要々舎のA DAY IN THE LIFE で高妍さんを知り、この上下巻は予約注文しました。
期待を上回る作品で、とても上質なひとコマひとコマにうっとりしました。
心を動かす素敵な音楽や文化、人に出逢って、それらに触れているときの感情の機微がとても繊細に描かれていて、あぁ…好き!ってなりました。
作中の本棚に出てくる、自分も好きな作家さんの作品やアルバムを見つけては嬉しくなり、プレイリスト作ってみたりして音楽を味わいつつ読みました。
台詞のないコマからも、人物の表情やしぐさが豊かなので想像がふくらんで、その隙間に思いを馳せることができるし、今後も読み続けていきたいです。
すき。
NO SMOKING観直してみます。
マンガベスト100を選べと言われても、これだけはどうしても選べない、という作品がある。それはあまりに辛くて、大切だけれども「好き」と軽々しく言えない作品。(例えば武富智先生の『EVIL HEART』等)『アオとハル』も、その様な作品の一つだ。
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高三男子のハルは、図書館で美少女のアオと出会う。実は二人は過去に会っていて、それを思い出してからハルは、アオの面倒な内情に巻き込まれる。あまりに酷い境遇のアオを助けたいハルだが、彼は子供で無力。その絶望感と、絶望を乗り越える為に心を寄せ続ける二人の切なさ……。
せいぜい少し逃げて、恋心を確かめる様に抱き合う位しか出来ない彼ら。胃が痛い。私は共に、絶望的な涙を流す事しか出来ない。
何も解決しない中、二人の心に灯る決意の火。そこへの希望だけで、私はこの物語を離れなくてはならない。とんでもなく苦しい。でも、忘れられない物語だ。