お屋敷でのお仕事になにか問題でも
ペンキ塗り替えの仕方を細かく表現しているページところはdiy初心者にも参考になりそう。新たな仕事はお屋敷のペンキ塗り。友人に「あの小説家の屋敷で仕事すんの!?」と驚かれる。有名なお屋敷の様子。ただ仕事を淡々とする主人公と驚いている友人の様子を見るとどのような展開になるのか気になります。
『砂の都』単行本発売記念! 漫画界大注目の俊英・町田洋氏の紙雑誌デビュー作、待望の初電子単行本化! 44年前に1冊だけ名作を残したきり、人との関わりを絶っていた小説家と、彼に出会った絵描きの青年を描いた珠玉の48p読み切り!
今年で『惑星9の休日』が発売されて10周年と思うと少し遠い目になりますが、ともあれ町田洋さんの久方ぶりの単行本『砂の都』が発売、しかもそれに伴ってこの短編「日食ステレオサウンド」も電子化されて電子限定で刊行となっては祭です。町田洋さんに課金できる嬉しさときたら……。
町田洋さんの作品の素晴らしさについては、かつて『夜とコンクリート』のクチコミでも長々と述べましたが、本作も多分に漏れず。
どこか寂寥感を伴った夏の日のような、愛しい静けさはこの「日食ステレオサウンド」にも存在します。特殊な設定を伴いながらも、人間の普遍的な感情を軽やかに鮮やかに描く筆致の優しさと鋭さ。久しぶりに再会しても、数日ぶりに会うような親しみと安心感。やっぱり町田洋さんの描くマンガ、大好きだなぁと感じます。
1日の終わりに読めば良い夢を見られそうな、じんわりとした後味が胸に広がる短編です。
願わくば、どれだけゆっくりとしたペースでも良いので今後も作品を描いていって欲しいです。