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時間跳躍式完全無劣化転送装置

満足度も完成度もめちゃくちゃ高い読切! #読切応援

時間跳躍式完全無劣化転送装置 山素
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

女の友情とSFで、部屋の中の会話劇でここまで魅せてくれるか! 初投稿、初受賞作にもかかわらず非常に話の完成度が高く、こういった賞でなく普通に雑誌にポンと掲載されていても目を引くような素晴らしい内容でした。 読後感はしっかりプロの犯行といった気分です。 https://comic-days.com/episode/3269754496432828238 タイトルなんだっけ、と思ってしまうくらい関係ないようなスタートかと思いきや、話が転がっていくとあれよあれよとまさに本題はそこに行きつき、タイトルを経由して、扉絵に着地するというようなハッとする内容でした。 読み終わったらもう一度、扉絵を見てほしいです。 高校生のとき、互いに友達もできず独りぼっちだった二人の女子がなんとなく接近しなんとなく話すようになったそんな二人が、高校卒業から7年ぶりの再会。 互いに違う道を行き話すこともなく気まずくなるかと思いきや、話せば話せてしまう。それが友達。 互いの仕事の話をするとかたやシェフ、かたや博士課程で研究。 研究内容を聞いていくとなんとタイムマシンに関わっており…。 高校卒業後フランスの料理修行に行くほど行動派な友人の「バックトゥザ南北朝 足利尊氏にブイヤベース食わせてくる」の台詞のセンスは最高っすね! タイムマシンに対しての発想の転換というか、未来にしか行けないというのはわりと現実的な話ではあるのでいいとして、自分ではなく物を送って「鮮度をそのままにする」というところが味噌ですね。 具体的にこの世界にタイムマシン技術が根付いて開発されているっていう地味なリアリティがあって話が前に進みます。 そして食事という人が生活を送る上で最も日常的なところへ落とし込んでくるという。 はー、素晴らしい。大好きです。 ふと思ったのですが、突然訪れる友人の方ではなく、主人公の方がタイムマシンの研究しているっていうのがあまりない形なのでとてもいいですね。 我々読者側にとって突飛なことがいつも来訪する側とは限らない。 というか、突飛なように描かずあたかも普通のことのようなテンション、温度なのがとてもいいですねー、友人は驚いてましたが。 まだTwitterに載せた漫画を全部は読めていませんが、片っ端から読んでいこうと思います。 毎話バズってますし、そのうち書籍化の話来そうですよね。 ひょっとしたら今回のモーニング月例賞で箔がついて、とかもあるかも。 https://twitter.com/i/events/1060516123316121606

創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊

なぜ人は物語を綴るんだろう?

創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊
toyoneko
toyoneko

「今年読んでよかったマンガリスト」を作ったときに、今年読んだ読み切りで何が良かったかな…と思いだす中で、真っ先に思い出したのが本作だったんですよね というか、「ゼロ災でいこうっ」のシーンが思い浮かんだ(添付) 衝撃的なシーンでした 大人になっていく中で、飛行機事故を契機に、自分の「核」が創作ではなくなっていたということ(又は、自分の「核」は最初からそんなところにはなかったということ)、そして、現実を前に情熱は失われてしまっていたこと、そのことを自覚する物語 それが、本作に対する私の印象でした …が、読み返してみると、実はそうではなかった だって、主人公は、そのことを自覚しながら、それでも、創作をやめられないから 「他の選択肢がない」という理由で、やはり創作を辞めることができない 別の人生を歩めるなら歩みたいと泣くのに、それでも辞めることができない それどころか、キャロット通信は解散し、仲間もいなくなり、 誰も読んでくれない、読者すらいないのに、辞めることができない 「にもかかわらず…私は…懲りもせず」 「また繰り返す…どうして?」 「なぜ??」 たぶん、このセリフこそが、この作品の核心なのでしょう 主人公にとって、創作は、苦痛なのでしょう でも、主人公の救いは、もはや創作しかない だから、主人公は、創作に向き合い続ける 「赤羽」に登場するペイティさんが、 「やはり創らないと気が狂いそうだから創るってコトですね…」 と言ってました(増補改訂版4巻、ボーナストラック9話)、 「創作」というのは、もともと、そういうものなのかもしれないです あ、ところで、そんなふうに「創作」をやめることのできない綿本おふとん先生ですが、トーチwebで新連載とのこと!みんなで応援しようね! https://x.com/offton_w/status/1873197901478019149

時間跳躍式完全無劣化転送装置

じかんちょうやくしきかんぜんむれっかてんそうそうち
著者:山素
じかんちょうやくしきかんぜんむれっかてんそうそうち
時間跳躍式完全無劣化転送装置
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