美内すずえ、山岸凉子、くらもちふさこ......元アシスタントが描いた「少女漫画の青春」 | 文春オンライン
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薔薇といえば、かつての少女漫画の象徴。その薔薇は、乙女らが服をインクで汚しつつ日夜ペンを動かす修羅場で咲いた――本書で漫画家・笹生那実さんは、1970年代の少女漫画の青春譜を漫画で描いた。その時代、萩尾望都ら「花の24年組」の作家たちは競うように描き、少女漫画の新しい表現を切り拓いていた。当時、笹生さんは自分の作品を描くかたわら、特に忙しい時期の漫画家を助けるヘルプアシスタントとして、山岸凉...
少し古い少女漫画ライクな絵柄だけで語られると思いきや、登場する漫画家大先生たちの絵柄に似せた御大たちのビジュアルも登場。 あまり古い漫画は知らないのですが、それでも裏ばなしとして楽しく読めました。 リアルタイム世代なら、さらに楽しめると思います。 読んで一番良かったなと思ったのが、古い恋愛少女漫画ではよくある、咲き乱れる花が背景に描かれるシーン。 あれはなんでだろうと思っていた謎が解明したことです。 どうして突然花を背負うのか。 いえ、背負っているのではありません。 感情がたかぶると、花は咲き乱れるものなのです。 そう、ディズニー映画のプリンセスたちが、感情がたかぶると歌い出すように! 大先生たちはこのシーンにはこの花!と咲き乱れる花のイメージまであったようで、描いていた方々の苦労には頭が下がる思いです。 https://twitter.com/itm_nlab/status/1300759064700477440