みなさん、現実に疲れていませんか?
現実って嫌ですよね、複雑に絡み合っていて、何か一つの問題を潰したと思ったら問題が3つに増えたり、悪徳だと思った事が弱者の為になっていたり、正義と思って行った事が結局自分の首を絞めたり、清廉な経歴なのに中身が真っ黒だったり…
そんな時におススメしたいのがコレ!聖マッスル!!
主人公は自分の名前さえ知らない記憶喪失の若者、わかっているのは美しく強靭な筋肉と限りなく優しい心を持つという事だけ
そう、真のヒーローなら背景も経歴もいらない、かぎりなく優しい心と、それを実行できる筋肉、それさえあればいいのです。
ぶっちゃけ打ち切り作品なので、崩壊した世界や主人公にラスボスの背景やらはろくに語られないまま終わるんだけど、却ってそれが物語に漂う神話・童話性やキャラクターの神秘性を高めていて、基本的にはシンプルな勧善懲悪的ストーリーだが、ふくしま政美の筆致が描くド迫力の困難と激闘、それを乗り越える筋肉がものすごい爽快感を産んでいる。
特に絵に関しては第一話で人間で作られた宮殿という、狂気の沙汰のような背景がいきなり目に入ってくるわ、地獄の全裸マラソン、3メートルはありそうな厳しくも偉大な巨人王、子への愛に狂った北の魔神とよばれる大クジラ、周倉の如く馬を背負って山を登る主人公等々…
一歩間違えばシュールな風景を大真面目に描いていて凄まじい熱量を感じる。
ずいぶん昔に読んだ時も爽快感自体は高かったのだけど、最近現実に疲れた自分を感じている時に読んだ時はあの頃の数倍の爽快感を感じた。
とにかく最近の現実に疲れている人は、この分かりやすいほどの善悪の肉のぶつかり合いをぜひ堪能して欲しい。
神のごとき肉体と精神!想像を絶するスーパーヒーローここに誕生!ある時、目覚めた美しい男。しかし男は自分が何者かわからない。一体ここはどこなのか?男は人間を探してさまよい、ある都市にたどり着いたが、その都市は「人間」で作られており、人の姿はなかった…。キング・オブ・カルト降臨!!70年代肉弾劇画の最高峰、遂に復活!
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