一番怖いもの
一番恐ろしかったのは、目に見えないものでもなんでもなく 『追鐙』の人間です。 人としての感覚が麻痺していたのか、証言にもあったように一人殺したら、後は何人殺しても同じだと思ったのか、死人の山、焼かれている人、死体に石を投げる人、人が死んだら万歳と叫ぶ人・・・。 これが、日常なら精神が病んでいるとしか思えない。 日本人のこんな恐ろしい生態を知って、これがいじめの根源なのかと思いました。 巻末の『ようきなやつら』が一番最初にネームがでいたとか。 それも、面白いなぁと思ったりしました。
【むかし、どこかに半分置き忘れてきたお化けの魂。ここにあったのか。 京極夏彦】WEB上で話題騒然の岡田索雲妖怪読切シリーズ、待望の単行本化!! 描き下ろしの表題作『ようきなやつら』40P収録!!怪異なのは、この物語か。それとも、我々が生きるこの世界か。
web掲載時にも読んでいましたが、単行本でまとめて読むとまた違う印象になるなと思いました。岡田索雲さんってギャグも面白いけど、社会派な一面もあるんですね。性加害や人種差別などの問題も茶化すことなく真面目に捉えてるんだけど、漫画としての面白みは損なわれてなくてすごい。そのさじ加減ってすごく難しいと思うんですが、あとがきを読むとその点については考え抜いて描かれているそうで、お人柄にも好感を持ちました。
web未掲載の短編「ようきなやつら」は精神病院が舞台なんですけど、背景にひっそりとサトリくんのお見舞いに先生がとらやの紙袋を持ってやって来てる描写があるのを見つけました。サトリくん早くそいつから逃げて…
本当だ…!
あ、もしかしてその次のコマにいるのは鎌イタチでしょうか?
本当だ!鎌を持ってますね!これは気づかなかったです。夫婦関係は続いてるっぽくてよかった(笑)