかしクォ・ヴァディス聖堂だけは見ておきたかった彼女は、ローマでひとり歩きをすることになる――。

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