「人間仮免中」から早9年
20代の頃のお話、ということで夫が投身自殺未遂をしてからの精神病院での出来事などを中心に語られています。 ザックリ言うと絵柄が「人間仮免中」のように途中からヤバい状態になることも少なく、安定してるのかなとひと安心。 でも卯月妙子さんの今、ボビーさんとの現在はどうなのかなーっていうのが読めるかと期待してしまってたのでそこはちょっと残念。
「人間仮免中」以前の卯月妙子さんが20代の頃のお話です。2003年から連載が企画されて1話目は掲載されたものの、その後は「ネームを描く→症状悪化→入院」を繰り返して断筆されていたものが、2021年に完成、めでたく出版!!という経緯があるそうです。個人的には3つの章に分けられて、それぞれの面白さがあると思っています。まずは旦那さんの自殺がきっかけで最初の病院に入院するところ、次に警察に保護してもらって入院した別の病院で他の患者さんと交流するところ、そして退院後にそれまでの出来事を漫画にするまで、です。
最初のエピソードを読んで「自分には合わないかも…」と敬遠してしまった人も、卯月さんの目線で語られる他の患者さんの話がすっごく面白いので、絶対に最後まで読むことをオススメします。酔っ払って警察を殴っちゃった人が精神的に異常はないけど捕まるよりいいだろうって入院させられてきたりとか、そんなこともあるんだ!?って驚くことが明るく楽しく描かれています。なかなか漫画が描けなくて苦心するクライマックスでは、漫画というものの核心に触れるような深い話がありました。とにかく濃密な一冊です!!
ここはシェルターの中だから大丈夫――『人間仮免中』著者、二十代の原点。精神科長期入院生活の裏側。生と死と愛と笑いの軌跡。「こんな凄い作品のタイトルに自分の曲名を使ってもらえた事に胸熱、嬉ション。ロックに生き様込めて もがいてエレキギターを鳴らすように、まるで自分の生き血のインクで描いたようにペンが叫んだエピソード・ゼロ。ここから逆ギレの長生きという復讐劇の幕開け」――マキシマムザ亮君(マキシマム ザ ホルモン)
ここはシェルターの中だから大丈夫――『人間仮免中』著者、二十代の原点。精神科長期入院生活の裏側。生と死と愛と笑いの軌跡。「こんな凄い作品のタイトルに自分の曲名を使ってもらえた事に胸熱、嬉ション。ロックに生き様込めて もがいてエレキギターを鳴らすように、まるで自分の生き血のインクで描いたようにペンが叫んだエピソード・ゼロ。ここから逆ギレの長生きという復讐劇の幕開け」――マキシマムザ亮君(マキシマム ザ ホルモン)