敵国の捕虜と、料理人と錬金術師が力を合わせて無人島サバイバル!
軍の飛空艇が被弾し無人島に墜落。
生きていたのは、錬金術師と料理人、そして乗せていた敵国の捕虜の3人だけだった。
ここで料理人のジンは3人で協力して無人島をサバイバルすることを提案するが、錬金術師のニコは、敵国の兵士タクミと協力するのには抵抗感があり…。
「ファンタジー×サバイバル」という切り口ってたまにあることはあるんですが、焦点が違うところに定まってて、この漫画みたいなテーマではないんですよね。
よくあるものだと異世界ものが多いんですけど、結局魔法が使えたり、食材を簡単に用意できたりで、要はリアリティの線引きがかなりファンタジー側に寄ってるんですね。
それが悪いわけじゃなく、それはそれで気軽で楽しいです。
そして、この『錬金術無人島サヴァイブ』ですが、かなりリアル寄りのサバイバルの話で、そこにスパイスとして錬金術というファンタジーが乗っている。
さらに言えば、無人島でサバイバルの素人が生き抜くために「錬金術」という要素が生死を左右するポイントでもある、というのがポイント。
世界観は、「錬金術」がある以外は、食材や素材なども我々の現実と近いところにあるのでファンタジー要素は少なめです。
この作品でいう「錬金術」がどういったものかというと、すでにある素材の「分解」→成分の「抽出」→想定した物の「形成」という手順で実行される。
なので、無から有を生み出せるわけでもなく、素材に対する知識や形成するもののイメージがはっきりしていないと上手くいかない。
この作品内で上手いなというのが、それぞれの職業や関係性や能力の描き方。
例えば、錬金術師のニコは能力はあるけど、「形成」のイメージがあやふやで上手くいかない。
敵国の捕虜のタクミは、大工だったので設計図を書ける。
設計図を見て、明確なイメージがあれば、今まで上手くいかなかったニコの「形成」が上手くいく。
そして工具ができたらタクミによるDIYが炸裂する!
でもニコとしては、非常事態とはいえ、自分の家族を爆撃で殺した敵国のパイロットと協力するなんて、という葛藤あるわけです。
そこを誰にでも平等な料理人のジンが二人を繋げたりしますし、食と医療が近いのもジンはかなり重要なポイントですよね。
錬金術もニコの能力による制限があって、ある程度より質量が大きいものは無理だったり、やはり何でもありじゃないのがいいんですよねー。
大きいものもできたら船作れちゃいますもんね。
そんな様々な事情が絡み合って、いろいろなものをDIYしながらサバイバルが進んでいくのです。
単純に面白い!
これからも楽しみにしてます!
無人島に漂着した3人(捕虜と料理人と錬金術師)が、生き延びるために奮闘するファンタジーサバイバル! 「無人島で最初にしなければならないことは?」「水源確保はどうする?」「食料集めのポイントは?」 厳しくも、ちょっと楽しい生活を、錬金術で乗り越えろ!
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