紙の本の良さに感じ入る物語 #1巻応援にコメントする
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めくり、めぐる

亡き親父と息子の確執。父と懇意の謎の少年

めくり、めぐる 中陸なか
たか
たか

古書店を営んでいた父との間に確執を抱えたまま父と死に別れた息子・樹。父の三回忌をバックレ店に飛び込んだ樹だったが、そこへ父のことを「柊平さん」と呼び親しい間柄だった様子の自分とそう歳は変わらない少年・土屋と出会う。 いや〜〜〜〜〜もうこんだけでお腹いっぱい!!!好きです……。父と息子の確執なんてなんぼあってもいいですからね。土屋が1話の中で何回「柊平さん」って言ったか数えたくなるくらい名前呼びすぎ。そんなことして樹のこと煽るなよな〜(ニッコリ) 土屋くんがエヴァのカヲルくんとか、ふたつのスピカの秋とか、スキローの志摩くんみたいな、ハンサムな見た目以上に内面から「特別な男の子」という印象を与えるタイプの男の子で否が応でもでも惹かれてしまう…! こんな自分好みの作品を見落としていたなんて忸怩たる思いです。来週単行本上下巻が出るようなので絶対買うしまた感想書きます! 【追記】 アマゾンで過去作を見てみたら、なんと『たゆたう種子』の作者の方でした!一般漫画なのに、雨に降られて男の子が上裸になるシーンがあってドキッとしたらそういうことだったんですね。気づかない人は気づかない、さりげないファンサービスだったとはありがとうございます!!!

宝石の国

重さと軽さが同居する、命の話

宝石の国
アフリカ象とインド象
アフリカ象とインド象

大好きな漫画です。 学生の頃、この漫画に狂っていた時期がありました。 友人全員にこれを読めとしつこく勧めて、 読んだ人に対してはお前はこの漫画の何もわかってない!と浅い考察を語る最悪のオタクでした。黒歴史です。 つまり、人を狂わせるほど魅力ある漫画ということとも言えます。言えますね。 とはいえ、こちらは既に多方面で紹介され尽くした人気作でもあります。 今さら自分の稚拙な語彙でレビューしても読むに耐えませんので、 ネットの海に散乱した情報に少しだけ補足をして、読むことを迷っている方の壁を取り払えればと思います。 この漫画が話に上がる時についてくるのが、とんでもない鬱漫画だという話題。 これが読み手の1つのハードルになってしまっていると思います。もったいない! 大丈夫。救いはあります。怖くないです。 確かに取り扱うテーマは重く、展開に心が締め付けられることはありますが、この作品の魅力はそこだけではないです。 素晴らしいのは重厚な世界観の中に、ポップさのエッセンスを忘れず組み込んでいること。 (ここで言うポップさとは、いわゆる大衆に寄り添う心のこと) 会話のテンポ、 キャラの関わり、 かわいらしいジョークのセンス。 そういう要素の節々に、作者である市川春子氏の人柄を感じられます。 そしてその人柄から読み取れるのは、 この人は読者の心をズタズタにしたい訳ではないよ〜。 ということ。 きっと最後まで読み切った方なら共感してくれると思います。 苦しさの先に希望がある。 これは人間の話。命の話。生と死の話。愛の話。宇宙の話。 火の鳥超えてます。ガチ。

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